モンスターハンター 〜足音〜:前編

作者:焔



 暗い、暗い、世界。
 今日の朝まで燃え上がっていた殺意は、今やすでに消沈している。
 あの男を殺した頃からだろうか、私はなんだか、凄く気分が落ち込んでいた。
 それは、後悔という感情だろうか。……ありえない。私があの男を殺して、なぜ今更に後悔せねばならないのか。
 奴は野党だ。足を洗ってモンスターハンターという職についたところで、その根本的な部分は変わらない。そう、それは人を殺した人間が、今は善人だからもう殺さない、だから許してくれといっているようなものだ。
 ……いや、それはさすがに言いすぎかもしれない。
 だが野党として、一つの村を滅ぼした奴には、何も当てはまらない。
 ……私の村を滅ぼした、奴は。
 もうとっくに忘れ去った小さな村。だけど私の記憶の大半は、いまだあの中にある。
 だから私にとって、あの村はまだまだ大事な、大事なものだ。
 だけどもうない。ならさっさと忘れるべきだと自分に言いながら、その裏で忘れてはならないと声が聞こえる。

 …………今の私には、どうでもいいことだ。



前編



 ギルドナイトセイバーを掌で弄びながら、私は退屈に思える日々を、再び過ごすのかと思うだけで溜息が漏れた。
 ドンドルマのワイズエリア。その酒場で、私は今日も今日とてグータラとしている。
 ここに帰ってくるまでに、私が人を殺したなど誰も知らないだろう。皆当然のようにここにいる私を一瞥しては、通り過ぎて行く。これが暇人の鉄則とでも言おうか。ただ武器をブラブラ弄び、溜息を吐いてはちょっとビールを仰ぎ、頬杖をかきながら再び武器をブーラブラ。
 もう、私の生きる理由を失った。
 あれだけ、今まであれだけ復習するためにやってきた全ての苦労が、あの数十分で全てが終わった。
 そう考えると、なんだか馬鹿げたことをしたなと思う。
 だけどそれでも、私は仇が討てたから良い。あれだけをするためにしてきた努力の結晶たる私の実力は、もう、必要ない。
「はふぅ」
 疲れた。色々な意味で余裕のなかった私の人生は幕を閉めたのだから、今まで培って来た疲労が、今この瞬間に押し寄せてきた気がした。このまま死んでも別にいいなぁー、なんて思うくらいだ。
 それにしてもと、私はドンドルマを見渡す。
 巨大な酒場はミナガルデの時とはレベルが違う。酒場に腕相撲で楽しむ樽が置かれていたり、射的ゲームがあったり。より一層騒がしくなる施設となっている。
 出来立てホヤホヤなここは、まさしく新天地といえるだろう。
 できてからまだ一、二年そこらな新型の街で、こんなにグータラしている小娘はおそらく見たことがないだろう。
 多分、ギルドマスターが持つギルド帳には私がギルドに入った時の日付がきっちり書かれているだろう。それはつまり、私は入ったばかりのくせに怠けている新人、となる証拠だった。だけど何も言ってこないのは、それだけの実力は持っているから。
 自分で言うのもなんだが……私の実力は結構なものだと思っている。
「……」
 なんというか、暇だ。昨日まではあれだけあっちへ行ったりこっちへ行ったり、色々な手配をしたりして駆け回っていた所為か、こうして目的を達成したあとは無気力の塊。ここにいるのは私という殻を被った肉の塊だろう。
 とはいえ……肉にされる気などサラサラない。だから、ビールジョッキを思いっきり仰ぐ。
