レギュレーション
GGM:流吏

キャラクター作成について
ダイスで作成する場合は、
ワンセット振りなおし3回
数値入れ替え自由、ただし最大値と最低値は厳守すること。
あとGGMにログ提出よろ。

具体的なルールは以下のファイルをダウンロードして、キャラ作成サマリーを参照してください。(13/11/19更新:キャラ作成サマリー、初期値修正)
http://sororatelier.sakura.ne.jp/cgi-bin/uploader/...
また、ハウスルールが多分に含まれています、どこにハウスルール突っ込んだか覚えてない程度には。
通常のクトゥルフTRPGでは使えないので注意してください。
ルールブックない人でも参加できるよう。必要な判定法やデータをまとめてあります。

キャラクター登録は汎用シートを使用させていただきます。
http://mrg.sakura.ne.jp/TRPG/ps/tsukigami/List-ano...
登録のテンプレートは以下のような感じで、一例として
http://mrg.sakura.ne.jp/TRPG/ps/tsukigami/List-ano...

セッションの告知
http://sororatelier.sakura.ne.jp/cgi-bin/gl/bbs/sr...


 そこは、我々の知るロンドンとはいささか違う。
 機関革命によって、世界は一変していたのだ。異常なまでに発達した蒸気式の機関(エンジン)は、
今やエネルギー発生装置としての役割だけでなく、
超高度な演算を果たす情報機械や飛空挺、巨大飛行船までをも生み出すに至った。

 そして20世紀初頭。現在の人類は繁栄をきわめている。

 けれども人々は失っていた。無数の蒸気機関群の生み出す灰色雲によって、
かつて空に広がっていた青色は消え去り、人々は青の意味するものを忘れてしまった。

 けれども。けれども。

 例え空を失っても、都市に充ちる機関(エンジン)が生み出す排煙によって
形成された灰色雲が空を覆っても、機関工場の廃液がテムズのせせらぎを澱んだ黒色に変えてしまっても、
それでも、霧と蒸気の満ちるロンドンは美しい──
 訪れた旅人は、皆そう言う。


▼はじめに
・クトゥルフTRPGはその場の雰囲気を大事にするタイプのゲームです。
 そのため、場面場面によってキーパーはルールの拡大解釈や効果の変更をする場合が多々あります。
 PL側もより有効な使用方法を思いつく場合もあるでしょう。
 「ルールでは」でなく、その場にあわせてよりソレらしくをGMと相談しつつ進行しましょう。


▼舞台設定
 この世界では西暦1827年に《チャールズ・バベッジ》によって作られた超大型の機関式大情報処理機械であり、すべての “情報処理機械としての機関”の始祖となる《大階差機関(ディファレンス・エンジン)》を始めとする様々な《機関(エンジン)》の発明により第2次産業革命《機関革命》が起こり、採掘技術、農耕用蒸気機関、機動要塞理論などのさまざまな驚異の技術がもたらされ、中でも数学概念とその適用法の発展はめざましく、《計算機関(情報処理機関)》に対する国家の思考さえをも塗り替えその結果、《機関科学》……蒸気機関文明の爆発的な発展を遂げた世界である。
 しかし、その代償として無数の《機関》から排出される排煙と排液に世界は塗れ、海は黒く濁り、青空の見えることの無い灰色の空から常に煤が舞い落ちる灰色の世界となってしまった。

 そして時は少し進み、20世紀初頭の英国はロンドンが今作の舞台である。
 ロンドンは 英国の中心にして、欧州における機関文明の中心地でもある。第2次産業革命こと機関革命の後に最大級の機関工業都市として発展し、霧と排煙の充ちる「機関都市」と呼ばれるまでに至った。
 今や、ロンドンは歴史的建築物と高層建築、そして複合超高層高架が立ち並ぶ機関都市であり、機関と排煙のないエリアは存在しない。
 旧来の支配層である貴族階級の栄華に加え、野心的な中流階級の企業家たちの隆盛も華やかになりつつあり、日々、工業と文化の発展が続いているという。

 なお、この世界観はライアーソフトのスチームパンクシリーズを盛大にほぼまるぱk・・・オマージュしている。


▼もっと具体的な用語や世界観解説
◆この世界について
 時代は20世紀初頭であるが、当時の我々の世界の技術よりも進んでおり一部においては突出して発展している。
 と言うのも《碩学(せきがく)》と呼ばれる称号をもつ一種の天才達が発明したほぼ高度な《碩学機械》が幾つかあり、物によるがオーバーテクノロジー物の品もありこれらが機関科学の発展を底上げし蒸気機関一辺倒になることを推し進めている。
 日常で身近なもので言えば《電信通信機(エンジン・フォン)》があり、1905年以降には、声を送受信して遠方との会話を成立させる会話式電信通信機が主流になっている。
 英国、機関都市ロンドンにおいては特に一般化が進み、持ち運びが容易な携帯型の電信通信機を多くの市民が所持している。
 中流階級の子女の間では、宝飾品ブランドから発売されている宝石つきの電信通信機が流行しているという、今時の携帯電話扱いである。
 その他にも蒸気機関式ガーニーこと蒸気自動車の為の全道路の舗装工事や、碩学機械に依る浮力発生装置による輸送用大型飛空挺(飛行船ではない)が飛んでいる。
 上記の大きな違いはあるが、その他文化や社会性、衣食住はおおむね1900年代の英国をイメージしていただければ大体合っている。

