まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

71名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/25(月) 20:46:39.000

あり得ない。
今聞いたばかりの話が信じられなくて気づけば家を飛び出し隣の家に。
おばさんに一言声をかけ目的の部屋のドアを開ける。
途端に脱力した。
ベッドの上で寝そべりながら漫画を読む桃子。
こちらを振り向くどころか少しの反応も示さない。
その姿に思わずため息が出る。

「みやどうしたの?」

ため息に反応したのか寝そべったまま顔だけこちらに向けて問いかけてくる。
態度に負けないほど気の抜け切った声を出す桃子。
上がっていた熱は急速に冷えていった。
開け放したままのドアを静かに閉めベッドの端に腰掛ける。

「高校なんでうちの学校にしたの?」

また漏れたため息とともに話を切り出した。
んーと唸ったのか生返事なのかわからない返事。
聞けと軽く足を叩くとようやく漫画から視線が少し外れた。

「今の学校もいいんだけどね。この三年間なんか足りない感じがしてさ」

漫画を横に置くと体勢を変えぐっと顔を近づけてくる。

「ねぇみや、なんでだと思う」

ニヤリと弧を描く口元が憎たらしい。
第一この笑い方をした時は絶対本当の事は言ってない。
大体はからかいたいときによく見せる表情。

「そんなの知るわけないでしょ」
「つめたーい。少しは考えてよ」

足りない何かが自分だったらいいのになんてちらっとでも思ってしまった自分がイヤででもそれ以外なにも思いつかなくて。

「イヤ」
「えーひどーい」

ももがわざとらしく批難を一通り口にするのをはいはいと聞き流していると急に黙り込むもも。

72名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/25(月) 20:47:46.550

「どうし…」
「足りなかったのはみやだよ」

鋭い視線で告げられたそれは一見本当のようで狼狽えて何のリアクションもとれなかったことに焦る。
でもそれも束の間。
ももの顔全体が視界に入り空回りする思考はピタッと止まり冷静に働き出す。
よく見ると微妙に笑っている口元。

またからかわれた

ドキッとしてしまったのが腹立たしくてグニィっと頬を引っ張ってやれば何故か少し嬉しそうな顔。

「いひゃい」
「知らない。で、なんで」

より一層横に引っ張ると流石に痛かったのかギブギブと手をたたいてくる。
最後にぎゅっと一捻り力を入れると小さな悲鳴があがった。
それに満足してパッと手を離す。

「もー痛いよみや」

桃子は頬をさすりながらヒリヒリするとブツブツ文句を垂れ流す。

「理由、言う気になった?」
「言う気もなにも今言った以外に理由はないよ」

疑うなんてひどいなぁと薄く笑うその表情はやっぱり全然信用できなくて。

「もも今の学校受験する時になんかやりたい事があるからって色々言ってたじゃん。それに家から近いし中学で受験してたら高校大学受験しなくていいからって」

73名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/09/25(月) 20:50:10.220

そんな理由で変えれるならあの時のあの熱弁はは一体なんだったのか、一緒の学校に行けないと落ち込んだ自分は?
自分の学力じゃ無理なももの志望校。
それでも諦められなくて受験勉強を必死にした三年前。
でもももと同じ学校に行きたいなんて絶対言いたくなくて。
もう一つ近くにある私立中学の方が第一志望校だとももにはあの時、嘘を言った。
可愛い制服に自由な校風で偏差値もももが行くところよりは低くて受験勉強する言い訳にはちょうどよかった。
ついでになんて言いながら受けた本命のももと同じ学校は見事に不合格。
結局受かったのはももに第一志望校だと偽っていたところ。
落ち込みながら結果を報告するとだからうちはやめときなって言ったのにと笑うももを思わず本気で殴ってしまったのは今でも鮮明に思い出せる。
制服や校風が気に入ってるのは本当だったし折角受かったのだからと通い始めた今の学校。
通ってみるとももに会えない不満以外は何の不満もなかった。
でもそのただ一つの不満はかなり大きかった。
だから足りないと感じてたのはむしろ自分の方。
まるでそれをわかってからかっているようなももに余計に腹が立つ。

「何かやりたい事があるからって言ってたのはたった中学三年間でどうにかなるような事だったの?それにもしそうだとしてもめんどくさがりのももがそれだけの理由で受験するなんて考えらんない。しかも偏差値全然違うじゃん」

何度聞いてもはぐらかされたもものやりたい事。
その時と今全く同じ表情をしている。

「そうだなぁ。あえて言うなら思ったより窮屈だったんだよ。だから環境を変えてみたくなったんだと思う」

それだけだよっとまた漫画を広げベッドに転がるもも。
これ以上話す気は無いと言う明確な意思表示に諦めてその横に寝転がる。
何の反応もないことに意外に思う。
えっと思わず声が出たがちらりとこちらを見ただけでそれ以上のリアクションは何もない。
最近はよく狭いとか暑いとかで一人分は空いていたのに。
久しぶりのその近い距離にドギマギしてしまう。
そんな自分とは対照的に楽しそうに漫画を読み進めていくもも。
それが悔しくて平静を装おうとももの手元に視線をやる。
横から読む途中からのそれはよく分からなくてあっという間に眠気に襲われた。

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