S.M

日本政府
なぜ単眼が今頃地底から出てきたのか、その真意をはかりかねてます。
「海や空を用いたいなんらかの目的があるのでは」
「単眼の人口が増えたから地表に出たがっているのでは」
「地表でのすみかなどを保障してやれば単眼との交渉で優位に立てるか」等
憶測や思惑も絡めててんやわんや、議会でも単眼の扱いについては膠着状態です。
ただ、地底で酸素や食料などのライフラインを完備するレベルの高い技術力を持っていることは知っているのでその技術力が海外に不用意に漏れないよう、かなりの管理体制を敷いています。
また、単眼の技術力を明確に把握するため、スパイを単眼界に送り込んだりもしています。


単眼政府
政府といったり中枢といったり、決まった呼び方はないですがとりあえず単眼たちを纏める機関です。
地上の情報が届きやすい、比較的浅い地層(２層)に設けられています。
善意や使命感だけで構成されたきわめてクリーンな機関で、その運営方針は基本「単眼たちの平和な暮らしの保障」に尽きます。
メンバーは突然変異的に生まれたリーダータイプの家系の単眼たちが担っていますが、参加したいという者がいれば世襲制ということもなく来るもの拒まずに受け入れています。

日本政府に交流を持とうと提案したことについてもほぼ善意しかなく、
「このままだと地球ヤバいと我々は思ってるんですけど」
「人間が我々と共存できそうならすることも吝かじゃないんですけど」(地球環境改善しますけど)
「ダメなら素直に表舞台からひっこみますけど…」(宇宙行きますけど)
の言葉のまま。唯一人間たちに隠していることがあるとしたら宇宙移住計画についてです。

政府としては、人間たちに対してはこれまでの歴史からあまりいい感情はありません。
手の平を見せれば見せただけ、ありったけを奪っていくのだろう、という予感があるので一定の深度までしか人間の侵入を認めていませんし技術力も出し惜しみしています。

一方で一般の単眼たち各々は人間への理解がそもそも浅いです。
間違った文化の解釈、ソースの不確かな噂しか知らない個体が多いので人間の存在について肯定も否定も積極的にしません。

最近、政府が「人間と共存するか」「宇宙に移住するか」の二択を掲げ始めたのでやっと人間について関心を持つ単眼が増えてきた、といったところでしょうか。(？)

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　　　　　　　　　　　　単眼政府まとめ

全世界に単眼という亜人種の存在は既に知れ渡りましたが、「保護」という名目で日本政府が過剰に単眼の存在を世間から隔離しています。
交流の一環で人間界に来ている単眼の行動にも制限をかけています。

単眼政府にいるリーダーシップのある単眼はともかく、交流で派遣されてくる単眼は一般的なお人よしのピュア単眼が多いので行動の制限で監視がついていても「なんだぁ案内係がついてくれるなんて親切だなぁ」くらいにしか思ってなかったりします。
都合の悪い面を見られたくなくて「こちらは危険なので近づかない方が…」なんて言い訳したら素直に「あ、そうなんだ！教えてくれて有難うございます」てな感じに納得しちゃう感じです。

地上に派遣される単眼は単眼政府関係者、志願した者、各地層からランダムに選ばれた者の３通りあります。
単眼政府関係者は最優先で地上に派遣されます。
志願者が多かった場合はそこからまた抽選、地上へ関心がない者も地上に送らなければ、単眼全体の人類への理解度がなかなか上がらないのでランダム枠は必ずあります。
１か月、３か月、半年、一年…と期間は様々ですが、日本政府からの要請もあって沢山の人員は地上に送れません。


単眼政府にいる単眼たちは今のところ「宇宙へ移住する」方針を採るというのが濃厚です。
理由は、日本政府が提案してくることを要約して汲み取ると、地球環境のことよりも日本がいかにして世界の頂点に立つか、国として豊かになるかという点についてのみ語るに尽き、単眼が地球に残り環境をいくら改善しても、人間が欲を満たすために犠牲にした資源を補充するだけで、結局尻拭いのような役目を負わされる結果になりそうだからです。

心苦しいのはちゃんと地球環境を憂う人間も一定数いることです。
そういった人間も地球に残していくのか、はたまた連れて行くのか。
また、地球に残りたいと主張する単眼を置いていくことにも後ろ髪を引かれる思いがあり、出来れば共存したい…というのが本音の本音。


いうて作者のあっさむ自身、ハートフルな異文化交流をメインに描きたいだけなので、
この単眼と人間の関係に明確なゴールは設けない…つもりでいます。一応、たぶん(？)