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18年10月18日 総会 議事録3

議事録1         10


野依座長 教育再生会議の座長を仰せつかりました、野依良治でございます。何卒よろしくお願いいたしたいと思います。議事を進める前に、一言ごあいさつを申し上げます。
 我が国は、古来より国民の識字率も非常に高く、知識欲も大変旺盛で、更に読み書きそろばんを中心とした寺小屋などの普及が基盤となりまして、教育が急速に発展いたしました。
 この特質こそが、天然資源に恵まれない我が国が近代化を成し遂げて、更に戦後の奇跡的な経済成長を成し遂げる非常に大きな原動力になるなど、教育が今日の我々の社会に果たした役割は、極めて大きいものがございます。

 しかしながら、子どもを取り巻く昨今の状況を見ますと、都市化、過疎化、あるいは少子高齢化が進む中で、祖父母世代を含めた家族や地域の触れ合いが減少し、更に人間関係をつくる力や集団の中での決まりを守る心、忍耐力、自発性などが低下している。これらのことが深刻と言わざるを得ないわけでございます。

 また、グローバル化やIT化の到来で、世界が急速に結び付き、情報や知識が生み出す付加価値の重要性が格段に高まる中で、常に知的好奇心を持ち、自ら考え、概念をつくり出し、表現する力を養いながら、世界に伍して活躍できる、たくましく、しなやかな人材を育成することが極めて重要であると思っております。

 私は、これからの子どもたちが、しっかりとした規範意識と、自ら生きていく力を核にしまして、一人ひとりがまっとうな自然観、社会観、人生観を持つこと。そして、膨大な情報“Information ”を体系的に整理して、知識“Knowledge ”として、更に高い文化力に基づく創造性を発揮して、知恵“Wisdom “へと昇華する実戦的な力を身に付けることを、特に求めたいと思っております。

 この実現のためには、初等教育から高等教育まで一貫した取組みと、学校のみならず家庭、地域、経済界、産業界、メディアを含めたあらゆるセクターが責任を他に押し付けることなく、共同して未来世代を育成するという強い意思を持ち、そして確実な行動をすることが強く求められると思います。

 今回お集まりの有識者の方々は、いずれも各界を代表し、活躍されている方ばかりでございます。会議におきまして、さまざまな視点から忌憚のない議論が展開できればと願っております。

 さて、我が国は四方を海に囲まれ、古来より多様な文化や文明と交流し、これらを受容しつつ、美しい自然と調和した独自の文化を形成してまいりました。先達が培ってまいりました文化は、今後とも日本人の心のよりどころであります。同時に、現代文明の礎は科学技術にあり、多くの人々が人間の限界に挑み、更にそれを超越する技術を創造することによって、我が国の社会に豊かさがもたらされ、国際競争力の源となっております。

 一方で、地球の有限な枠組みを超えた、過大な人間活動の暴走が、深刻な気候変動と環境変化、更に資源とエネルギーの枯渇などの問題を提起し、人類を危機に陥れていると見ております。

 いずれにいたしましても、私は文化を尊ぶ文明の構築こそが、21 世紀の人類の課題であり、その実現に向けて志を持つ若者たちを育てなければいけないと考えております。

 人間はもとより、国家も社会的な生き物です。36 億年の歴史を持つ生物界の鉄則に照らしてみれば、決して強い者が生き残るのではありません。強大な生き物たちが次々に地上から姿を消していく中で、常に変化し、進化し、そして環境に適応できるものだけが生き続けることができるのであります。激変する国際社会の中で、日本人と我が国がどうあるべきか、現実を直視するとともに、未来社会を読む力が求められると思います。

 私は日本人はすばらしい国民性を持っていると思います。子どもたちがしっかりとした規範意識を持ち、夢や目標を抱き続け、自信を持って知の時代を有意義に生き抜き、そして総理の目指す「美しい国、日本」を実現する次世代を育成する上で、実りのある成果が上がりますよう、微力ながら座長として最大限の努力をしてまいる所存でございます。
 皆様方の御理解と御協力を、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 どうもありがとうございました。
(報道関係者退室)

○山谷総理補佐官 それでは、これからの議事進行は、野依座長にお願いしたいと思います。


議事録1         10

2007年05月30日(水) 07:10:26 Modified by nipponkamoshjka




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