安価スレ「【安価あり】わとしとまことにちいさなくに【内政?】」のデータやこれまでの歩みなどを纏めておくwikiです。

ある膳部、歌会に召されける人にはあらねど歌会をみて、さるめざましを詠む
 読み手集い 歌集が如き 歌集ひ 釣られて歌を 考へ歌う
                   詠み人しらず

帝へのそしりなど二条大路に書きつきたるを見て、ある人の嘆き詠んでいはく
 奥州の 道鎮まらず つかさ乱る 御門の落首 いとかたじけなし
                   詠み人しらず

かの歌、ある兵の夷につきしを友兵嘆きて詠みけり
 てつ曲がり いかでかゆきや 陸奥のさはぎに たがさそふ うしう覚えや 我とひまほし
                   詠み人しらず

今は昔陸奥の国の蝦夷は荒蝦夷などといはれけれど今は掛詞巧みに歌ぞ詠みて歌にて戦せる
 音と言いし 木の産みし風 今日の花 明日からの実が 苗ぞ結ばむ
                   詠み人しらず
まことか定かならざれどかの歌は阿弖利爲の詠みきとの語りなり 
 蝦夷かため 惜しからざらん 命とて とも討ちし後 やまとなりなん
                   大墓公阿弖利爲
またかの歌も阿弖利爲の歌と告がれける長歌なり 短歌さはぎのさき、長歌さはぎの後とぞ云ひしか
 大和にて 家討ちし後 罪に落ち 東を乱れ 蝦夷の男の 軍となりて 歩みたりけり
  蝦夷の地と 大和の地とを 穢せるに 恥づべからぬ 戦ひのみせむ
                   大墓公阿弖利爲

ある女、さはぎにつかむとす蝦夷の男に歌送りて
 我が背子は いずく行くらん 剣太刀 名は惜しめど 吾を惜しまじに
                   詠み人しらず
とてとどめけれども、男、
 千鳥鳴き 勢多の唐橋 偲ばるる 逢う身なきゆえ 思うばかりぞ
                   詠み人しらず
とだにかへしていにけり

蝦夷とひとへに言へども、論無ふ大和につきて鎮守府に従ふ者もありければ、さのものどもの詠む
 故あれど 流る血潮の 多ければ 仇をばなさん 討悪路王
                   鎮兵歌
 公達に 丸と呼ばれし この身さえ 同じ人よと 将仰せらる
                   鎮兵歌

ある蝦夷が翁二人、歌詠みあひければ、万葉集が長歌より一句出だして
 瓜食めば 父祖の地思う いずれにも 里は還らず ただ割らるのみ
                   詠み人しらず
 銀も 黄金も玉も 子も孫も ただ失いし 阿弖利爲の乱
                   詠み人しらず

ある兵の辞世の句なれば、友兵のいらふて多賀の城まで持てかへらぬ
 剣落ち 刃閃き 血汐舞う 山朱に燃え 夜なお深し
                   詠み人しらず

さる歌らは巻壱に入らるべしとおぼへけれど何かがときにうしなはぬ げにかたじけなし
若人は老ゆるをたふとべども老ゆる人は老ゆるを憂ひけるが常なり
 山老けて みずみずしさの 失はれ 我が潤いも 枯れ給いける
                   詠み人しらず
 年巡り 我も都も 老いにけり 在りし青さの いと懐かしき
                   詠み人しらず
大和国は森失せて、都を退きけりと云ふ
 古たりし 東寺の門は 徳高し 大和の山も 得度せしかな
                   詠み人しらず

日の本は隋土より書を容れて、大和にあはせて、大になりけり
 珍しき 文を日の本 読み下し 漢の言の葉 文にけるかな
                   詠み人しらず

歌集、日記にも漏れつる歌ありければ、消えりと言はれけれどさることなし。
 うたかたの 消ゆるが常の 世にあれど からのふみだに まだ残りけり
                   詠み人しらず

陸奥の国の郡司、阿弖利爲のさはぎこそ聞きければかく詠みぬ
 ちぢれゆく はなもにおいも えのなかに ぞうをうかばぬ いざわかとしむ
                   富田郡司

前陸奥守鎮守府将軍入道、多賀におはし給ふときに阿弖利爲が兵の攻むを聞き給ひて、酒など飲みつつ詠む
 鷹渡る 遊ぶ風花 いちしろし 濁る酒杯を 重ねせしがな
                   前陸奥守鎮守府将軍入道
鎮守副将、将軍の解官を聞きて大田原城にて詠みければ
 這ふ蔦の 別れ辻なり 大田原 雪の白しは ふりけれど しるしあらざり 宇都宮 たけののびしは 移ろひけらむ
  唐棣色の 移ろひやすし 渡り人 勢多の唐橋 うら濁りけり
                   鎮守副将
大納言緒志香、前陸奥守入道の陸奥よりかへるを屋敷に召して詠む
 陸奥は さぞ寒からむ 天離る 日の照りけるは いなご産みけり
                   大納言緒志香
入道しばしたどり給ひて、さの歌にかへしけり
 陸奥の鷹 あくろ飛ぶなり 美しき 我追い転び 人笑うなり
                   前陸奥守鎮守府将軍入道

今は定かにあらざれど横島などといふ地の陸奥にありけりとの語りなり。ある官人かの横島よりけへりける兵どもの攻み様を聞きて
 いちしろし 雪路ふみこえ 横島の 笑みし押し勝つ もののふこそよ
                   詠み人知らず

今は昔、かしこき天命開別尊の御世にからうた多く詠まれけるをききてある人憂しう思ひて詠みけり
 国乱れ から文の世と 人ぞ言う 木の花咲くや 花散りゆくや
                   詠み人知らず

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