冷戦時代の核実験や民間防衛をめぐるカルチャー

古代核戦争

モヘンジョダロに核攻撃


古代核戦争説を主張する人々は、どこそこが核下攻撃跡地だと主張するが、その際に、核攻撃規模を想定することがほとんどない。直撃を仮定した場合の、威力の上下限を考えるなら、NUKEMAP2Dでもラフに考えられるのだが。

ということで、空中爆発(Airburst)を仮定した場合について、核攻撃跡地だと主張される人気のモヘンジョダロ(おおよそ1.6km × 1.6kmの広さ)へ核攻撃。

1メガトン:

火球の半径は0.97km. 中程度の爆風被害(5 psi)半径は7.03kmで、モヘンジョダロ(シタデルとロウアータウン)全体が火球の中に入り、遺跡も残らない。アトミックエイジでは、お手頃サイズとして多用されると考えられていた1メガトンは威力が大きすぎるようだ。

100キロトン:

火球の半径は380mで、ロウアータウンのシタデル寄りの領域が消える。大半の住宅が破壊される中程度の爆風被害(5 psi)半径は3.26kmで、モヘンジョダロ全域で残存できる構造物はない。また、500レム電離放射線領域の半径1.11kmとモヘンジョダロ全域で、1か月後の生存率15%となる。まだ威力は大きすぎるようだ。

10キロトン:

火球半径は150mで、まあなんとか。中程度の爆風損傷半径は1.51kmであり、500レム電離放射線領域の半径も1.05kmと、モヘンジョダロ全域が中に入る。また100%の人々が第三度火傷となる熱放射領域の半径も1.53kmで、モヘンジョダロ全域が入る。威力が小さい核爆弾を作るのは難易度高めで、製造お手頃下限が10キロトン。もっともらしく古代核戦争を設定したいなら、このあたりの規模がそれっぽい。

1キロトン:

火球半径は60mで、中程度の爆風損傷半径は0.7kmであ、500レム電離放射線領域の半径も0.78kmで、熱放射領域の半径は0.51kmであり、もう少し威力があってもいいかもしれない。

古代核戦争を主張する人々のなかで、核爆弾の威力に言及したまれな例である橋川卓也氏の数キロトン程度という憶測は、それらしい設定と見ていいかもしれない。





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