「DRAG ON DRAGOON エロパロスレ(暫定"キャビア総合スレ")」の保管庫であり、編集権限は無しです。

その悲劇が起こったのは、帝国軍と連合軍の戦いが苛烈さを増していた頃だった。
とある町の外れの小さな一軒家に、若い夫婦と一人の男の子の一家が住んでいた。
何時この町にも戦火が及んでくるのか不安に思いながらも、三人は、ささやかな幸せに包まれて暮らしていた。
夫婦とも近所で評判の美男美女だったが、それよりも更に周囲の目をひいていたのは、
6歳になる一人息子のヤハであった。
両親の美貌をそのまま受け継いだのはもちろん、とりわけ母親に似たのか、男の子ながら
少女のような優美な顔立ちと白い柔らかな肌、そして輝く豊かな金の髪を持ち、
将来は両親以上の美形に育つのではないかと人の噂も耐えなかった。
ヤハが近所を歩くと、行く先々で顔見知りの大人たちが話しかけてきたり、抱き上げて「大きくなった、
また可愛くなった」だの誉めそやしたり、僅かながら貴重な菓子や果物を分けてくれたりと、
大変なもてはやし様だったのである。


しかし。

そんな大人たちの中の何人かは、単に可愛い子供を見守るのとは違った異質な視線を、ヤハに送っていた。
例えるならば、性的魅力にあふれた異性を前にして、その裸体を想像するときのような、情欲のこもった
いやらしい目つきだ。
実際、彼らがヤハを可愛がる時には、過剰ともいえるスキンシップを図ってきた。
やたらとその柔らかい頬に頬擦りをしたり、髪を褒めながらしつこくその匂いを嗅いだり、抱き上げて
下ろす時にはわざと小さな尻をすっと撫で上げたりした。
幼いヤハは、その行為に多少の違和感を覚えながらも、訳も判らずただ微笑んでいたが、母親はそれを
見つけるごとに、突然人が変わったように美しい顔に怒りの表情を刻みつけ、ものすごい勢いで駆け寄ると
奪うようにヤハを相手から取り上げ、もうこの子に触れないで下さい、と一喝した。
そして、家に帰った後は決まって、「もうあの人に近づいちゃ駄目」と真剣な顔で言いつけるのである。
当然、周りからは「奥さんはちょっと気にしすぎだよ。子供可愛さに過保護になってるんじゃないのかい?」と
冷やかされ、父親からも、近所の人と不和を起こすようなことをしてはいけないと諭されたりもしたが、
母親は頑として態度を変えなかった。
彼女は気付いていた。ヤハが美貌以上に、他人の性的興味を煽り立てる魅力を、子供ながらに備えている事を。
長い睫毛に縁取られた少し目尻の垂れ気味な瞳。小さく上品な口元を彩る、肉厚のつややかな唇。
そして、宝石のように濁りない双眸は、ひとたび見つめると吸い込まれそうなほどの妖しい輝きを放っていた。
いかにヤハが子供でかつ男の子といえど、性欲の対象として見るものがいるのであれば、母親としては気が気ではない。
『この子が、自分で自分の身を守れるようになるまで守っていかなくては。』
そう決心していたのである。


そんなある日の、夕方のことだった。

その日は父親の誕生日で、小さな家の食卓には母親が腕によりをかけた料理が並び、
それを囲む三人の明るい笑い声が部屋中にこだましていた。
母親と二人で祝いの言葉を述べた後、ヤハはおずおずとはにかみながら、父親に花束と、
小さな包みを手渡した。
「お父さん、はい。これ…プレゼント」
「そのお花、裏の花畑でヤハが選んで摘んできてくれたのよ」
「そうか。お、父さんの好きな花じゃないか。ありがとう、ヤハ」
父親は満面の笑みで受け取り、ヤハの頭をくしゃくしゃと撫でた。
「プレゼント、今開けてもいいか?」
包みのリボンに手を掛けながら、父親がうきうきと尋ねる。
少し顔を赤らめて微笑み、ヤハはこくんとうなずいた。 v
その時だった。

家の外から、にわかにざわざわと人の騒ぐ声が、かすかに聞こえてきた。
一家が耳を澄ますと、それは次第に近く、大きくなってくるようだった。
「どうしたんだろう?」
父親が席を立ち、窓を開けて外の様子を窺う。その途端、驚愕の色がその表情に浮かんだ。

「まさか、こんな、急に…」

父親の震える声を聞いた母親は、何事かと跳ね起きるように席を立つと、父親と並んで窓の外を見た。
すると途端にその表情も凍りつく。

二人が目にした光景は、昼間の穏やかな街道の様子とはあまりにも違うものだった。
町の方角からは火の手が上がり、すでに陽の落ちた空を赤く、禍々しく染め上げていた。
騒々しい声は、町から逃げてくる人々の悲鳴だったのだ。
そしてその後を、剣を振り上げ追いかけてくる、鎧を纏った不気味な一団。
ある者達は逃げ遅れた町人を片端から容赦なく斬り殺しながら走り、
またある者達は途中の家々の扉を蹴破り押し入ってゆく。

「逃げるぞ!帝国兵が来た!」
我に返った父親が叫ぶ。
母親は咄嗟に、不安におびえるヤハの手を取り、父親の後について玄関の扉に向かう。

父親が扉に手を掛けた、その瞬間。

いきなり外側から凄まじい音を立てて扉が蹴破られた。
父親は真正面から扉の直撃を受け、もんどりうって床に倒れる。
母親の悲鳴を聞きながら、ヤハは見た。
鈍く光る鎧兜を身に纏った一人の帝国兵が、壊れかけた扉から悠然と中に入ってくる姿を。


父親は慌てて跳ね起き、二人を侵略者の手から守ろうと手を広げ、立ちはだかった。
が、次の瞬間、無情にも帝国兵の剣は、父親の左胸を深々と刺し貫いていた。

「あ…ぐっ……あぁ……っ」

うわ言のような断末魔を上げる父親の姿。
その光景を前にした哀れな母子は、こみあげる恐怖に体をふるわせ、絶望と悲しみの嗚咽をもらした。
帝国兵は、命の抜け殻と化した父親から剣を引き抜くと、次の獲物である母子に、狙いを定めた。

「うああああああっ!!」

突然、耳をつんざく悲鳴とも雄叫びとも付かない母親の頓狂な声が、部屋の空気を切り裂いた。
彼女は半狂乱で何かをわめきたてながら、そばにあった椅子の背を両手でひっつかむと、
力任せに帝国兵に向かって振り回した。
予想外の行動に虚をつかれた帝国兵は、不覚にも最初の一撃を頭部に食らう。
兜のせいで、怪我をすることは無かったが、それでも足元をふらつかせるには十分な衝撃だった。
「くっ…」
間髪いれず次から次と振り下ろされる椅子の衝撃を、かざした剣で受け止めながら、帝国兵は
反撃のチャンスを窺った。

『子を守る母親の本能というやつか…なかなかどうして、凄まじいものだ』
そんな事を考えていた、その時だった。


不意に母親の背後に、何者かが回りこんだ。と同時に、その者は振りかざした剣を彼女の背中めがけ、勢いよく振り下ろした。

「あぁ―――っっ!!」

空しい悲鳴を上げ、背中から夥しい鮮血を噴き出し、母親は手にした椅子ごと前のめりに倒れる。

打ち下ろされる椅子からようやく解放された帝国兵は、不意に現れた援軍に、一応の礼を言おうとした。
が、彼が口を開くより先に、相手は兜の奥から嫌味な声を掛けてきた。

「女一人に手こずるとはお前・・・情けないぞお?ヒヒッ」

『…あいつ、か』
帝国兵は、思わず小さく舌打ちした。
彼と、この兵士とは同じ隊の仲間であった。が、別に親しいわけではない。それどころか、いつも歪んだ
笑みを浮かべて、人の粗をあげつらって喜ぶしか能の無いこの卑しい男を心の中で見下していた。

