MONSTER HUNTER EX 第7話

作者:結城


第7話「決意」



バンッ!!!

ユウキは一枚のクエストを乱暴に机に叩いた

「この依頼、俺が受けた!」

クエストにはリオレウス討伐指令、と書かれている

セインは酒場の椅子に座っていた

すでにユウキはさまざまな飛竜を狩っていた・・・

そして、いままでなかったリオレウスへの挑戦権がついに巡って来たのだ、

この機会を逃すわけには行かない・・・

村でもレウスとは一度戦ったことがあったが、何故かそのレウスからは

なんというか覇気が感じられないというか・・・いつもの恐怖心が抜けて気楽にたたかえた・・・

それも、10分もかからずにその巨体は地面に崩れ落ちたのだ・・・

「そんなに叫ばなくてもいいだろう?

まったく・・・」

以前のセインとはどこか雰囲気が違っていた

「あぁ、わるいな!」

何故か嫌味にユウキがそう答えた・・・

実の所セインはレウス戦には賛成できなかった

ユウキはまだ1ヶ月も街で戦っていないのにレウスとの死闘は厳しすぎる

そういう判断でいた・・・

一方、ユウキはいま、自分がどれだけ強いのか・・・

力を試したい・・・そう思っているユウキがいた

二人は一度宿に戻り準備を始めた





酒場ではあんなにワクワクしていたがそれは今恐怖に変わっていた

おれが勝てるのか? 死にはしないか?

死などハンターになった時からすでに

当然のようにそれと隣り合わせでクエストをこなしてきた・・・

だが、今は違った・・・

いま、ユウキには二つ、やらなければならない目標があるのだ

一つは、黒翼の連中を叩きのめす事・・・・

あれから、黒翼はさらに勢力を増したという・・・

そして、もう一つ・・・

リョウを、越える・・・

あれから、リョウとは一度も会っていない

それ故、リョウの実力とどれだけ差が縮まったのか

もしくはどれだけ開いてしまったのか分からなかった・・・

しかし、こんな所で恐がっていたら

二つにおいていかれる・・・

そう感じたユウキは決心を固め

新しい相棒、ゴーレムブレイド改を握り締め

決意を新たに酒場へと向かった・・・





セインも宿に戻っていた

ユウキの怒涛のような成長ッぷりには正直驚いていた・・・

そして今、ユウキはリオレウスに対峙しようとしている・・・

自分の不甲斐なさ・・・そしてユウキへの嫉妬に

自分が許せなった・・・

セインはある素材を持って工房へと向かった

竜ジジと呼ばれている工房のジジを呼び出す

「む、若造、今日は何のようじゃ?」

セインは工房の机の上にドサッ、と素材を置いた

「お主・・・そうか、ついに使う時がきたのじゃな?

この『ディアブロ装備』を・・・」

セインはうなずき竜ジジはニヤッと笑うと

装備の製作を始めた・・・



およそ十分後・・・



セインはディアブロ装備を着、酒場へと歩み始めた・・・

手には角槍ディアブロスも握られていた・・・
2006年04月02日(日) 20:48:47 Modified by funnybunny




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