2018春出場校寸評
大会本番までにガシガシ加筆修正してくださいませ。
事実、その道大会は4試合中3試合が逆転勝ち、神宮大会でも大阪桐蔭と競り合うなど接戦にこそ光るチームだ。
かつて夏を連覇した時のような破壊力や大エースこそいないが、徹底して積み上げた基礎で全国に挑む。
監督として2度目の甲子園となる佐々木監督は相変わらず高校球児と見紛う童顔。こちらもスレを盛り上げそうだ。
秋戦績：7勝1敗（負：大阪桐蔭） 率.369 本1 盗18 防2.55
主将のセカンド・矢吹をはじめ、須田、五味で組むクリーンアップは全国でも屈指の存在ともいえよう。
が、名物・聖光ウイルスは健在なのか、メンタルに課題を残す。監督は「ヤギみたいな優しいチーム」とも語る。
「ヤギからライオンに変わる」と宣言した矢吹主将。果たして聖地では食う存在になるか、それとも食われてしまうか。
秋戦績：9勝1敗（負：創成館） 率.389 本6 盗16 防0.73
この2人もセンバツに出場を果たしその名をはせたが、今年その系譜に繋がるかもしれない男がいる。2年生の西舘だ。
昨夏には先述の2人も付けた背番号「17」を与えられたあたりに監督の期待の大きさもうかがえる。
1年の時点で既に142キロを記録する本格派が一冬を越えてどこまで成長できたかが、チームの躍進にも繋がるはずだ。
秋戦績：9勝1敗（負：聖光学院） 率.342 本2 盗15 防2.40
昨夏の甲子園ではかつて猛威を振るった初戦明徳のフラグに果敢に挑み、延長戦まで食い下がるも惜敗。
そのリベンジを誓うチームは神宮王者にまで上り詰めた明徳との対戦を熱望している。
秋の大会前に行われたという練習試合では5-22で大敗したとのことだが、その力の差をどこまで詰めてきたかに注目だ。
秋戦績：6勝2敗（負：酒田南・花巻東） 率.272 本2 盗9 防2.18
一昨年の秋関東ではあと一歩のところで作新学院に敗れて涙を呑んだ。
節目の大会に向け、昨夏優勝の花咲徳栄や、東の横綱東海大相模などを倒し秋関東制覇。見事雪辱を果たした格好だ。
相馬監督は社会人野球シダックス時代に野村克也監督のもとで投手としてプレーしていた影響から、徹底した組織づくりと
100ページにも及ぶ野球部マニュアル、スマホアプリでの体調管理など、らしいチームづくりを継承している。
エースで4番の二刀流大谷はMAX145km、高校通算23本の注目選手。
大谷を目指しているか、との問いに「ダルビッシュ+柳田」と理想は高い。マモノスレ的には雨でも降ったらややこしいことになる。
秋戦績：12勝2敗（負:拓大紅陵・明徳義塾） 率.305 本7 盗31 防2.46
秋県で常総学院、秋関東では健大高崎、慶應義塾などを破り準優勝。接戦を制しつつ申し分ない成績で初の切符を手に入れた。
金沢監督は12年秋就任。八戸学院光星の監督時代にはG坂本勇人らを輩出している。
MAX144�劼虜拈遒賄蠡任亮粥Ａ�田、芳賀とともに強力打線を引っ張る。
細川の兄は現DeNAの細川成也。16年夏決勝で常総学院に夢を絶たれた兄の悔しさを背負い、甲子園での活躍を誓っている。
秋戦績：9勝1敗（負：中央学院） 率.353 本6 盗20 防3.28
近年は好投手を多く擁するイメージがあるが、今世代は圧倒的な打で勝ち上がってきた。
県決勝では慶應義塾に12-0、秋関東では作新学院に12-1（5回コールド）、など誰かさんの継投ミスをあらかじめ消しておく
という頭脳プレーを身につけた東海大相模ナインにはスキは無い。そう、ナインには……
高校通算44本のプロ注目森下は一年生から4番を務める右の大砲。夏までに同校OB大田泰示の持つ65本を目指しているという。
秋戦績：10勝1敗（負：中央学院） 率.382 本13 盗25 防0.83
エースのサウスポー生井の力投が光る秋大会であった。
前回出場時は優勝候補の一角と目されながらも初戦敗退。当時のエース白村（現・日本ハム）のビッグマウスぶりだけが悪目立ちしてしまったが、果たして今回は…。
森林監督は慶応幼稚舎の現役教諭。
昼間は小学校の先生、夕方からは高校野球部の監督をこなしつつセンバツ出場まで果たしてしまうさすがの慶應ボーイ。
秋戦績：9勝2敗（負：東海大相模・明秀学園日立） 率.275 本8 盗21 防2.79
右の水沢、左の渡辺が主に先発を務め、宮が締めるという方程式で県優勝（5-4 作新学院）、関東8強（2-1 市川越・2-3 慶応義塾）。
粘り強く接戦を展開するチームと言える。
近年は何度も作新学院に甲子園への行く手を阻まれ続けていただけに、出場の喜びもひとしお。
柄目監督が現役だった18年前、2000年春の4強超えを目指す。
秋戦績：6勝1敗（負：慶應義塾） 率.294 本0 盗11 防1.50
修徳や帝京、兄弟校の日大豊山などをコールドで下し決勝、佼成学園戦では8回終了時点では3-4で負けていた。
が、まあ何やかんや有りまして11-5で勝利。秋東京の頂点に立ちセンバツ当確。
4番大塚を中心とした重量打線で襲いかかり、二刀流中村、MAX145�劼琉貲�生井上が締める。
秋戦績：8勝1敗（負：日本航空石川） 率.390 本7 盗10 防2.69
昨夏は木更津総合戦で見せた航空爆撃による大逆転劇があったが、それを含め過去2回の甲子園はいずれも初戦突破。
中軸に昨夏の甲子園を知るメンバーが残っており、自慢の強打が全国でどこまで通用するかが見もの。
