人と共に歩むずんだもん
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saiyan_party 2023年02月14日(火) 06:52:40履歴
はじめに 
俺が数だけは多く書き殴った駄文どもと設定を同じくするものです。またこのパターンか。
一つ一つの内容は薄くても、まとめて数を揃えた風を装えばそこそこのボリュームにはなっている・・・はずです。
取って付けたような妖精虐が目立ちますが、生暖か〜く薄目で見てやってください。
ケース1
「・・・ふうぅ〜、今日も良かったよずんだもん君」
「・・・」ﾋﾟｸﾋﾟｸ
今日もまた秘書、人型ずんだもんは自分の主である男の好き放題にされ、長い時間弄ばれた。
どれだけ強がっても結局は崩されてしまい、恥ずかしいことも己の弱い内面も全て露わにされてみっともなく許しを請うことになる。
身も心もぐずぐずに蕩け、脱力しきって酸素を求めている。ほぼ毎日の出来事なのによくもまあ懲りないものだと自嘲と後悔の念に沈む。
「はぁ・・・あっ、あぁ・・・」
身体を起こし、なんとか立ち上がろうとする。思うように力が入らずによろけてしまう。
「おや、いつもそのまま眠ってしまうのに今日はどうしたんだい？」
「もしかしてまだ抱かれ足らないのかな？だとしたら今日は勘弁して欲しいね、私もそんなに若くないんだ」ﾆﾔﾆﾔ
いつもと違う秘書の様子に少し驚きながらも余裕を崩さない男。冗談交じりに一発出した後の一服をキメている。
「・・・」ｷﾞｭｯ
そんな男に近づき、おもむろに首に腕を回す秘書ずん。
普段なら絶対にそんなことをしなさそうだが、一体どうしたのだろうか？
「・・・」
「ハハッ、今日は随分上手に甘えるじゃないか。どういう風の吹き回しだい？」
「申し訳ありません・・・しばらく、しばらくこのままで・・・」
「まあいいか。珍しいね、もしかして抱かれているうちに私のことが好きになってしまったのかな？」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ
軽い口調で背中に手を回してやる。ただならぬ秘書の様子に男も興味を隠せない。
「・・・オーナー、ひとつお願いしたいことがあります」
先ほどまで伸びていたとは思えないくらい、仕事中のような真面目な声だった。
「何かと思ったらおねだりか。いいよ、珍しいものも見れて機嫌がいいからとりあえず話を聞かせておくれ」
普段から給与以外のものを望まない彼女。男にとってのアクセサリーでもある関係でそこそこ高価な飾り物を買い与えたことはあるが、おそらくそういう要求ではあるまい。
「もしも私を必要とされない時が来たら、その時は貴方の手で殺してほしいのです」
「お望みであれば妖精に戻ります。その上で貴方に潰してほしい・・・」
「・・・ふーん」
「もちろん今まで通りお仕えすることは変わりません。ただそのいつか、私に飽きが来て必要がなくなったその時は・・・」
「何を言い出すかと思ったら、君も案外重たい女なんだね」ﾌﾌ
「いいよ、要らなくなったらそうしよう。愛想が尽きても主として最後の責任は果たすって約束するよ」
「・・・お願いします。貴方に必要とされなくなった私に価値はありません。これ以外の生き方も知らないし出来ないと思います」
「でも、そうだなあ〜」
「私に忠実で、文句なく仕事ができて、その上で夜の相手もしてくれる・・・」
「そんな相手に出会える日が来るかねえ。正直君以外に考えられないなァ」
「それならそれで、今まで通り最後までお供するまでです」
いつの間にか見つめあっていた二人。真っすぐに見据えられた秘書の目は真剣そのものだった。
「なんだか恋人同士みたいだね。私のこと好きかい？」ﾆﾖﾆﾖ
「嫌いです。冗談でもやめてください反吐が出ます」ｹｯ
「そうそう、そうこなくっちゃ。冗談でも好きって言ってたら捨ててたよ」
「でも私は君のことを好きというか、お気に入りだよ。これからも頑張ってね」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ
