東鉄初のオールステンレス車として活躍する汎用型車両
5000系はそれまで東鉄に在籍していた4ドアの旧型車両などの置き換えの為に1985年に登場しました。
東急車両と川崎重工業(架空)で製造され4両編成が4本(6連化済)、
6両編成が32本(試作車含む)が製造されました。
特に制御装置には東鉄初採用の界磁添加励磁制御を採用し、保守の容易化などを実現しました。
後期製造車はこれも東鉄初採用の三菱製のGTO素子VVVFインバータを採用しています。
また、全車には大規模修繕工事が施工されており、東洋製IGBT素子VVVFインバータ制御への換装
車内設備の更新、塗装変更などの修繕を施工していて、今後も東鉄の主力としての活躍が続きます。
主要緒元

車両
車体・スペックは東急2000系や國鉄205系をベースに設計されており、
車体側面に同時期の東急車両のステンレス設計が見受けられます。
3000系と同様に地下鉄線内乗り入れを考慮し非常用貫通扉が装備されているほか
高規格路線である米根電鉄線への乗り入れも考慮し最高時速も130km/hに設定されています。
また、試作車である5901Fのみライトの位置が異なるほか、側面に戸袋窓があるなど
量産車との相違がみられます。
なお、この試作車5901Fは2005年に軌道検測車9300系の随伴車デヤ5000系として改造されています。
増備中間車
新製時から4両編成で運用されていた車両を6両編成にするために、
2001年に中間車2両が2編成分製造されました。
付随車のサハ5180形と電動車のモハ5080形の2両で構成されており、車体鋼体は
1年後に登場した5300系に準じたビートレスの日車ブロック工法で製造されています。
ですが、台車や車高などは5000系に準じたものとなっています。
大規模修繕工事では塗装の変更とフルカラーLEDへの換装、内装関連の一部のみが改修されています。
また4両編成は4本在籍していましたが、
このうちの2本は5000系試作車の中間車ユニットを転用して6両編成にしています。
大規模修繕工事(完了)
量産車5001Fの登場から20年以上が経過し、制御素子の劣化や内装の陳腐化が目立ってきたため
2014年度に施工された5002Fを皮切りに大規模修繕工事の施工が開始され、
2019年12月をもって、全ての編成への施工が完了しました。
(事故廃車となった5030Fと試作車を除く)
なお工事の施工は有田総合車両センターと西澤総合車両センター、
滝沢総合車両センターの3か所で施工されました。
施工内容については以下の通りです。
主要機器
・制御装置の交換
・SIVの更新
・シングルアーム式パンタグラフへの交換
・A-ATIUSの取付け準備工事(2017年度出場車より取付け)
車体
・塗装の変更
・改良型強化スカートの取付け
・前面上部へ列番表示器の取付け
・側面戸閉確認灯をLED式へ交換
・前面と側面の幕式、3色LED表示器をフルカラー式LED表示器へ交換
・転落防止用幌を大型のものへ交換
・室外スピーカーの取付け
・客用扉を交換
乗務員室
・前照灯と後尾灯をHID式タイプへ交換
・編成集中監視モニターの表示プログラムを5300系と同じソフトへ交換
・空調送風装置の出力強化
客室
・つり革を三角タイプへ交換
・化粧板の交換
・車内に17インチLCD案内表示を2基千鳥配置
・座席の交換
・トイレのバリアフリー化に伴う大型化
・握り棒を大型黄色タイプへ交換
・床材の張り替え
・ドアチャイムの更新・設置
・ドア部床に黄色の滑り止めを設置
・カーテンをフリーストップ式へ交換
・客用貫通扉窓を大型化
・車いすスペースの位置を変更
ギャラリー

量産車(前期車)

量産車(後期車)

大規模修繕車

試作車(5901F)

増備中間車 サハ5180・モハ5080形(大規模修繕車)

増備中間車 サハ5180・モハ5080形(旧塗装車)

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

メンバーのみ編集できます