出場決定の日には監督をはじめインフルエンザでダウンする選手が続出していたが、これを良い厄落としに出来るか。
秋戦績：9勝2敗（負：星稜・静岡） 率.379 本6 盗15 防3.42
秋の大会はエースが負傷に見舞われたものの、代役エース・奥川は捕手と中学時代からバッテリーを組む間柄。
中学軟式全国制覇の経験も活かし、久々の出場権を勝ち取ったうえに、結果としてチームの競争が活性化している。
先日野球殿堂入りしたOBの松井秀喜氏が伝説を作ってからはや26年。あやかって久々の上位進出といきたい。
秋戦績：9勝1敗（負：日本航空石川） 率.316 本0 盗19 防3.03
選手の勧誘に限界のある公立校故に選手全体の線の細さは否めない。そこでチームに誕生したのが「体重係」。
秋に1番を務めた横尾がここでも切り込み隊長？となり、各自の弁当に容赦なくご飯を追加。チームはパワーアップした。
9年前は後に春夏連覇を果たす興南・島袋相手に延長戦に持ちこんで勝っている。春の富山勢は侮れない。
秋戦績：7勝1敗（負：日本航空石川） 率.294 本6 盗13 防1.67
内弁慶静岡の盟主としての座を盤石のものにしつつある。この春も公立の雄的存在か。
昨春は大阪桐蔭に、そして秋の神宮では明徳義塾に屈するなど全国の強豪の壁に屈してきただけに、雪辱の思いは強い。
どちらの試合も終盤までリードしながらも最後にはひっくり返されただけに、同じ轍はもう踏みたくないところ。
秋に背番号1を背負ったのは昨年センバツも経験した春。その名に恥じない働きをすれば、Aクラスのチームを食える。
秋戦績：13勝1敗（負：明徳義塾） 率.315 本7 盗12 防2.83
秋の練習試合は負けなしというチームの武器は打線。粗削りだが球威のある球を投げる扇谷のピッチングがカギか。
後にプロ入りしたせんと・藤嶋を擁して春夏連続出場した2016年以来となる甲子園。
この時は八戸学院光星相手に大逆転劇を演じたことでもスレと聖地を沸かせた。この春も盛り上げてくれそうだ。
秋戦績：15勝1敗（負：静岡） 率.398 本23 盗53 防2.07
粘り強さが特徴的で、秋の県大会では準々決勝に逆転勝ち、決勝ではサヨナラ勝ち。東海大会も東邦と熱戦を演じた。
とりわけ、県大会決勝戦のいなべ総合戦の8-7、東海大会準決勝での東邦との9-10はいずれも一進一退のシーソーゲーム。
スコアだけ見れば新たな馬鹿試合名勝負メーカー誕生の期待も感じさせるだけに、試合の行方から目が離せなくなりそうだ。
秋戦績：8勝1敗（負：東邦） 率.319 本3 盗16 防2.81
去年の選抜では大阪決戦を制して２度目の戴冠を果たすも、春夏連覇を狙った夏甲子園はまさかの展開で３回戦敗退、国体も決勝で甲子園準優勝の広陵に敗れて準優勝。そしてこの秋は明治神宮大会まで勝ち進むものの、準決勝で創成館に敗退と、４大大会すべてに出場しながらも、周囲からの『最強』という感とはいえない結果となった。
とはいえ、ミレニアム世代の中でも有数の戦力を擁し、柿木、横川の左右エースに三刀流NEOを加えた投手陣、去年からの主力である藤原、宮崎、山田といった強力打線は流石。キャプテンとなった中川は、より悔しい思いをした夏の借りを、まずは史上３校目のセンバツ連覇で晴らしたいところだろう。
今年も主役は譲れない、『最強』への道は、ここから始まる。
秋戦績：12勝1敗（負：創成館） 率.352 本11 盗22 防0.99
去年は夏の甲子園、秋の地区大会決勝と2度にわたって大阪桐蔭に敗れ、その地力の差を見せつけられている。
看板の打線は今年も健在だが、チーム防御率3点台の投手陣にはやや課題もあり。それでも桐蔭戦では夏秋ともロースコアの接戦に持ち込めており、『打倒大阪桐蔭』への一角であるのは間違いない。
秋戦績：9勝2敗（負：箕島・大阪桐蔭） 率.372 本9 盗16 防3.33
昨夏は県の決勝で敗れた悔しさを胸に始動したチームは秋の県優勝、近畿大会では因縁の相手・彦根東も破った。
打たせて取る林から球威のあるエース・金城への左リレーという必勝パターンに持ち込めれば全国でも十分戦える。
今年で学校創立80年という記念の年。夏に全国準優勝の経験もある学校が、湖国旋風の旗手となれるかどうか。
秋戦績：7勝1敗（負：大阪桐蔭） 率.314 本1 盗8 防1.52
強さの秘訣は府立校唯一の体育系専門学科。私立顔負けの設備と、栄養学などを学ぶカリキュラムが躍進を支えた。
右の川畑・左の富山という本格派の二枚看板を擁し、秋の府大会では鳥羽、立命館宇治、京都翔英を連破し優勝、近畿大会でも神港学園、智弁学園に快勝と実力はホンモノ。
地元の愛称は「おつこう」。その活躍次第では乙坂（横浜高→DeNA）から「>>1乙」枠を奪い取れるかもしれない。
秋戦績：9勝1敗（負：智弁和歌山） 率.353 本5 盗17 防1.94
エース・増居と2番手・原は昨夏の甲子園でのマウンドを経験しており、ピッチャーの計算が立つのが強み。春は投手力、だけに侮れない。
昨夏の開幕戦は6−5での逆転サヨナラ勝ち。近畿大会でも4−3での勝利、3−4での敗戦と競り合いに活路を見いだせるか。
今回は同じく県内屈指の進学校として名を馳せる膳所も出場。21世紀枠の先輩として夏に続いて春も初勝利を目指す。
秋戦績：5勝2敗（負：比叡山・近江） 率.358 本1 盗6 防2.70
