冷戦時代の核実験や民間防衛をめぐるカルチャー

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ラジウム・ウラン製品




20世紀初頭から半ばまで、ラジウムを含む健康商品が販売されていた。ラジウムには「輝き」や「科学」のイメージがあったようで、皮膚の色が明るくなりそうな気にさせるコスメ系にも使われた。

輝けるイメージは女性の肌だけではない。
さらにはラジウムに医薬品効果があると宣伝する「医薬品のような何か」や...
「中には何もない」のが特徴のはずのホメオパシーレメディにも、検出可能な放射線を出す程度のラジウムが入っていたこともあった。
健康に良いと宣伝する食品なども販売された。
もちろん、そんな効果などあるわけもない。場合によっては、健康被害をもたらすこともある。特にラジウム水を作るRaditorと総称される水商品群は犠牲者を出したこともあり、批判や対策がなされることもあった。
一方、ラジウムの「科学」「未来」「高級」といったイメージを利用した、ラジウムの入っていないラジウム製品も登場していた。これは実害がないので、問題ではないが。
ウランでも同様だが、こちらは「ウラン鉱脈を発見して、一攫千金」というウランラッシュのときの、ウラン鉱山が見つかった記念のようなレストランメニュー。これは、今もありがち。
害はあっても効果がないか、そもそもラジウムが入ってないものばかりかというと、そうでもない。実用性のある商品として、発光するルアーがある。
同じく、ウランガラス...
パリ郊外のFontenay-aux-RosesのFort de Châtillonに1947年に建設されたフランス最初の原子炉Zoéが動き出した頃の発売されたらしいポスター。ヌカコーラというより、Sunset Sarsaparillaっぽい。
もはや、時の彼方に忘れ去られたラジウム製品たち。だが、何やら麗しくも人気の言葉を冠して商売するという手法としては、今も息づいている。我々には「完璧な幸せを手に入れる方法がどこかにあるにちがいない」という思いがあり、売り手は、それを利用できるのだから。


この他、ラジウムという名称のパフォーマンス系もあった。

録音(1905)は残っているが、どんなダンスだったのかは記録がないRadium Dance
どんな活動をしていたかわからないが、1919年頃にWashington DCで撮影された"Radium Dancers"








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