S.M

(にのまえ　とうや)

これまでの人生、類は友を呼ぶというのか、周囲を恵まれた家庭環境出身の人間に囲まれて生きてきたため、"勝ち組"以外の人種を知らない、真正パリピエリート。

一風変わった社内改革の一環で、これまで縁のないタイプの人間だった優と知り合う。
普段人と接するノリで優と会話をしようとしても、なかなか上手くいかない。
話しているうちに話題が毎度話すつもりのなかった「どうでもいいもの」へと転じていってしまうのだ。

そんな優の話術に気づいて当初は「避けられているのかな？人付き合いが苦手な人種も本当にいるんだな」程度にしか考えていなかったが、それにしてはあまりに徹底されているため優のプライベートな部分が気になってしまうようになる。

「普段何を考えているんだろうか、趣味は？好きなものは…」
聞き出そうにもその一切を不自然なほどはぐらかされてしまい、さらに謎が深まり統也の好奇心も昂ぶる。

挫けずしつこく会話を試みてくる統也を前に、耐えかねた優の本性がついに露見する…

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統也にとって「主張するべき自己のない空っぽの人間」は初めてで、だからそんな優の本性を知って興奮する。
「あぁ、この人は本当に空っぽなんだ。なら、今からここに俺だけを注ぎ込めば全てが『俺だけで出来た存在』になるんだ」と。
歪んだ執着心と独占欲が無自覚なままに、無邪気な好奇心も相まって統也の心のうちに広がっていた。

彼の価値観では「空っぽなのはむなしいこと、よくないこと」
だから「満たしてあげるのは良いこと」だと初めから信じて疑っていない。
善意で尽くせばこちらもあちらも満たされるのだからウィンウィンじゃん↑↑くらいに思ってるかも。

統也には陽キャすぎてサイコパスじみた面もあって、優は大抵のルートでひどい不幸に見舞われます。


ルート分岐
「空っぽながらもちゃんと自立していた優を、統也が傍に居なければままならないほど弱い存在にしてしまった」ことに気づいて罪悪感を覚え、「これからはちゃんと優自身の価値観を大事にしよう」と反省して決意を改めて穏やかに愛し続けるルートや、「わーい俺！優さんに超愛されてる！(愛というより依存に陥っているという優の状態に本気で気づいてない。)最高ハッピー！」という風に優の気持ちや価値観をないがしろにし強引ハッピッピルートとか他にもいろいろあります(？)

(ささき　すぐる)

機械みたいに生きてたのに仕事で一緒になった統也がずけずけ入り込んでくるから死んでた感情が蘇り、思わず感情的になっちゃう受け。

一見、にこやかで人当たりのいい、つかえなさそうな窓際中年社員。
話をしても「よくある世間話」をへらへら笑いながらされるだけでつまらないから誰も相手をしない。
そうやって、表面上取り繕っているこの男の本性は感情など皆無(？)の機械的すぎる男だった。

siriとかペッパー君相手にお話してると思ってもらえればいい。
冷ややかで無機物的な機械ではなく、「にこやかな笑顔で天気やテレビ番組の話をする」といった決まったルーチンワークしか辿れない機械。

長くお話しなければ「当たり障りない会話をされてるな」くらいで終わるけどずっと喋ってると成立しない会話、繰り返しの会話の違和感が目立ってしまう。
こんな男と無理に会話を続けようとする物好きなんていなかったからこの本性がバレることはこれまでなかった。

優は情緒的ネグレクトの影響で人生に幸福感がなく何かに期待することがない。
（「義務だからあなたを育てるしかないだけだ」と親から存在を一蹴されてて情をかけてもらえなかった）
義務だから生かされ、生き、社会の歯車になるのだと学習した。
そのために協調できているフリをする。「ただ生きている」だけ。
目的や夢も何もない、でもそのことに疑問を抱いたこともない。

人生に疑問を抱いたこともないのだから幸福でもなければ不幸でもなかった。統也と出会うまでは。

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優にとって会話は取り繕うだけのものだったから、懐に入られれば入られるほど無口で無愛想な「機械みたいに」になってしまう。それが本性だから仕方ない。
仲良くなればなるほど笑顔が消え感情の死んでる本性が見えてくる。
そこから本物の感情を復活させるのが攻めさんの腕の見せ所ですよ！！！！

好物は統也の作るオムレツ。それ以前は好物とかそういう類のもんなかった。


統也に惹かれていくルートなら統也に寄りかかり始めて初めて自分の重さを自覚した優が「私なんかに構っても貴方になんのメリットもないでしょう」ってちょっと突き放そうとするけどそこですかさず「僕は貴方にあげたいもんがいっぱいあるんで傍にいてそれを押し付け続けられるのがメリットですかね？」って統也のフォローが入って幸せ♡って感じ(？)
「（受け）押し付けるとか・・・」「（攻め）ハイ！僕のエゴです！」くらいの勢いで強引に幸せ。

統也に依存していくルートなら、統也といることで満たされているという「幸福感」よりも、統也のいない時間に「何か」が損なわれているんじゃないかという「喪失感」に恐怖してしまうようになる。
統也が出張でいなくなったりすると不安で眠れなくなり何も手につかなくなり発狂しそうになり思わず泣きながら出張先に行ってしまう…レベルの情緒不安。

泣きながらやってきたことに統也がちゃんと気づくか気づかないかでルートがまた分かれる…。