だが、センバツを制してから2度の甲子園は共に2回戦敗退となかなか安定して上位進出とはいかないのが実情。
どうしても当時のチームと比べられることが多い中、指揮官は「能力はあるがおとなしい奴が多い」と評する。
かつてのチャンプがチャレンジャー精神を前面に押し出して再度頂を目指す。奈良で見せた打線の破壊力は見ものだ。
秋戦績：7勝1敗（負：乙訓） 率.423 本2 盗14 防2.68
それでもチームは「まずは1勝」と謙虚に目標を掲げる。というのも、秋の大会は逆転での勝利が続いたからだ。
中国決勝での下関国際戦で7回表を終えて2−11という9点差から大逆転し、その前の準決勝・瀬戸内戦も逆転勝利。
さらに中国出場をかけた県3位決定戦の創志学園戦も4点差をひっくり返した。聖地初得点を挙げて流れを掴めるか。
秋戦績：10勝2敗（負：岡山学芸館・創成館） 率.383 本7 盗25 防3.79
そもそも初出場だった昨夏も初戦のスタメンは9人中7人が1・2年生。本番はむしろ今年のチームと言えるのだ。
県大会は決勝の逆転を除けば盤石の勝利、中国大会も大逆転負けさえなければ強さが際立つスコアを連発していた。
下関なのに主将が浜松とこの春もネタには事欠かない。主将の名前は「晴天（そら）」。晴れて聖地初勝利といきたい。
秋戦績：9勝1敗（負：おかやま山陽） 率.343 本1 盗21 防2.67
衝撃が走ったのは中国大会初戦。夏の甲子園にも出場した鳥取・米子松蔭を粉砕したのは4番・門叶（とがの）。
場外弾あり、バックスクリーンにぶち込んだ一発あり、打ちも打ったり1試合4ホームランで1人で9打点を荒稼ぎした。
マークが厳しくなったはずの2回戦でも猛打賞、敗れた準決勝でも3打点を挙げるなど、この男のバットから目が離せない。
秋戦績：8勝2敗1分（負：広島国際学院・おかやま山陽） 率.319 本4 盗12 防2.52
打線は市川とともに甲子園を経験した谷合に期待。菰渕、渡部の個性にも注目だ。
神宮覇者は、ここ３年連続で翌年の甲子園の決勝に上がっており（春夏問わず。選抜に限れば２年連続。）、近年縁起はいいが、神宮覇者の選抜制覇は2002年の報徳学園まで遡らなければならない鬼門。まずは馬淵監督に甲子園50勝目を届け、その先にジンクス晴らしを狙いたい。
出場決定時には智辯和歌山・高嶋監督との共闘宣言に応じており、『打倒大阪桐蔭』への機運を感じさせた。
秋戦績：10勝0敗 神宮優勝 率.352 本2 盗18 防1.35
エース黒河を中心とした高い守備力が持ち味のチームだ。
３年前の出場時は先制するも好機を生かせず大曲工に逆転負け。甲子園での勝利は松本竜也がエースだった２０１１年夏の１勝以来挙げることができていない。まずは春１勝を挙げ流れをつかみたいところだ。
秋戦績：7勝1敗（負：明徳義塾） 率.279 本3 盗1 防1.96
一昨年夏の初出場時は良くも悪くもエースのオコエアドゥワ誠（現・広島）の存在が注目されたが、今回のチームは全員野球でしぶとく相手に食らいつく野球が持ち味。新チームになってから大幅なコンバートが行われたが、それが見事はまった形になった。
荷川取監督は1999年春、沖縄尚学の三塁手として沖縄県勢初の甲子園優勝を経験している（当時のエースは比嘉公也現・沖縄尚学監督）。同期のエースが監督として実績を積み上げているだけに、自身もそれに続きたいところだ。
秋戦績：6勝1敗（負：明徳義塾） 率.295 本0 盗12 防1.71
侍ジャパンU-15代表入りした経験を持つエース中屋は、内外角を上手く投げ分け打たせてとる投球が持ち味。
前回出場時は主将の和田恋（現・巨人）を中心にベスト4入り。最近は明徳義塾の影に隠れがちな印象だが、勝ち上がることによって改めて存在感を示したいところだ。
秋戦績：4勝2敗（負：明徳義塾・英明） 率.301 本0 盗8 防2.68
神宮準決勝ではスター軍団大阪桐蔭を破るなど、秋は強烈な存在感を示した。エース川原は投手を本格的に始めたのが高校からにもかかわらず、大阪桐蔭打線相手に無失点など非常に高い能力を持っている。右の戸田・伊藤、左の七俵もそれぞれ先発することができ、戦力的には非常に充実している。選抜ではまだ勝利がないものの、秋の戦いぶりを見れば今大会は優勝候補の一角ということができるだろう。
卓越した経営手腕とユニークな教育内容で各方面から注目を浴びている、名物の校長を中心としたアルプスからの熱い応援にも注目だ。
秋戦績：12勝1敗（負：明徳義塾） 率.317 本5 盗26 防1.43
数年前までは県内でも無名の存在でしかなかった県立校が、九州大会準優勝を果たし初の甲子園をつかんだ。
赤川克紀（元・ヤクルト）を擁し宮崎商を甲子園へと導いた浜田監督の就任をきっかけに、外部コーチの招聘など練習環境の充実化が図られ、着実に実力を伸ばしてきた結果が実を結んだ形となった。
打線は近年MLBやプロ野球で注目を集めている２番打者中心の形をとっている。その２番に座る主将・中川は打率.553・14打点とまさに打線の中心として抜群の存在感を示した。公立校の雄として旋風を巻き起こす事が出来るか。
秋戦績：7勝2敗（負：延岡学園・創成館） 率.316 本4 盗16 防3.65
１３年夏は３人の投手が継投する形をとっていたが、今年は右の上野・萱野の２枚看板で甲子園に挑む。一方打線も非常に活発。秋の宮崎大会では一試合平均１０得点を挙げて勝ち上がった。
