- スルタン
元々はイスラム教国の君主という意味で、オスマン帝国ではエディルネに遷都した後の、第3代ムラト1世の代に称したという。
日本ではオスマン皇帝を指す言葉として有名。
- カリフ
イスラム教スンナ派世界の盟主はオスマン皇帝とされ、オスマン帝国の皇帝は君主としての世俗的権力と、宗教的権威を兼ねるという伝説が生まれた。(スルタン=カリフ制)
- レヴィオン
造語で、スルタンとレディを掛けたものと推測されている。
女性皇族ら全般に「○○・レヴィオン」とつく。
- パシャ
州知事や総督、官吏の特権的称号でこの称号をもっていた。
近代に入ってからも、首相や大臣、州知事、将官クラスの高級軍人の称号として用いられた。
- パーディシャー
意味は「大王」や「皇帝」とされる。
オスマン帝国はは外交上、フランスなどの有力な同盟国の君主を通例「パーディシャー」と呼び、それ以外の国の君主に対して用いる「王」「シャー」「ベイ」などと区別して優遇を示した。
- デイ
リビアやアルジェ、チュニスのそれぞれの統治者に対して与えられた称号で、1671年以降に用いられるようになった。
- ベイ
オスマン帝国では州知事などの称号として使用された。
- ベイレルベイ
意味は「ベイの中のベイ」すなわち「司令官の司令官」「支配者の支配者」を意味した。
最初は最高指揮官を示す言葉だったが、最終的には上級地方知事を表すようになった。 この官位が最も長く残っていたオスマン帝国では、最も大きくて重要な地方の総督を意味していたが、のちには単なる名誉職へと変わっていった。
(現在はエジプト副王などに使用される。)
- ヴェズラザム
支配構造上では皇帝の直下に位置し、皇帝の絶対権力を代行する立場であり、原理的には皇帝以外からは罷免されない。オスマン帝国運営の実務を担い、政務にあたって他の宰相を招集することができた。
- サラスケル
意味は「総帥」(元帥とも。)で、皇帝の代わりとしてオスマン軍の最高指揮官職として使用された。
現在も元帥という意味で使用されている。
- ガーズィー
オスマン帝国の始祖オスマン1世もガーズィーであった。
- マムルーク
言葉通りの奴隷ではなく、その社会的位置付けは時代と共に大きく変遷しており、総括的に言えば軍人徒弟に近い存在である。
近代のエジプト州では、マムルークの有力者による分権支配が行われていた。
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