 口の中一杯にするなり、ごくりと一気に飲み乾す。喉を限界まで大きくして胃の中に注ぎ込まれる。
 そうして、全てを飲み終えて、私は思いっきり息を吸った。
「ぷはー! はぁ……はぁ……ぁーだるぅー」
 それなりによかれと思ってやった行動は、逆に大ダメージを負わせてくれた。
 ……き、気持ち悪いかも。
「ぅぁ……」
 変な声を漏らして、テーブルに突っ伏す私。ぁー……ダメだ、このまま寝そうだ。
 と、その時。
「こーんにーちわ」
 どっかと、私の隣に座り込んだ誰かの気配を感じた。声からして女性だとわかり、私は身体をなんとか持ち上げて、隣に座った女性を見る。
 緑色の髪の毛を、装備の所為でポニーテイルにされている女性がそこにいた。……うん、私と同じ装備だ。
「あれ……ビールがぶ飲みしすぎました?」
「ちょっと、ね」
 見知らぬ人でも、同じMHなら気楽に話しかけてくる彼ら。そんな彼らに答える言葉も、やはり馴れ馴れしい感じに答える。
「私フィナ。あなたは?」
「……リスク。今はちょっと話したい気分、ってわけじゃないんだけど」
「……そっか。じゃあ、ちょっと私の愚痴聞いてくれる?」
 聞くだけなら……まあいいか。
「どーぞ」
 そっけなく答えると、彼女はペラペラといきなり喋り始めた。
 怒涛のような言葉の波に、私は一気に流されそうになる。
「ま……まった!」
「ほぇ?」
 恐ろしい。経ったの一、二分聞くことすらマトモにできないほどの弾丸トーク。 あまりの速度の言葉にどうして舌を噛まないのか非常に気になった。全くもって勘弁してほしい。
 話聞かなければよかったと、今更に後悔。
「や……やっぱり勘弁して」
「えー。今愚痴聞いてくれるって……」
 聞かせるというならば、マトモに話して欲しい。
 なんでこんなトンでもトークを……。
「じゃあさ、同じレウスSシリーズの装備を持つ同士。飲もう!」
「それなら、良いかな」
 丁度、忘れたかったところだ。あの殺人を。
 それから他愛の無い話を続けて、私たちは軽く意気投合した。この装備のどこが良いだのカッコいいだの可愛いだの、本当に他愛のないものだ。
 そうして数時間も話したあと、フィナは口を開く。
「……あのさ、明日予定とかある?」
 気付けば昼時。周りのテーブルで食事が開始されている。
 そんな時に、この言葉。何かあるとは思ってはいたが、まさか今頃になって出してくるとは。
「本当は、その言葉を言うためだけに私に接してきたんじゃないの?」
「あ、あはは……いやだなぁ……えへへ」
 そこまで言って、フッと露骨に目線を逸らす。なんともわざとらしいその仕草がなんだかおかしくて、私はクスクスと笑い出してしまった。
「わ、笑わないで欲しいなぁ……」
「まあまあ。うん、明日の予定は無いわ」
「ほ、ホント?」
「ホントホント。なんだか、良い友達になれそうだわ」
「もう友達になってるよ」
 そうだねと答えて、お互いに笑い合う。
「じゃあ、明日ここに十時頃、ってことでいい?」
「ええ。クエストに行くんでしょ?」
「うん」
 オーケィと答えて、私は席を立った。
「それじゃあ今日は帰るわ。ちょっと朝から出て、今になって眠気が来たから」
「あ、うん。判った。じゃあ明日ねー。十時だよー」
 はいはいと答えて、私はギルドナイトセイバーを両手に持ったまま歩き出す。
 後方から、フィナの元気の良い声が、騒々しいこの酒場の中ですら、聞こえてきた。



