作者：かすてら 
ずんだ料亭
皆さんご存知の通り妖精ずんだもん(通称ずんだ虫)は食材として非常に優秀だ。生で食ってよし、煮てよし、焼いてよしとまさに万能食材と言って良いだろう。さて、世の中にずんだ虫料理は数多くあるが、今回はその中でも最高級と言われる料理を紹介したいと思う。
今回取材に協力してくれたのは老舗の料亭「ずんだ庵」。特別な許可を得て厨房の様子と調理工程を取材させてもらった。それでは各料理を見ていこう。
ずんだ料亭ー寿司ー
高級料理と言われてまず何を思い浮かべるだろうか？筆者は高級と言えば寿司だと考えている。「ずんだ庵」の板長はこう語った。
板長「最近は手軽にずんだ虫を捕まえられるようになったから、家庭でも刺身や手巻き寿司を食べられるようになったのだ。でもやっぱり品質のいい天然ずんだ虫を使った寿司には敵わないのだ。お客さんもわかってくれている人が多いのか寿司は一番売り上げがいいのだ。」
ー品質のよい天然ずんだ虫とは？ー
板長「やはり森や山で育ったずんだ虫なのだ。栄養豊富な沢山の餌を食べ、自然の中で活動することで締まった身、適度なストレスにより凝縮された旨み、どれか一つでも欠けていると最高ランクの味にはならないのだ」
ーなるほど。ストレスを感じるほど旨味が出るといわれているのに街ずんよりも森ずんの方が美味しいと言われるのにはそういう理由があったのですね。ー
板長「その通りなのだ。さて今回はその最高ランクの森ずんを使った寿司を握っていくのだ。早速調理に入るのだ。」
そう言うと板長は厨房とカウンターの前にある生簀から若そうなずんだ虫を一匹取り出そうとした。
「やーや！はなちて！ごはんさんになりたくないのだ！」
ずんだ虫は手足をばたつかせ必死の抵抗をしているが、なにせ扇風機の「弱」で吹き飛んでいくような軽さだ。ほとんど衝撃など感じないだろう。
ー…このずんだ虫、なんだか重そうですねー
板長「そうなのだ。これが最高ランクたるずんだ虫のサイズなのだ。加えてずんだ虫は春が旬なのだ。脂がよく乗ってより美味しくなるのだ。普段皆さんスーパーとかで見る街ずんとは比べものにならないのだ」
確かにガッチリしていてそれでいてもちもちした見た目のこのずんだ虫、脂が乗っていてかなり美味そうである。板長は取り出したずんだ虫をまな板に置き、包丁を取り出した。
「や！や！たちゅけて！かみさま！たちゅけて！」
騒がしいずんだ虫とは対照的に板長は至って冷静だ。
板長「まずはオーソドックスに握りから行くのだ。」
そう言うと板長はまな板のずんだ虫をあっという間に刺身にしてしまった。
「あれぇ？なんだか背中が冷たいのだぁ？」
ー見事な包丁さばきですね！優れた板前は魚に斬られたことを感じさせないといいますがまさか目の前で見られるとは…ー
切られたずんだ虫はまるで痛みを感じていないようだ。まるで神経も繋がっているかのように手足も連動して動いている…。すると板長は尻の方の刺身を使って寿司を握り始めた。
板長「驚くのはまだ早いのだ。この技の真価は寿司を食べてからなのだ。…へいお待ち！ひとまず一貫食べてみて欲しいのだ。」
そう促され私は目の前に出された握りを頬張る。美味い！鯛のように締まった身は噛みごたえがありながらトロのように口の中でトロリととける。これが最高級の森ずんか…と感動していると
「ああああああああああ！！いちゃいちゃい！おちりがいちゃいよ！」
突然まな板の上のずんだ虫が悲鳴をあげた。
ー何が起こったのでしょうか？ー
「はぁ…、はぁ…、ない！ないのだ！ぼくのおちりが、どこにもないのだ」
板長「これこそこの技の真価なのだ。神経がまるで繋がっているかのように切る…これによってずんだ虫を生かしたまま刺身を作ることができ、さらに食べられている感覚を味合わせることができるのだ」
「え？」
ーつまり、食べれば食べるほどストレスがかかり、旨味が増す。と言うことですか？ー
「おねがい！もりにかえちて！」
板長「その通りなのだ。しかもほぼ生きている状態なので鮮度も落ちにくくゆっくり食べても美味しさはそのままなのだ。」
