最終更新: dragons_roar_for_me 2009年08月23日(日) 09:03:22履歴
マナは、ベッドの上から窓の外を眺めていた。
窓の外では、雨がバケツをひっくりかえしたように降り、風が窓を破らんばかりに吹いている。
「……風が強いですね」
そういって膝の上に座っている、子猫の姿をしたノウェの頭を撫でる。
子猫の喉から、ゴロゴロといった気持ちよさそうな声が漏れている。
「結局、ノウェはもとに戻れず、彼女は女神に……私は普通の日々を……」
ほとんど呟きのようだった、彼女の言葉は地面に打ち付けられる雨音で掻き消された。
彼女は子猫を抱きしめ、そのままベッドに横になった。
子猫はマナの胸の辺りに耳がちょうど当たり、彼女の鼓動が聞こえた。
自分が人間だったら、落ち込んでいるマナに、掛ける言葉を探していたのだろうか、などと考えた。
しかしそんな“もしも”に興味をなくしたように、子猫はマナに身を預ける。
「……」
マナは、唐突に子猫の顔を真剣に見つめ、口を淫猥にゆがめた。
「動物でも性行為はできますよね……」
その目は狂ったように、らんらんと輝き、その口からは甘い吐息を吐き出していた。
何かが狂ってしまったように、思える言動。
子猫は一瞬、戸惑い体をねじりマナの腕から逃れようとするが、それを彼女の腕が許さない。
「楽しいことをすれば忘れられる……きっとそう、きっと」
狂ったようにマナはきっと、と繰り返していた。
まるで母親に謝っていたときのように。
「私のをなめて……なめやがれって言ってるでしょう」
その狂言にしたがおうとしなかった子猫を、マナは力ずくで自分のまたぐらにもって行き、顔をこすり付けさせた。
「いいにおいでしょう。わかったらとっととなめやがれ」
子猫はスカート越しに、なめた。
ぺろぺろと。
しかしマナは不満そうに、つまらないと言って子猫の首根っこを掴み、持ち上げる。
「私ハお前なんかに愛されなくても、神様にアいされてルンだからお前なんか居なくてもイいんだ」
「アハハハハハ、アハハハハハ」
マナは子猫の首を掴んだまま、ベッドから起き上がりそのままダンスを踊るようにまわった。
ゴキリと音を立てて子猫の首が折れ曲がったのは、その直後のことである。
機嫌よさそうに踊るマナの眼は、赤く怪しい光を放っていた。
The END
窓の外では、雨がバケツをひっくりかえしたように降り、風が窓を破らんばかりに吹いている。
「……風が強いですね」
そういって膝の上に座っている、子猫の姿をしたノウェの頭を撫でる。
子猫の喉から、ゴロゴロといった気持ちよさそうな声が漏れている。
「結局、ノウェはもとに戻れず、彼女は女神に……私は普通の日々を……」
ほとんど呟きのようだった、彼女の言葉は地面に打ち付けられる雨音で掻き消された。
彼女は子猫を抱きしめ、そのままベッドに横になった。
子猫はマナの胸の辺りに耳がちょうど当たり、彼女の鼓動が聞こえた。
自分が人間だったら、落ち込んでいるマナに、掛ける言葉を探していたのだろうか、などと考えた。
しかしそんな“もしも”に興味をなくしたように、子猫はマナに身を預ける。
「……」
マナは、唐突に子猫の顔を真剣に見つめ、口を淫猥にゆがめた。
「動物でも性行為はできますよね……」
その目は狂ったように、らんらんと輝き、その口からは甘い吐息を吐き出していた。
何かが狂ってしまったように、思える言動。
子猫は一瞬、戸惑い体をねじりマナの腕から逃れようとするが、それを彼女の腕が許さない。
「楽しいことをすれば忘れられる……きっとそう、きっと」
狂ったようにマナはきっと、と繰り返していた。
まるで母親に謝っていたときのように。
「私のをなめて……なめやがれって言ってるでしょう」
その狂言にしたがおうとしなかった子猫を、マナは力ずくで自分のまたぐらにもって行き、顔をこすり付けさせた。
「いいにおいでしょう。わかったらとっととなめやがれ」
子猫はスカート越しに、なめた。
ぺろぺろと。
しかしマナは不満そうに、つまらないと言って子猫の首根っこを掴み、持ち上げる。
「私ハお前なんかに愛されなくても、神様にアいされてルンだからお前なんか居なくてもイいんだ」
「アハハハハハ、アハハハハハ」
マナは子猫の首を掴んだまま、ベッドから起き上がりそのままダンスを踊るようにまわった。
ゴキリと音を立てて子猫の首が折れ曲がったのは、その直後のことである。
機嫌よさそうに踊るマナの眼は、赤く怪しい光を放っていた。
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