 ベッドに横になれば、凄まじい眠気が襲ってきたため、私は別に努力する必要もなく深い眠りについていたらしい。
 そう、深い深い眠りだ。まるで死んだように眠っていたと起きた時に声をかけてきたメラルーに、私はあははと笑いながら誤魔化した。
 ……夢は、最悪だった。
 何度も、何度も、あの男を殺しまくった。殺して、殺して、殺して、殺して、殺しつくして、それでも尚私はやめず、双剣で切り刻んだ。首を跳ね、腕を切り捨て、脚を切り飛ばし、腹を割いて腸を引きずり出した。心臓を貫き、目玉を刳り貫き、抉り、抉り、脳髄を抉り出して……それから、それから。
 あまりの残虐非道に、起きたばかりの今でさえ、手が震えていた。自分の手を見る。人を切った感触を思い出して、全身が泡立つ。気色の悪いその感覚は、私の身体全体を包み込み、嫌な汗が背中に出てきて、シャツをびっとりと背中に、胸に引っ付けさせている。
 気持ちが悪いので、ベッドから這い出てシャワールームに駆け込む。
 冷水を浴びたあとに暖かい水を浴び、そしてもう一度冷水を軽く浴びてから、浴室を出る。
 ふと、視界に入った鏡を見て、私はタオルで身体を拭く前にその前に立ってみた。自分の裸体を見て……私は「死んだ人間のようだ」としか思えない。
 皆は白い肌で綺麗とは言ってくれるが、私にとってはこれは死人の身体だ。
「……そう、これは、死人の身体……」
 ボソリと呟いて、ああ、その通りだと自分で納得した。
 だって……すでに生きる意味を無くした私は、死んでいるも同然。なのに生きているのだから……まるでゾンビ。いや……私はゾンビなのかもしれない。
 だからこそ、私の身体は死人のような色をしているのだろう。
「……さむ」
 濡れたままだったからか、いつの間にか身体が冷えていた。慌ててタオルで身体を拭いて、下着を着てから装備を着る。装備の裏にはかならずショック吸収のようなものがあり、それが服のような材質をしているから、下着をつけていれば別に他の服を着る必要はない。
 まあ……このレウスSはブラすらつけないんだけど……。工房のおッちゃんたちを一度しめておきたい。あとこのデザインを採用した爺さんどもも一度殴っておくべきか。
 とはいえ、ぶっちゃけ結構気に入っているからどうでもいいのだが。以外に人気も高いので、仮に私が彼らをぼこったところで、このレウスSシリーズは消えることは無いだろう。それも一部では絶大の人気を誇るのだから。
 ……いわゆる、ポニーテイル依存症。いや冗談だが。
「さて、それじゃ行くかな」
 朝ご飯を貰い、ぱっぱと食べて出立。
 ギルドナイトセイバーを背中にかけて、私は我が家を出た。