ー素晴らしい。最高の素材と最高の技術あってこその寿司というわけですね。ー
「まっちぇ！」
板長「喜んでもらえて嬉しいのだ。さあ、旨みを増した2貫めもどうぞなのだ。」
「やめて！ぼくのからだかえちて！」
ーいただきますー
「ああああああああああああああ！いちゃい！おなかとらないで！」
ー美味しいですね。一貫目より濃厚な味わいです。今度はまるでサーモンの様ですねー
「はぁ…はぁ…ない…ないのだ…おなかからしたが…ぜんぶ…ぜんぶ…」
板長「ずんだ虫は部位によって色々な味がするのだ。うちの寿司は食べる順番によって毎回違った味が楽しめるのもウリなのだ。ただ脳と心臓両方食べてしまうと死んでしまうからどちらかは最後にするのをオススメしているのだ」
「もうやめて！たべないで！」
ーでは次はハツをー
「やだ！やだ！」
板長「あいよなのだ」
「あああああああああああああああああ！」
こうして筆者はずんだ虫1匹分の寿司を平らげた。こんなに美味しい寿司がこの世にあるとは！これならまだまだ食べられそうだ。次はどんな寿司が食べられるのだろう…
板長「お次はずん肝と白子の握りなのだ。」
そう言うと板長は先ほどの生簀からまた別のずんだ虫を取り出してまな板に置いた。
「おねがい！ぼくでさいごにちて！おちびちゃんとままずんはもりにかえちて！」
板長は包丁を取り出す。しかし、先ほどの刺身包丁とは違う、頭身ギザギザしており、まるでパンを切るための包丁の様だ。
ーその包丁で肝を取り出すのですか？切れ味はあまり良さそうに見えませんがー
板長「この包丁は切れにくいということが重要なのだ。口で言うより見た方が早いのだ。早速捌いていくのだ。」
そう言うと板長は包丁をずんだ虫のつま先にあて、ノコギリを引く様にゆっくりと足を切り始めた。
「はああああああああああ！いちゃい！ゆっくりきらないで！ぎこぎこやめて！」
板長「ずん肝は一番捌くのに時間がかかるネタだから今のうちに説明しておくのだ。実はずんだ虫がストレスを感じた時最も旨み成分を蓄えるのが肝臓なのだ。したがってこのあまり切れない包丁を使って先端から順に刻んでいくことで旨みを最大限に凝縮したず最高級のずん肝を味わえると言うわけなのだ」
ーそういえばつい最近科学誌に論文が掲載されていましたね。最新情報をいち早く活用する形でのネタなのですね。ー
「てもとらないで！どうちてこんなひどいことするのだあああああぁあああ！はぁ…はぁ…」
板長「プロである以上常に向上心を忘れてはいけないのだ。さてあとは枝豆と尻尾なのだ。」
「これいじょうは…これいじょうはぁああああああ！ちんじゃう！ちんじゃうのだああああああああああ！いちゃいいいいいいいい！」
こうして胴体と頭をのぞいた全ての部分が切り落とされた。ここまで時間をかけて捌いたずん肝がどの様な味なのか非常に楽しみである。
「はぁ…はぁ…ないのだ…てもあしも、みみもしっぽも…ぜんぶなくなっちゃったのだ…」
ずんだ虫はまな板の上で力無く尻を振っている。
板長「さて、では肝を取る前に白子を取り出すのだ。オスにとってはこれが最大のストレスになるのだ。最高のずん肝のためにはこれもかかせない工程なのだ」
板長はずんだ虫を仰向けにするとそのずんぽを摘み上げた。
「え？まっちぇ！ずんぽは、ずんぽだけは
ゆるちて！」
そのまま包丁をずんぽに当てがうと、ゆっくりと刃を入れ始めた。
「ああああああああああああ！いちゃい！いちゃい！」
まだずんぽの1/4も刃は進んでいなかったがよほどストレスを感じるのか一際大きな声で鳴くずんだ虫。
「おねがい！どんなことでもちゅるから！ずんぽだけは！ままずんも好きにしていいのだ！おちびちゃんもたくさんあげるのだ！だから…だからずんぽだけはあああああああああああ！いちゃいいちゃいよおおおおおおおおおおおお！ヘコヘコできなくなっちゃう！ヘコヘコできなくなっちゃうのだああああ！」
板長の方を見るととても真剣な目をしている。やはり欠かせない工程というだけあって今までとは段違いの集中力だ。