「しかしこの女め、相当いかれていたな・・・。俺が入ってきたのにも全然気が付いていなかった。
 ・・・おいお前、感謝しろよ?俺が助太刀しなかったら、お前はこの女に殴り殺されていたかもな・・・イヒヒヒッッ」

下卑た笑い声をあげながら、この嫌味な男は上機嫌でまくし立てる。仲間に恩を売ってやったと思い、
優越感に浸っているのだろう。

「不意を突かれただけだ。誰がこんな細腕の女が、武装した兵に真正面から襲い掛かってくると思う」
憮然とした声で、帝国兵は言い放った。このような者をまともに相手などしたくは無かったが、言われ放しでいるのも
不愉快だったのだ。

「へっ」
言い返されて兵士はわざと肩を竦め、さらに言葉を続けた。

「女ってのは、皆おっかないもんだ。普段はおとなしく猫を被ってるくせして、突然牙をむいて噛み付いてくるから
 始末におえん。……その点、子供は……」
意味ありげに彼は、チラ、と背後を振り返った。
その視線の先には、両親の断末魔を間近に見せられ、床にへたり込みただ震えることしか出来ない、哀れな幼子―――ヤハがいた。


大きく見開き、涙に濡れたヤハの瞳は、母親の死体を見つめたまま動かなかった。その顔からは血の気が失せ、戦慄く小さな口元からは、
悪夢でうなされる様なか弱い嗚咽が漏れていた。
その姿を目で捉えながら、兵士はなおも言葉を紡ぐ。

「子供は・・・可愛いもんだ・・・非力で、純粋で、大人には絶対逆らえん・・・ちょっと駄々をこねて暴れたとしても、脅しつければ静かになって
 後は言いなり、だもんな・・・ヒヒ、ヒ・・・」

彼はいやらしい笑いを交えながら、じりじりとヤハに近づいた。
その足音で我に返ったのか、ヤハはハッと顔を上げ、おびえながらも、尻餅をついた格好のまま後ずさる。
近寄る兵士の兜の中から、荒い息遣いがハァハァと漏れてくる。
兵士はついに息苦しくなったのか、おもむろに兜を脱いだ。途端、周囲にむっとした臭気が立ち込め、汗まみれの乱れた赤い頭髪があらわになる。
お世辞にも美男とはいえない、あばただらけの顔貌にある双の瞳には赤い光が禍々と宿っていた。

「ヒッ・・・!」
およそ人とは思えぬ光を放つ瞳を目の当たりにして、ヤハは小さく悲鳴を上げた。


「い・・・やだぁ・・・っ」
泣き声を上げてヤハはますます後ずさるが、その背後にはもう、壁しかない。
追い詰められた幼子に、もう逃げ場は無かった。
赤毛の兵士は、ニヤついた笑いを口元に貼り付けながら、ヤハの目線に顔をあわせるようにしゃがんだ。
生臭い臭気を帯びた息が、更に荒くなっている。
「おい・・・見ろ・・・この小僧の顔・・・可愛いなあ・・・可愛すぎる・・・・・・ヒヒ・・・」
そう言いながら、成り行きを唖然と見ている仲間の方を振り返った。
欲望にぎらついたその醜い顔を見て、話を振られた帝国兵は兜の下で嘲笑する。
『フン・・・またいつもの”病気”か』

侵攻した町や村を陥落させる際、そこに住む女達を捕らえて陵辱し、日頃の欲望を晴らすことは兵士の間ではままあることだが、
この赤毛の兵士は、何故か女達には興味を示さず、可愛らしい男児ばかりを餌食にしていた。

”病気”――――――そう、普通の感覚を持った人間であれば、そう思っても仕方が無いおぞましい性癖。
まだ思春期を迎えるずっと前の、生殖能力も、性の知識も全く無い幼い子供を、欲望のまま犯す事を好む忌むべき変態性欲を、
この兵士は持っていた。
それどころか彼は、他人と違った性癖を持つことにおかしな優越感を持っているらしく、仲間に対しても隠す事なくその嗜好を吹聴して回った。
『ぎゃあぎゃあ煩い女など抱いて何が面白い。子供のほうがよっぽどいいぞ・・・。特に男の子はいいもんだ。今度お前達も試してみろ』
などと、誰も相手にしないにもかかわらず得意げに触れ回るので、隊の中では侮蔑と嘲笑の的であった。

『おおかた、あの顔と性格のせいで女に相手にされなかったから子供を狙うようになったのだろうが。取るに足らん屑め』
こちらを向いて、同意を求めるように歯並びの悪い口を開けて笑う兵士の顔を見て、帝国兵は心の中で侮蔑した。
「お前と違って、子供になど興味は無い。それより俺はまだやることがある。その小僧はお前が好きにしろ」
そう言い捨てると帝国兵は、隠れている家族がいないか確かめるため、二人を放って家捜しを始めた。


「ヒヒ・・・愚かなヤツめ。この良さがわからんとは・・・しかし、本当に・・・たまらんな、このガキ・・・」
再び、赤毛の兵士の視線はヤハに釘付けとなった。
そして、おもむろに手の装甲を外し、怯えて固まっているヤハの滑らかな金色の髪を、柔らかい頬を、つんと可愛らしく聳え立つ鼻梁を、
感触を確かめるようにその太い指でねちねちとなぞりはじめた。
なぞりながらその指はどんどん下に降りてゆき、か細い嗚咽が漏れる口唇に行き着いた。
ふっくらとした、桜色の柔らかな唇。
赤毛の兵士は、その赤い双眸をさらにギラギラと輝かせ、ヤハの戦慄く唇を親指ですっと撫でた。
その感触の柔らかさ、ぷるんとした弾力の心地よさに触れ、ついに兵士は獣の本性を現した。

いきなり彼はヤハの頭を両手で掴み引き寄せ、激情のまま小さな唇に吸い付いた。

「んぐっ・・・!!」

突然襲った息苦しさに、ヤハは喉の奥からくぐもった声を上げる。
その間にも、兵士は何度何度も角度を変え、ヤハの唇を激しく吸い上げ、己の唇で挟みこむように啄ばむ。
ぴちゅ、ぴちゅ、と、唾液を伴って唇同士がぶつかり合う濡れた音が響き渡った。

『嫌だ・・・なに、何をしてるの、これ・・・』

錯乱状態のヤハの頭の中で、疑問が渦巻いた。
両親と同じように斬り殺されるとばかり思っていたのに、何故か突然、口付けをされている。それも唇に・・・
いつも寝る前に両親と交わす、頬への優しい口付けとは全く違う。
何かを奪いつくされるようなおぞましい感覚を伴う、悪夢のような口付けだった。


「うっ!んぐ・・・っうぅ・・・っ!」
余りの気持ち悪さに、ヤハはなんとか身を捩って逃れようとするが、しっかりと頭を捕らえられていて、離れられない。
それどころか、兵士は片腕をヤハの背中に回し、上半身をぐっと抱き寄せてきたので、余計に自由を奪われてしまった。
そして、よりおぞましい仕打ちがヤハを襲った。
幼い口中に、兵士の冷たくぬめる舌が挿入されてきたのだ。