実は未だ選抜では勝利を経験しておらず、さらに意外にもチームとして甲子園でのホームランを春夏通じて記録したことがないという。今大会は何としてもチームとしての甲子園初のホームラン、そしてうれしい春の初勝利を挙げたいところだ。
秋戦績：8勝1敗（負：創成館） 率.361 本4 盗9 防3.63
安定感のある右サイドのエース・石田の軸は変わらず。一方で、三塁手の林が秋の県大会決勝では１失点完投勝利を挙げ、２番手としてある程度計算できるまでに成長した。今大会を勝ち上がっていくためにはエースの負担を少しでも減らしたいところ。
新3年生には昨夏から主力だった選手が多く、甲子園の大舞台を経験しているのが強み。夏に取り逃がした1勝を掴み取るのに気合十分だ。
秋戦績：9勝1敗（負：富島） 率.343 本3 盗7 防1.52
チームの中心・エース佐藤亜は１年秋からエースナンバーを背負い、最速142km/hを記録する本格派右腕。打線の打率は高くないものの、チャンスでここ一番の集中力を見せる。
チームのアピールポイントは「あいさつ」。主将の畑山は「まずはあいさつで勝ちたい」と意気込む。まずは野球で勝つことを考えろよ
秋戦績：8勝2敗（負：能代松陽・花巻東） 率.271 本0 盗7 防2.03
エース山口修はストレートの球速が130km/hに満たないものの、低めへの制球で打たせて取る。バッテリーを組む捕手・梶山は目の難病を抱えながらも、「辞めたくなかった」とサングラスをかけながら捕手の重責を果たしている。一昨年春、同じくサングラスをかけていぶし銀の働きを見せた滋賀学園・井川のような活躍を期待したいところだ。
秋戦績：4勝2敗（負：佐賀学園・沖縄尚学） 率.267 本0 盗6 防3.00
注目はやはりデータ解析専門の部員の存在。練習に参加することなくもっぱら他校の情報収集・解析に専念し、試合前にはその結果をもとに選手たちへの指示を出す。近年注目を集めるセイバーメトリクスを駆使し、県大会では近江高校に最後まで食らいついた。
秋はエース手塚が腰痛に苦しむ中チーム一丸となって接戦を勝ち上がった。その手塚も選抜では本格的に復帰する予定。万全となった選手陣とセイバーメトリクスを重視した豊富なデータの組み合わせで、悲願の聖地初勝利を掴み取ることが出来るか。
秋戦績：3勝1敗（負：近江） 率.245 本0 盗2 防2.17
＊＜北海道＞駒大苫小牧 4年ぶり4回目
道大会の4試合全てで10桁安打という点に目が行きがちだが、標榜するのは「逆転の駒苫」である。事実、その道大会は4試合中3試合が逆転勝ち、神宮大会でも大阪桐蔭と競り合うなど接戦にこそ光るチームだ。
かつて夏を連覇した時のような破壊力や大エースこそいないが、徹底して積み上げた基礎で全国に挑む。
監督として2度目の甲子園となる佐々木監督は相変わらず高校球児と見紛う童顔。こちらもスレを盛り上げそうだ。
秋戦績：7勝1敗（負：大阪桐蔭） 率.369 本1 盗18 防2.55
＊＜東北� 篝燦�学院（福島） 5年ぶり5回目
経験豊富な斎藤監督をして「近年最強」と称する打線の破壊力が最大の持ち味。福島、東北大会の8試合80得点だ。主将のセカンド・矢吹をはじめ、須田、五味で組むクリーンアップは全国でも屈指の存在ともいえよう。
が、名物・聖光ウイルスは健在なのか、メンタルに課題を残す。監督は「ヤギみたいな優しいチーム」とも語る。
「ヤギからライオンに変わる」と宣言した矢吹主将。果たして聖地では食う存在になるか、それとも食われてしまうか。
秋戦績：9勝1敗（負：創成館） 率.389 本6 盗16 防0.73
＊＜東北�◆箍峇�東（岩手） 6年ぶり3回目
菊池雄星、大谷翔平と近年の球界を代表する好投手を次々に排出してきたこの学校。この2人もセンバツに出場を果たしその名をはせたが、今年その系譜に繋がるかもしれない男がいる。2年生の西舘だ。
昨夏には先述の2人も付けた背番号「17」を与えられたあたりに監督の期待の大きさもうかがえる。
1年の時点で既に142キロを記録する本格派が一冬を越えてどこまで成長できたかが、チームの躍進にも繋がるはずだ。
秋戦績：9勝1敗（負：聖光学院） 率.342 本2 盗15 防2.40
＊＜東北��＞日大山形 36年ぶり4回目
マモノ甲子園でお馴染みの「ボーイズビーアンビシャス」も春の登場はかなり久しぶりとなる。夏春連続出場だ。昨夏の甲子園ではかつて猛威を振るった初戦明徳のフラグに果敢に挑み、延長戦まで食い下がるも惜敗。
そのリベンジを誓うチームは神宮王者にまで上り詰めた明徳との対戦を熱望している。
秋の大会前に行われたという練習試合では5-22で大敗したとのことだが、その力の差をどこまで詰めてきたかに注目だ。
秋戦績：6勝2敗（負：酒田南・花巻東） 率.272 本2 盗9 防2.18
＊＜関東� 簔羆�学院（千葉） 初出場
創部47年で春夏通じて初の甲子園。一昨年の秋関東ではあと一歩のところで作新学院に敗れて涙を呑んだ。
節目の大会に向け、昨夏優勝の花咲徳栄や、東の横綱東海大相模などを倒し秋関東制覇。見事雪辱を果たした格好だ。
相馬監督は社会人野球シダックス時代に野村克也監督のもとで投手としてプレーしていた影響から、徹底した組織づくりと
100ページにも及ぶ野球部マニュアル、スマホアプリでの体調管理など、らしいチームづくりを継承している。
エースで4番の二刀流大谷はMAX145km、高校通算23本の注目選手。