「あああああああずんたままでえええええええ！」
「ずんぽが…ずんたまが…もうヘコヘコできなくなっちゃったのだ…。かえちて…、ずんぽ…ずんたま…」
そしてようやくずんぽとずんたまの切除を終えたずんだ虫から肝が取り出され、ずん肝握りをいただくことができた。ずん肝の握りは濃縮されたうまみと柑橘のような爽やかさが同居する不思議な味わいであった。
板長「白子の軍貫もどうぞなのだ」
ーこれは…生クリームの様に濃厚ですね。ここまでの白子は食べたことがないー
板長「気に入ってもらえて嬉しいのだ。その一言のために僕達は日々研鑽を重ねているのだ」
「はぁ…はぁ…やっと終わったのだ…もうかえちて…」
板長の言葉は誇らしげであった。次の料理をいただく前に残ったずん虫の身はどうするのか聞くと従業員の賄いにするそうだ。
「え？」
次は「ずんだ庵」名物ずんだ鍋を振る舞ってくれるそう。実に楽しみだ。
「だめだめだめだめ！つぶさないd」
続く。
作者コメ
長くなりそうなので寿司編だけで一本にしてもいいかもしれませんね
皆さんご存知の通り妖精ずんだもん(通称ずんだ虫)は食材として非常に優秀だ。生で食ってよし、煮てよし、焼いてよしとまさに万能食材と言って良いだろう。さて、世の中にずんだ虫料理は数多くあるが、今回はその中でも最高級と言われる料理を紹介したいと思う。
今回取材に協力してくれたのは老舗の料亭「ずんだ庵」。特別な許可を得て厨房の様子と調理工程を取材させてもらった。それでは各料理を見ていこう。
ずんだ料亭ー寿司ー
高級料理と言われてまず何を思い浮かべるだろうか？筆者は高級と言えば寿司だと考えている。「ずんだ庵」の板長はこう語った。
板長「最近は手軽にずんだ虫を捕まえられるようになったから、家庭でも刺身や手巻き寿司を食べられるようになったのだ。でもやっぱり品質のいい天然ずんだ虫を使った寿司には敵わないのだ。お客さんもわかってくれている人が多いのか寿司は一番売り上げがいいのだ。」
ー品質のよい天然ずんだ虫とは？ー
板長「やはり森や山で育ったずんだ虫なのだ。栄養豊富な沢山の餌を食べ、自然の中で活動することで締まった身、適度なストレスにより凝縮された旨み、どれか一つでも欠けていると最高ランクの味にはならないのだ」
ーなるほど。ストレスを感じるほど旨味が出るといわれているのに街ずんよりも森ずんの方が美味しいと言われるのにはそういう理由があったのですね。ー
板長「その通りなのだ。さて今回はその最高ランクの森ずんを使った寿司を握っていくのだ。早速調理に入るのだ。」
そう言うと板長は厨房とカウンターの前にある生簀から若そうなずんだ虫を一匹取り出そうとした。
「やーや！はなちて！ごはんさんになりたくないのだ！」
ずんだ虫は手足をばたつかせ必死の抵抗をしているが、なにせ扇風機の「弱」で吹き飛んでいくような軽さだ。ほとんど衝撃など感じないだろう。
ー…このずんだ虫、なんだか重そうですねー
板長「そうなのだ。これが最高ランクたるずんだ虫のサイズなのだ。加えてずんだ虫は春が旬なのだ。脂がよく乗ってより美味しくなるのだ。普段皆さんスーパーとかで見る街ずんとは比べものにならないのだ」
確かにガッチリしていてそれでいてもちもちした見た目のこのずんだ虫、脂が乗っていてかなり美味そうである。板長は取り出したずんだ虫をまな板に置き、包丁を取り出した。
「や！や！たちゅけて！かみさま！たちゅけて！」
騒がしいずんだ虫とは対照的に板長は至って冷静だ。
板長「まずはオーソドックスに握りから行くのだ。」
そう言うと板長はまな板のずんだ虫をあっという間に刺身にしてしまった。
「あれぇ？なんだか背中が冷たいのだぁ？」
ー見事な包丁さばきですね！優れた板前は魚に斬られたことを感じさせないといいますがまさか目の前で見られるとは…ー
切られたずんだ虫はまるで痛みを感じていないようだ。まるで神経も繋がっているかのように手足も連動して動いている…。すると板長は尻の方の刺身を使って寿司を握り始めた。
板長「驚くのはまだ早いのだ。この技の真価は寿司を食べてからなのだ。…へいお待ち！ひとまず一貫食べてみて欲しいのだ。」