『や、やだあっ!き、気持ち悪いよぅ!助けて!お父さん・・お母さん・・・っ!』
今しがた両親の死を目の当たりにしたはずのヤハだが、それでも助けを求めずにはいられない。
混乱するヤハの思いを無視するかのように、赤毛の兵士は、ヤハの唇を、まだ生え変わっていない乳歯の列を、小さな舌や口中の粘膜を、
赤黒い醜い舌で蛭が這うように嘗め回した。
兵士の口から漏れる荒い吐息と、ぴちゃぴちゃという唾液の音が、より一層ヤハの嫌悪感を煽った。

ひとしきりヤハの口中を貪りつくして満足したのか、兵士は口を離した。
唾液で濡れた口を手の甲でぬぐい、ヤハの顔を見てニタァと笑う。

「はぁ・・・はぁ・・・」
息苦しさと気味の悪い感触から解放されたヤハは、ひとまず安堵のため息をついた。が、それもつかの間。
兵士は、ヤハの服の両襟をつかみ、勢いよく左右に引き裂いた。

「!!」
突然のことにヤハは声も出ない。
上質とはいえない布地は兵士の力によって紙のように簡単に裂け、滑らかな白い皮膚におおわれた胸や腹部を露出した。

「ヒハハァ・・・シミ一つ無いガキの体だ。綺麗だァ・・・いい・・・いいぞぉ・・・」
口元から涎をだらしなく垂らし、兵士はヤハの体を視線で嘗め回す。
その赤く爛々と光る目の不気味さ。
ヤハは一層背筋が凍り、兵士の顔を見ないようにぎゅっと目をつぶり、顔を背けた。

『なぜお父さんやお母さんのように、すぐに殺さないんだろう・・・?
 どうして僕だけ残して、こんなことをするの・・・?
 きっと僕の何かが気に入らなくて、もっとひどく痛めつけるのかもしれない。
 それから・・・殺されるんだ・・・』

これから降りかかる絶望的な運命を想像し、幼子はきつく瞑った目から涙を零した。


赤毛の兵士は、小刻みに震えるヤハの幼い体を、ざらざらした掌でじっくりと撫で回す。
痩せてはいるが、肌は子供特有の柔らかい弾力を持っており、その感触に兵士は眩暈がするほどの陶酔感を覚えた。
そして、胸にぽつんと薄桃色に色づく、極小さな突起を、親指の腹で軽く擦る。
途端、ビクンとヤハの体が小さく跳ねた。

『な、何・・・!今の・・・感じ・・・』

その反応を見た赤毛の兵士は、興奮して上ずった声で、ヤハを辱める言葉を吐く。
「イヒヒッ・・・!か、感じたのか!?子供のくせに、乳首触られて感じたのかァ!?
 ハハッ・・・ハァ・・・ハァ・・・初めてだろうに、たった今親が殺されたばかりだというのに、
 男に触られて感じてるのか?お前・・・ハァ・・・ハァ・・・こりゃあいい・・・”素質”があるぞ・・・お前・・・」
調子に乗った兵士は、ヤハを完全に床に押し倒し、更にその乳首に愛撫を加える。
撫でるだけでは治まらず、摘むのもやっとの小さな突起を、親指と人差し指で摺り合わせるように揉んだり、
指先で弾いて刺激する。
さらにもう片方の乳首に唇を寄せ、突起を吸い、舌でチロチロと嘗め回した。
ヤハの体は以前震えていたが、その震えには恐怖以外の、別の感覚が混じりつつあった。

『い・・・いやだよ・・・な、何で、なんで、胸が・・・気持ちいいの・・・?怖くて仕方ないのに・・・どうして・・・』
触られ、舐められている部分が、ジンジンとして心地良い。今まで味わったことの無い快感に、ヤハは困惑した。

「や・・やだァ・・・やめ・・・やめて・・・っ」
涙声で、ヤハは懇願する。
兵士が何のためにこのような行為をするのか、そしてこの快感が何を意味するのかは、判らない。
だが、何か恥ずかしい、良くないことをしているという思いがヤハの頭に去来した。

お父さんも、お母さんも、殺されたというのに。
その死体の前で、僕は何をしているんだろう。
お母さんを殺した、憎い、怖いやつに、こんなことをされて、気持ちよくなって・・・

早く、はやく逃げなくちゃ。こんなこと、いけない! 

「やめて!!」

ありったけの勇気を振り絞ってヤハは叫び、もがいた。


「うっ・・・!こいつっ・・・」
思いきり振り回したヤハの手がもろに顔面に当たり、兵士は呻く。
さらに、なおも覆いかぶさる兵士の体から逃れようと、ヤハは細い脚を激しくばたつかせた。
すぐに両腕を兵士に捕まれてしまったが、それでも何とか逃れようと声を振り絞ってわめき、暴れる。
「離して、離してよぅ!やめて!」
振り上げた脚が兵士の纏う甲冑にぶつかるたびに鈍い痛みを感じるが、今のヤハには些細な事だった。
「お・・・大人しくしろっ!抵抗するな!糞ガキめェ!」
兵士は構わず行為を続けようとするが、ヤハが暴れるため中々次の行動に移れない。
しばらく二人が揉み合っていると、突然その背後に怒声が響いた。

「煩いぞ!さっさと殺してしまえ!」
家捜しを終えたのか、先ほどの帝国兵が部屋に戻ってきていた。

「フン・・・さっきは俺の事を女相手に手こずっただのと笑っていたが・・・お前はこんなちっぽけな小僧に手こずっているのか?」
帝国兵の兜の奥から、クックッと嘲笑う声が漏れる。
「う・・・うるさい!そ、それよりこのガキを大人しくさせるのを手伝ってくれ!俺が押さえてるから、その間に両腕を・・・」
「・・・そんなに手こずるのならいっそ殺せばいいだろう。何なら、俺がやってやる」
幼子の泣き喚く声に苛立った帝国兵が、剣を抜いて二人に歩みよった、その時だった。

「う・・・ぅ・・・」

帝国兵の耳に、ごく小さな、今にも消え入りそうな呻き声が届いた。
『何だ・・・?』
気のせいかとも思ったが、一応耳を澄ませてみる。
幼子と兵士の声にかき消されそうではあったが、声は、再び帝国兵の足元から聞こえてきた。

「あうぅ・・・ヤ・・・ハ・・・」
それは紛れも無い、先ほど赤毛の兵士に斬られ床に倒れ付した、母親の声だった。


子を守ろうとする執念の賜物か、大量の血を失いながらも母親の命の灯火は尽きてはいなかった。
しかし、既に呼吸をするのもやっとといった有様であり、立ち上がろうと何度も試みる両腕には
力が入らず、虚しく床を掻くばかりであった。

『死に損ないめ・・・』
足元の母親にとどめを刺そうと、帝国兵は彼女の背中に剣の狙いを定める。
が、その時、彼にとある考えが浮かんだ。
そして再び剣を柄に納めると、片手でむずと、母親の長い金色の髪を掴んだ。

「ぅ・・・あぁぁ・・・」
帝国兵は、苦痛の呻きを上げる母親をそのまま乱暴に引きずり、未だ揉みあい続ける二人のすぐ傍に立った。

「見えるか?お前の愛しい息子が、今何をされているのか・・・わかるか?」
「ぁ・・・ぁ・・・ヤハ・・・ヤ・・・・ハ・・・」
「え・・・?お、お母さん!おかあさぁん!!」
お互いに悲惨な状況で、母子は再び対面した。

「なっ・・・まだ生きてたのか?その女ぁ・・・」
赤毛の兵士は驚愕し、血まみれの母親を見る。
「お前の剣では、死に切れなかったようだな」
「くっ・・・う、うるさい・・・それより、ガキの方をなんとかしろって言ってるだろ!」
仲間の嘲りをごまかすように、赤毛の兵士は声を荒げる。
「ククッ・・・そう焦るな、これから協力してやる・・・おい小僧、よく聞け。お前は、母親を助けたいか?」
涙目で母親を見つめるヤハに、帝国兵は質問した。
ヤハはしゃくりあげながらも、コクコクと何度も頷く。