 余談ではあるが、機関科学のなかでも異質な碩学機械であるが、原作スチームパンクシリーズではその碩学機械の多くが人間であるか疑わしい人物の手によって作られている。


◆専門的な機関科学関連について
・《大階差機関》《大機関(メガ・エンジン)》
 《大階差機関》、そしてその模造品である《大機関》は所謂コンピューターであり、《大機関》は文明圏の都市や軍で使用される大型機関。
 高出力と、高い計算・演算能力を有してはいるものの起動や製造には多大はコストが掛かる。

・碩学(せきがく)
 あらゆる科学者を指す尊称(科学者ではなさそうなのもいる)。
 人類の発展を担う希少な人材であるとされ、人々からは常に尊ばれる。
 欧州各国において、個人の実績を鑑みて碩学位の称号を与えるという方式をとっている。

・碩学機械
 碩学独自の理論と思想によって作られた機関機械。
 大量生産を前提としていない、基本的にワンメイドの発明品である。
 革新的技術の到来によって工場制機関機械がその性能と精度を上昇させつつある現在でも、未だに多くの碩学機械は工場製品とは一線を画した性能を誇っている。

・工場製機関機械 
 都市に充ちる機関工場で大量生産される機械のこと。機関が動力や計算・情報処理機械として必ず用いられているため「機関機械」と呼ばれる。大量生産に耐えうる設計が求められるため、高度かつ精緻な設計で作られる碩学機械ほどの性能の機械は生産されない──という通説がかつては存在していたが、近年の技術革新により飛躍的な品質の向上と技術力の拡大が行われ、携帯型の電信通信機(エンジン・フォン)を始めとする精密機械が大量生産され始める時代が訪れている。


◆日常生活の中の機関科学関連について
・日傘 
 大英帝国ロンドンの女性がよく用いている紫外線よけのための道具。雨傘に近い形だが、装飾を施して服と同じようにお洒落を楽しむ人が多い。貴族など上流階級の女性は、宝石や高価な非機関製レースで装飾した傘を用いる。
 また本来の日傘としての使用のほかに、降り注ぐ煤を避けるために使うことも多い。

・蒸気病 
 機関排煙を吸い込み続けることで発症する、呼吸器を致命的に侵す病気。機関のあるところこの病がつきまとう。
 機関科学の発展に伴って顕著な増加傾向にあり、社会問題となっている。

・蒸気管/導力管 
 機関からのエネルギー供給を行う送気管。あらゆる機械の動力とするために、ひとつの機関に複数の蒸気管を繋げることが一般的である。
 各機械へ送る動力の調整は、施設や家庭では機関室で行われる。飛空艇や飛行船であれば、操舵室(操縦室)からでもその配置を変えることが可能である。
 所謂電線の代わりである。

・機関接続口 
 蒸気管の動力を機械へ繋げるための接続口。
 継ぎ足しや組み換えが可能なユニバーサルジョイントを実現しており、その規格はほぼ各国家ごとに統一されている。
 調理器(オーブン)や計算(演算)機、冷蔵庫、洗濯機、乾燥機、等々……。各家庭では常に、ひとつしかない機関に対して、同時に接続できる数の限られた各機械をどう扱いどう接続するかの判断が要求される。
 いわゆるコンセント

・機関カード(エンジンカード) 
 高密度の情報圧縮処理が施された記録媒体。
 原始的な計算機関に用いられていたパンチカードの発展形であるが、記録された情報量は遙かに桁違いである。さまざまな情報を常時上書きで刻むことが可能となっている。

・動作用機関カード 
 情報処理以外の用途としては最も一般的な機関カードである。
 機関機械の動作命令を組み込まれている。
 飛空艇や蒸気式ガーニーなど(機動要塞や戦車等の軍用兵器も同様である)、リアルタイムの入力を必要とする機関機械を自在に操るためには、動作用機関カードを大量に用意し、状況に応じて最適なカードを差し込んで命令を入力していかなくてはならない。 多くの機関機械は、状況に対応した動作用機関カードの詰め合わせをスイッチひとつで入力する“通常操縦”で動いているものの、熟達者ともなれば、動作用機関カードを素早く入力し続け、あらゆる状況で自在に対応してみせるだろう。

・個人機関カード(パーソナルエンジンカード) 
 文明圏に暮らす人々の多くに与えられる機関カード。
 所有する臣民の出生記録から学歴、職歴など、さまざまな個人情報の他、自画像をおさめた篆刻写真の情報も入っており、失踪時や逃亡時の捜索の手がかりとして各国政府の管理体制に大きく貢献している。

・篆刻写真 
 細かな点で描かれた写真。
 機関式篆刻描画装置によるプリントアウトのことを指す。人物や風景を写して記録することができる。
 英国、機関都市ロンドンにおいては、街角に設置された証明写真用篆刻機関を用いて、恋人や友人同士で写真を撮るのが流行している。

・蒸気機関式ガーニー 
 蒸気機関を利用した地上移動機械。別称は「蒸気自動車」とも。
 おおむね走行輪によって移動する。大量生産品の多くは四輪であるが、碩学が作る機械には一輪や二輪のものも存在し、走行輪でなく多脚であることすらある。
 個人所有の車輌は珍しい部類に入り、速度の制限された初期型ガーニーが比較的高価な有料の公共車輌として運用されていることが多い。

・地下鉄 
 地下トンネルを利用した移動機械。地下鉄とは、機関によって発生する圧縮蒸気を噴出させ、その圧力で車輌を撃ち出すという、革新的な移動機械である。
 英国では完全なチューブ状態を形成した地下鉄の開発に成功しており、都市の地下を走らせている。大英帝国ではロンドン市民の多くが、都市を暮らすための足として使っているという。

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