 だがその日、私はなんだか嫌な予感がしてならなかった。



 準備を終えた私はすかさず家を出る。なんとなく、居辛いのだ。その理由はなんとなくわかるが、それでも理解はしたくない。
 朝っぱらからなんだか憂鬱だったので、ちょっとした遊び心で、酒場へ入るためのドアを叩き割るかのごとくの勢いで入ってみる。自分自身で元気になる呪いのようなものを今この場で一瞬で作り、私は叫んだ。
「おはよー!」
 これで、もう、多分きっと、大丈夫だろう。
 そんな私に、数人の声が返ってきた。礼儀正しいというか律儀というか。その声の方を向いてみると、そこに……何か巨大な塊が三つと、三人の人影。
 その一人が、フィナだと判って、私はそのテーブルに向かって歩き出す。その途中、どうしても呟きたくなった。
「……は、ハンマー軍団?」
 そう、目の前のそれはハンマー。それも三つともだ。
 一つはラオシャンロンの爪で作られたというドラゴンブレイカー。
 もう一つはゲリョスの頭で作られた毒属性のヴェノムハンマー。
 最後の一つは……確か太古の武器ではなかっただろうか。バルセイト・コアとか。破壊力は随一の武器ばかりだ。
 そしてフィナの周りの二人を見て、ちょっとげんなりとした。知らず溜息が出て、私はテーブルにつくなり、
「ごつ」
 とつい呟いてしまった。
「あっはっは。よく言われるわぁ!」
「だなぁ! でもごつくて結構、痛くないもんよ」
 そりゃそうだろう。ディアブロシリーズを全身に包んだ女性と、グラビドシリーズに全身を隠した男性。双方共に最高レベルの重装備だ。
 しかもグラビドに至っては、なんだか形が違う。
「今日一緒にクエストに行ってくれる、リスクちゃんです! で、こっちのゴッツーイグラビドSを装備してるのがテリスで、ディアブロシリーズを装備してるのがクレアちゃん。はい二人ともゴゥ!」
『よろしく』
「よろしく」
 ビッと右手が上がったので、私もビッと右腕を上げて挨拶した。
 なんとも簡素は挨拶だった。
 だがそれが気に食わなかったのか、フィナは吼える。
「ダメー! 握手! お辞儀! 抱擁およびキス! ここまでして始めて友達になる―――へぶぁ!」
 ビュッという音が聞こえた刹那、なんだか凄まじいことを力説していたフィナが悲鳴を上げて吹っ飛んだ。何事とクレアを見ると、明らかに何かをしたポーズで止まっている。……いや、これは上段回し蹴りのポーズ。なんて早業だろうか。
「抱擁までは許すけどキスだけは許せないわ。特にテリスにさせるのわ」
「お前なら良いのかよ!」
「当たり前よ! 女同士よ、キスは所詮キスよ! なんならもっといけないところまで女同士はやってから友の友情を確かめあって―――あぐぁ!」
 今度はフィナが吹っ飛ばされた方とは逆方向にすっ飛ぶクレア。そのクレアが立っていた場所に、すっ飛ばされたはずのフィナが立っていた。飛び蹴りだった。
「今日も蹴りの切れが鋭いな、お前ら」
「じゃかぁしい。キスで押しとめるのが女の友情なの! それ以上行けば愛情! でもまあ愛情でも大いに結構! さあリスクちゃん! 私と一緒に愛の逃避行を―――」
「―――させるかぁ! 一目で看破したわ! 私がこの子に相応しい! そんなわけであんたは手を引くのよ、フィナ!」
 ギャアギャアと二人の女性が、しかも双方ともに結構美人なのだが……なんだか異様な雰囲気に包まれて、私は近寄ることはもちろん、声をかけて静めることすらできない。その二人の端っこで、ビールをプハーと飲んでは幸せそうな顔をするテリスに、思わず突っ込みを入れそうになった。
 そのとき。

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 なんだか漫画のような、アニメのような効果音がビリビリと伝わってきた。どこからと思いその発生源を探して……カウンターにいるおねーさんがこちらを憤怒の形相で見ている姿が見えた。全身から吹き上がる瘴気はおそらく幻ではない。
『ヒィ!』
 二人がビクッと震えてから、バッと耳を塞ぐ。
 私は二人の行為がなんなのかわからず、もう一度カウンターの女性を見た。……思いっきり、息を吸っている。その行為で判った私は耳を塞ごうとするが、若干遅かった。
「くぉらぁあああああああああ!! 酒場で暴れるんじゃなぁぁぁあああああい!!」
 キィィイィイインと耳鳴りがするほどの怒号。頭がクラクラするほどのその声は、まるでディアブロスのバインドボイス。
「な、なによー! 私たちは愛を語り合ってですね!?」
「親近相姦おおいに結構! 同性愛おおいに結構! ぶっちゃけ兄弟愛も萌え! でも酒場でのど突き合いは万死に値する!」
『ご、ごめんなさい』
 なんだか言っていることがしっちゃかめっちゃかな気がしたが、おそらく気にしないほうがいいのだろう。直感でそう感じ取り、私は何事も無かったようにテーブルの椅子に座った。
「まあ、これがいつもの事だから気にしないでな」
「うわ!?」
 突然真横から声をかけられて、私は軽く飛び上がった。一体何時の間にこちら側に来ていたのか、テリスは実に美味しそうにビールを飲む。こっちは心臓に悪いというに。
「よっし、さあクエストに行こうか!」
 テーブルに座って一秒もしない内に立ち上がったフィナ。
 その手がガッツポーズなのはいいのだが、何ゆえに座ったのか。
『だるっ』
「黙れ」
 二人の一言に、一言が帰ってくる。
「さあ、今日はババコンガをぶっ飛ばす日よ! 準備はオーケィ!?」
『おうともよ』
 ……進行が異常に早い。何時の間にかテーブルの上のハンマーはなく、何時の間にか二人は立ち上がって準備に入っていた。というか、道具の点検だった。足りないものはないかと、凄い勢いで確かめている。
 私は……正直彼らについていけなかった。が、なんだか楽しいので、私は自分のペースよりもかなり速めに動く。
「それじゃ行こうか」
 そうして、私たちはクエストに出発する。

