ヴィルティアラ叙事詩

ミディシチア王国で起こった戦争から亜人の学者が逃げ出してスターニン王国に訪れる。
平和だった当時の人族の王は北の戦争を怖れ、亜人の持つ『魔導』の知識と人族の『魔法』を組み合わせる研究を全力で支援する
そして瞬く間に世界のどこにも負けない『魔法』と『魔導』を掛け合わせた技術国家となった

魔導の研究のため誘致した亜人の学者達は国家に優遇され、その国民割合の多数を占め始める。
しかし、元々は『人間族』から迫害され『魔導』を生み出した者達。

『人間族』の王は彼ら亜人の反乱を怖れ
『魔導技術』のみならず、あらゆる書物を『人間族』で独占管理し、仕事も『人間族』と王国に仕える亜人の学者のみで行い
王家に勤めていない『亜人族』は「国家貢献者優遇」と称して仕事の場から完全に切り離し、技術、武術、知識を受け継ぐ術を徹底して絶った

そしてある時。王国内は飢饉や流行り病に苛まれ、その機に乗じた周辺諸国に攻められる事となる。

その時の『亜人族』の民は平時でも人間族が農業で作成した農作物だけでは足りないほど人口が増えてきてしまい、王国が他国から食料を輸入していた。
しかし王国が飢饉に陥った際には周辺諸国の食料需要も高まっており、亜人の国民に充分に行き渡らせることが出来なかった。

流行り病も人間族の医療従事者のみでは人数が足りず、沈静化まで時間がかかってしまった

王国は亜人族を過剰なまでに優先的に救助したが
それでも亜人は数が多く、比率的に亜人族の方が被害は甚大な物となった。

20年前の大災害に「王族が人間族を優先的に救助した」と憤慨した亜人族は反乱を起こす。
亜人族は王城及び、人間族の家を全て焼いて回った。

さらに、亜人族の怒りの矛先は国に仕える亜人族の学者にも及び、大量に殺害される。

こうして
かつての栄華を築いてきた王国に代々受け継がれてきた伝統の殆どは書物の焼失と知識人の死亡により失われることとなった

一度「ミミック」に寿命を設けなかった事で、人間を模倣した「ミミック」が知恵を付けすぎて人間に成り代わろうと画策し、それを察知した研究者に大量に処分され、１０年の寿命を設けられた上に施設に隔離される制度が取られるようになった

スターニン自治区東部にある科学研究所

人間だけでなく、家畜や農作物などに擬態させたミミックを大量に収容している

流行病の特効薬を作成するため、感染者に擬態させたミミックへの生体実験や、兵器開発のための毒ガス実験や放射線被験実験などが行われている

スターニン自治区東部にある農村

表向きには
スターニン王国時代に流行病により住人が全滅している筈の村

住人達は全滅する直前
科学者「ゲヘル」により
ミミックに彼らの記憶と姿を模倣させられた

現在の村民は、彼らの記憶を自身の記憶と認識するよう改造されたミミック達

ただ、記憶を完全に模倣する前に死んでしまった者もおり
そういう者達は何処か壊れているような、少し歪な存在となっている

入り口で立ち続ける男性
『ココはイースの村。スターニン自治区東部の、かつての大厄災を生き抜いた奇跡の街です』
『ココは〜』

住人は定期的にイースベルツ収容所の被験体の素体とされている

ミミックの前身となる【ショゴス】を生み出した科学者

『「主」の命令に絶対服従を誓う、理想の姿になれるメイド』
という邪な目的で、今日も今日とて人工生命体を作り続けている

ゲヘルが生み出した人工生命体【ショゴス】のリーダーにしてイースベルツ収容所の所長。

の一人
ミミックを被検体にした様々な『病』に関する実験を行なっている。