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環境と人に優しい乗り物として、LRT(ライト・レール・トランジット)と呼ばれる
新型路面電車の導入論議が各地で進んでいる。二十九日に開業二年の富山ライトレール
(愛称・ポートラム)は、成功例の筆頭だ。新型車両を導入すればただちに「復権」
とはいかないのが、公共交通機関の難しさ。トータルな街づくりの青写真と、
住民参加の熱意がないと−。

終点の岩瀬浜駅直前で、路面電車は小さな鉄橋に差しかかる。背景には春の雪をいただく
立山連峰、編成ごとに七色に塗り分けられた全低床の車体が映える。
開業二年、富山ライトレールはすでに、街の風景になりつつある。

北陸新幹線建設とそれに伴う連続立体交差事業を契機に、
利用者の減少が続くJR富山港線を、県と市が出資する第三セクターで再生させた。

富山駅北から岩瀬浜まで全長七・六キロを二十五分で結ぶ。
うち六・五キロは旧来の専用軌道をそのまま利用した。

富山駅北から約一・一キロの路面軌道を新設。車両はすべて、はじめからバリアフリーの
超低床にしたことで、「日本初の本格的ライトレール(次世代路面電車)」と呼ばれている。

運行本数を三・五倍に増やし、朝のラッシュ時は十分間隔で運行中。
平日の利用者は、JR時代より二割ほど多い五千人前後で安定し、視察者も後を絶たない。

しかし、富山市路面電車推進室参事の室哲雄さんは
「短期的な赤字、黒字、利用客の増減に、一喜一憂してはいられない」と冷静だ。

「路面電車は、あくまでも市街地活性化の手段」との見方を崩さない。

三年前、七市町村が合併してできた新富山市の面積は、富山県全体の約三割を占める。
富山・高岡広域都市圏では、通勤手段の八割を自動車に依存する。

広く薄い市街地、自動車依存。少子高齢化が進む中、環境や福祉の面で、行政コストが
かさむ要因だ。こうした地域の課題を解消するためのアイデアが「串(くし)とお団子」
の街づくり。住居、商業、福祉、文化などの都市機能を集約し、徒歩と公共交通で
日常の用が足るコンパクトな街に、富山市をデザインし直そうとの提案だ。
路面電車は、都市機能が集約された徒歩圏(お団子)をつなぐ中心軸(串)の役目を担う。

富山市などが編集した記録誌「富山ライトレールの誕生」の巻頭に、
森雅志市長は「(成功のポイントは)まちづくりの一環としてとりくんだこと」と記している。

路面電車を地域に定着させるには、住民がそれを「自らの足」として守り育てる意識が
欠かせない。住民に電停のベンチを寄贈してもらい、その脇に名前とメッセージ入りの
プレートを飾る「ベンチドネーション(寄付)」は「住民参加」のユニークな試みだ。
朝のラッシュ時には、改札なしで降りられる「信用降車」も、利用者の責任感を呼び起こす。
無賃乗車はほとんどない。

二月には、富山駅の南を走る既存の路面軌道を約一キロ延伸させ、環状化する事業が
具体化した。将来的には、新幹線乗り入れによる駅の高架化に伴って、
南北がライトレールで結ばれる。「“つなぐこと”が何より大事」と室さん。

風景は住民の意識とともに進化を続けている。



以上、中日新聞より転載(2008年4月28日)

中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/
富山ライトレール (ポートラム)
http://www.t-lr.co.jp/

このページへのコメント

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Posted by stunning seo guys 2014年01月22日(水) 20:07:34 返信

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Posted by tips about seo 2013年12月21日(土) 14:16:22 返信

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