362 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2013/02/28(木) 02:25:58.25 0
〜☆ここはミズキングダム。
   美少女たちがたくさん暮らすまさにこの世の楽園ですの☆〜

ハロ暦1015年。
とある世界のお話。
物語は女王ミズキが治める千年美少女王国ミズキングダムに
遊牧民族ミチシ原人からの使者がたどり着くところから始まります。。。

363 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2013/02/28(木) 02:27:32.11 0
「なんだと貴様っ!」王室にクドゥー将軍の怒号が響く。
女王ミズキも眉をしかめる。クドゥー将軍が怒るのも無理はない。原因は、さきほど使いとして訪れてきた女にあった。
「・・・と申されましても、私は族長サユミからの言伝を頼まれただけですので」
使いの女はクドゥーの剣幕に怯える様子もなくしゃあしゃあと答える。
「貴様、ダーイシといったな。もう一度申してみよ」次に口を開いたのは近衛隊長のオデンである。
クドゥーほどではないが、やはり声に怒気をはらんでいる。
「ですから、この国のエリーナ姫を、わが族長サユミが所望しておるのでございます」
「ふざけるな!この蛮族めが!」我慢の限界、とクドゥーが立ち上がったがミズキが制す。
エリーナはミズキの娘であり次期女王候補だ。たかが一部族、しかも秩序も守らないならず者にくれてやれるものではない。
「あなた方ミチシ原人は先日、中立国のダンス天国に攻め入り、そこの第二皇女リホリホを捉えたと聞きましたが」ミズキは淡々と話す。
「族長サユミは、気の多いお人ですので・・・・」
「それ以上喋るな」オデンが刀の柄に手をかけた。
「貴様を女王に合わせたのが間違いだった。大体なんだ、そのボロ服は。分をわきまえよ!」ミズキが止めるよりも早くオデンの刀が一閃した。
が、ダーイシは軽やかなステップでそれをかわした。
「ほう・・・」オデンの眉がピクリと動く。
オデンの剣技は近衛隊長を任されるに足るものであり、素人にかわせるものではない。
この使者、身なりは貧相だが、なかなかやりよる。
「そこまでよ。ダーイシといったわね。あとで私の寝室に来なさい」
品定めは終わった、とばかりにミズキは告げる。
「なっ!?ミズキ様!」慌てるクドゥーを今一度目で制してミズキは続ける。
「いいの。私はこのダーイシという娘に興味を持ちました。1対1で話しましょう」
そういい残すとミズキは玉座の裏から退室した。
「ありがとうございます」ダーイシは一礼したが、内心は穏やかではなかった。
ただの使いのはずが、女王と1対1など。いくら近衛長の刀をかわしたとはいえ、こんなに話が上手く進むとは。
ここで女王の首でも狙えば、サユミにどのくらいの褒美をもらえるのだろうか。溢れる野心に思わず邪悪な笑みがこぼれる。
「馬鹿な、1対1など危険すぎる・・・」唖然とするクドゥーの横でふん、とオデンも刀をしまう。

364 名前:名無し募集中。。。[] 投稿日:2013/02/28(木) 02:43:18.97 0
ミズキングダムから遠く離れた場所に岩山がある。
ここら辺はミズキングダムの勢力も及んでおらず、野犬が住み着く無法地帯になっている。
その岩山の一角に洞窟があり、そこがミチシ原人たちのねぐらとなっていた。
「ダーイシは上手く伝令を伝えられたかしら」
族長サユミは先ほどから椅子に座ったり立ち上がったりとせわしない。
「大丈夫でしょう。ダーイシはああ見えて任務はきっちりと遂行する女です」
メシクボが返す。ミズキングダムにクドゥー将軍とオデン近衛隊長がいるように、
ミチシ原人族にもダーイシとメシクボが両翼を担っているのだ。
「だと良いのだけれど」
そしてまたサユミは椅子に座ったり立ったりを繰り返す。
「エリーナってたいそうな美少女らしいじゃん。たまらないの。早く会いたいの」
族長でありながらこの落ち着きのなさ。しかしメシクボはそんなサユミを笑顔で見つめている。
主従関係を超えた何かがそこにはあるようだった。
サユミはふとわれに返ると「そういえば、リホリホはどうしたの?」
先日攻め滅ぼしたダンス天国の皇女の名前を口にする。
「はい。どうしても族長になつかないので・・・北の砂漠に捨てました」
「そう。仕方ないの。今はエリーナのことで手一杯だから・・・」
そしてサユミはまた椅子に座ったり立ったりを繰り返す。
ダーイシ、早く帰ってこないかなあ。

しかしその頃ダーイシは
                       つづきません



5スパゲッティー 397〜 に続く


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