新司法試験概説〜2.スケジュール

さて、1.の雑感を踏まえたうえでどう考えるべきか。

いきなり重点講義調でスタートしましたが、
今回はスケジュールを考えてみましょう。

1.
まずは、大まかに択一と論文に割り振ることが必要かと思われます。
基本的には自分の能力と相談してみましょう。
現行試験で択一を突破しているような人は、論文に持ちうる資源を
割くべきでしょうし、未習の方、現行を受けたことが無い私のような方、
択一突破経験が無い方は、何があってもまず択一に割くべきでしょう。
それは、今回の東大の不思議な合格率が示している通りです。
択一の合格率がもっと高ければ、数においても率においてももっと
合格できていたはずです。

試験を受けて私が感じたことは、現行に比べて
難度が下がったにしろ択一試験はやはり特殊な試験であるということです。
やれば誰でも出来ます。法科大学院での成績は関係ありません。
パズルも減りましたし、純粋に知識量、反応の速さ、慣れの問題です。
逆に言うとやらないと出来ないものです。
ひたすら詰め込み、問題を解きましょう。やり方、教材についてはあとで
また説明してみます。

この二つに残された期間を振り分けましょう。
論文を解くのも知識は必要ですから
やはり択一を先にやることをオススメします。
知識がこなれてきたところで論文の勉強が
出来るほうが良いのではないかと思います。
また、訴訟法や商法は論文の勉強が択一の成績にも
反映されることが多いですから、その辺も考えて
スケジュールを組みましょう。
卒業しなければならないのでそれとのバランスも
気をつけましょう。
就職で苦労したくなければ良い成績をとることが必要ですが、
合格しなければ就職できませんから。

バランスは自分と相談してください。
土曜日に合ったらしいTKCの模試がひとつの
バロメーターになるかと思われます。
自分が択一に弱いのか強いのか。
過信は禁物。やれば出来る試験ですのでいつでも
逆転される危険があります。
かといって100%を追い求める必要はありません。
というか無理です。
予備校の答錬にあわせるのもひとつの方法だと思います。

2.
そのうえで、各期間を各科目に振り分けましょう。
ここも自分の得手不得手を考えて。
注意したいのは、この期間を必ず守るということです。
だらだらズレていくのは良くありません。
全体の計画にも影響を与えますし、
ズレる癖がつくと、その分集中力も減退する気がします。
自分の決めた期限までに必ず終わらせる。その意気で毎日の
勉強に望むのが理想です。
試験までまだ時間がある時期はそういう風にして
自己を律していく必要があるでしょう。
葉玉ブログでもありましたが、
いつでも試験時間残り30分の精神で望んでいる人は
それだけで良い結果がついてくると思います。
期限を切ることで集中力を高め、あまり深く掘り下げすぎず
全体を満遍なく見ることが可能になります。
弱点を複数回見直すことが可能になります。
実試験でも、時間を守らないとかならず泣きを見ます。
試験時間に帳尻はありませんから。

自分への反省も込めて、この点にぜひ注意していただければと思います。
2006年09月24日(日) 04:04:38 Modified by gp009




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