泉 | 亜子、今日のダンスレッスンはしっかり予習してきた? |
亜子 | あ、あったりまえやん! この亜子ちゃんにかかればダンスの一つや二つ、朝飯前…………! |
さくら | るんるん、るる〜ん♪ えっへへぇ〜♪ |
亜子 | おっ! さくら、待っとったで〜。ってか、めっちゃご機嫌やなぁ。何かあったん? |
さくら | アコちゃん! あのねっ、今日はすっごく嬉しいことがあったんだよ〜♪ |
亜子 | ほほぉ〜? なんやろなぁー。さくらのことだから、美味しいお菓子貰ったーとか、そんなんちゃう? |
さくら | もぉ〜っ! そういうのじゃないよぉ〜! |
泉 | じゃあ、テストの点数がよかったとか? |
さくら | イズミン、大正解〜っ! すごぉーい、どうしてわかったの〜? |
亜子 | さっすが、いずみ! お得意の分析結果? |
泉 | 分析ってほどじゃないよ。今日テストの返却があったでしょ? だから、それかなって思っただけ。 |
亜子 | そういや、そんなんあったなぁ。アタシは点数ビミョーだったから忘れることにした! はっはっはっ! |
ほんで、そんなにご機嫌ってことはさくらの点数はなんぼだったん? |
さくら | 63点!! |
泉 | …それは、いい点数なのかな。 |
さくら | え〜っ、いい点数だよぉ〜! いつも満点が当たり前のイズミンは違うかもしれないけど…。 |
でも、苦手な数学で60点以上も取れたんだから! 頑張ったもん♪ |
亜子 | せやなー。さくらにしては、上出来やな♪ アタシが褒めたるわ! よしよ〜し♪ |
さくら | えっへへぇ〜♪ |
泉 | いつもより点数が上がったってことは今回のテストは、いつも以上に勉強頑張ったんだ? |
さくら | うんっ、そうなんだぁ♪ 私もイズミンみたいに、美人で優しくて頭が良くてかっこよくなりたいからっ! |
亜子 | さくら、アタシはー? 亜子ちゃんみたいにはならんの〜? |
さくら | アコちゃんみたいに、可愛くて元気でしっかり者にもなりたいよ〜。二人とも、私の憧れでぇす! |
それに比べて、私は何も取り柄がなくって…。はぁ〜…。 |
亜子 | そんなことないで、さくら! さくらは、アタシらが持ってないものぎょうさん持ってるし! |
泉 | そうだよ。いつも、さくらに助けられてる。 |
さくら | ううう〜、ほんとぉ〜? でも今回のテストの範囲、最初間違って覚えててイズミンに教えてもらったし…。 |
泉 | それは…まぁ、誰にでも間違いはあるしさ。 |
さくら | この前のお休みの日だって、駄菓子屋さんでお菓子買うときに計算間違えてアコちゃんに怒られちゃったし〜…。 |
亜子 | そんなん、気にすることないで! 金勘定は任せときぃ〜♪ |
さくら | でもでもぉ〜…。ぐすんっ。 |
亜子 | さくら、泣くな泣くな〜。さくらの取り柄が台無しになるで! |
さくら | わたしの取り柄? |
泉 | うん。さくらの取り柄。泣いてたら、いつもの明るい笑顔が台無しだよ。ね、亜子? |
亜子 | せや! アタシら、さくらの笑顔を見れば、大変なことがあっても元気に頑張れるんよ! |
泉 | うん。落ち込むことがあっても、さくらの笑顔を見たら元気になるよね。 |
亜子 | それに、さくらが頑張ってる姿見ると『アタシも頑張らな!』って気持ちになるしなー。 |
さくら | イズミン…。アコちゃん…。 |
泉 | さくらの、いつも前向きで明るいとこ、それに笑顔…。私や亜子にはないさくらだけの魅力だよ。 |
亜子 | だから、ほら笑って〜♪ |
さくら | うんっ♪ 二人とも、ありがとうございまぁす! |
泉 | ふふっ。やっぱり、さくらは笑顔が一番だね。 |
亜子 | はー…なんか照れ臭くなってきたわ! アタシら三人、長い付き合いだからこういうんはあんまり言わんし。 |
泉 | 私たち三人って得意なことも不得意なこともバラバラで…。だから、いいんじゃないかな。 |
さくら | えへへぇ〜! 仲良しでこぼこ三人組でぇす♪ |
亜子 | あははっ! あっという間に、いつものさくら、いつものアタシらやな! |
泉 | それじゃあ、いつもの私たちに戻ったところでレッスンに向かおうか。そろそろいい時間…………あれ? |
亜子 | ん? いずみ、どうしたん? |
泉 | …まずい。もうレッスン開始時間だ。 |
三人 | 早く行かなきゃ〜っ!!!!!! |
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