 ……数時間前から、私を待っていたという彼ら。出かける前に時間を見たら、今十時になったところだった。……待ち合わせには十分前というが、彼等は一時間前行動らしい。速すぎやしないだろうか。
 だけどそんな愉快な三人に囲まれても、私は不安要素を取り除く事ができなかった。



 沼地につくなり、私はふと何かの気配を感じた。キャンプエリアで気配を感じることはないはずなのだが、それでも何かを感じたことだけは確かだった。
 が、三人は気付いた様子もなく、ゴーゴーと駆け出している。
 支給品は……無い。上級クエストでは危険なモンスターが多く、支給品を送ってくれる人たちが先に来れないのだ。
 だから支給品が届いた時には、何かしら合図がある。それが角笛か、花火のような打ち上げ物かは、彼らの気まぐれ。
「……」
 それにしても、さっきから見られている感じがしてならない。だが三人が見えなくなる前に、私も駆け出した。気配がするだけで、そこには何もいないのだから、無視するしかない。
 三人に追いつくと、すでにババコンガと戦いを始めていた。
 黄金の草原で、対峙した直後に、私は駆け出した。ギルドナイトセイバーは水属性だからあまり効かないが、それでもダメージにはなる。
 が、私が切りつけようとした瞬間、
「おるぁあ!」
 テリスが駆け込んできて、ババコンガの腹部を強打した。凄まじいその威力と音に、私は思わずうわっと口から言葉を零していた。
 直後に、二人が駆け込んでくる。左右から、脇腹に向かって攻撃する気だとわかり、私は素早くその場から非難。
 そして、ドラゴンブレイカーが脇腹を、その爪で抉り、ゲリョスの頭がめり込んだ。
ゴァァァアアアア!
 ババコンガが吼えて、怒りを露にする。だがその隙をついて攻撃態勢に入った私は……だがしかし、動きを止めて一点を凝視したまま動かなくなったババコンガを見て、首を傾げた。思わずその視線の先を見てみるが、そこには何もいない。
 ……おかしい。
 それは他の三人も同じなのか、少し首を傾げている。戦闘中に生肉を食うというらしいが、戦闘中に戦意をなくして敵のいない方向を見ることはありえないはずだ。
 だから……おかしい。
「でも隙あり」
 ぽつりと呟いて、私はその背中に思いっきり二本の細身の剣を突き立てた。
 次の瞬間、吼えるなり駆け出した。背中の剣がその反動で抜け、私は空中に放り出される。が、その程度で慌てるほど、私は未熟ではない。
 すぐさま空中で身体を翻して、くるりと一回転して着地。華麗なアクロバティック着地だった。
「逃がすかよ!」
「追うよ!」
「任せな!」
「おう!」
 駆け出していた三人の後ろを、私は追いかける。
 だがなぜだろう。
 ババコンガの足音と、私たち四人の足音。――そこに、もう一人分の、足音が混じっている気がしてならなかった。
2006年05月05日(金) 22:15:54 Modified by funnybunny




スマートフォン版で見る