「よし・・・では、お前が最後までこの男の言う通りにしていたら、母親の手当てをして、命を助けてやる」

帝国兵は、世にも残酷な要求を、幼子に告げた。


「ほ・・・本当?」
不安げに、ヤハが問う。

「なぁるほど・・・こりゃあいい」
赤毛の兵士が、ニヤリと笑う。

「ぁぁ・・・い・・・けなぃ・・・駄目・・・ヤハ・・・」
母親が、弱弱しく首を振る。

「本当だ。母親の命が惜しいなら、大人しくそいつに従え」
帝国兵の尊大な声が、部屋中に響く。

「さすがは俺の戦友だ。ありがとうよ・・・・さあ、それじゃ焦らされた礼、たっぷりとさせてもらおうかァ?!」
歪んだ笑みを浮かべた兵士は、もう待ちきれないといった風情で身に纏った甲冑を外し始める。
その様子を尻目に、帝国兵は母親の耳に顔を近づけ、喉の奥から搾り出すように低く囁いた。

「先ほどの礼だ。帝国兵に歯向かった事を後悔して・・・死んでゆけ」

「う・・・ぅくっ・・・ぐぅぅ・・・・・!」
母親は、絶望と悔しさのあまり歯を食いしばる。
何とか腕をヤハの方へ差し伸べようとするが、殆ど血の通わなくなった腕は虚しくぶらぶらと揺れるだけだった。
今なお彼女の傷からは、とめどなく血が流れている。手当てをしようがしまいが、後数分の命であろう。
帝国兵はそれをわかっていて、幼子に約束をしたのである。

「さてと・・・ヒヒ・・・それじゃあ、これから更なるお楽しみといこうか・・・
 おい小僧、そこのお兄さんが言ったとおり、これから俺の言うことをちゃんと聞け。
 暴れたり騒いだりすると、お前のお袋がどうなるか・・・わかるな?」
赤毛の兵士の脅しにヤハは震えながらも、観念して頷く。

「よし。やっぱり子供は素直で良いねえ・・・それじゃあ、早速”これ”をお前に慰めてもらおうか・・・イヒヒ」
言いながら兵士は、ごそごそと下衣の前を開き、これ以上ないほど屹立した赤黒い男根を取り出した。
すでにそれは、先端から零れるぬらぬらした液にまみれている。

「・・・・!」
まるで得体の知れぬ怪物を見るような目をして、ヤハは怯えた。
このような状態の大人の性器を見るのは、ヤハにとっては無論初めてである。
とめどなく粘液が零れヒクヒクと脈打つ様も、異様な臭気も、色も形も何もかもが、鎌首をもたげた蛇、いや悪魔のように見えた。


「い・・・いや・・・ぁ」
ヤハは再び泣き顔になり、首を振って後ずさる。
「いい加減にしろ!ほら、これを掴め!」
すかさず兵士はヤハの腕を取り、無理やりその小さな柔らかい手に男根を握らせた。

「や・・やだああああっ!!」
「ヒヒ・・・嫌だといっても、大人になったら男はみんなこうなるんだぞ?それにしても・・・うう・・・
 ガキの手で握られてるだけでもうイキそうだ・・・ハア・・・ハァ・・・」
うっとりとした表情で、赤毛の兵士は腰をゆっくりと振る。
ヤハの白い手と男根が擦れて、粘液の濡れた音がぐちゅぐちゅと薄気味悪く響く。

「う・・・うぅ・・・やめ・・・・て・・・」
母親の悲痛な呻きが漏れる。

『ごめんなさい、お母さん・・・でも・・・こうしないと、お母さんが・・・』
逃げ出したいのを必死で堪え、ヤハは震える唇を噛み締める。

「親に見せ付けながらっていうのが、更に興奮するな・・・ハァ・・ハァ・・・それじゃあ、次は
 その可愛いお口で”これ”を咥えてもらおうか・・・!」
兵士の目の赤い輝きが、更に強くなる。

『え・・・っ!そんな、無理だよ・・・こんな、大きくて、気持ち悪いの・・・いやだよぅ・・・』
ヤハの体は恐怖で強張る。しかし、拒めば母親は助からないのだ。
ヤハは意を決して、男根を見ないように目をしっかり瞑りながら、おずおずと口を開けた。

「イヒヒヒ・・・娼婦顔負けの色っぽい顔だあ・・・おい、女・・・見てるか?
 お前の息子、いい男娼になる素質があるぞぉ?褒めてやれ・・・ヒヒ・・・」
「うぅぅ・・・・ヤ・・・ハ・・・ァ・・・だ・・・め・・・」
目の前の光景と、息子を侮辱する言葉に耐え切れず、母親の目からついに涙が零れる。
追い討ちをかけるように、帝国兵がさらに耳元で囁いた。

「このまま貴様が死んでゆくものとはつゆ知らず・・・けなげなものだな。
 どうだ?愛しの息子が汚される様を見ながら、死に近づいて行く気分は?」

母親はもう答えず、びくびくと体を震わせながら、ただむせび泣くようにか弱い呻きをあげるだけであった。


赤毛の兵士はゆっくりと腰を進め、ヤハの開いた唇の間に、肉棒の先端を当てる。
「歯を立てるなよ・・・立てたらどうなるか判ってるな?いいか・・・先をちょっと咥えるんだ・・・」
『うぅっ・・・嫌な臭い・・・・』
ヤハは悪臭に思わず吐きそうになるが、拳をぎゅっと握り、言われた通りにする。

「くぅぅっ・・・この唇の感触、たまらんなァ・・・次は唇を動かしてチュウチュウ吸うんだ・・・
 赤ん坊の頃、そこにいるお袋の乳を吸ったろう?そんな感じでやってみろ・・・ハァ・・・ハァ・・・」
赤ん坊の頃の記憶などもう無い。が、兵士の思う通りに出来なかったら、母を手当てしてもらえないかもしれない・・・
そんな考えが頭をよぎり、ヤハは必死で、赤ん坊が乳を吸う様子を想像した。

『こ・・・これでいいのかな・・・?』
歯を強く当てないよう注意しながら、上下の唇で亀頭をきゅっと挟む。
そして、チュッチュッと接吻のような音を立て唇を連続して強く動かし、吸い付いた。

「お・・・うああっ・・!す、凄え・・・イ、イイぞお前・・・体中、もう痺れそうだァ・・・ハァハァ・・・
 よ、よし、今度は舌もちゃんと使え・・・ハァハァ・・・吸いながら舌を先っちょに当てて動かすんだ・・・ハァハァ・・・」
恍惚の表情で涎を垂らし、腰をがくがくと震わせながら、赤毛の兵士は更に淫らな要求をする。

「うぐっ・・・グスッ・・・うぅ・・・・・」
口中に生臭い味が広がるが、肉棒から口を離す事は許されない。
ヤハはべそをかきながら、兵士の要求通り、吸い付きながら亀頭を舌で舐め上げる。

「イッ・・・イヒヒ・・・初めてにしては器用だなァお前・・・ううっ・・・も、もう溜まらん・・・
 こ、このまま、一回、イク、ぞ・・・ハァハァ・・・ハァハァ・・・クゥゥッ・・・」
兵士は、ヤハの頭を両手でぐっと掴み、動かないよう固定した。
そして、幼い口中に向かって容赦なく腰を打ちつけ始める。

