まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

312 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/10/24(月) 19:02:16.18 0

桃子は、ずるいと思う。

真っ白なシーツにふわりと広がる黒髪に見とれた。
頬をなぞる指先に頂戴と言われたようだった。
そう思わせるきっかけを作るのは桃子のはずだが、誘いの言葉を、絶対に桃子は口にしない。
いつだって、雅が堪え切れなくなってしまった、なんて図式に持ち込まれるのが常だった。
今日だって、Buono!のライブで泊まりのホテル、3人に1つ充てがわれた部屋の中で、性急にその行為は始まった。

夢と現実の境目を彷徨っていた雅は、ベッドに入りこんでくる気配に揺り起こされた。
人の布団に入ってくるなり無遠慮に唇を奪って、にっこりと微笑まれたのをぼんやりとした頭が認識した。
何すんの、と抗議しようとして、それも桃子に掠め取られた。
彼女の吐息に、視線に、ぞくりと背筋を這い上がる甘さ。
こんなにもあっさりと、身体の中心は熱を持つ。いや、持つようになってしまった。
桃子に導かれるがまま、雅は桃子に覆いかぶさる。

「みやのえっち」

雅を射抜く桃子の視線は、猛禽類か何かを連想させた。
組み敷いているのはこちらのはずなのに、追い詰められる、と雅は思う。主導権はいつだって桃子にある。
愛理が横で寝てるのに、と責めるような口ぶりだが、実際に欲しがっているのは桃子も一緒のはずだった。

「っさい」

桃子の声を奪おうと、一方的に唇を塞ぐ。まだ準備の整っていなかった桃子の唇をこじ開け、舌先を無理やり捕まえた。

313 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/10/24(月) 19:02:43.30 0

「っん……ふ、ぁ」

合間に漏れる吐息には確実に熱が増していて、桃子に余裕がなくなっていくのが分かった。
それでいい、そのまま理性なんて手放してしまえばいい。
口の上手さでは桃子には敵わない。言葉は彼女の最大の武器であり、最大の防具だった。でも今はそんなもの必要ない。
綺麗に並ぶ歯と歯茎の境目を、ゆっくりと何度も往復する。混ざり合う唾液は、もうどちらのものだか区別がつかない。

「はぁっ……み、や」

確認するように名前を呼ばれた。ここにいると知らせたくて、そっと顔を離して桃子の視界に映る。潤んだ瞳に出会って、雅は自身の熱が更に上昇するのを感じた。
酸素を取り込もうと薄く開かれた桃子の口の端から、先ほどのキスで溢れたらしい唾液が一筋。それを辿るように触れるだけのキスを落とし、首筋へと下りていく。

「や、んぅ」

鎖骨のあたりから舌全体で舐め上げると、桃子の甘い声が雅の鼓膜を震わせた。
それに気を良くしたのもつかの間、隣で寝ている愛理の存在を思い出した。これ以上はさすがに、起こしてしまう可能性が高い。

「もも?」
「な、に……ぁっ」

唇で、舌で、首筋に微弱な刺激は途切れさせないようにしながら、雅は首元で囁く。声、抑えられる?と問うと、さっと肩口に朱が差した。愛理の存在を、桃子も想起したらしかった。
桃子の両手が口元に添えられるのを横目に、下着もろとも服を捲り上げる。ふるん、と姿を表す二つの膨らみ。絹のような肌の色素は薄く、それは尖って硬くなっている先端も同じようだった。

314 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/10/24(月) 19:03:51.94 0

「ッ……!」

薄桃色のそれを指先で弾くと、今までとは異なる刺激に背中が大きく反り返る。

「今日、感じやすいの?」
「知ら、ないっ……あっ、やっ、あん」
「もも、声」

そう指摘しながら、雅自身は行為を止めるつもりも弱めるつもりも全くなかった。
掌全体でくりくりと捏ね、かと思えば爪の先で引っ掻いて。
親指と中指で両方の先端を同じリズムで振動させると、桃子の両腕が背中に回された。
ぐいと引っ張られ、雅の体は前につんのめる。
もっと?それとも、はやく?言ってくれなきゃわからない、と耳元に囁いてみせると、桃子が唇をきゅっと噛んだ。

「ももってさぁ、胸好きでしょ?」
「っ、るさ、ぁいっ……ぁぅっ」

しーっ、と形だけの警告。雅にとっては、愛理が起きてしまおうが半分くらいどうでも良くなっていた。
けれど、そうやって煽れば煽っただけ、得られる快感は大きくなると雅は身をもって知っている。少しの羞恥は、格好のスパイス。
必死に耐えようとする桃子の指先が、彼女の頬に食い込まんばかりに立てられているのが見えた。