大谷を目指しているか、との問いに「ダルビッシュ+柳田」と理想は高い。マモノスレ的には雨でも降ったらややこしいことになる。
秋戦績：12勝2敗（負:拓大紅陵・明徳義塾） 率.305 本7 盗31 防2.46
＊＜関東�◆簗製┳惘狷�立（茨城） 初出場
春夏通じて初の甲子園。学校創設は1925年だが1996年の共学化に伴い野球部も創部。秋県で常総学院、秋関東では健大高崎、慶應義塾などを破り準優勝。接戦を制しつつ申し分ない成績で初の切符を手に入れた。
金沢監督は12年秋就任。八戸学院光星の監督時代にはG坂本勇人らを輩出している。
MAX144�劼虜拈遒賄蠡任亮粥Ａ�田、芳賀とともに強力打線を引っ張る。
細川の兄は現DeNAの細川成也。16年夏決勝で常総学院に夢を絶たれた兄の悔しさを背負い、甲子園での活躍を誓っている。
秋戦績：9勝1敗（負：中央学院） 率.353 本6 盗20 防3.28
＊＜関東��＞東海大相模（神奈川） 7年ぶり10回目
おなじみ、かと思いきや意外にもセンバツは7年ぶり。その春は全国制覇している。近年は好投手を多く擁するイメージがあるが、今世代は圧倒的な打で勝ち上がってきた。
県決勝では慶應義塾に12-0、秋関東では作新学院に12-1（5回コールド）、など誰かさんの継投ミスをあらかじめ消しておく
という頭脳プレーを身につけた東海大相模ナインにはスキは無い。そう、ナインには……
高校通算44本のプロ注目森下は一年生から4番を務める右の大砲。夏までに同校OB大田泰示の持つ65本を目指しているという。
秋戦績：10勝1敗（負：中央学院） 率.382 本13 盗25 防0.83
＊＜関東�ぁ箏脹�義塾（神奈川） 9年ぶり9回目
東海大相模には力の差を見せつけられたものの、秋関東では拓大紅陵、国学院栃木に1点差で粘り勝ち甲子園行きを決めた。エースのサウスポー生井の力投が光る秋大会であった。
前回出場時は優勝候補の一角と目されながらも初戦敗退。当時のエース白村（現・日本ハム）のビッグマウスぶりだけが悪目立ちしてしまったが、果たして今回は…。
森林監督は慶応幼稚舎の現役教諭。
昼間は小学校の先生、夕方からは高校野球部の監督をこなしつつセンバツ出場まで果たしてしまうさすがの慶應ボーイ。
秋戦績：9勝2敗（負：東海大相模・明秀学園日立） 率.275 本8 盗21 防2.79
＊＜関東�ァ箙餝惘‘別據�18年ぶり4回目
健大高崎・霞ヶ浦との比較を経て関東最後の枠に滑り込んだ。右の水沢、左の渡辺が主に先発を務め、宮が締めるという方程式で県優勝（5-4 作新学院）、関東8強（2-1 市川越・2-3 慶応義塾）。
粘り強く接戦を展開するチームと言える。
近年は何度も作新学院に甲子園への行く手を阻まれ続けていただけに、出場の喜びもひとしお。
柄目監督が現役だった18年前、2000年春の4強超えを目指す。
秋戦績：6勝1敗（負：慶應義塾） 率.294 本0 盗11 防1.50
＊＜東京＞日大三 2年連続20回目
伝統の強力打線は健在。いつ爆発するか分からない。爆発したら止まらない。修徳や帝京、兄弟校の日大豊山などをコールドで下し決勝、佼成学園戦では8回終了時点では3-4で負けていた。
が、まあ何やかんや有りまして11-5で勝利。秋東京の頂点に立ちセンバツ当確。
4番大塚を中心とした重量打線で襲いかかり、二刀流中村、MAX145�劼琉貲�生井上が締める。
秋戦績：8勝1敗（負：日本航空石川） 率.390 本7 盗10 防2.69
＊＜北信越� 籠�本航空石川 初出場
石川の新興勢力が夏春連続出場。星稜、金沢、遊学館で占める県内3大私学に割って入るためにも大事な春になりそうだ。昨夏は木更津総合戦で見せた航空爆撃による大逆転劇があったが、それを含め過去2回の甲子園はいずれも初戦突破。
中軸に昨夏の甲子園を知るメンバーが残っており、自慢の強打が全国でどこまで通用するかが見もの。
出場決定の日には監督をはじめインフルエンザでダウンする選手が続出していたが、これを良い厄落としに出来るか。
秋戦績：9勝2敗（負：星稜・静岡） 率.379 本6 盗15 防3.42
＊＜北信越�◆篝盈如弊仞遏法�13年ぶり12回目
石川きっての名門校だが、春はご無沙汰で13年ぶりの出場となる。「逆転の星稜」の本領発揮なるか。秋の大会はエースが負傷に見舞われたものの、代役エース・奥川は捕手と中学時代からバッテリーを組む間柄。
中学軟式全国制覇の経験も活かし、久々の出場権を勝ち取ったうえに、結果としてチームの競争が活性化している。
先日野球殿堂入りしたOBの松井秀喜氏が伝説を作ってからはや26年。あやかって久々の上位進出といきたい。
秋戦績：9勝1敗（負：日本航空石川） 率.316 本0 盗19 防3.03
＊＜北信越��＞富山商 9年ぶり6回目
90回大会での増枠の恩恵にあずかったこの学校は、今年で創部100年というメモリアルイヤー。花を添える形になった。選手の勧誘に限界のある公立校故に選手全体の線の細さは否めない。そこでチームに誕生したのが「体重係」。
秋に1番を務めた横尾がここでも切り込み隊長？となり、各自の弁当に容赦なくご飯を追加。チームはパワーアップした。
9年前は後に春夏連覇を果たす興南・島袋相手に延長戦に持ちこんで勝っている。春の富山勢は侮れない。
秋戦績：7勝1敗（負：日本航空石川） 率.294 本6 盗13 防1.67
＊＜東海� 篝轍� 2年連続17回目