「・・・ん・・ぐぅっ!!くふゥッ!!」
喉の奥まで突かれる息苦しさに、ひたすらヤハは咽る。
肉棒の半分程しかヤハの口内に入らないにも関わらず、兵士は限界まで腰を突きいれ、引く行為を激しく繰り返す。
ヤハの唾液と、肉棒から吐き出される汚液が混ざりあい、激しい摩擦に合わせてじゅぷじゅぷと濡れた音を立てる。

「ウヒッ・・・ウヒヒィ・・イ、イクぞ!イクぞぉ!可愛い口ん中、たっぷり汚してやるぅ!!う、うあっ!うおおおおおお!!!」
感電したようにビクビクと激しく全身を震わせ、兵士はヤハの口内に射精した。
肉棒が痙攣し、先端からとめどなく濃い精液を吐き出す。
『・・・!な、何、・・・これ!?変なのが、口の中に・・・!』
明らかに小便とは違う、粘り気のある奇妙な液体が注がれる感覚を、ヤハは感じた。
その液体は小さな口内に満ち、男根を咥える唇の間からも溢れて零れ落ちる。


「イ、イヒヒ、イヒヒヒィ・・・!ハァ・・・ハァ・・・す、凄かったなァ・・・こんなに出たのは、久しぶりだ・・・
 ハァ・・・この小僧、やっぱり”才能”あるぞ・・・ヒヒ・・・おい相棒、しっかりこいつのお袋に見せてやったか?」
兵士は、余韻を楽しむようにゆっくり腰を振りながら、これ以上ないほど嫌らしい顔をして笑った。

勝手に相棒にするなと内心不愉快に思ったが、それは口には出さず、帝国兵は問いかけに答える。

「もちろんだ・・・一部始終な」
言いながら母親の頤に手を沿え、その顔が兵士に見えるよう、ぐっと持ち上げる。

「・・・ぐぅぅぅぅ・・・」
母親はもう、気力だけで生きているといっても過言ではなかった。
食いしばる口からは血を吐き出し、輝きを失いつつある瞳で恨めしげに兵士を睨み付けている。 
もはや息子を助けることが出来ぬ無念からか、その瞳からは、幾筋もの涙が零れていた。

「うわッ!女の恨み顔は怖いねぇ・・・おい小僧、お前のお袋はちゃんと見守ってくれたとさ。ヒヒ・・・」
ニヤニヤと笑いながら、兵士はヤハに視線を戻す。
ヤハは激しく咳き込みながら、口内のどろどろした液体を吐き出している最中だった。
「ゴホッゴホッ!うぅっ・・・グスッ・・・う・・・」

「おい・・・誰が吐き出していいと言った・・・?」
兵士の声音が急に不機嫌な様子になったのを聞き、ヤハはびくりと震える。
「ご・・・ごめんなさ・・い」
「お前はまだ出ないだろうから知らないんだろうが、これは汚いものじゃあ無いんだぞぉ・・・?
 それを、如何にも嫌そうに吐き出しやがって・・・胸糞悪いガキだ。こりゃ、お仕置きが必要だなァ?」
兵士の言葉は完全に言い掛かりでしかない。しかし、母親を救うために必死の幼子を怯えさせるには、充分過ぎた。
「ご、ごめんなさい、ごめんなさぁい!何でもするから、嫌がらないから、だから、お母さんを助けてぇ!お願い!!」
ヤハは、わんわんと激しく泣いて哀願した。
その泣き顔の愛らしさに、兵士の肉棒は再び鎌首をもたげ始める。


「泣いたって駄目だぞぅ?大人を怒らせるような悪い子は、ちゃぁんとお仕置きしなくちゃなあ・・・そうだろう?」
赤毛の兵士は意地の悪い笑みを口元に浮かべ、ヤハを言葉で追い詰める。

「う、うん・・・お仕置き、ヒック・・・ちゃん、と・・・グスッ・・・受け・・るから!だから、ヒック・・・お母さん・・・を・・・助けて・・・ゥゥッ・・・」
「ようし。わかった・・・おい小僧、これからするお仕置きは、ちょおっと痛いかも知れん・・・だが、何があっても
 『気持ちいい』と言うんだ・・・いいか?『痛い』っていう代わりに『気持ちいい』ってちゃんと言うんだぞ? 
 ・・・そこのお袋にもよおっく聞こえるように、大きい声でなあ!ヒヒヒヒッ・・・!」

「!!・・・ぅぅっ・・・ふゥゥ・・・ゥゥ〜〜・・・!」
意識が次第にぼやけていく中、兵士のおぞましい言葉を聞いた母親は最後の力を振り絞り、息子の元へ行こうとする。
だが、心とは裏腹に、体はもはや言うことを聞かない。
さらにその身は、もう一人の兵士の腕にがしりと捕らえられている。
ずっと守ってきた、まだ幼い、愛する息子が、悪鬼のような侵略者に身も心も陵辱されようというのに。
自分はもう、何も出来ず死んでゆくしかないのか・・・。
薄れゆく意識の中で母親は、無情な現実をひたすら呪った。

「始めるならさっさとしろ。早く済まさないと・・・死んでしまうかも知れんからな・・・ククッ・・・」
母親の哀れな様子を満足げに眺めながら、帝国兵は仲間を促す。
その声にびくりとしたヤハは、母親の方を振り返った。

『お母さん・・・死なないで!ぼく・・・頑張るから・・・』
ヤハは悲愴な決意を湛え、息も絶え絶えに唸り続ける母親を見つめる。
すぐにでも駆け寄って行きたかったが、その気持ちはぐっと押し込め、赤毛の兵士に向き直った。

「ヘヘ・・・言われなくてもそのつもりだ。さあ小僧、これから楽しいお仕置きだ・・・!」
言うが早いか、赤毛の兵士はヤハのズボンに手を掛け、下着ごと一気に引きおろした。
「!!」
突然下半身を剥き出しにされ、ヤハは驚愕した。
きっと全身を痛めつけるつもりなのだろうと思い、襲い来る恐怖と肌寒さに震える。
しかし、兵士はヤハの下半身を見つめてニタニタと笑うだけで、暴力を振るうそぶりは見せない。
それどころか、もっと予想外のことをしてきた。
ヤハの幼い性器に手を伸ばし、触れてきたのである。

「あ・・・や・・・っ!」
嫌だ、と言いかけて、慌てて口を閉じる。
ヤハの脳裏に、母親が度々言っていた言葉が、蘇る。

『大切なところだから、よその人に見せたり、触らせたりしては駄目よ』

兵士の要求を拒むことはできない。
しかし、望んだことでは無いとはいえ、大切な母親の言いつけを破ってしまった。
『ごめんなさい、お母さん・・・僕、悪い子だね』
ヤハの瞳に、また涙が溜まる。

「ヒヘヘヘ・・・何また泣いてるんだぁ?ヘヘ・・・ほら、こうすると気持ちイイだろうが・・・どうだ?ほら・・・
 イイって言ってみろ・・・ヒヘヘ・・・」
嫌らしく涎を垂らした兵士は、つるんとした包皮に覆われた小さな性器を弄ぶ。
感触を楽しむかのように、根元から先のほうへと扱きあげながら、時折親指と人差し指で軽く挟んでねっとりと揉む。
そしてもう片方の手は、天を突くほど反り返った己の男根を掴み、同じように扱き上げていた。