「で、どう? 好き?」

胸、触られるの、とあえて噛んで含めるように投げかけた。同意を求めるように胸への刺激の間隔を狭める。
ついでに少しだけ強めに指先を押し込むと、少しでも押し寄せる快感を逃がそうと太ももが擦り合わされるのが見えた。
ほら、やっぱり好きなんじゃん。

「みやは、ももの胸好きなんだけど」

それとも、別のところがいい?と答えの分かりきった質問を投げかけて。

「いじっ、わる……ぁっ」
「いじわるで結構」

悩ましげに揺れる腰が、雅の理性を煽る。これ以上は耐えられそうにない、と思った。
ほらやっぱり、桃子の方からは言ってくれない。
けれど、もう限界だった。胸だけじゃ物足りないのは、お互い様。悔しいから、先っぽに歯を立てた。

315 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/10/24(月) 19:04:41.20 0

「ぃいっ、あ、や、かまな……でっ」
「もーも?」
「そこ、で、しゃべっ……んっ……ふ、ぅ、ぁ……」

嫌だと言うわりに、身体は素直に仰け反って、桃子が感じていることを教えてくれる。
もっと、と突き動かされるようにズボンへと手を伸ばす。
足りない、もっと、桃子を感じたい。桃子も同じだったらいいのに、と思った。
脱がす手間さえもどかしく、そのまま指先を服の中に侵入させた。
中には一層熱が籠もっていて、その源に指先をそっと這わせると湿り気が感じられた。

「濡れてる」
「ッ! ヘンタイ」

背けられる顔は照れ隠し。染まった頬は恥じらいの証。言葉などなくとも、表出されたそれらに安心する。
桃子と身体を重ねる時、雅は少なからずそれを求めている。いつもは言葉で何重にも覆い隠されている、桃子の本当に触れられる瞬間。

「ゆっくりがいい? はやく?」
「ぁ、ふ」

布越しに割れ目を撫でると、くち、と微かな音がした。雅の指先を追いかけて、桃子の腰が押しつけられる。
それを器用にかわしながら、雅は質問の答えを待った。

「ねーえ、もも?」
「分かん、ない……っ」
「へえ、そう」

意地でも言わないつもりだろうか。
普段なら雅がこの辺で折れてやるのだが、今日は何だかそんな気分になれなかった。
緩やかな刺激を送りながら、桃子の返事を求める。

316 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/10/24(月) 19:05:03.69 0

「言ってくんないなら、ずーっとこのまま続けてもいいけど」
「や、ぁ……み、や、ぁん」

いやいやをするように、桃子は首を横に振る。じゃあどっちがいいの?と尚も緩慢な動作で焦らせば、桃子の目の端に水滴が盛り上がるのが見えた。

「……ゃっ、く」

羞恥心と欲望が乗せられた天秤が、がたりと傾いたのが目に浮かんだ。
よく言えたね、えらいね、などと言いながら、最も感じやすいであろう突起にぐっと力を込める。

「んやぁっ!」
「っつぅ……」

思わぬ刺激の強さに、桃子の身体が跳ねた。掠れた甘い声と共に、雅の背中に痛みが走った。
服を着ていなければ、確実に跡になっていたであろう強さで、快楽に抗うように桃子の爪が布越しに皮膚を抉る。
抵抗したって無駄なのに、と雅は下着の隙間から濡れそぼったそこへと入り込む。
期待通り、いやそれ以上の濡れ具合に、雅は頬を緩ませた。

「きもちい?」

ぬるぬると入口を擦りながら問うと、桃子がこくこくと頷く。
いよいよ余裕がなくなってきたサイン。上下する度とろりと溢れる蜜を掬うと、小さな突起に擦り付けて。
指の腹で押し潰す度に、桃子は艶かしく身を捩る。

「あっ、あぁっ、んうぅっ」
「もも。こ、え」
「ゃっ、ぁっ、むり……!」

無理って言われてもさぁ、と横目で愛理を盗み見た瞬間、ぐ、と髪の毛が引っ張られた。
痛みに顔を歪めながら、髪の毛を引っ張った張本人を睨むと、同じ強さで睨み返された。

「何?」
「……ぃ……な、いで」
「ん?」
「……こっち、みて」

はらりと桃子の瞳から雫が垂れて。桃子の意図を理解した瞬間、雅も桃子と同じ場所が溢れたのを感じた。
やっぱり、桃子はずるいと思う。

「ぅ、あっ……! み、ぁ、やあぁ」

昂りに任せて、ゆるゆると動いているだけだった指先を唐突に侵入させた。
突然のことに、桃子は身を硬くする。けれど、構うものか。雅は半ば強引に窮屈なそこへと中指を押し込んだ。

