黒葉学園 -Theater Chat-

我々は革命組織Blancs、歴史を白紙に戻す者たち。
我々は再びMiraの無い世界を望む。


黒葉学園がなんのために存在するか、君たちは知っているか。
単なる教育機関ではない、黒葉学園は倫理を冒涜する研究機関だ！
研究の材料は若く麗しい君たち若者だ。言うなれば君たちはモルモットだ。

黒葉学園は君たちモルモットを黒葉街という檻の中に閉じ込め、体の良い言い訳でCPを搾取しながら飼育している。
我々は黒葉学園のこの歪んだ研究を決して認めない。　

黒葉学園の研究はやがて人々を大きく二分するだろう。
Miraを使える者たち、そしてそうでない者たち。
一度魔法使いが黒葉街の外に放たれたら、その格差が埋まることはあり得ない。
弱者たちの声は誰にも届かない！　力の持つ者が常に正義となることは歴史が証明している！

今が黒葉学園の暴走を止める最後の好機だ。我々に手段を選ぶ余裕は無い。
我々に力を貸してくれる想いがあるならば、年齢、性別、魔法使いであるか否かは問わない。
今こそBlancsの名の下に我々の力を結集させるときだ。
真に未来を思う賢明な君たちの勇気を期待している。

「声明の中で『黒葉学園が生徒を材料に倫理を欠いた研究を行っている』とあるが、なによりも先にこれだけは否定したい。
　確かに黒葉学園では生徒たちが使うMiraを対象に研究を行うことはある。
　しかしこれは、研究に対して納得し、協力をしたいと志願してくれた生徒たちだけが参加するものだ。
　学園の研究科が強制した試しは無く、また、そのようなことをする企業研究所があったという報告もない。
　もし今後報告を受ければ、厳罰を課した上で企業もろとも黒葉街から立ち退いてもらうだけだ。

　研究者としての私から言わせても、Miraが人類を二分する、というのは大嘘だ。
　今でこそMiraは黒葉街の人間だけのものだが、いずれ誰にでもMiraが使える時代がやってくる。
　黒葉学園の掲げる未来像においては、Miraが人間の生活を豊かにすることがあっても、決して不便を強いたり不幸な人間を増やしたりすることはない。
　こんなことを言えばメディアからは軍事利用だ犯罪だなどと批判されるが、だからこそ私はこう説明する。
　その法整備ができるまではMiraを黒葉街から出すわけにはいかないだろう、と。

　私たちは好奇心や欲望を満たすためにMiraの研究を行っているわけではないし、都合が良いから教育に携わっているわけでもない。
　私たちには信念や理想がある。
　将来的に、Miraは人類を救う船となり、平和を守る盾となり、未来を切り開く剣となる。
　そして黒葉学園の生徒たちは、Miraが誤った方法で用いられないように導く先駆者となる。

　Blancsのように発展や変化を嘆きそれを阻害する輩が、ともすれば黒葉街の中に存在するのは非常に残念だ。
　しかし私たちはこれに屈するわけにはいかない、と強く思っている。
　同時に、いち早い解決を目指して捜査を強化していく所存だ」