安価スレ「【安価あり】わとしとまことにちいさなくに【内政?】」のデータやこれまでの歩みなどを纏めておくwikiです。

あるときいかでか歌を詠むと、とひける人ありてある人、その人に返していはく
 隔壁の 電子の海の ともがらと 話と詩吟じつ 夕映えを待つ
                   詠み人しらず
なほ一人かへしていはく
 先達の 気勢に我も 飛び入りて こころみに詠む さまぞおかしき
                   詠み人しらず
また一人かへしていはく
 顔見えぬ 言葉の友と 文交わし 我らは待たむ 主が帰りを
                   詠み人しらず

東宮、殊に朱き紅葉を妃に貸し給ひて、鈴虫頃に返させよといふときありて
 かり紅葉 くれない深し ながむれば あらまほしさに にくしとぞ思ふ
この歌も告がれし歌なれど何れが東宮か妃かはわからじ
 君が摘み 山の紅葉の 彩りに いまも染まりて 色濃くしけれ

皇后、従五位下命婦のましろをすまひにて飼い給ひけるとき
 白毛猫 雪のつとめて 転がりし 香炉がさきに 寒さ休めたし
                   雪姫皇后
またいずれかの女房、本歌を取りて、子をとらざる猫にかく詠みけり
 白毛猫 宮に勤めて 転がりし 子を取るさきに 休みつるかな
                   詠み人しらず
百済冠王大和の国より具したまひける猫を詠むを榎井某加えけり
 宮家猫 百済下りて 君がため 文読む月日 如何ばかりかと
                   連歌

都を移さむとする時の歌、時勢の動きけるときなりて漏れなどもありつれど許させ給へ
 そらにみつ 大和のうみら 青木らの 枯れぬるを見て わらすべを見る
                   詠み人しらず
 うみにごり そらのよどみは すすけむり 古ひとの 嘆きらむべし
                   詠み人しらず
 天なくば 大和あはふみ 雨もなく 月もる深山で 鳥足ぞ舞わむ 
                   連歌
 山枯れて 都の水の 濁りたる 人の為すべき 頼みはのちぞ
                   連歌
 都鳥 いずこの地にや 飛び行かむ 皆も住みたる 所にぞあれ
                   詠み人しらず
 山かれて 河水消えゆき 都替え 人や山川 何時ぞ戻るや
                   詠み人しらず

さる歌会にて方々おのがかしらを詠まれける。方々をたふとびて名は記さじ。
 根は枯れて 茂りは移りし 影もなく 留めて置けぬは 人の世の常
                   詠み人しらず
 禿げ禿げと 天より声の 降りきたる さぞ眩しかろう 我が飛鳥山
                   詠み人しらず
 地にあらば 枯れれど山は 賑わうも 賑わいもなき 人のいただき
                   詠み人しらず 
 あなまばゆし ゆふさりつかたの あすかやま かもじならわぬ わがかみのごと
                   詠み人しらず
 ひかりなき 茂みに 衆生まどうとも 我が笠とらば 仏のかがやき
                   詠み人しらず
 雨ふらじ 大和の原に かめなくも 仏の座にぞ つるぞ輝く 
                   詠み人しらず
 草叢の 老いさらばえて 緑消え 肌見えゆるは いと悲しやな
                   詠み人しらず

かの歌、口言葉なれども和歌のまねびの礎となれば記す
 短歌など 雅気にせず 歌うなら 誰であろうと 歌えるものぞ
                   詠み人しらず
またかの歌もまねびの礎となれりける
 歌詠みは 候も定めず 素直にて 思いしままに 言ふこそよけれ

紅葉、花は古より歌の礎となりて歌をつくりけるものなり
 風吹けば 舞い散る紅葉 ゆくりなく かきむだきぬる 我がねほれたのやも
                   詠み人しらず
 山紅葉 刈りては消ゆる 常ならで 緑留めてぞ 水もらいけり
                   詠み人しらず

わざの凝らしはよけれども本意とおらざればつたなきものなり
 言の葉の わきぬる事ぞ まことなる 異の歌こそ 琴糸がごとし
                   編者

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