『ど・・・どうしたんだろう・・・?触られてる所が、へ、変な、感じ・・・』
先ほど乳首に感じたものよりも、もっと痺れる様な強い快感が、性器を中心にじんじんとこみ上げてくる。
逃げ出したい気持ちとは裏腹に、頬はほんのり赤く火照り、呼吸は小刻みに荒くなってくる。
「ほら、どうだ?気持ちいいならちゃんと言えって言ったろう・・?いい加減素直にならないと、お前のお袋がどうなるか・・・ヘヘ・・・」
「!!う、うん・・・!気持ち、イイ・・・」
戸惑いながらも、ヤハは脅されるまま感想を口にした。
「ヘヘヘ・・・そうだろう?男はみんな、ここを扱くと気持ちよくて堪らないんだ・・・お、おお・・・いっちょ前に勃ってきたぞ!こいつ!」
兵士が興奮した声をあげる。
小さな性器は、絶え間なく与えられる刺激のせいでツンと上を向き始めていた。更に、先端からはうっすらと透明な液が滲み出ている。
「どうしようもないど助平だなぁ、お前は・・・くたばりかけた親の見ている真ん前で男に触られて、
 チンポコをこんなにして善がってるガキなぞ見たことが無いぞ・・・ヒヒ・・・これはお仕置きのし甲斐があるというものだ・・・ヘヘヘ」

『言わないで・・・お母さんの前で、そんな事言わないで・・・ごめんなさい、お母さんごめんなさいごめんなさい・・・』
兵士の言葉を振り払うように、ヤハは目を瞑りふるふると首を振る。
「ヒヒ・・・生意気にイヤらしい液まで出てきてるじゃないか?ようし・・・味見してやる・・!」

『あぁッ!』
勃ちあがりかけた己の性器にいきなり喰らい付かれ、ヤハは驚く。
ぴちゃぴちゃと嫌らしい音を立てながら、赤毛の兵士は醜い舌でヤハの性器を嘗め回し、美味そうにちゅうちゅうと吸い付く。

「ふ・・うゥン・・・・」
気持ちの悪い男に舐められて嫌な筈なのに、気持ちが良くて仕方が無い。
瞳がトロンと潤み、腰ががくがくと震える。
ヤハは母親に聞かれまいと、必死に自然と上がってくる己の嬌声を押し殺した。

「ヒヒヒ・・・美味い、美味いぞ・・・やっぱり可愛いガキは”ここ”の味も違うねえ・・・
 どうだぁ?気持ちよくって堪らないだろう?こういうお仕置きだったら、いくらでも受けたいと思うだろう?イヒヒヒ・・・・ッ」
口を涎まみれにしながら、赤毛の兵士はケタケタと醜く笑った。


「さあて・・・これからがいよいよ本番だ。おい相棒、女の様子はどうだ?まさか、まだくたばっちゃあいないよなぁ?」
仲間に問われ、帝国兵は母親の様子を改めて確認する。
彼女の目は既に虚ろで、口からは弱弱しい呼吸に混じり、何事かをうわ言のように呟いている。
帝国兵がその口元に耳を近づけてみると、どうやら彼女は息子の名をひたすらに呼んでいるようだった。

帝国兵は、傍のテーブルの上にある水差しをおもむろに掴むと、中の水を、一気に母親の頭の上に注いだ。
流れ落ちる水は母親の頭から顔まで夥しく濡らし、長い髪を伝って床にぼたぼたと降り注ぐ。
「ぅぁ・・・・ぅぅ・・・っ」
「気付けの水だ。孝行息子がお前を救おうと頑張っている所をちゃんと見てやってから・・・」
そこまで言うと、帝国兵は俄に母親の耳に口を近づけ、低く「死ね」と言い放った。
意識を手放しつつある母親の耳にそれが届いたのか定かではない。
彼女はもはや、うわ言のように息子の名を呟く以外、何の反応も示さなかった。

「やめて・・・お母さんにそんな・・・ひゃあっ!」
ヤハが、突然頓狂な声をあげた。
兵士に、床に仰向けに押し倒されたのである。
「お袋の事はいいから、お前はこっちに集中しろぉ!これから楽しいお仕置きの本番なんだからなァ!ヒハハハハァ!!」
言いながら兵士は徐にヤハの両足首を掴む。
そして開脚させながら両足をヤハの頭側へと押し倒してゆき、丸い小さな尻が真上に向く体勢を取らせた。
「ヒヘヘヘ・・・ガキの体は柔らかいから楽だねえ・・・凄いぞ、タマタマの裏から尻の穴まで丸見えだァ・・・ヒヒッ、じゃあ早速・・・」
兵士はヤハの両太腿に手を掛け直し、さらにぐっと押さえつけると、双丘の狭間に存在する小さな窄まりに、その舌を這わした。

「ひッ・・・!!」
突然、肛門に異様な感覚を覚えたヤハは、驚愕の声をあげる。
その間にも兵士の舌は、尻から会陰を通り、ころんとした丸い陰嚢にかけてねっとりと唾液の後を残しながら動いてゆく。
「・・・どうだ?この体勢だと、お前の方からも何をされているかよ〜〜く見えるだろう?ヒヒヒ・・・それにしても・・・
 くぅ〜〜っ、いい味だあ・・・邪魔な毛がないからツルツルで舌触りもいいぞぉ・・・」
言葉でも辱めながら、兵士は何度も尻の穴から陰嚢の裏にしつこく舌を這わせ、味わう。

「や・・・やぁ・・・はぁ・・・あ・・・」
無理な姿勢を取らされ、床に押し付けられた背中が痛い。
嫌らしい顔でねちねちと自分の秘所を舐めてくる兵士の顔など怖くて見たくは無いが、いやでも視界に入ってきてしまう。
それなのに、何故だか舐められている所が心地よくて、自然と声が出てしまう。
体が、再び小刻みに震えだす。

『どうしちゃったんだろう・・・僕の体・・・恥ずかしい・・・嫌だよ・・・なんで、こんなことをするの?
 どうしよう、僕、どうなるんだろう・・・、イヤだよぅ・・・ああ、お母さん・・・』
哀れなヤハの心は、罪悪感と快感とのせめぎ合いで乱れていた。

「ヒハハ・・・気持ちいいかぁ?・・・つくづく楽しませてくれるガキだ・・・ようしそれじゃあ、いい加減”慣らす”とするか・・・
 いいかげん面倒だが、そうしないと俺のデカいのが中々入らんからな・・・イヒヒヒッ」
言うが早いか、兵士は己の舌先を尖らせ、小さな肛門をねじ開けるように差し込んだ。
「え・・・?やっ?!あぁっ!!」
兵士の言葉の意味など全く判らないまま、新しく訪れた感覚にヤハは再び驚愕する。
しっかりと閉じた穴をこじあけるように、兵士の舌先がぐりぐりと蠢き、少しずつ中に押し入ってくる。
「ひあ・・・っ!・・・い・・・あ・・・」
恐怖のあまり、ヤハは舌の進入を拒むように、体を硬く強張らせた。
それに気づいた兵士は、ぴしゃりと一つ、滑らかな尻に平手打ちを喰らわせる。
「やあぁっ!!」
ごつごつとした手の折檻はことさら痛く、ヤハは甲高い悲鳴を上げる。
「ちゃあんと力を抜け小僧・・・そんなに体を硬くしちゃあ、お前も痛いし俺も苦労するんだぞぉ?
 また余計な手間を掛けさせたら、今度は尻が真っ赤に腫れるぐらい何度もぶっ叩いてやるからな・・・ヒヒヒ」
脅しの言葉を浴びせた兵士は、再びヤハの尻にむしゃぶりつく。
怯えきったヤハは恐怖を必死で堪え、ひたすら体の力を抜くことに専念した。