ハハハと笑いながら離れる男。言いたいことを言ってスッキリしたのか秘書はベッドの上で丸くなり、寝息を立てはじめる。
心なしかいつもよりも穏やかな寝顔を浮かべている気がするのだが、もはやどうでもいいことである。
「・・・なんだおねむではあったのかい。可愛げがあるのかないのかわからないなあ」
「生涯、か・・・ハァ」
一般的に妖精ずんだもんは外的要因によって害されなければ死を迎えることはないと言われている。
研究によって『若返り』のようなことが起こるらしいのだが詳しいことはまだ分かっていない。クラゲか何かとは作りが違いすぎてアテにならないだろう。
人型ずんだもんにその法則が全て当てはまるのかは疑問だが、人の一生よりは長くてもおかしくはない。
まあ彼女の場合は人型なのか妖精なのか、未だによくわからないところがあるのだが・・・だからといって研究機関やら他に回してやる理由もないが。
「・・・」ﾌﾟﾌｰｯ
己のような悪人が天寿を全うできるとは思えないが、最期のときに傍らにいるであろう彼女はどんな顔をするだろうか？
その顔を見たいような、そうなる前に別れるのが互いにとって幸せなのか。今の男にはわからなかった。
ケース2
爽やかな朝。男の寝室にとてとてと人型ずんだもんがやってくる。
「おはようございます“先生”今日もよろしくお願いします・・・のだ」
「はいおはようずんだもんちゃん。妖精訛りが抜けませんねえ〜ふふっ」
「・・・ごめんなさいなのだ。早くまともに喋れるようになりたいんですが・・・」
「いやいや、焦ることはありません。私はキュートで好きですよ。ええ」
身支度を整えながら男が言う。自分に構わず着替え始めた様子に慌てながら目を背ける人型ずん。
「せっ、先生！着替えるなら着替えるって言ってほしいのだ！！」ｷｭｰﾄｯﾃｲﾜﾚﾀ…
「あぁ失礼。すぐに済みますから待っててください」ｶﾞｻｺﾞｿ
「まったくもう・・・」ﾃﾚﾃﾚ
・・・
二人は男が所有する山の見回りに来ていた。特段異常はなかったが何せそこそこの規模と山道である。歩き回るのも一苦労だ。
「いやあ、趣味でやっているとはいえなかなかに骨が折れますねえ。アイタタタ・・・」
「そうですね・・・でも先生はほっとくと引きこもりがちだからこのくらい運動してちょうどいいのだ！」
「ハハハ手厳しいなあ。でも私はこうして君と出かけるの好きですよ。話し相手がいると退屈せずに済みますからね」ｹﾗｹﾗ
「先生・・・」ｽｷｯﾃｲﾜﾚﾀｰ
「・・・っと、今日は何もなかったけど“収穫”もされないのだ？」
「うーん、手ぶらじゃさみしいし適当なこと言って連れていきますか！」
ということでその辺のはぐれ個体に声をかけ、4匹ほど確保した。
[このはこのなかにはいればいいのだ？][わーいのだ、おでかけなのだ]
[よそにいくのはたのしみなのだ！][にんげんさんにかわいがってもらうのだ！]
・・・
帰りの車内、小腹が空いてきた男はおもむろにカゴの中に手を突っ込み1匹の妖精ずんだもんを引っ張り出した。
[うわ、どうしたのだ？]
「いえちょっとお腹が空きまして。ちょっとお行儀は悪いですが頂きます・・・と」ｶﾞﾌﾞﾘ
おもむろに、鷲掴みにした妖精の耳を食いちぎりムモムモと堪能した。
[ああああああああああああああああああああああああああ！？]ｶﾞｸｶﾞｸｶﾞｸｶﾞｸ
「うーん・・・」ﾓｸﾞﾓｸﾞｺﾞｸﾘ
「ちょっと若いですしほのかな土の味がしますね。これも風味だと思えばなかなか」
「先生、運転しながらだとお行儀が悪いしこぼれてしまうかもしれないのだ・・・」ｱﾗﾗ
「これは失敬。でもずんだもんちゃんも食べてごらんなさいよ。獲れたての天然ずんに生でかぶりつける機会はなかなかありませんって」ﾓｸﾞﾓｸﾞ
[やめちぇ！たべないで！ひどいことしないで！！！]
笑いながら人型ずんにカゴを差し出す。言われてみれば確かに・・・取り出した個体をひと齧りしてみる。
[はぎゃあああああああああああああああああああああああああ！！]ﾌﾟｼｬｰ
「う、うーん・・・？」
「これ、ぼくはあんまり好きじゃないのだ。火を通さないと甘味が足らないのだ・・・」
