18年10月18日 総会 議事録8
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○小宮山委員 2点、申し上げたいと思います。
第1点は、私は学生には常々本質をとらえる知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気を持てと機会をとらえて言っておりますけれども、これは皆さんが今までにおっしゃったことと非常に共通点があるので、今日は繰り返しません。また時間があるきに、ぼちぼち申し上げたいと思います。
第2点は、世界的視点でものを見るということと、教育における答えは日本の独特のものをつくっていくべきという2点が重要だと思います。私、OECDに5年ほど出ておりましたが、実に多くのことが先進国で共通です。人間力が失われてきているとか、若者の理科離れとか、本当に共通です。これは、恐らく文明化ということの影響、具体的には少子化であるとか、都市化、過疎化といったようなことの結果なんだろうと思います。
ただ、どうやって教育に対する答えを出していくか。これはやはり国の状況がそれぞれ違うから、あそこのものをまねしてくればいいというものはない。だから、これは日本独特のものを考えていかなければならない。それを議論するのがこの場ではないかと思っております。
よろしくお願いいたします。
○野依座長 ありがとうございました。
それでは、品川裕香委員、よろしくお願いいたします。
○品川委員 おはようございます。品川裕香といいます。よろしくお願いいたします。
私が普段取材している子どもたちは、学び方の違いから勉強ができなかったり、いじめの被害者であったり、加害者であったり、不登校になったり、うつになったり、非行少年だったり、就職できなかったり、就職しても続かなかったりと、何らかの生きにくさを持っています。
背景には、いじめや虐待といった暴力もあれば、発達障害といった本来持って生まれた育ちにくさというものもあったりしています。
私がずっとこういった取材を続けているきっかけとなっているのは、2つの事件がありました。
1つは、小学校5年生のADHDと診断された男の子が自殺した事件です。そのときに小5の子どもの遺書というのを初めて見まして、とてもショックを受けました。それは漢字テストの裏に「死ぬ、死ぬ、死にたい」と書かれてあったのですが、教師は、少年が亡くなって1週間経ってから保護者に持参しました。それを見たときに、どういう思いでこれを書いたのだろうと胸が痛んだのが一つです。
もう一つは、少年院の取材をしたときに、取材する子がみんな、少年院に入ってよかったと言うんです。それまで自分は生きていてもしようがないと思った。学校に来るなと言われた。いいことは何もなかったのに、少年院に来て初めて信頼できる大人に会えたと言うのです。それは一体どういうことだろうと、そういうことを言わせる教育とは何なのだろうということが今の私をつくっています。
この会議では、私が取材してきた教育の現場であるとか、そういった子どもたちの思いなどのファクトとともに、日本の教育の中には成功事例もいっぱいありますので、そういった成功事例も合わせて紹介していきたいと思います。
また、アメリカ、イギリス、スウェーデンなど、海外の公教育も取材しておりますので、国内外のノウハウもお伝えできればいいと思っております。
取材を通じて、教育に求めることは、知力と体力は言うまでもなく、もう一つレジリエンシーと申しますか、弾力のある子どもをいかに育てていくかが大事だと痛感しています。
弾力というのは、不幸をはね返す力なのですが、そういった視点を改革の中に入れていただきたいということと、学力向上のためにも子どもの成長・発達権を保障するという視点を持っていただきたいと思います。それから、教育の原点は社会化だと考えますので、社会のルールという規範意識と生きるスキルを身に付ける教育をどうやって構築していくか。
それから、子どもの多様な認知と学習スタイルを、どうやって教育の現場に落とし込んでいくかが大事だと思っております。よろしくお願いいたします。
○野依座長 ありがとうございました。
それでは、白石真澄委員、よろしくお願いいたします。
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○小宮山委員 2点、申し上げたいと思います。
第1点は、私は学生には常々本質をとらえる知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気を持てと機会をとらえて言っておりますけれども、これは皆さんが今までにおっしゃったことと非常に共通点があるので、今日は繰り返しません。また時間があるきに、ぼちぼち申し上げたいと思います。
第2点は、世界的視点でものを見るということと、教育における答えは日本の独特のものをつくっていくべきという2点が重要だと思います。私、OECDに5年ほど出ておりましたが、実に多くのことが先進国で共通です。人間力が失われてきているとか、若者の理科離れとか、本当に共通です。これは、恐らく文明化ということの影響、具体的には少子化であるとか、都市化、過疎化といったようなことの結果なんだろうと思います。
ただ、どうやって教育に対する答えを出していくか。これはやはり国の状況がそれぞれ違うから、あそこのものをまねしてくればいいというものはない。だから、これは日本独特のものを考えていかなければならない。それを議論するのがこの場ではないかと思っております。
よろしくお願いいたします。
○野依座長 ありがとうございました。
それでは、品川裕香委員、よろしくお願いいたします。
○品川委員 おはようございます。品川裕香といいます。よろしくお願いいたします。
私が普段取材している子どもたちは、学び方の違いから勉強ができなかったり、いじめの被害者であったり、加害者であったり、不登校になったり、うつになったり、非行少年だったり、就職できなかったり、就職しても続かなかったりと、何らかの生きにくさを持っています。
背景には、いじめや虐待といった暴力もあれば、発達障害といった本来持って生まれた育ちにくさというものもあったりしています。
私がずっとこういった取材を続けているきっかけとなっているのは、2つの事件がありました。
1つは、小学校5年生のADHDと診断された男の子が自殺した事件です。そのときに小5の子どもの遺書というのを初めて見まして、とてもショックを受けました。それは漢字テストの裏に「死ぬ、死ぬ、死にたい」と書かれてあったのですが、教師は、少年が亡くなって1週間経ってから保護者に持参しました。それを見たときに、どういう思いでこれを書いたのだろうと胸が痛んだのが一つです。
もう一つは、少年院の取材をしたときに、取材する子がみんな、少年院に入ってよかったと言うんです。それまで自分は生きていてもしようがないと思った。学校に来るなと言われた。いいことは何もなかったのに、少年院に来て初めて信頼できる大人に会えたと言うのです。それは一体どういうことだろうと、そういうことを言わせる教育とは何なのだろうということが今の私をつくっています。
この会議では、私が取材してきた教育の現場であるとか、そういった子どもたちの思いなどのファクトとともに、日本の教育の中には成功事例もいっぱいありますので、そういった成功事例も合わせて紹介していきたいと思います。
また、アメリカ、イギリス、スウェーデンなど、海外の公教育も取材しておりますので、国内外のノウハウもお伝えできればいいと思っております。
取材を通じて、教育に求めることは、知力と体力は言うまでもなく、もう一つレジリエンシーと申しますか、弾力のある子どもをいかに育てていくかが大事だと痛感しています。
弾力というのは、不幸をはね返す力なのですが、そういった視点を改革の中に入れていただきたいということと、学力向上のためにも子どもの成長・発達権を保障するという視点を持っていただきたいと思います。それから、教育の原点は社会化だと考えますので、社会のルールという規範意識と生きるスキルを身に付ける教育をどうやって構築していくか。
それから、子どもの多様な認知と学習スタイルを、どうやって教育の現場に落とし込んでいくかが大事だと思っております。よろしくお願いいたします。
○野依座長 ありがとうございました。
それでは、白石真澄委員、よろしくお願いいたします。
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2007年05月30日(水) 06:58:42 Modified by nipponkamoshjka