〜オッサンVS幼女 その3〜

初出スレ:6代目79

属性:男(34歳)×少女(9歳)







ん、ああ夢か。



窓を見やる。
もう十分朝日も昇りきっていて明るい。

…で、二度寝に入る直前にしていたことを思い出して気分が重くなった。

時間を置いてから改めて振り返ると、俺も随分とまぁアレなことをしでかしていたものだ。
でも元はと言えばこいつの異様なテンションに当てられたせいだ。
俺ぁ悪くねぇ。
頼まれたことやったまでだ。
責任転嫁かっこ悪いだと?知るか。
心の中で何を考えるかなんて自由だ。

しかしキスか乳揉みかの二択で後者選ぶってのはどうなのよ。
どっちの方が構図的に危ないかとか、そんなもん考えるまでもなく。
って、やかましいわ。
女の子の胸って膨らんでなくてもやぁらかいデスネ。
って言うかこの子華奢っぽいようで触ってみると案外肉付きが
おいコラ。

…何を悔いているんだ俺は。
後悔を後悔とせず我道を突き進み生きていくのが俺の信条だっただろうが。
昔、偉い人も言ってたじゃないか。

我生きずして死すこと無し…何だっけ、後悔とともに死すこと無し…とか何とか。

まぁ…どこの偉い人かは知らんが。
とりあえず愚考に時間を割くことはここまでにしておいて。

お目覚めのお約束を喰らう感触が無いのに気付いて真横を振り返ると、
俺の方が先に目を覚ましていたということを認識する。
…折角だから俺からかましてやろうか、という思考も湧いてきたが、まぁやめておいた。

不埒な思いを切り捨てながら上体を起こすと。

「んあ。」

振動でこいつも目を覚ました。

「…あ、おはようおじさん。」

で、結局ほぼ同時に起床しては寝起きの一撃を貰う。

「…おう。」

とりあえず頭を撫でて応じておく。
明け方のことは…特に触れてこなかった。

…俺が内心勝手に引きずり過ぎなだけか。
こいつにとってはあの程度、何気ない日常風景の一部も同然ということである。
友達と遊ぶ、ぐらいの行為と同レベルの。
つくづく魔性の女だ。

んじゃ、拘る必要性の無い過去はそのまま通り過ごさせておこうか。



朝食を済まし。歯を磨き。髪を梳き。
買い出しに出かけ。勿論片手は握られっ放しで。
帰宅したら自主トレして。向こうが飽きて読書に移っても自主トレして。自主トレして。
タオルで汗拭き取ろうとして近づいてきたこいつが変な所に手を伸ばすのを阻止して。
やめんかコラ。

金入りのあった次の日は基本的に暇だ。
うちの生活形式に、週休何日とかそんな固定化された概念は無い。
目ぼしい獲物が見つかったら、さっさと狩りに行って換金するまでである。
今の所は見当たらないので、出現待ちとなる。

で、そんなこんなで飯と風呂も終わってこいつを寝かす時間だ。
平和な一日を謳歌するのも良いものだが、あまり休みすぎると中だるみするんだよな。

尚、湯船の中でやたらベタベタくっついてきた件に関してはあまり気にしないでおく。
いちいち対応するのが面倒だ。

…最初の頃よりこいつとの付き合いを殆ど面倒と思わなくなってきたかな、と思いきや
やっぱり何だかんだで色々ダルいことに気付く。
いや、面倒臭い事態を起こさない振る舞いを覚えてきたら、
その振る舞いの維持が面倒臭くなってきた、って所か。
ややこしい。

まぁ細かいことはどうでもいい。
さぁて



「おじさん?」

「隠れとけ。」

大きなクローゼットの中に小さい体を押しこませる。
入口のドアを叩く音は一体何だったのか、何故こんな所に隠れなければならないのか。
いちいち問われるが、この野暮用を手っ取り早く済ませたい以上、説明が面倒だ。

…適当なこと言って釣るか。

「いい子にしときゃ後で言うこと一つ聞いてやるから。」

「…ん。」

完全には納得しかねる、といった面持ちだが、
あのまま放っておくと邪魔になるから仕方ない。
とっととこいつを退避させておいて。

早速「お客様」に応対だ。



ガチャリとドアを開け。
顔面に向かってくる刃物を往なして。
殴る。
後ろに控えていた奴らも殴る。殴る。
人ん家に襲撃かける悪い子はどんどん殴っちゃおうねぇー。

「この――ぼぇッ。」

抗議の声だか呻き声だかよくわからぬ音声も耳に入ってくるが、
そんな些事に興味は無い。
やられ役の雑魚の方々お疲れ様です。

残り一人になったのを確認して、その最後の男の武器を弾き落とし。
首を引っ掴む。
幼女のふとももと比較するとゴツゴツ加減が半端無い。
引き合いに出すには極端過ぎるが。