そう促され私は目の前に出された握りを頬張る。美味い！鯛のように締まった身は噛みごたえがありながらトロのように口の中でトロリととける。これが最高級の森ずんか…と感動していると
「ああああああああああ！！いちゃいちゃい！おちりがいちゃいよ！」
突然まな板の上のずんだ虫が悲鳴をあげた。
ー何が起こったのでしょうか？ー
「はぁ…、はぁ…、ない！ないのだ！ぼくのおちりが、どこにもないのだ」
板長「これこそこの技の真価なのだ。神経がまるで繋がっているかのように切る…これによってずんだ虫を生かしたまま刺身を作ることができ、さらに食べられている感覚を味合わせることができるのだ」
「え？」
ーつまり、食べれば食べるほどストレスがかかり、旨味が増す。と言うことですか？ー
「おねがい！もりにかえちて！」
板長「その通りなのだ。しかもほぼ生きている状態なので鮮度も落ちにくくゆっくり食べても美味しさはそのままなのだ。」
ー素晴らしい。最高の素材と最高の技術あってこその寿司というわけですね。ー
「まっちぇ！」
板長「喜んでもらえて嬉しいのだ。さあ、旨みを増した2貫めもどうぞなのだ。」
「やめて！ぼくのからだかえちて！」
ーいただきますー
「ああああああああああああああ！いちゃい！おなかとらないで！」
ー美味しいですね。一貫目より濃厚な味わいです。今度はまるでサーモンの様ですねー
「はぁ…はぁ…ない…ないのだ…おなかからしたが…ぜんぶ…ぜんぶ…」
板長「ずんだ虫は部位によって色々な味がするのだ。うちの寿司は食べる順番によって毎回違った味が楽しめるのもウリなのだ。ただ脳と心臓両方食べてしまうと死んでしまうからどちらかは最後にするのをオススメしているのだ」
「もうやめて！たべないで！」
ーでは次はハツをー
「やだ！やだ！」
板長「あいよなのだ」
「あああああああああああああああああ！」
こうして筆者はずんだ虫1匹分の寿司を平らげた。こんなに美味しい寿司がこの世にあるとは！これならまだまだ食べられそうだ。次はどんな寿司が食べられるのだろう…
板長「お次はずん肝と白子の握りなのだ。」
そう言うと板長は先ほどの生簀からまた別のずんだ虫を取り出してまな板に置いた。
「おねがい！ぼくでさいごにちて！おちびちゃんとままずんはもりにかえちて！」
板長は包丁を取り出す。しかし、先ほどの刺身包丁とは違う、頭身ギザギザしており、まるでパンを切るための包丁の様だ。
ーその包丁で肝を取り出すのですか？切れ味はあまり良さそうに見えませんがー
板長「この包丁は切れにくいということが重要なのだ。口で言うより見た方が早いのだ。早速捌いていくのだ。」
そう言うと板長は包丁をずんだ虫のつま先にあて、ノコギリを引く様にゆっくりと足を切り始めた。
「はああああああああああ！いちゃい！ゆっくりきらないで！ぎこぎこやめて！」
板長「ずん肝は一番捌くのに時間がかかるネタだから今のうちに説明しておくのだ。実はずんだ虫がストレスを感じた時最も旨み成分を蓄えるのが肝臓なのだ。したがってこのあまり切れない包丁を使って先端から順に刻んでいくことで旨みを最大限に凝縮したず最高級のずん肝を味わえると言うわけなのだ」
ーそういえばつい最近科学誌に論文が掲載されていましたね。最新情報をいち早く活用する形でのネタなのですね。ー
「てもとらないで！どうちてこんなひどいことするのだあああああぁあああ！はぁ…はぁ…」
板長「プロである以上常に向上心を忘れてはいけないのだ。さてあとは枝豆と尻尾なのだ。」
「これいじょうは…これいじょうはぁああああああ！ちんじゃう！ちんじゃうのだああああああああああ！いちゃいいいいいいいい！」
こうして胴体と頭をのぞいた全ての部分が切り落とされた。ここまで時間をかけて捌いたずん肝がどの様な味なのか非常に楽しみである。
「はぁ…はぁ…ないのだ…てもあしも、みみもしっぽも…ぜんぶなくなっちゃったのだ…」
ずんだ虫はまな板の上で力無く尻を振っている。
