明日をどこまで計算できるか?――「予測する科学」の歴史と可能性

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明日をどこまで計算できるか?――「予測する科学」の歴史と可能性

目次

はじめに―予測の科学と社会学
　嵐の解剖学
　未来の予測図
　バタフライに責任はない
　この先どうなるのか

過去
第1章　不法な運命の矢弾―予測の始まり
　ガイア
　アポローンの矢
　最も完全な数
　右と左
　天球の音楽
　プラトン学徒
　数学的生物学
　ギリシャの円モデル
　世界一の家庭教師
　ギリシャの円モデル―第2モデル
　星を見る人

第2章　光あれ―ティコ・ブラーエとモデル構築者たち
　明と暗
　観測家
　理論家
　正方形と長方形
　奇数と偶数
　静と動
　1と多
　男と女
　座標系

第3章　分割統治アプローチ―決定論的科学主義
　「直線」対「曲線」
　「制限」対「非制限」
　時間の矢
　カオス
　「固さ」対「柔らかさ」
　「善」対「悪」
　複雑性
　混乱状態

現在
第4章　「夕焼けは船乗りの喜び」―天気を予測する
　気温を測る
　予報
　観測と理論
　戦争の嵐
　GCM
　ストレンジアトラクター
　ローレンツの蝶のせいで
　毎日の天気予報
　誤差を計測する
　混乱
　モデル誤差の増加
　誤差はどう増加するか
　無理数
　悪天候

第5章　遺伝子の中に―病気を予測する
　血統の良さ
　何が正規か
　つるつるか、しわしわか
　利己的な遺伝子のセントラルドグマ
　巨大科学とマスター分子の出会い
　病気を予測する
　生まれか、育ちか、どちらでもないか
　データか、モデルか
　一般的な細胞モデル
　やっかいな問題
　ローカルか、グローバルか
　負と正
　嵐に目を光らせる

第6章　上げ相場と下げ相場―経済を予測する
　嵐の分析
　素地を作る
　どれだけの価値があるのか
　予測因子を予測する
　ランダム、だが効率的
　予言者の形成
　世界資本のモデル
　合理的な経済学者
　やっかいな問題
　世の中のべき乗則
　しぶとい正統派理論
　投資をめぐる「うまい話」
　生きている経済
　3兄弟

未来
第7章　全体像―気候と健康と富の関係
　過去の事例
　これまでの人口推移
　世界―顧客数60億超
　バブルのなかで生きる
　気候―温暖化
　ループのただ中
　ウォーター・ワールド
　気候のアトラクター
　バタフライ効果
　富―熱気を帯びた経済
　健康―来年の疫病
　私たちは知らない

第8章　振出しに戻る―私たちはどこで道を誤ったのか
　火山のふもと
　原因と結果
　行き過ぎた科学
　１と多
　右と左
　男と女
　静と動
　直と曲
　奇と偶
　有限と無限
　明と暗
　正方形と長方形
　主体か、対象か
　生きている
　物語を語る
　カサンドラ・コンプレックス

第9章　水晶玉へのお伺い―2100年の世界
　2100年を予測する
　デイヴィッド・オレルの大予言（非数学者限定）
　ソクラテスの弁明

付録
謝辞
用語集
参考文献
原注

人は原子、世界は物理法則で動く―社会物理学で読み解く人間行動

目次

はじめに

第1章　人間ではなく、パターンを考える
　パターンで考える
　社会の原子
　だれが意図したわけでもなく
　社会科学はおかしな科学

第2章　世界が複雑なのは人間が複雑だから？
　科学のレシピ
　人間の世界に法則はあるか
　「クレオパトラの鼻」問題
　二本足で歩く恩知らずの動物
　究極の障害は人間？

第3章　人間は本当に合理的なのか
　経済学的思考法
　合理的な経済学者は懸賞に当たらない
　誤りを犯す本能
　頭蓋骨はモダンでも中身は石器時代のまま
　人間行動の2つの原則

第4章　適応する原子
　広い裾の分布
　エル・ファロルで一杯やる
　数学の理由なき有効性
　株価は予測できるか
　実現化を目指して

第5章　模倣する原子
　百聞は一見に如かず
　ペンギン的思考法
　社会のなだれ現象
　重大な決断も本当は他人まかせ
　単純さが説明の鍵となる

第6章　協調する原子
　いいやつでいるのは利己主義のゆえ
　人間の社会的本能
　思い通りはどうやって生まれたのか
　利他主義という接着剤
　人間の奇妙な「集団的」個性

第7章　民族はなぜ憎しみ合うのか
　集団が生み出す不幸
　生き残るためには偏見が必要
　自民族中心主義の罠
　狂気に駆られた人々と社会力
　単純な筋書き

第8章　金持ちがさらに豊かになる理由
　普遍的人間特性
　金儲けに才覚はいらない？
　火星の川
　なぜ企業が存在するのか
　怠け者はどこにでも現れる
　予測と偶然

第9章　過去への前進
　もっと理にかなった伝統：ヒュームとスミス
　帝国の終焉
　組織化がすべて
　知識のもう一つの側面

謝辞
訳者あとがき
原注

失敗の研究