「あらそうですか。ずんだもんちゃんは甘いのが好きですからねえ」ﾋｮｲﾊﾟｸｰ
喋りながらどんどん妖精を齧っていく。もはや下半身しか残っておらず、ピクピクと痙攣するのみだ。
[あ、あぁ、あっ・・・]
[そんにゃ、ぼくたちはにんげんさんとたのしいことするって・・・]
[おいしいずんだもちをたべさせてもらえるって・・・]
「・・・あぁ、ごめんなさいなのだ。ヒトは嘘をつく生き物なのだ」
「でもよく考えたらあそこの山は先生の所有物で、お前らは飼われていた家畜に過ぎないのだ」
「家畜を屠るのは別におかしなことじゃないのだ。だからひどいことをしているわけじゃないのだ。そうですよね、先生？」
「モグモグムグムグ！」
「ってああもう先生、血が付いてますって」ﾌｷﾌｷ
甲斐甲斐しく口元を拭ってやる人型ずん。本当にしょうがないなあこの人はとでも言いたげな表情をしている。
「はい、大体ずんだもんちゃんの言うとおりです」
「君たちは私に生かされています。ということは私の都合や機嫌一つで食べられちゃっても何もおかしくはないってことですねえ」ｶﾞﾂｶﾞﾂ
「・・・」ｳﾜｧ､ｶﾝｾﾂｷｽｰ
言いながら人型ずんの食べ残しを受け取る男。よっぽど腹が減っていたのだろうか？
「でも安心してください。頂くからには最大限に美味しく楽しくなれるようにすることを約束しますよ」
「君たちはその命を使って、私たちを幸せにしてくれているんです。ありがとうございます、もっと喜んでいいですよ？」
[しょ、しょんな・・・][だちて！もりにかえちて！！ぜったいいやなのだああああああああああああああああ！！！]ﾍﾟﾁﾍﾟﾁﾍﾟﾁﾍﾟﾁ
「あぁ、大切なことを忘れていました。妖精は怖がらせたり痛がらせたりしてストレスを与えた方が美味しくなるんでしたね・・・」
「そう考えると先に食べてしまった2匹には悪いことをしました・・・」ｵﾅｶｽｲﾃﾀｼｰ
「その代わりと言っては何ですが君たちはしっかりと下準備をしたうえで美味しく頂きますからね！ずんだもんちゃんも手伝ってくださいよ！！」
「わかりました。先生と美味しく楽しく料理、楽しみなのだ」ﾆｺｯ
怯え慄く妖精ずんだもんを、この上なく愉快そうに煽り立てながら爛々と瞳を輝かせる男。
人型ずんはその様子を異常なものだとはわかっていても、その男の目が何より好きだった。
(どんなにひどいことでも、他の人が見たら眉をひそめそうなことでも、夢中になっている先生はステキなのだ)
(そんな先生の楽しそうな顔を、ぼくはずっとずっと見ていたいのだ。一緒に笑っていたいのだ)
(そしていつか、先生に恩返しをして喜んでほしいのだ・・・)
容赦なく、時には面白半分に妖精ずんだもんを殺める男。
しかし人型ずんだもんにとっては自分を救い出してくれた上に、面倒を見てもらい世の中のことを教えてくれるかけがえのない存在なのだ。
ケース3
「ご主人ー、早く来ないと置いてっちゃうのだー？」
「ちょっとお待ちなさいよずんだもん・・・はしゃぎすぎだって」ﾊｧﾊｧ
遠くでブンブンと手を振る人型ずんだもん。無尽蔵のスタミナを持つのでは？と疑わしい相手に必死に主人は付いていこうとしている。
「だって久しぶりにご主人とお出かけなのだ。これはデートなのだ」ﾜｸﾜｸ
「いやただのお買い物・・・」
「デートかもしれないけど、あんまり先走らないでよ・・・」ﾀﾀﾀ
「ほら、つかまえた」ｷﾞｭｯ
主人の手が人型ずんの手を握る。暖かい・・・思わず頬が緩む。
「も、もう〜。そんなにぼくと手が繋ぎたかったのだ？」ﾃﾚﾃﾚ
「・・・うん、もう離さないよ。何があってもずんだもんを独りにしないからね、ずっと一緒だ」
「・・・」
「・・・」
「うん、そうしてほしいのだ。かさねた手を放さずほどかないでってやつなのだ・・・」
主人の本気度合いを肌で感じ、嬉しくもあるが急に恥ずかしくなるずんだもん。
ここまで来るのにいろいろあってお互い大変だったが、ようやく前を向いて進める気がする。
[のだのだのだのだ]
[きょうはたいりょうなのだ、おちびちゃんもよろこぶのだ]ﾉｿﾉｿ
「・・・」ﾀﾞｲｼﾞｮｳﾌﾞ?