ヤハの不安を更に煽るかのように、兵士の蛇のような舌は、チロチロと穴の周囲を揉み解すように動き回る。
かと思うと、すぐまた穴に侵入し、中を広げ、ぐるぐるとかき回すように力をこめて蠢かす。
くちゅ、くちゅと音を立てながら、少しずつ、少しずつ、確実に舌の進入は進んでいった。
『どうして・・・こんな汚いところ、舐めるの・・・?これから僕、どうなるの・・・いやだ・・・イヤぁ・・・』
この行為に一体どんな意味があるのか、幼子に理解できるはずは無い。
はぁはぁと小刻みに荒い息をつき、後孔に感じるこそばゆさに堪える。
暫し中を濡らした後、兵士はやっと口を離した。
「フゥ・・・これだけ慣らせばもういいか・・・ヘヘッ・・・こっちも限界だしなあ・・・」
己の怒張した一物を誇示する様に扱きながら、兵士はちらりと母親の方を見やる。
「光栄に思えよ、女・・・自分の息子が、帝国兵の慰安に貢献する名誉をなァ!!」
そう言うなり、兵士は己の怒張をヤハの後孔に当て、体重をかけ無理矢理押し貫いた。

「ぎゃあああああああああっっ!!」
貫かれた部分から脳天にかけて電撃のような痛みが走り、ヤハは火のついたように泣き叫ぶ。
その声に反応するかのように、瀕死の母親の体はビクリ、ビクリと痙攣した。

「キヒヒヒヒッ!さすがガキのケツは凄い締め付けだァ!!くうぅッ・・・堪らんっ・・最高の感覚だァ!ヒャハハハァ!!」
陵辱の興奮に酔いしれながら、兵士は容赦なく腰を動かし始める。
「い、痛いッ!痛いよぅっ!!ぬ、抜い、てぇ・・・!ぎゃぁぁッ!!」
激しく揺さぶられながら、涙を振り飛ばしてヤハは見も世も無く許しを請う。
「ヒヒヒ・・・いい声だぁ・・・最高に興奮するぞぉ・・・もっと泣け、もっと泣けぇ!!ギャハハハハッ!」
幼子の懇願も虚しく、兵士の腰の律動は更に激しくなる。
後孔からはうっすらと血が滲み始め、その血は兵士の肉棒に絡みつき、出し入れの度にちゅく、ちゅくと淫猥な音を立てる。
「うぅ・・・っ!い、たい、ようぅ・・・!!やっ!止め・・・っ」
「ヒヘヘッ・・・おい小僧、さっき俺が言った事、もう忘れてるなあ!痛いときは何て言うんだったぁ?!おい!」
兵士はヤハの豊かな金髪をわし掴み、ぐいと強く引っ張る。
「い、やあぁ!!あ、き、気持ち、い、いっ!気持ち、・・・いい!」
振り絞るように悲痛な声で、ヤハは偽りの快感の言葉を口にする。
「ハァ・・・ハァ・・・そ、そうだ・・・いいぞぉ・・・ハァッハァッ・・・おい!聞いたか女ァ!お前の息子は相当な好きモノみたいだなぁ!!ヒャハハァッ!」
狂気に満ちた赤目をことさら爛々と光らせ、兵士は母親の様子を伺い見る。
仲間に捕らえられたその身は、もう唸り声すら発することも無く、我が子の受難を嘆くようにびくびくと痙攣しているのみであった。


「ヒヒヒ・・・弱いっていうのは哀れなもんだなぁ・・・ハアッ・・・ハアッ・・・いいかぁ小僧・・・俺達帝国軍の前では、
 お前らのような虫けらどもはこんな風にお仕置きされてもしょうがない存在なんだぞぉ?わかったかぁ?!わかったら、もっと俺を楽しませろォ!!」
兵士はとち狂った笑い声をあげ、赤毛を振り乱し、小さな尻に向かって激しく腰を打ち付ける。
ヤハの体から流れる血と、兵士の肉棒から分泌される液で潤った結合部からは、ますます激しい水音がジュプ、ジュプと響き渡っている。
「はぁ・・・っはぁ・・・っ、ひィ・・・ああ・・・っ」
ヤハは叫び疲れ、ただ揺さぶられる動きにあわせて、掠れた悲鳴をあげていた。
大きく見開いた目は溢れる涙で霞み、その雫は振動のたびに頬を伝ってとめどなく零れ落ちる。

「ヒヘヘヘ・・・その顔、最高に色っぽいぞォお前・・・どれ、もっともっと気持ちよくしてやるからなぁ・・・」
兵士は腰を円を描くようにゆっくりと回し、肉棒でヤハの中をえぐるように刺激する。
「きひィィッ!!きゃあっ!やぁぁっ!!」
さらに傷が広がるような痛みに襲われ、ヤハはまた甲高い叫び声をあげる。
「クヒヒヒ・・・この声、堪らんぞぉ・・・これだからガキを襲うのはやめられんよなぁ・・・ハァ・・・ハァ・・・うぅっ、
 くう〜っ凄い締め付けだァ・・・キヒヒィ・・・」
そうして兵士は、再びヤハの小さな陰茎に手を伸ばしてきた。
「やっ!!」
摘まれた途端に先ほどの快感が蘇り、思わず甘い声が出る。
それを聞いてニヤリと笑った兵士は、己の腰の動きに合わせ、幼い陰茎を摘んだ指を、その根元から先に向けて擦るように動かす。
「はああっ!!やあっ!あ・・・あふっ!ふゥ・・・うっ!」
ヤハは、後ろからの痛みを紛らすかのように、前からもたらされる激しい快感に没頭する。
揺さぶられて我を忘れ、もはや母親に見られているという罪悪感も羞恥心も、ヤハの思考からは飛び失せていた。
絶え間なく与えられる痛みと快感で呆けた表情のヤハは、幼子でありながらも、艶かしい色香を放っていた。

「そら!そら!どうだ小僧!死に掛けのお袋の前でよがってる気分は!?ヒャハハハッ!しょうもねえ淫乱小僧だなァ!
 俺のデカい一物に突っ込まれて、こんなちっこいチンポコおっ勃ててアンアン喘いでるんだからなァ!!」
狂犬のように涎を垂らし、興奮の余り下卑た言葉をわめき散らす醜い赤毛の男。
先ほどからその狂態を蔑み、兜の下で嘲笑していた帝国兵は、ふと、抱えている母親の体がびくとも動かなくなった事に気づいた。


母親の顔を見るため、帝国兵は、ぐっとその首を己の顔近くまで持ち上げる。

輝きを無くした蒼い瞳。
その真中にある瞳孔は開ききっており、力なく開いた口からは、もう一声も、一息も発する事は無かった。
無念と、悲しみで固まった表情のまま、母親は、天に召されたのだ。
我が子がひとり立ちするまで守ってゆきたいという、母親としてのささやかな願いを果たせないまま。

「フン」
母親の死を確認した帝国兵は、嘲笑うように鼻を鳴らした。
彼にとって此処に留まる理由は無くなったが、このおぞましくも愉快な見世物を見届けてから去るのも、悪くは無いと思った。


「あは・・・ァ!はぁ・・・んんっ!」
目の前の幼子は、未だ母親の死には気づいていない。
それどころか、快楽に目覚め、組み敷かれるまま艶めいた声を出して喘いでいる。

傍らのテーブルに改めて目をやってみると、母親が乏しい食材の中で、心を込めて作ったと一目でわかる料理や焼き菓子が並び、
それと共に小さな花束と、贈り物と思しき包みが、リボンを解きかけた状態で転がっていた。
ほんの先刻まで暖かい団欒の中にいたであろう、小さな家族。
その幸せが、自分達の手によって呆気なく崩壊したことを思い、帝国兵は嘲笑った。

