京成バスおよびグループ子会社の車両を表形式でまとめています。

京成バスは、東京都内と千葉県内に路線網を広げているが、都内車と県内車では、多数の違いが見られる。
このページでは、東京都内と千葉県内の違いとそれによる車両仕様の差異を取り扱う。

1、乗車方式

まず大きな違いはこれである。東京都の路線は、どこまで乗っても同じ運賃の均一運賃制を採用し、前の扉から乗って先に運賃を支払い、後ろの扉から降りる。
一方で、千葉県の路線は後ろの扉から乗車し、整理券を取る。運賃は乗車距離に応じて変動する。降りる際は前の扉から、運賃を払って降りる。

この乗車方式の違いが、都内仕様・県内仕様を分け隔てる大きな要因となる。

ただし例外もあり、例えば新都心営業所では、新都心・幕張線のうち、幕張本郷駅方面のみ都内と同じ前乗り・先払いの乗車方式となっている。乗車時に乗務員に降りるバス停を告げ、運賃を支払う方式で、かつては他営業所の一部路線でも採用されていた。ここではこの方針を「前乗り変動式」と記述する。
このように、前乗りと後乗りが混在する営業所は、出口・入口を分けずに「出入口」表記となっている。

この乗車方式故に、県内仕様には中扉に整理券発行機とICカードリーダーを必要とする。都内仕様車が千葉県内の営業所に転属する際は、後年改造で付けられるが、設置位置がかなり変わった場所になったりする。

右は後年に千葉県の営業所に転属した元都内仕様。整理券発行機の位置が左の県内生え抜き仕様と比べて変わった位置にある。

2、扉配置・尺

スケルトンボディ化以降にみられる違いである。
東京都内の路線は、後ろの扉から降りる関係で、スムーズな降車・時間短縮を図るために中扉に幅の広い4枚折り戸を採用していた。またより多くの乗客を乗せるため、1996年から2010年までは千葉県内仕様よりもやや長い車両を導入していた。
千葉県内の車両は、モノコックボディ時代からずっと中扉は引き戸であり、1996年には車体が若干短くなった。それ以前は基本的に仕様と同一の尺である。
ただし、茜浜車庫の配置分および船尾・花見川・草野の団地輸送路線専用車両は、同年まで前・中・後ろに扉がある3扉車両を導入していた。車体も従来より長い仕様である。

ただし、1997年にワンステップバスが導入されるとこの法則が崩れ始め、2002年途中までは車いすの円滑な乗車のため、県内仕様も中扉が4枚折り戸になったほか、ノンステップバスの配置によって都内・県内関係なく中扉が引き戸になった。
なお、佐倉営業所→長沼営業所の花見川車庫では、前述の前乗り変動式運賃を採用していた関係で、3扉廃止後の1996年〜2007年は都内仕様車と同等の仕様で導入していた。

3、側面行先表示器

側面行先表示器の位置にも違いがある。ノンステ化〜2002年度までは都内仕様は前扉すぐ脇に設置されていたが、2003年度からは前扉から右に2つ目の窓に配置し、県内仕様と統一。その後2014年に県内仕様の位置がが戸袋窓と一体化したため、現在は都内仕様が前扉から右に2つ目の窓、県内仕様が戸袋窓内になっている。

なお、3扉車は中扉のすぐ右側に設置されている。

4、運賃箱

運賃箱?の項を参照

5、ステップ車の中扉注意書き

ステップがある車両のみに見られる違いである。中扉注意書きの項も参照。
都内車は「扉は開くまでステップに降りないでください」
県内車は「危険ですからステップに立たないでください」
となる。
都内車が千葉県内の営業所に転属しても、この注意書きは変わらない。逆も然りである。

6、巻き込み防止バー

2000年以降のワンステップ車のみに見られる違いである。県内車のワンステップ車をよく見ると

中扉下にバーがあるのがわかる。これは中扉から乗車する際、扉下に乗客の足が巻き込まれることを防止するためのバーである。都内車も1999年式の車両まではあったが、2000年以降に導入車種が原則ノンステップ化してからはなくなってる。

現在、都内車でワンステップ車の配置は、千葉県内への転属でなくなったが、県内に転属してもそのバーは後付けされることはない。
(白鷺)
左は元都内営業所の車両。同じ車種であるが、右の県内生え抜き配置車とは異なり、中扉下の巻き込み防止バーがないのが分かる。

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2023/1/15 昨年から公開を停止していましたが、体裁を直したうえで再度公開しました。
ご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。(管理人)