最終更新: utsusinario 2008年07月29日(火) 20:53:52履歴
対応レベル:4〜5
神殿の調査で特に収穫はなかったが、一応はオーソンの屋敷に報告に行くことになる。
オーソンはすっかり憔悴しており、その他の使用人たちの表情も非常に暗い。
シンシアの部屋の方からは、錯乱したゴブリンが泣き喚くような声と、家具をひっくり返すような激しい物音が聞こえてくる。
それを聞くオーソンは非常にやるせない表情になる。
今のようになってしまったのは、PCが出かけてから数日ほどのことらしい。
オーソンはすっかり憔悴しており、その他の使用人たちの表情も非常に暗い。
シンシアの部屋の方からは、錯乱したゴブリンが泣き喚くような声と、家具をひっくり返すような激しい物音が聞こえてくる。
それを聞くオーソンは非常にやるせない表情になる。
今のようになってしまったのは、PCが出かけてから数日ほどのことらしい。
報告を受けたオーソンはあまり期待していなかったのか、特にPCを責めようともしない。
その代わりPCは、シンシアのゴブリン化が街で噂として広まっていることを聞かされる。
確かにここ数日は、シンシアが昼夜を問わず泣き喚いているので、それを聞かれることは何もおかしくはない。
しかしそれがシンシアの声で、しかもゴブリン化しているということまで知られるはずがなかった。
使用人たちが情報を漏らすはずはないし、PC一行も当然そのはずだ。
ここでオーソンは、噂を広めているのが自分に恨みを持つ暗黒司祭である可能性を指摘する。
暗黒司祭が自分を苦しめるために悪意で噂を広めているのではないかと。
もしそうであるのなら、噂の出所を辿っていけば、暗黒司祭の身柄を押さえることができるかもしれない。
呪いには必ずそれを解く「鍵」があるはずで、暗黒司祭がそれを知っている可能性もある。
どんなに小さな望みでも、もうそれにすがるしかない…とオーソンは疲れた顔でPC一行に頭を下げる。
どうか暗黒司祭を見つけ出し、シンシアの呪いを解く手段を聞き出してほしいと。
オーソンはそのためになら全財産をはたいても構わないと思っている。
その代わりPCは、シンシアのゴブリン化が街で噂として広まっていることを聞かされる。
確かにここ数日は、シンシアが昼夜を問わず泣き喚いているので、それを聞かれることは何もおかしくはない。
しかしそれがシンシアの声で、しかもゴブリン化しているということまで知られるはずがなかった。
使用人たちが情報を漏らすはずはないし、PC一行も当然そのはずだ。
ここでオーソンは、噂を広めているのが自分に恨みを持つ暗黒司祭である可能性を指摘する。
暗黒司祭が自分を苦しめるために悪意で噂を広めているのではないかと。
もしそうであるのなら、噂の出所を辿っていけば、暗黒司祭の身柄を押さえることができるかもしれない。
呪いには必ずそれを解く「鍵」があるはずで、暗黒司祭がそれを知っている可能性もある。
どんなに小さな望みでも、もうそれにすがるしかない…とオーソンは疲れた顔でPC一行に頭を下げる。
どうか暗黒司祭を見つけ出し、シンシアの呪いを解く手段を聞き出してほしいと。
オーソンはそのためになら全財産をはたいても構わないと思っている。
すでに街ではシンシアのことが大いに噂になっている。
しかも尾ひれがついて、シンシアに噛まれた侍女に呪いが伝染したといったデマまで発生している。
もちろんPC一行もシンシアと関わりが深い冒険者として奇異の目で見られる。
一般市民はできるだけPCとの接触を避けようとするなど、非常に不利な状況での情報収集となる。
それでも根気強く調査を続ければ、暗黒司祭らしき人物がスラム街の廃屋に潜んでいることを突き止めることができる。
しかも尾ひれがついて、シンシアに噛まれた侍女に呪いが伝染したといったデマまで発生している。
もちろんPC一行もシンシアと関わりが深い冒険者として奇異の目で見られる。
一般市民はできるだけPCとの接触を避けようとするなど、非常に不利な状況での情報収集となる。
それでも根気強く調査を続ければ、暗黒司祭らしき人物がスラム街の廃屋に潜んでいることを突き止めることができる。
廃屋の窓は塞がれていて入口は一つしかないので、不意打ちは不可能。
中に入ると、黒いローブを着た30前後の男が椅子に座ってニヤニヤしている。
この男こそが18年前に倒された高司祭の息子にして、その遺志を受け継ぐ暗黒司祭。
暗黒司祭はPCに対し「オーソンの犬の諸君、すっかり有名人じゃないか」と悪意ある笑顔を見せる。
ちなみに部屋の隅にはレッサーデーモンのザルバードが3体ほど潜んでいる。
暗黒司祭に対してどう接するかはPCの判断次第。
戦闘をしかけるなら相手は普通に応戦する。
もし呪いを解く鍵を質問したなら、暗黒司祭は喜々として呪いの真相を解説する。
