最終更新:ID:au5rMNmKAw 2021年08月18日(水) 11:52:33履歴
東方鬼形獣6面ステージ名。舞台は「霊長園 墳墓内部」。
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備考
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- イドラ (ラテン語 : idola )
- 「偶像」。仏像やマリア像など、「崇拝の対象となる像」を意味する。
- デウス (ラテン語 : deus / Deus )
- 神。厳密には一柱の男神。
- 頭文字が小文字の deus は多神教的神を、大文字の Deus は唯一神を指す。
英語の god / God も同様。
(現在の英語だとふつう god は「神一般」、God は「キリスト教の唯一神」を表し、「多神教的神」は deity を用いることが多いと思われる。)- 日本語の「神」は、多神教的神と唯一神を区別しない。
- イドラデウス
- 偶像の神。幻影の神。
- 埴安神袿姫曰く、造形神。
- 偶像崇拝が原意か。
- ラテン語名詞 īdōla は複数形のため、ラテン語的には単数形を同格で並べた「イドルム・デウス」(Īdōlum Deus)の方が自然。
備考
- 『ホモ・デウス』(ユヴァル・ノア・ハラリ著)
(ポリポリ☆クラブ第93回にてZUNは前著「サピエンス全史」と合わせて読んだことやAIについて触れている。)
- 機械仕掛けの神 、デウス・エクス・マキナ(ラテン語 : deus ex machina )
- 物語において、複雑化した状況を半ば強制的に解決する仕掛け、または状況解決のために登場する上位的存在のこと。
- その上位的存在を活用させる演出手法、物語展開を指すのにも使われる。
上位的存在だけでなく、例えば伏線やそれまでの物語との因果性もなく、必然性なしに突然「実は夢だった」「隕石落下でみんな死亡」などといった「(それまでの)物語を超越した事象」を用いて強制的に物語を終わらせる展開も「デウス・エクス・マキナ」の一種である。 - 「機械仕掛け」の由来は、古代ギリシャの劇で物語の解決役が、舞台装置の稼働で登場したことによる。
誤解されやすいが、古代ギリシャの舞台において解決役の神が機械仕掛け(からくり人形や機械など)だったというわけではない。
神役は他の役と同様に人間が演じていることがほとんどで、「神役の人間が機械仕掛けの舞台装置を使ってよく登場した」という意味での「機械仕掛け」である。
- その上位的存在を活用させる演出手法、物語展開を指すのにも使われる。
- 物語において、複雑化した状況を半ば強制的に解決する仕掛け、または状況解決のために登場する上位的存在のこと。
- 信頼できない語り手
- 主に一人称視点の物語において、作中で起きた事実とは異なる話を述べる語り手のこと。
またはその演出技法。 - 登場人物を兼ねる語り手に、事実と異なる話を述べる強い理由
(事実の多くを知らない、疾患がある、自己欺瞞、嘘をつかなければならない立場である、など)
がある場合は、信頼できない語り手である。- しかし、登場人物個々人が知れる情報や視野に限りがある以上、
登場人物を兼ねる語り手の全叙述が作中事実と一致することは、
作者の意図が働かない限り不自然でもある。
- しかし、登場人物個々人が知れる情報や視野に限りがある以上、
- 主に一人称視点の物語において、作中で起きた事実とは異なる話を述べる語り手のこと。
- 後期クイーン的問題
- 推理小説において、探偵の事件解決にまつわる二つの問題、
「状況の全てを知れない探偵が提示した解決は真の解決か?」
「状況に対して探偵が神のように振る舞うことは是か非か?」のこと。- 「クイーン」とは作家、エラリー・クイーンのこと。
- 東方鬼形獣では、主人公は埴安神袿姫が異変の元凶かわからないまま動物霊の語る通りに戦い、
その是非が驪駒早鬼の登場という形で回答される。
- 推理小説において、探偵の事件解決にまつわる二つの問題、
- 哲学用語「イドラ」
- 哲学においては、「人間が持つ先入的な誤解 (先入観、偏見など) 」を意味する。
「真のものではない偶像」⇒「本当のものを見えなくさせる先入観」という連想から哲学用語として用いられるようになった。 - イギリスの哲学者、フランシス・ベーコン曰く、イドラは4つに分類される。
- 種族のイドラ : 人間であることに起因するイドラ。五感の錯覚など。
- 洞窟のイドラ : 個人の経験に起因するイドラ。癖、狭い環境で得た習慣など。
- 市場のイドラ : コミュニケーションに起因するイドラ。噂、デマなど。
- 劇場のイドラ : 誤った学説・思想に起因するイドラ。例えば天動説など。
- 哲学においては、「人間が持つ先入的な誤解 (先入観、偏見など) 」を意味する。
人間霊は偶像の向こうにいる神性に帰依しているつもりが、偶像そのものを信仰するようになってしまう。
その結果、偶像が人間を支配し始めるのは、自然の成り行きだった。
霊長園は偶像に支配され、人間霊の地位は再び最下層へ落とされた。
(鬼形獣omakeテキストより)
- 作中の人間霊はまさに「本当のものを見えなくさせる先入観」(哲学としてのイドラ)にとらわれた結果、「真のものではない偶像」(イドラ)を信仰するようになった。
オオカミ憑依霊 (自然豊かだった霊長園が……)
カワウソ憑依霊 (畜生界一美しい庭園だったのに……)
オオワシ憑依霊 (人工物ばかりになって…… 美しい自然は何処に!)