秋の東海連覇を果たすなど、すっかり昨春は大阪桐蔭に、そして秋の神宮では明徳義塾に屈するなど全国の強豪の壁に屈してきただけに、雪辱の思いは強い。
どちらの試合も終盤までリードしながらも最後にはひっくり返されただけに、同じ轍はもう踏みたくないところ。
秋に背番号1を背負ったのは昨年センバツも経験した春。その名に恥じない働きをすれば、Aクラスのチームを食える。
秋戦績：13勝1敗（負：明徳義塾） 率.315 本7 盗12 防2.83
＊＜東海�◆篥賈�（愛知） 2年ぶり29回目
戦前の実績も含むとはいえ、センバツ優勝4回は全国最多タイ。春に強い東邦がこの春も聖地に帰ってくる。秋の練習試合は負けなしというチームの武器は打線。粗削りだが球威のある球を投げる扇谷のピッチングがカギか。
後にプロ入りしたせんと・藤嶋を擁して春夏連続出場した2016年以来となる甲子園。
この時は八戸学院光星相手に大逆転劇を演じたことでもスレと聖地を沸かせた。この春も盛り上げてくれそうだ。
秋戦績：15勝1敗（負：静岡） 率.398 本23 盗53 防2.07
＊＜東海��＞三重 4年ぶり13回目
甲乙つけがたい東海ベスト4の選考を勝ち抜いて3枠目を掴んだ。甲子園出場は夏準優勝の2014年以来となる。粘り強さが特徴的で、秋の県大会では準々決勝に逆転勝ち、決勝ではサヨナラ勝ち。東海大会も東邦と熱戦を演じた。
とりわけ、県大会決勝戦のいなべ総合戦の8-7、東海大会準決勝での東邦との9-10はいずれも一進一退のシーソーゲーム。
スコアだけ見れば新たな
秋戦績：8勝1敗（負：東邦） 率.319 本3 盗16 防2.81
＊＜近畿� 簑膾絛涌� 4年連続10回目
やはりというか当然というか、去年の高校野球シーンの中心はこの高校であった。去年の選抜では大阪決戦を制して２度目の戴冠を果たすも、春夏連覇を狙った夏甲子園はまさかの展開で３回戦敗退、国体も決勝で甲子園準優勝の広陵に敗れて準優勝。そしてこの秋は明治神宮大会まで勝ち進むものの、準決勝で創成館に敗退と、４大大会すべてに出場しながらも、周囲からの『最強』という感とはいえない結果となった。
とはいえ、ミレニアム世代の中でも有数の戦力を擁し、柿木、横川の左右エースに三刀流NEOを加えた投手陣、去年からの主力である藤原、宮崎、山田といった強力打線は流石。キャプテンとなった中川は、より悔しい思いをした夏の借りを、まずは史上３校目のセンバツ連覇で晴らしたいところだろう。
今年も主役は譲れない、『最強』への道は、ここから始まる。
秋戦績：12勝1敗（負：創成館） 率.352 本11 盗22 防0.99
＊＜近畿�◆簔卻柤族了魁�4年ぶり12回目
マモノ甲子園の一名物と化した智弁和歌山、センバツは4年ぶりとなる。去年は夏の甲子園、秋の地区大会決勝と2度にわたって大阪桐蔭に敗れ、その地力の差を見せつけられている。
看板の打線は今年も健在だが、チーム防御率3点台の投手陣にはやや課題もあり。それでも桐蔭戦では夏秋ともロースコアの接戦に持ち込めており、『打倒大阪桐蔭』への一角であるのは間違いない。
秋戦績：9勝2敗（負：箕島・大阪桐蔭） 率.372 本9 盗16 防3.33
＊＜近畿��＞近江（滋賀） 3年ぶり5回目
史上初めて3校が出場することとなった滋賀勢、今季その筆頭格と言えるのがブルーのユニでお馴染みのこの学校だ。昨夏は県の決勝で敗れた悔しさを胸に始動したチームは秋の県優勝、近畿大会では因縁の相手・彦根東も破った。
打たせて取る林から球威のあるエース・金城への左リレーという必勝パターンに持ち込めれば全国でも十分戦える。
今年で学校創立80年という記念の年。夏に全国準優勝の経験もある学校が、湖国旋風の旗手となれるかどうか。
秋戦績：7勝1敗（負：大阪桐蔭） 率.314 本1 盗8 防1.52
＊＜近畿�ぁ箍儀院糞�都） 初出場
読みは「おとくに」。近年府大会で私学と伍して戦える貴重な公立校としてしばしば上位に顔を出してきた学校だ。強さの秘訣は府立校唯一の体育系専門学科。私立顔負けの設備と、栄養学などを学ぶカリキュラムが躍進を支えた。
右の川畑・左の富山という本格派の二枚看板を擁し、秋の府大会では鳥羽、立命館宇治、京都翔英を連破し優勝、近畿大会でも神港学園、智弁学園に快勝と実力はホンモノ。
地元の愛称は「おつこう」。その活躍次第では乙坂（横浜高→DeNA）から「>>1乙」枠を奪い取れるかもしれない。
秋戦績：9勝1敗（負：智弁和歌山） 率.353 本5 盗17 防1.94
＊＜近畿�ァ簓Ш�東（滋賀） 9年ぶり4回目
21世紀枠で出場した9年前は、古豪・習志野に善戦したもののエースがアクシデントに見舞われる不運もありサヨナラ負け。それから9年の間に夏の甲子園に2度出場、昨夏は開幕戦で聖地初勝利も挙げた。エース・増居と2番手・原は昨夏の甲子園でのマウンドを経験しており、ピッチャーの計算が立つのが強み。春は投手力、だけに侮れない。
昨夏の開幕戦は6−5での逆転サヨナラ勝ち。近畿大会でも4−3での勝利、3−4での敗戦と競り合いに活路を見いだせるか。
今回は同じく県内屈指の進学校として名を馳せる膳所も出場。21世紀枠の先輩として夏に続いて春も初勝利を目指す。
秋戦績：5勝2敗（負：比叡山・近江） 率.358 本1 盗6 防2.70
＊＜近畿�Α簔卻朿惘燹米猯鼻法�3年連続12回目