中に入ると、黒いローブを着た30前後の男が椅子に座ってニヤニヤしている。
この男こそが18年前に倒された高司祭の息子にして、その遺志を受け継ぐ暗黒司祭。
暗黒司祭はPCに対し「オーソンの犬の諸君、すっかり有名人じゃないか」と悪意ある笑顔を見せる。
ちなみに部屋の隅にはレッサーデーモンのザルバードが3体ほど潜んでいる。
暗黒司祭(人間、男、32歳)
冒険者技能:ダークプリースト7
オーソン・スタイナーによって神殿を滅ぼされた高司祭の息子。
性格は暗黒司祭らしく歪んでおり、特にオーソンに対しては異常なまでの敵愾心を抱いている。
ザルバード×3匹
完全版P246参照。
暗黒司祭に対してどう接するかはPCの判断次第。
戦闘をしかけるなら相手は普通に応戦する。
もし呪いを解く鍵を質問したなら、暗黒司祭は喜々として呪いの真相を解説する。
18年前、暗黒神殿を滅ぼされた高司祭は、復讐のためオーソンの妻と赤子のシンシアを神殿に拉致した。
すぐさま派遣された討伐隊の活躍でシンシアだけは生きて戻ってきたが、実はすでに邪悪な儀式は完了していた。
高司祭がファラリスに願った奇跡は2つある。
1つは、シンシアの母を生贄としたもので、1匹のメスのゴブリンの赤子をシンシアそっくりの姿に変えた。
もう1つは、赤ん坊のシンシアを生贄として、メスのゴブリンの赤子の知能を人間並に引き上げた。
そして魂の砕けたシンシアの死体は、首だけを祭壇の中に隠し、胴体は遺棄した。
実は討伐隊が取り戻したのは、シンシアの母の死体と、シンシアの姿をしたゴブリンの赤ん坊だった。
誤って連れ帰られたメスのゴブリンは、「シンシア」としてオーソンの屋敷で育てられた。
周囲はもちろん、彼女自身も自分が「シンシア」であることを全く疑わなかった。
そして、この場合の呪いを解く鍵は、ある日時を迎えることだった。
暗黒司祭はシンシアの18歳の誕生日にちょうど呪いが切れるように設定していた。
人間の姿になるよう呪いをかけられていたゴブリンは、ちょうどその日に本来の姿に戻る。
ただし突然に変化したのでは面白くないので、誕生日の3ヵ月前から少しずつ本来の姿に戻るよう微調整もしている。
そう、シンシアにゴブリン化の呪いがかかっていたのではない。
ゴブリンにかかっていたシンシア化の呪いが解けようとしているのである。
暗黒司祭は「ゴブリンの姿に戻っても心は今までの『シンシア』のままだから安心しろ」と笑う。
誤解を与えないよう念のため説明しておくが、これは本当。
人間の心を持つシンシアは自分の醜い姿に耐え切れなくなっているだけで、心まで妖魔のようになっているわけではない。
「人間、大事なのは見た目じゃなくて心じゃないか」と暗黒司祭は心底から嬉しそう。
すぐさま派遣された討伐隊の活躍でシンシアだけは生きて戻ってきたが、実はすでに邪悪な儀式は完了していた。
高司祭がファラリスに願った奇跡は2つある。
1つは、シンシアの母を生贄としたもので、1匹のメスのゴブリンの赤子をシンシアそっくりの姿に変えた。
もう1つは、赤ん坊のシンシアを生贄として、メスのゴブリンの赤子の知能を人間並に引き上げた。
そして魂の砕けたシンシアの死体は、首だけを祭壇の中に隠し、胴体は遺棄した。
実は討伐隊が取り戻したのは、シンシアの母の死体と、シンシアの姿をしたゴブリンの赤ん坊だった。
誤って連れ帰られたメスのゴブリンは、「シンシア」としてオーソンの屋敷で育てられた。
周囲はもちろん、彼女自身も自分が「シンシア」であることを全く疑わなかった。
そして、この場合の呪いを解く鍵は、ある日時を迎えることだった。
暗黒司祭はシンシアの18歳の誕生日にちょうど呪いが切れるように設定していた。
人間の姿になるよう呪いをかけられていたゴブリンは、ちょうどその日に本来の姿に戻る。
ただし突然に変化したのでは面白くないので、誕生日の3ヵ月前から少しずつ本来の姿に戻るよう微調整もしている。
そう、シンシアにゴブリン化の呪いがかかっていたのではない。
ゴブリンにかかっていたシンシア化の呪いが解けようとしているのである。
暗黒司祭は「ゴブリンの姿に戻っても心は今までの『シンシア』のままだから安心しろ」と笑う。
誤解を与えないよう念のため説明しておくが、これは本当。
人間の心を持つシンシアは自分の醜い姿に耐え切れなくなっているだけで、心まで妖魔のようになっているわけではない。
「人間、大事なのは見た目じゃなくて心じゃないか」と暗黒司祭は心底から嬉しそう。
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このページへのコメント
ソードワールドを始めるきっかけになったシナリオです。本当にありがとうございます。
解決策は「ポリモルフ」をNPCに依頼でしょうか?
なかなか面白かったよ。GJ!