ささやかな幸せとやらに満足して生きる事など、強者の力の前には何の意味も価値も無い。
そんなものにしがみ付いて生きたとしても、結局はこのように、力によって踏みにじられ、搾取されるのだ。
母親の悲しげな死に顔を見て、帝国兵は思った。

「あ・・・あッ!!いや・・・ひィっ!ああッ!!」
「ヒャハハァ!!この淫乱め!あんなに嫌がってたくせに、すっかり溺れてやがる!イヒヒィッ!堪らねぇ!」
未だ、大人と子供の凄惨な陵辱劇は続いている。
母親を救うべく慰み者となったこの哀れな幼子に向かって、その努力は全くの無駄であったのだという事実を告げるべき時を待ち、
帝国兵は様子を見守る。

赤毛の兵士の腰の律動と、ヤハの陰茎を擦る手の動きが、次第に速くなってくる。
兵士は、迫る限界に向け、いやらしい言葉で更なる興奮を煽る。
「ハァ・・ハァ・・小僧・・・!今、どんな気持ちだあ?言葉にして言ってみろォ・・・!ちゃあんとお袋に聞こえるように、おっきな声で言ってみろぉ!」
「あ・・・い・・・気持ち・・・イイ・・・僕、気持ち、いい・・・よぅ・・・は・・・ァァッ・・・」
「ヒャハハハ!そんな小さな声じゃあ聞こえんだろぉ!どこが気持ちイイ!?恥ずかしがらずに言ってみろ!おら!」
兵士はヤハの尻をぴしゃりと引っ叩く。
「いやあっ!!お、おちんちん!おちんちんが気持ちいいの!気持ちいいっ!」
「ヒヘヘヘッ!大人しそうな顔して、でっかい声でおちんちん気持ちイイ、かよ!・・・ガキのくせに、全くとんだ淫乱だぁ!!
 クヒヒィ・・・凄え・・・も、もう、限界だァ・・・い、今、お前の中にたっぷりとザーメン、ぶちまけてやる・・・い、イクぞぉ・・・出るぞぉ・・・くぅっ、で、出る!うおおおおおっっ!!」
涎を撒き散らしながら獣のような雄叫びを上げ、兵士は体を振るわせた。

同時にヤハも、初めての絶頂を迎えた。
「ひ・・・んっ!ううっ・・・んんっ!」
きつく目を瞑り、恥らうように顔を赤らめ、細く幼い体をぶるぶると震わせた。


「く・・・はあっ・・・はあっ・・・ヒィ・・・ああ・・・最高だったぞぉ・・・今まで襲った奴の中で一番だ・・・この・・・ガキめ・・・ヒヒ・・・」
荒く息を吐きながら、赤毛の兵士は、萎えた肉棒をヤハの体内から引き抜いた。
肉棒と後孔の間を、粘りのある精液の糸がつう、と引き、床に垂れる。
傷を負ったヤハの後孔はうっすらと腫れて、滲んだ血がトロトロと零れ落ちる精液と混じりあい、痛々しい様相となっていた。

「うぅ・・・お母さん・・・おかあさん・・・」
絶え間なく揺さぶられた苦痛と、初めての絶頂の余韻で、幼いヤハはぐったりと疲弊していた。
虚ろな目をして、縋るような声で母を呼んでいる。
「兵隊さん・・・もう、いいの・・・?お母さん、助けてくれるんでしょう・・・?」
疲れきった体を無理やり起こしてヤハが尋ねたその瞬間、帝国兵の口から残酷な事実が告げられた。

「残念だったな。お前の母親は死んだ」

「え・・・?」
幼子の表情が、一瞬で凍りつく。

「死んだ、と言ったのだ。嘘だと思うなら、その目で確かめてみろ」
帝国兵は冷然と言い放ち、幼子の前に母親の亡骸を放り出す。
乱暴に放り出されたというのに、その体からは呻き声すら発されず、動く気配も無い。
ヤハは恐る恐る、べっとりと血糊の張り付いた母親の肩に触れてみた。
「お母さん・・・?」
揺すぶってみる。が、母親の口は力なく開いたまま、返事は無い。
その代わり、見開いた目に溜まっていた涙の雫が一つ、つう、と零れ落ちた。
「お母さん・・・ねえ、お母さん、お母さん、おかあさん!」
ヤハの瞳に、みるみる内に涙が溜まる。
狂ったように激しく揺すぶり、呼びかけても、それに答えるいつもの優しい声は、もう返ってこなかった。
「おかあさん!おかあさん!おかあさん!・・・・嘘!嘘でしょう?・・・嘘だーーっ!!」
母親の亡骸に抱きついて、ヤハは号泣した。

「プッ・・・ククク・・・・プァッハハハハハハ!!」
成り行きを見ていた赤毛の兵士は、可笑しくて耐え切れぬといった様子で吹き出した。
「ギャハハハッ!イヒヒヒヒッ!・・・まったく、ガキは嘘でも何でもすぐ信じるから面白ぇ!いいか小僧!
 これだけドクドク血が出てヨレヨレになってから手当てしたって、助かるわけないだろうがぁ!!
 最初から死ぬ運命だったんだよ、お前のお袋は!このバカガキめがぁ!お前がいくら頑張っても無駄だったって事だぁ!ギャハハハハッ!!」
それでもヤハは母親の亡骸にとりすがり、悪魔の言葉を否定するかのように、泣きながら首を振り続ける。
「いやだ・・・イヤだよぅ・・・そんな・・・そんなこと・・・」
「フン・・・大人しく俺に殺されていれば、こんな目に会わずとも済んだものを・・・愚かな女だ。
 おい小僧、なかなか面白かったぞ。後は、そこの男にどうにでもしてもらえ」
もう付き合うのも面倒だとばかりに帝国兵は立ち上がり、扉に向かう。
扉の前で倒れている父親の亡骸を蹴り上げて退かし、ぐらついた戸に手を掛けた時、ふと、視線を感じた。
振り返ってみると、幼子が泣き腫らした目で、じっと自分を見ている。
きゅっと口元を結び、ただ無言のまま、輝く蜜色の瞳に悲しみと憎悪を漲らせ、ただ見つめていた。

「・・・フン」
帝国兵は、兜の下でひとつ鼻を鳴らし、嘲笑った。
そして踵を返し、未だ続く外の阿鼻叫喚地獄へと飛び出していった。
あの輝く瞳を見るのは、これが最後ではないかも知れない、という奇妙な予感を感じながら。

「ククク・・・ヒヒヒ・・・それじゃあ外のことは他のヤツらに任せて、時間までゆっくりエモノを楽しむとするか・・・
 こんな最高のエモノは、滅多に味わえないからなあ!!」
帝国兵が出て行った後をじっと見据えるヤハの背後から、赤毛の兵士が再び襲い掛かった。
あっという間に両腕を取られ、先ほど脱がされた衣服を紐代わりに、両手首をきつく縛られる。
「ああっ!い、いやあ!!」
「ヒャハハハハッ!!そぅら小僧!これで終わったと思うなよ!!骨の髄まで犯しぬいてやるからなあ!!ギャハハハハッ!!」
赤く光る目を殊更輝かせて、兵士は再び哀れな幼子に覆いかぶさっていった。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

Wiki内検索

Menu

管理人の小言

今更気付いたけど
スレ落ちた…

wikiは残しておくのでご自由にどうぞ

捨てアド置いとくので
「更新しろ!」など
何かあれば連絡下さいな
英語のみのメールは
受け付けません。
this.world.are.all.lies@gmail.com

告知

重要な報告等はここでします
多分使うことは無いと思いますが

タグ登録のお願い
詳しくは下記をご覧ください
タグ登録支援告知ページ

どなたでも編集できます