息子のモーラトに総統が引き継がれたが、これにより比較的平和な時代に終わりを告げることとなった。モーラトの軍増強計画は、軍の区画編成改変や、国境に強大な魔導砲要塞の多数設置といった、セーレンランドを叩き壊さんとする「ローハー民族第一主義」を掲げるものだった。これにセーレンランドは反発。一触即発の状態だったのだが、三男のミコヤンにより政権は打倒される。これによりセーレンランドは怒りの矛を収めた。モーラトは、国家転覆罪により投獄、すぐさま処刑された。これによりモーラト側の人間が怒り狂い紛争が勃発。以後70年以上も続くミューレンランド紛争が始まった。またヴァルバッハ湾沿岸部の漁民が海賊と化し三つ巴となりさらなる混迷を極めている。海賊はミューレンランド付近を航行する外国籍の大型商船や貿易船、交易船に対し、小型の魔導砲を搭載し、風魔法の付与が付いた高速戦闘艇で今まで1000隻以上を沈め、荷物を強奪し、力を示してきた。いわゆるヴァルバッハ湾の悪魔達(Devils of walbach Bay)である。海賊になった原因は、不漁がここ10年ほど続いていたからである。食えなくなった漁民たちは首都近くの軍港を不法占拠し、小型高速戦闘艇をぶんどり、逃走。憲兵隊が追いかけるも砲撃、憲兵隊を蹴散らし軍港を無力化した。(悪魔の誕生事件)それと同時期にミコヤンが何者かによって暗殺される事件が発生(5月の新月の変)。その息子のジュニア(まだ中等学校卒業見込みの12歳)に総統が継承された。
現在は政府機能が麻痺しており、事実上の無政府状態である。