水の神獣ナルディアキッソスその人。真の姿は人魚。
かつては水鏡映しと呼ばれる水面に移った存在となり替わる小さな現象であったが、縁あって水の巫女ユミルララに拾われ旅をする。
旅のさなか一時期を砦で過ごす。
主人の水の巫女ユミルララが真理に至ると彼女は大地を管理する水の概念となった。
ナルディアキッソスは彼女から肉体を譲られ水の神獣となり水を管理する役割を与えられる。
以降数千年聖域で水を管理して過ごす。
神獣ゆえに存在の維持には大量のマナが必要であり、水の管理と自身のマナ補給のため定期的に水の聖域に戻る必要がある。
彼女が必要とするような濃すぎるマナの中で人は生きられないため、
神獣となってからは時折人前に姿を現して知恵を授けることはあれど長い時を共に生き続けることは難しく、孤独の中で生きてきた。
そのため絆が欲しい、愛されたいという願いを抱いており、どれだけ人に尽くしても求めるものが得られない負の感情を押し殺している。
強大な存在でありながら心は非常に繊細。長く生きながらヘタレで臆病な部分を多く残す人物であり、
嫌なことがあると水の流れに身を沈めて忘れることで心の安定を保っている。
本人もそんな自分の弱さを恥じているようで、苦難の中でも強く生きる人間を羨み、弱さを見せ苦しんでいる姿を見ると安心する黒い一面がある。
世界の水の管理者である彼女の抱く感情は水質すべてに影響を与える。
彼女が暗い感情を抱けば水は汚れ、毒すら混じるようになる。
ただし人を苦しめたいとは思っていても殺したいと思っているわけではないので致死毒には至らない。
水を飲むことで水に含まれるマナを栄養に変換して摂取する術を心得ており、本来食事を摂る必要はない。
後にこの術を参考に
風の神獣は風を食む術を開発した。
ポエムをノートに書く趣味があるが、見られると恥ずかしがる。
ガルテノン王になる前の少年フラジアと交流を持ち、後に長じた彼に愛を告白されるも
その時はまだ他人の想いを受け入れることが理解できず、拒んでしまった。
フラジアが傷心のまま一人海に出たということを知ると慌てて海に出て彼を追うも見つけることができず、
開拓船の一団に混じって聖域へと戻るが、その際に偶然エレオノーラと出会った。
レグナート王に恋するもエレオノーラに先を越された事がある。後に彼女に呪いをかけるがバレ、お仕置きされた。
エレオノーラが結社との戦いに臨む際に「自分が失敗したらアリアドネを見守って」と頼まれた。
彼女が危険な戦いに赴くことはわかっていたのに、神獣という役割に逃げ込んで協力しなかったことを後悔している。
復興支援者としてエイヴォンにやってきたのはレグナートの訃報を知ったことと、彼女との約束を守るため。
災厄王事変の真実を知ってからは自分が欲しかった愛と絆を独り占めしながら強く生きているアリアドネに対して強い負の感情を抱くようになる。
第二部では隠していた負の感情に身を流し川に毒を流す。これでエイヴォンの失墜は決定的な物になる。
最終部では隠していた負の感情をアリアドネにぶつけるが敗北し和解。
自分が本心を曝け出す勇気を持てず逃げ続けていただけだったことを認め、改めて自らの意思で彼らに協力する仲間となった。
戦後も神獣としての役割をこなしながら人々と絆を育みながら過ごし、彼女の周りには多くの人が集まったという。
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