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Preserve strokes positions on mesh


サブスタンスペインターでメッシュを差し替えるときに「Preserve strokes positions on mesh」というチェックボックスがありますよね。
具体的にどんな効果があるのかマニュアル見てもどうなるのかよく分からなかったので、今回はPreserve Strokesについて実験を行ってみました。

どういう時にON/OFFすれば良いか知りたいだけの方はこちらへ


実験

メッシュ差し替え時に「Preserve strokes positions on mesh」がどう機能するのか様々なパターンで検証していきます。
前提として上記はProject Configurationの「Preserve strokes positions on mesh」のことを指しています。
ペイントは全て3Dビューでペイントしています。2Dビューに描いた場合はUVベースになるため下記は当てはまりませんのでご注意を。

最初のメッシュはこのようになっています。

耳を追加した場合

耳を足してみました。

Preserve Strokes ON


ペイントしていた目も鼻も口もズレていません。

Preserve Strokes OFF


鼻の位置が分かりやすいですがズレていますね。
比率が伸びたりはしていませんが中心位置がズレている感じでしょうか。

全体スケール

3軸すべて2倍に拡大したメッシュに差し替えてみます。

Preserve Strokes ON


めちゃくちゃズレました。ペイントが小さいままですね。
真ん中が割れてるのは角度的なものでしょうか。

Preserve Strokes OFF


問題なく投影されました。相対的な位置関係が変わらず、バウンディングボックスも更新されたからですね。

縦のみ1.5倍

Y軸のみ大きくしてみました。

Preserve Strokes ON


上に伸ばした分ズレました。

Preserve Strokes OFF


こちらもズレています。てっきりペイントも縦に1.5倍伸びるのかと思いましたが比率はそのままです。
モデルの縦横比が変わってしまうのも問題ありそうです。

考察

挙動を見るに、モデルを編集してバウンディングボックスに違いが出た時に3Dの投影情報に影響が出るため設定が必要なようです。
preserveがONの場合ペイントの投影位置を引き継いで、
OFFの場合は新たにバウンディングボックスを作って投影し直すということでしょう。
パーツ単位で座標が変わるとどうしようもない(UVベースでペイントすれば回避は可能)のは残念ですね。

結局どんな場面でpreserveが必要なの?

まとめると
  • モデルの全体スケールが変わった場合はpreserveを「OFF」にする
  • 「角が生えた」「尻尾が追加された」のようなバウンディングボックスに影響はあるけど全体に変更がない場合は「ON」が良い
  • どちらも変更がある場合は同時に変更しない方が良さそう
  • 2Dビューに描いたペイントやベイクされたマップはそもそもUV空間なので↑とは無関係
  • 「腰のベルトの位置が高くなった」など部分的に座標が変わったものはどっちでもズレる


という感じでしょうか。
参考になれば幸いです。

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