2年前のセンバツ覇者が3年連続の出場。その時と同じ近畿大会ベスト8という縁起の良さも味方につけたい。だが、センバツを制してから2度の甲子園は共に2回戦敗退となかなか安定して上位進出とはいかないのが実情。
どうしても当時のチームと比べられることが多い中、指揮官は「能力はあるがおとなしい奴が多い」と評する。
かつてのチャンプがチャレンジャー精神を前面に押し出して再度頂を目指す。奈良で見せた打線の破壊力は見ものだ。
秋戦績：7勝1敗（負：乙訓） 率.423 本2 盗14 防2.68
＊＜中国� 笋�かやま山陽（岡山） 初出場
昨年の夏に春夏通じて初出場となった甲子園に、この春もやって来る。それも地区王者の肩書を引っ提げて、だ。それでもチームは「まずは1勝」と謙虚に目標を掲げる。というのも、秋の大会は逆転での勝利が続いたからだ。
中国決勝での下関国際戦で7回表を終えて2−11という9点差から大逆転し、その前の準決勝・瀬戸内戦も逆転勝利。
さらに中国出場をかけた県3位決定戦の創志学園戦も4点差をひっくり返した。聖地初得点を挙げて流れを掴めるか。
秋戦績：10勝2敗（負：岡山学芸館・創成館） 率.383 本7 盗25 防3.79
＊＜中国�◆箍軸惺餾檗併蓋�） 初出場
監督の発言ばかりが話題となりコピペと化した初めての聖地から半年。スレと世間を見返すチャンスはすぐに来た。そもそも初出場だった昨夏も初戦のスタメンは9人中7人が1・2年生。本番はむしろ今年のチームと言えるのだ。
県大会は決勝の逆転を除けば盤石の勝利、中国大会も大逆転負けさえなければ強さが際立つスコアを連発していた。
下関なのに主将が浜松とこの春もネタには事欠かない。主将の名前は「晴天（そら）」。晴れて聖地初勝利といきたい。
秋戦績：9勝1敗（負：おかやま山陽） 率.343 本1 盗21 防2.67
＊＜中国��＞瀬戸内（広島） 27年ぶり3回目
広陵・中村奨成の衝撃から半年。広島からまたしてもスラッガーが甲子園にやって来る。衝撃が走ったのは中国大会初戦。夏の甲子園にも出場した鳥取・米子松蔭を粉砕したのは4番・門叶（とがの）。
場外弾あり、バックスクリーンにぶち込んだ一発あり、打ちも打ったり1試合4ホームランで1人で9打点を荒稼ぎした。
マークが厳しくなったはずの2回戦でも猛打賞、敗れた準決勝でも3打点を挙げるなど、この男のバットから目が離せない。
秋戦績：8勝2敗1分（負：広島国際学院・おかやま山陽） 率.319 本4 盗12 防2.52
＊＜四国� 簗斉禅曾痢聞眞痢法�3年連続18回目
２年前の夏甲子園４強時は、「50勝勇退宣言」まで飛び出した馬淵監督。しかし去年は選抜で清宮早稲田に初戦敗退、夏も２回戦敗退と、通算勝利は49までしか伸ばせず。しかし秋はエースに成長した市川が県大会からの全試合を完投し、10戦無敗で神宮王者のタイトルを勝ち取った。監督にとっては初の秋のタイトル戴冠、この勢いで甲子園へ挑む。打線は市川とともに甲子園を経験した谷合に期待。菰渕、渡部の個性にも注目だ。
神宮覇者は、ここ３年連続で翌年の甲子園の決勝に上がっており（春夏問わず。選抜に限れば２年連続。）、近年縁起はいいが、神宮覇者の選抜制覇は2002年の報徳学園まで遡らなければならない鬼門。まずは馬淵監督に甲子園50勝目を届け、その先にジンクス晴らしを狙いたい。
出場決定時には智辯和歌山・高嶋監督との共闘宣言に応じており、『打倒大阪桐蔭』への機運を感じさせた。
秋戦績：10勝0敗 神宮優勝 率.352 本2 盗18 防1.35
＊＜四国�◆箟冖澄聞畧遏法�3年ぶり2回目
秋の四国大会では決勝で神宮王者明徳義塾を相手に１−２と善戦。エース黒河を中心とした高い守備力が持ち味のチームだ。
３年前の出場時は先制するも好機を生かせず大曲工に逆転負け。甲子園での勝利は松本竜也がエースだった２０１１年夏の１勝以来挙げることができていない。まずは春１勝を挙げ流れをつかみたいところだ。
秋戦績：7勝1敗（負：明徳義塾） 率.279 本3 盗1 防1.96
＊＜四国��＞松山聖陵（愛媛） 初出場
比較的安定した内容で県・四国を勝ち上がり、うれしい春の初出場をつかみ取った。一昨年夏の初出場時は良くも悪くもエースの
荷川取監督は1999年春、沖縄尚学の三塁手として沖縄県勢初の甲子園優勝を経験している（当時のエースは比嘉公也現・沖縄尚学監督）。同期のエースが監督として実績を積み上げているだけに、自身もそれに続きたいところだ。
秋戦績：6勝1敗（負：明徳義塾） 率.295 本0 盗12 防1.71
＊＜四国�ぁ平正槝函法箙眞痢�5年ぶり18回目
明徳義塾と並ぶ高知の雄が、久々に聖地に戻ってきた。四国大会ではベスト8に終わるも、英明との試合内容が評価され、高松商を逆転し神宮枠による出場を勝ち取った。侍ジャパンU-15代表入りした経験を持つエース中屋は、内外角を上手く投げ分け打たせてとる投球が持ち味。
前回出場時は主将の和田恋（現・巨人）を中心にベスト4入り。最近は明徳義塾の影に隠れがちな印象だが、勝ち上がることによって改めて存在感を示したいところだ。
秋戦績：4勝2敗（負：明徳義塾・英明） 率.301 本0 盗8 防2.68
＊＜九州� 篩論�館（長崎） 4年ぶり3回目