「で、お前ら何用?」

俺の一睨みに程良く震え上がっているが、
生憎こんな雑魚共をいくら屈服させてもあまり楽しくない。

「…言われなくても大体わぁってんだろうがよ。」

生意気な。
首への握力を高める。
ぐあ、とか呻いて苦しそうにしたのを確認したら緩くしてやる。

「まぁどっかの奉仕活動…じゃなくて報復活動か。」

「その通りだよ…クソ野郎。」

生意気過ぎる。
手元の痴れ者を地面に叩きつけておき、
この襲撃は大方昨日潰した連中の残りが、ご丁寧にも仕返しにやって来たものなのだろうと結論づける。

とりあえず返り討ちの返り討ちは完了。
我が宿舎に被害が及ぶ前にさっさと戻ろう。

と思って家入ってみりゃ、
知らん間に窓割って侵入とか舐めくさった行為に及ぶコンチクショウがいるでやんの。

「…ッやべ!!」

表の連中はマッハで掃除したが、既に所々物色された形跡がある。
余程俺のこの手を血に染めたいようだ。

まず目についた一人をそォいと叩き潰す。

そのまま奥に駆け入ると、一人がクローゼットを開く場面に―――おいィィィィィッ。

「あ。」

「んぇ?」

ドアとクローゼットの位置が中途半端に遠いッ―――

「て、テメェ!!大人しくしねぇとこのガキはッ!!」

―――うちの大事なお姫様にナイフを突きつける隙を与えてしまう。
それにしても何ともまぁ、わかりやすい展開ではあるな。
が。

「逆だろ。」

きっぱり言い返してやった。

「…何?」

困惑している。
で、我が家の腐れビッチ、もとい姫君は喉元に向けられた刃を見て、流石に萎縮している。
さっさと状況を打破してやらないとな。

「下手にそいつに手ぇ出しゃ、その瞬間俺が『大人しくしてやる』理由も無くなるんだが?」

奴を見据える目つきは最大限鋭さを維持しつつ、口の端を釣り上げて「凶悪な笑顔」を演出する。
我ながら相当ヤバい顔になっているんではなかろうか。

「は…ハッタリだろ!?」

焦りが見透けているぞ。

「表の『掃除』から俺が帰って来たのが十分証拠だろ。」

「んだと…!?」

まともにやり合えないから小細工する。
それはわかる。
が、やり方が悪いんだよ。

「…もう一回言おうか。うちの大事な娘を殺せば――」

全くもって手間を取らせる。

「――俺も遠慮無くお前をブチ殺していいことになる、ってな。」






勝手に戦意を喪失して下さった。
話のわかる奴で助かる。
玄関先まで送り届けた後、お礼に向かいの壁まで殴り飛ばしておいた。


「終わったからもういいぞ。」

かくれんぼ終了を促す。
さっさと二人で一緒に部屋の片づけをしないと――

「…。」

俺を視認するなり無言で駆け寄られて抱きつかれた。
背中に回した両手はガッチリ固定。
俺の腹筋あたりに顔を押し付けている。

「あー、うん。」

とりあえず頭を撫でておく。

「怖かったよな。」

「…おじさんが、たすけて…くれるって…わか、ってた…から…。」

もう片手で背中もさすっておく。



こいつが落ち着いてから部屋の片付けに移り、
双方共に汗まみれであることに気付いて、再度軽くシャワーを浴びた。

ちなみに窓の修理費は、さっきの連中から徴収してきた財布の中身で賄う予定である。

やれやれ。やっとまともに寝られるな。

「おじさん。」

「何だ。」

「わたし、いい子で隠れてたよね?」

「そうだな。」

野郎共に見つかったのは伏兵を計算しなかった俺の落ち度であり、こいつに罪は無い。

「ねぇ。」

ベッドに腰かけていた俺に顔を近づけてくる。

「言うこと一つ聞いてくれる、って、言ったよね。」

…あー。
説明端折るためにそんな約束しちゃってたな。

「…そうだな。」

何やら妙に顔を赤らめている。
さっきまでボロボロに泣いていたのが嘘のようだ。
泣き晴らした赤さかもしれんが。

「キス。」

…わかりやすい注文で助かった。
と言いたい所だったが。