「・・・」ﾅﾝﾄｶﾈ…
このまま二人の世界に入れるかと思ったがそうはさせじと闖入者。
まあ街中でイチャついてるのもどうかと思うので考えようによっては(妖精にしては)グッジョブであるのか？
[あぁ？なんなのだくちょにんげん？？]
[なんだよ、なにみてんのだ・・・？]
「・・・」
[はが！？]ｸﾞﾁｬｱ!!
野良妖精が悪態をつくや否や、問答無用と言わんばかりに主人の足に踏み潰される。
[ぱ、ぱぱず]
[あぎゃあ！！！]ﾍﾞﾁｬﾝ!
それに呼応するかのように、人型ずんも残った妖精を踏み潰す。
二人とも勢いが良すぎて足を除けるとぺったんこになった妖精が2枚アスファルトに張り付いている。考えるまでもなく即死である。
「クズは生かしちゃおけないのだ」
「ずんだもん大丈夫？ヤなこと思い出してない？？」
「・・・思い出しちゃったのだ、忘れるためにちゅーしてほしいのだ」
「そういうワガママはどうかと思うなあ。断れないじゃん」
やれやれ、ずんだもんの頬に軽く口付ける。
前までは恥ずかしくて出来なかったが、ある日をきっかけに愛情表現はしっかり出来るうちにしておこうと思えるようになった。
あんなこと起こらない方が良かったし正直思い出したくもないが、あえて言うなら怪我の功名というやつだろうか？
「むぅーっ、ほっぺじゃ物足りないのだ」
「帰ったらいっぱいしてあげるから！流石に外は人の目があるから！！」
「んふふふー、そういうことなら許してあげるのだ。楽しみなのだ」
悪戯っぽく笑うずんだもん。もう二度と彼女の笑顔を失いたくないなと主人は思った。
しかしあれから見かけるたびに街の野良妖精を潰しているんだが、数が減らないのだけはいい加減うんざりする。
関連作品
祭りゼロ
オーナーのヒミツ��
実は、生命保険の受取人を秘書ずんに指定している。
おもちゃもん
ひとりでできるもんずんだもん
先生のヒミツ��
実は、人型ずんが起こしに来るまで布団から出ない。
ずんだもんおろし
ずんだもん水風船
ずんだもんギコギコ
はたらくずんだもん
主人のヒミツ��
実は、こっそり指輪貯金をしている。
おつかいずんだもん
おつかいずんだもんZ
あとがき
コンセプト：たまには人型ずんに優しくしよう！そのあと使うとスゲー濃いの出るぞ！！
こうして過去作を掘り返すたびに思うのですが、なまじシリーズ化とかしちゃったせいで関連作品のリンク張るのゲロ面倒臭いんですよね！
自業自得という名セリフもあります。全ての責任は殺る側に回った時点で背負う覚悟をしなければならないのが道理なので俺が甘かったということで。
しかしテキトーに考えたような人たちですが、擦ってるうちに妙な愛着が湧いてきてしまったのは事実。
口から出まかせ、ウソをつき続けていてもやり方とか見せ方を上手く誤魔化せば誠実っぽく見えるという高等テクニックをいつの間にか体現してしまったようです。冗談です。
他の方のカッチリ決められた設定などを見ていると美しいなあ素晴らしいなあと感動しますが、いざ自分でやれるのかと言われると無理なのですね！
穴だらけで上手いことぼやかしていたおかげであまり接合性を気にしなくていいのはとても楽です。その点においては過去の俺を褒めてあげたい。
これ虐要素薄くないですか？って言われたら自分の中で最低限のノルマは満たしたつもりでいますと開き直る準備はしておきたいと思います。
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このページへのコメント
人間×人型ずん
どのコンビ（カップル含む）も末永くしあわｓ・・・爆発しろ
実はこの中でまとも恋愛関係と言えそうなの��の主人と飼いずんしかいないという。
でも幸せならokです
三者三様の愛の形を見せる人型ずんだもん
特に意味なく命を奪われる妖精ずんだもん
妖精の命に特に理由はありません(無慈悲)
しかし改めて愛と言われると自分の表現がひねくれ過ぎていてこそばゆくなりますね。
虐が足りない時はｺｯｼｮﾘを足すという手が
その手がありましたか、まったく気付かなかった(しらじら)
スケベにつきましては気が向いたらいずれきっと…