- モデルである大仙陵古墳(宮内省は仁徳天皇陵と主張)は今は木に覆われて森となっているが、元々は石が敷き詰められた姿で植物はなかった。
一部の古墳では明治期にわざわざ木を植えて森にしたところもあるようである。(大仙陵古墳は明治期にはすでに森だったとの記録がある)
このページへのコメント
コメントアウトの件
特に返答がありませんでしたので
作中で関連する実例を加えてコメントアウトを外しました。
rgX5DAClegさん
「イドラディアボルス」のページも含めて
哲学用語の「イデア」についての記述をコメントアウトされていますが、どのような意図による編集でしょうか?
個人的には備考に載せるぶんには、表示させても問題ない内容だと考えますが。
失礼。
「イデア」と書いてしまいましたが、「イドア」の間違いですね。
この部分は訂正致します。
ご返信ありがとうございます。
改定してくださった形で私も異論はありません。
憑依動物霊に関する私の解釈では
「憑依動物霊は畜生界と袿姫の対立を畜生界側の視線で述べる語り手。語りの対象は主人公。」
「東方鬼形獣の本来の語り手である主人公が畜生界と袿姫の対立の詳細を知らないことで、憑依動物霊の語りに判断を挟めず、情報に色付けを行わないまま、プレイヤーに伝えざるを得ない状況になっている。」
「主人公の語りの信頼度が低いことで、相対的に主人公の口を借りた憑依動物霊の語りが重要になっている。しかしそれも信頼できない。」
という考えがありました。
ただ、yuLLf/meMAさんのご返信によって、私の中の「語り手」の定義が他の方とは違うのかもしれない、と思い改めました。
解釈の差を挟まない改定後の形がより良いと感じます。
ご丁寧な説明ありがとうございます。
QInHuAkW4Qさんの考えについては理解できました。
また何かあればよろしくお願いします。
憑依動物が「デウス・エクス・マキナ」「信頼できない語り手」に該当するとの記述がありましたが
該当する要素が見当たらないと思いますので、ひとまず削除させていただきました。
この記述を入れたい場合は、細かい論拠をお願いします。
記述を入れるかどうかに関しては、私以外の他の方の判断にお任せします。
私が憑依動物霊を「信頼できない語り手」だと思ったのは
「時たま主人公の代わりに喋る」(=語り手)
「閻魔から主人公に、憑依動物霊を信用すべきでない、という忠告が庭渡久侘歌を通して語られる」
「憑依動物霊が地獄の動物霊達の裏切り者、という憑依動物霊の当初の話は、憑依動物霊が畜生組織の一員で、吉弔八千慧の命で動いていたことがわかり、覆された」
「憑依動物霊の真の目的は埴安神袿姫を倒すことだったが、主人公は袿姫と対峙するまでそれを知らされてない」
「畜生界が奪還されれば動物霊の地上侵攻は止まる、という憑依動物霊の話は、のちの驪駒早鬼の登場によって畜生界の総意ではないことがわかった」
という点から、憑依動物霊は嘘をついている、情報を隠している、情報の全てを把握してないのいずれかと判断しました。
機械仕掛けの神の項に関しては、私は「動物霊達にとって主人公が機械仕掛けの神にあたる」と記述しましたが、こうして改定してくださったということは、私の元々の記述が誤解を与えるようなものだったのだろうと思います。
修正していただき、ありがとうございます。
詳細を記載していただきありがとうございます。
記載していただいたそれぞれの内容については特に異論はありません。
ただ問題は、憑依動物霊が物語のおける「語り手」の役割ではないことです。
>「時たま主人公の代わりに喋る」(=語り手)
とありますが
これはただ単に「主人公を騙して誘導しようとしていたキャラクター」であるだけで、物語上の「語り手」とは言い難い。
例えば、導入ストーリーのナレーション部分が実は憑依動物が語っていてプレイヤーのミスリードを狙っていたとかなら「語り手」と言えますが、今回はそうではない。