317 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/10/24(月) 19:05:23.41 0

「みや、はげし……ぃ、ひっ、ん」

生温かいそこは、雅の指に纏わりついて更なる刺激を欲するように蠢く。
ドクドクと指先から伝わるのは桃子の脈拍なのか、自分のものなのか。もう分からない。
とろとろに蕩けて、中に入っている指までもが桃子の一部になればいいのに、そんなことを夢想した。
熱に浮かされたように先へ先へと指先を動かす一方で、甘ったるい桃子の声に永遠に浸っていたいと思った。
始まってしまえば終わりがあるなんて、当たり前のことなのに。

「じゃ、やっぱりゆっくりにしよっか」
「なん、で」

桃子を溺れさせるためだけに激しく動かしていた指先を不意に止め、ギリギリのところまで引き抜いて。
濡れた指先から、桃子のそこが切なげに痙攣するのが伝わった。

「だって、声、抑えてくんないんだもん」

待てない、もっと、そう叫びたいのはきっと二人とも同じで。それを辛うじて抑えて、雅は耳元に口を寄せる。
自分でも驚くほどにその声は甘く掠れていて、焦らされているのは桃子のはずなのに、同じように追い込まれていることを自覚した。

「やだぁっ……みやぁ」
「我慢、できる?」

そしたらいいよ、と緩慢な動作で指先を震わせる。そんな刺激でも既に辛いのか、その都度ふるえる桃子の身体。
焦ったように頷く桃子の様子に、最後に残った壁が、ガラガラと崩れ落ちていくのを感じた。
桃子の唇に人差し指を添えて、噛んで、と言いうが早いか指の動きを再開させた。

「……ぅっ、ふ」

十分に潤っていたそこに、もう一本、と差し込んだ指はいとも容易く飲み込まれた。
雅から与えられる刺激を余すところなく享受しようと、締め付けは一層きつくなる。
擦るリズムを早めていくと、人差し指に鋭い痛みが走った。思わず上がりそうになった声は、唇を噛んで飲み込む。

「……もっ、ゃ、……ぃっ、く」
「ん、いいよ」

中の収縮のリズムが変わる、桃子の好きなところ、弱いところ、ほしい、ほしいとざらつくそこを責め上げる。
一瞬、桃子の息が詰まったかと思うと、小さな身体が一層大きく反らされた。

すきだよ、と耳に落とした言葉が、桃子に届いていれば良いのに、と思った。

*  *  *

318 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/10/24(月) 19:05:48.70 0

「ーーや、みや、おーい」
「ん……」

名前を呼ばれたかと思うと、カシャと軽い音を立てて瞼の向こうが明るくなった。

「みや、朝だよ」
「あれ……あいり?」

眩しさに二度寝することを諦めて、雅はのろのろと身を起こす。
薄眼を開けた先には愛理がいて、彼女がカーテンを開けたのだと分かった。

「んー……眠い」
「そりゃそうだよ」
「え?」

愛理に声にわずかな棘が見え隠れしたようで、雅は思わず聞き返す。
窓際のソファに腰掛けて、愛理がわざとらしくため息をつく。
朝っぱらから、どうも愛理の機嫌は悪いらしい。
何かしたっけ?とまだ回らない頭で考えてみても、答えは見つかるはずもなかった。

「えーっと……どうか、した?」
「……二人とも、ずるい」
「ずるい?」

なぜ、ずるいと言われなければならないのだろうか。予想していなかった言葉に、雅はおずおずと問い直す。
そんな雅に、もう!と言わんばかりに愛理の両手が机を打った。

「夜。二人、起きてたでしょ?!」
「え……えっ?!」

ぷく、と頬を膨らませる愛理の様子は、実年齢よりも幼く見えた。
だが、愛理から告げられた言葉の方が衝撃的で、そんな愛理を可愛いと思う余裕などない。

「だって、二人で同じベッドで寝てるんだもん」
「あー、えっと、それは」

ベッドの並びは愛理が一番端で、雅がもう片方の端で、確かに桃子が雅のベッドに移動すれば真ん中のベッドは空になる。
目覚めた時に、いるはずの人がいなかったことに、愛理はショックを受けたらしかった。

「二人とも、ずるい」

寂しかったんだから、と口を尖らせる愛理を見る限り、昨夜のあれこれを聞かれたわけではないらしい。
雅は密かに胸をなで下ろしながら、どうにか愛理を宥める策を考えることにした。

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