多彩な面子が揃う投手陣と高い走塁技術を持つ攻撃陣がかみ合い、九州大会は優勝、神宮大会では準優勝。神宮準決勝ではスター軍団大阪桐蔭を破るなど、秋は強烈な存在感を示した。エース川原は投手を本格的に始めたのが高校からにもかかわらず、大阪桐蔭打線相手に無失点など非常に高い能力を持っている。右の戸田・伊藤、左の七俵もそれぞれ先発することができ、戦力的には非常に充実している。選抜ではまだ勝利がないものの、秋の戦いぶりを見れば今大会は優勝候補の一角ということができるだろう。
卓越した経営手腕とユニークな教育内容で各方面から注目を浴びている、名物の校長を中心としたアルプスからの熱い応援にも注目だ。
秋戦績：12勝1敗（負：明徳義塾） 率.317 本5 盗26 防1.43
＊＜九州�◆簓拇隋糞楮蝓法―藹仂�
宮崎からは久々の２校出場。数年前までは県内でも無名の存在でしかなかった県立校が、九州大会準優勝を果たし初の甲子園をつかんだ。
赤川克紀（元・ヤクルト）を擁し宮崎商を甲子園へと導いた浜田監督の就任をきっかけに、外部コーチの招聘など練習環境の充実化が図られ、着実に実力を伸ばしてきた結果が実を結んだ形となった。
打線は近年MLBやプロ野球で注目を集めている２番打者中心の形をとっている。その２番に座る主将・中川は打率.553・14打点とまさに打線の中心として抜群の存在感を示した。公立校の雄として旋風を巻き起こす事が出来るか。
秋戦績：7勝2敗（負：延岡学園・創成館） 率.316 本4 盗16 防3.65
＊＜九州��＞延岡学園（宮崎） 12年ぶり3回目
感情表現豊かな熱い男・重本前監督に率いられ、１３年夏に宮崎県勢初の甲子園準優勝を果たしたとき以来の甲子園。元プロ（大洋）の三浦現監督は９月に監督として就任したばかりで、いきなり甲子園をつかんだ形になった。１３年夏は３人の投手が継投する形をとっていたが、今年は右の上野・萱野の２枚看板で甲子園に挑む。一方打線も非常に活発。秋の宮崎大会では一試合平均１０得点を挙げて勝ち上がった。
実は未だ選抜では勝利を経験しておらず、さらに意外にもチームとして甲子園でのホームランを春夏通じて記録したことがないという。今大会は何としてもチームとしての甲子園初のホームラン、そしてうれしい春の初勝利を挙げたいところだ。
秋戦績：8勝1敗（負：創成館） 率.361 本4 盗9 防3.63
＊＜九州�ぁ篥戝沺癖＿�） 20年ぶり3回目
去年の夏、『石田伝説』の再燃に盛り上がった東筑が、夏春連続の甲子園出場。選抜は20年ぶりのカムバックとなる。安定感のある右サイドのエース・石田の軸は変わらず。一方で、三塁手の林が秋の県大会決勝では１失点完投勝利を挙げ、２番手としてある程度計算できるまでに成長した。今大会を勝ち上がっていくためにはエースの負担を少しでも減らしたいところ。
新3年生には昨夏から主力だった選手が多く、甲子園の大舞台を経験しているのが強み。夏に取り逃がした1勝を掴み取るのに気合十分だ。
秋戦績：9勝1敗（負：富島） 率.343 本3 盗7 防1.52
＊＜21世紀枠・東日本＞由利工（秋田） 初出場
過疎化の影響で統廃合も検討される中、ボランティア活動などを通じた地域密着型の学校づくりを野球部が中心となって行ってきたことが評価されての選出。県大会・東北大会を通じ粘り強く戦い、敗れた花巻東戦でも2−4というスコアで最後まで食い下がった。チームの中心・エース佐藤亜は１年秋からエースナンバーを背負い、最速142km/hを記録する本格派右腕。打線の打率は高くないものの、チャンスでここ一番の集中力を見せる。
チームのアピールポイントは「あいさつ」。主将の畑山は「まずはあいさつで勝ちたい」と意気込む。
秋戦績：8勝2敗（負：能代松陽・花巻東） 率.271 本0 盗7 防2.03
＊＜21世紀枠・西日本＞伊万里（佐賀） 初出場
限られた練習時間での工夫した練習やボランティアなど地域への積極的な貢献が評価されての選出。2007年の小城以来、実に11年ぶりの佐賀県勢選抜出場となった。伊万里市内の３校（伊万里・伊万里商・伊万里農林）の中で唯一甲子園出場がなかった中、市を挙げてのサポートを受けて伝統校が初の出場を掴んだ。エース山口修はストレートの球速が130km/hに満たないものの、低めへの制球で打たせて取る。バッテリーを組む捕手・梶山は目の難病を抱えながらも、「辞めたくなかった」とサングラスをかけながら捕手の重責を果たしている。一昨年春、同じくサングラスをかけていぶし銀の働きを見せた滋賀学園・井川のような活躍を期待したいところだ。
秋戦績：4勝2敗（負：佐賀学園・沖縄尚学） 率.267 本0 盗6 防3.00
＊＜21世紀枠・3枠目＞膳所（滋賀） 59年ぶり4回目
関西人以外が一発で読むのは不可能であろう難読地名の読み方は「ぜぜ」。SSHにも指定されている近畿屈指の公立進学校が21世紀枠の3枠目に滑り込んだ。注目はやはりデータ解析専門の部員の存在。練習に参加することなくもっぱら他校の情報収集・解析に専念し、試合前にはその結果をもとに選手たちへの指示を出す。近年注目を集めるセイバーメトリクスを駆使し、県大会では近江高校に最後まで食らいついた。
秋はエース手塚が腰痛に苦しむ中チーム一丸となって接戦を勝ち上がった。その手塚も選抜では本格的に復帰する予定。万全となった選手陣とセイバーメトリクスを重視した豊富なデータの組み合わせで、悲願の聖地初勝利を掴み取ることが出来るか。
秋戦績：3勝1敗（負：近江） 率.245 本0 盗2 防2.17
2018年03月24日(土) 11:50:59 Modified by mamonobonkuras