板長「さて、では肝を取る前に白子を取り出すのだ。オスにとってはこれが最大のストレスになるのだ。最高のずん肝のためにはこれもかかせない工程なのだ」
板長はずんだ虫を仰向けにするとそのずんぽを摘み上げた。
「え？まっちぇ！ずんぽは、ずんぽだけは
ゆるちて！」
そのまま包丁をずんぽに当てがうと、ゆっくりと刃を入れ始めた。
「ああああああああああああ！いちゃい！いちゃい！」
まだずんぽの1/4も刃は進んでいなかったがよほどストレスを感じるのか一際大きな声で鳴くずんだ虫。
「おねがい！どんなことでもちゅるから！ずんぽだけは！ままずんも好きにしていいのだ！おちびちゃんもたくさんあげるのだ！だから…だからずんぽだけはあああああああああああ！いちゃいいちゃいよおおおおおおおおおおおお！ヘコヘコできなくなっちゃう！ヘコヘコできなくなっちゃうのだああああ！」
板長の方を見るととても真剣な目をしている。やはり欠かせない工程というだけあって今までとは段違いの集中力だ。
「あああああああずんたままでえええええええ！」
「ずんぽが…ずんたまが…もうヘコヘコできなくなっちゃったのだ…。かえちて…、ずんぽ…ずんたま…」
そしてようやくずんぽとずんたまの切除を終えたずんだ虫から肝が取り出され、ずん肝握りをいただくことができた。ずん肝の握りは濃縮されたうまみと柑橘のような爽やかさが同居する不思議な味わいであった。
板長「白子の軍貫もどうぞなのだ」
ーこれは…生クリームの様に濃厚ですね。ここまでの白子は食べたことがないー
板長「気に入ってもらえて嬉しいのだ。その一言のために僕達は日々研鑽を重ねているのだ」
「はぁ…はぁ…やっと終わったのだ…もうかえちて…」
板長の言葉は誇らしげであった。次の料理をいただく前に残ったずん虫の身はどうするのか聞くと従業員の賄いにするそうだ。
「え？」
次は「ずんだ庵」名物ずんだ鍋を振る舞ってくれるそう。実に楽しみだ。
「だめだめだめだめ！つぶさないd」
続く。
作者コメ
長くなりそうなので寿司編だけで一本にしてもいいかもしれませんね
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このページへのコメント
この雄・・・妻子を守ろうと自己犠牲的な事言ってるときは「善良個体か？」とか思ってたのに直後にずんぽ惜しさに簡単に掌返すとかさあ・・・
妖精の価値観においては自分のずんぽ、ずんたまが最上で、妻子はそれよりは下なんですね
次の料理も楽しみです
コメントありがとうございます。この雄は善良個体として描き始めたのですが、個人的にどうしようもない愚かしさが欲しくなって今の形になりました。
作者コメント拝見しました。
wiki内に次話誘導のリンクを作るか
見出しで○○編みたいに区切ると楽になるかもです。
ありがとうございます。見出しを変更してみようと思います！
脳と心臓があれば生きてるとか強すぎるｗ
極端な話、頭を切り落としても生きている時がある生物。くっつけなければ再生しないが、Gより質が悪い。
めっちゃファンタジーなのに妖精ならあるかも？ってラインなのがいいですね。
踊り食いを思わせる目にも心にも楽しい斬新な寿司、俺も食ってみたいです。
コメントありがとうございます。ちょっとめちゃくちゃかなあと思っていたのですが自分の考えた設定が誰かの好みに刺さるのは嬉しいものですね。
ちょっと疑問なんだがずんだ虫に神という概念が理解出来てるのかね？他所でも死にそうになるとよく神頼みしてるけどこいつ等が神を敬うとも思えんが・・・
「神」というのがどういうモノ(存在・概念)なのかは知らないが
「困ったときに助けを求めると助けてくれる」と誰か(人間？)が言っていたらしい
だからよく分からないけど神頼みしてるだけ、という感じじゃないかな？
ずんだ虫風に言うと
かみさまというのがどんなのかはしらないのだ
でも、にんげんさんたちが「かみさまたすけて」っていってるのをきいたことがあるのだ
だからボクもまねをしてるのだ
みたいな？
都合のいいときだけ神頼みするんでしょ
僕らと一緒や