よく考えりゃこの状況で頼むキスが、頬への口づけ程度で終わってくれるわけもないか。

「…お口開けて。」

目を閉じて、とかじゃないのな。

「待て。」

「んう?」

「どんなキスがいいんだよ。」

あまりまともな返答が来ることは期待していない。
でもとりあえず聞く。
俺も俺で結構なビビリなのかもしれん。

「舌でぺろぺろ舐め合うやつ。」

で…いざもらった返答への感想を正直に告白すると。
多分それぐらいの注文が来る気はしていた。

ただ一つ言いたいのは、そんなお願いはもうちょっとぐらい恥じらいを込めたらどうだってこと。
…今更過ぎるか。今更過ぎたな。

「…どこでそんなキス知ったんだよ。」

「お姉ちゃんよくしてくれたよ?」

うん、まぁその返答もほぼ予想通りなんだなこれが。

「言うことを聞く」という前提条件を示したのは俺。
ここでまで「口はやめろ」とか拒絶すると確実に喧嘩になる。
退路無し。
腹を括れと。

…俺ついさっきまで悪漢共を軽く捻ってたよな。
何でこんなちっこい幼女一人に勝てないんだろうか。
と言うか何だこの状況の高低差は。
「野郎共と大乱闘」から「幼女との性的交渉」て。
ご褒美?



「んむ。」

とりあえずベッドに仰向けになって、
お望み通りに口を軽く開けておいた後は、こいつの好きなようにさせておいた。

こうして横たわるオッサンの口中をベロベロ貪り尽くす幼女という地獄絵図の完成である。
どんな悪鬼羅刹も裸足で逃げ出しそうだ。
延々ベロベロベロベロと。
犬かお前は。
いや犬でもこんなに舐めねぇよ。

恋人同士のお熱いディープキス?
そんないいもんじゃない。
本質的には子供が親に甘えているだけ、だと思う。
やり方が過剰なだけで。
もっと言えば乳幼児が母親の乳をしゃぶっているだけ、が一番近いんじゃなかろうか。
唾液しか出ないけどな。

そんなことを考えていると、ふっ、と突然口が離れていく。

「おじさん。」

そろそろ飽きたか?

「大好き。」

残念、ただの途中休憩でした。

えらい勢いでこいつの唾液が落とし込まれてくるが、
少々気に食わないので出来る限り上に押し返しておいた。
結構な頻度でこいつの喉が鳴っている。

…ところでいつまでやんの?
いつまでそんなベチャベチャベロベロビチャビチャネチョネチョゴプゴプと。

とか何とか言ってるとまた口が離れた。

「すー……はー……。」

ただの深呼吸でした。

で、まぁた戻ってくるのかと思いきや。
突然顔の位置をずらした。

「ん。」

そして今度は喉を舐めてきた。
何、首ちゅー?

「そこまでやっていいって言ってねーぞ。」

抗議の声を上げつつ、頭部を引きはがす。
別に好きにやらせておいても良かったが、
あんまり調子に乗せすぎるとどこまで進めちまうか、わかったもんじゃない。

「…言うこと、聞くって。」

「一回だけな。その一回でキスまでだ。」

軽く、むぅ、と唸る声も聞こえたが
それじゃあキスならいくらでも好きなだけやってもいいんだよね、とばかりに唇に戻って来た。
生意気言う口は塞いじゃえ、って感じもする。



散々むしゃぶり尽くされた末に一旦唇を離すと、
このド痴女はあろうことかまた胸元をはだけて強調してきたので、
とりあえず頭引っ掴んで胸元に抱き寄せ、きつめに抱きしめることで黙らせておいた。
やっぱり俺から攻めた方が大人しくなるのは早いんだろう。

俺の胸板に顔を埋めて眠るこの腐れビッチの髪から漂う芳香は、
結局何だかんだ罵倒しつつも嫌いになれなかった。

〜更に続く〜





関連ページ/〜オッサンVS幼女 その2〜/〜オッサンVS幼女 その4〜/


2012年03月09日(金) 17:00:10 Modified by ID:2C3t9ldb9A




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