DS ファイアーエムブレム 新・紋章の謎 光と影の英雄 攻略wiki

クリス「改めて自己紹介するわ。
　　　　私はクリス、
　　　　マルス様の近衛騎士です。」

リンダ「私はリンダ。
　　　　ミロア大司祭の娘よ。」

クリス「ミロア大司祭？
　　　　…き、きっと有名な方なのね？」

リンダ「え？お父様を知らないの？」

クリス「あ…ごめんなさい。
　　　　私は田舎の出だから、
　　　　本当に何も知らなくて…
　　　　きっと高名な方なのね」

リンダ「ええ。アカネイア・パレスで
　　　　お父様を知らない人はいないわ。
　　　　素晴らしい司祭で
　　　　みんなから尊敬されてた。
　　　　私もお父様みたいに
　　　　なるのが夢だった…」

クリス「そう。
　　　　一度お会いしてみたいな。
　　　　アカネイアにいらっしゃるの？」

リンダ「…亡くなったわ、
　　　　魔王ガーネフに殺されたの。」

クリス「そう…ごめんなさい。」

リンダ「いいの。気にしないで。
　　　　あなたのご家族は？」

クリス「今はいないわ。
　　　　家族は祖父だけだったけど…
　　　　その祖父もこの間亡くなったから。」

リンダ「そうだったの。
　　　　ごめんなさい…」

クリス「あ、いえ、いいの。
　　　　なんて言ったらいいのかしら、
　　　　お互い一勝一敗というか…
　　　　貸し借りなしというか…」

リンダ「お互い様？」

クリス「そう、それ。」

リンダ「ふふっ…変わった人ね。
　　　　いいわ、クリス。
　　　　これからよろしく。」

クリス「ええ、こちらこそ。」

クリス「あ、リンダ、
　　　　いいところに来たわ。」

リンダ「どうしたの、それ？」

クリス「近くにイチゴの実がなってたから、
　　　　取ってきたの。
　　　　美味しそうでしょ？
　　　　あなたにもあげる。」

リンダ「え？　これイチゴの実なの。」

クリス「もしかして、
　　　　食べたことない？」

リンダ「も、もちろんあるわよ。
　　　　でも、わたしがパレスにいた時に
　　　　ニーナ様と食べたイチゴの実は…
　　　　もっと形がととのって
　　　　赤々としてたけど…
　　　　これは形も不ぞろいだし、
　　　　色も違うわ。」

クリス「そうなの？
　　　　山で見るのはたいてい
　　　　こういうものだけど…」

リンダ「そうなの。
　　　　わたし、パレス育ちで
　　　　野山のことは詳しくないから…」

クリス「…どうせ私は田舎者だけど…
　　　　まあいいわ、
　　　　さあ、食べてみて。」

リンダ「あ、ありがと。
　　　　…ん…」

クリス「どう？」

リンダ「おいしい…！
　　　　パレスで食べたものより
　　　　ずっとおいしいわ。」

クリス「そうでしょ！
　　　　田舎だっていいところがあるのよ。」

リンダ「あなた凄いのね。
　　　　ねえ、今度わたしも一緒に山に行って良い？」

クリス「ええ、もちろんよ。
　　　　二人で行きましょう。」

リンダ「ねえ、クリス。
　　　　このお守り、
　　　　あなたにあげる。」

クリス「これは…？」

リンダ「パレスで流行ってた
　　　　幸運のお守り。
　　　　身に着けているとね、
　　　　災いから
　　　　身を守ってくれるんですって。」

クリス「え？良いの、
　　　　こんな貴重なものを？
　　　　…イチゴの実なら、
　　　　別にまたとってくるわよ。」

リンダ「あのね…
　　　　イチゴの実をねだりたくて
　　　　あげるんじゃないわよ。
　　　　そうじゃなくて、
　　　　あなたは今までずっと、
　　　　戦場でわたしを守ってくれたでしょう。」

クリス「ああ…
　　　　でもそれはお互い様でしょう。
　　　　あなたがいてくれるおかげで
　　　　私も今まで戦えたんだから。」

リンダ「…ねえ。
　　　　あなたはどうして、
　　　　わたしを守ってくれたの？」

クリス「私もリンダも、
　　　　お互い家族がいない身だから…
　　　　戦いで見かける度に…
　　　　うまくいえないけど、
　　　　守りたい気持ちになったの。」

リンダ「そう。
　　　　わたしもそう…
　　　　だからあなたを守りたかった。
　　　　時の流れって不思議ね。
　　　　初めはなんとも
　　　　思ってなかったのに…
　　　　一緒に戦っているうちに、
　　　　そんな気持ちになったの…」

クリス「リンダ…」

リンダ「だ、だからね、
　　　　これをあげるの。
　　　　戦いではあなたの方が危険でしょ。
　　　　遠慮しないで受け取りなさい。」

クリス「そう。それなら
　　　　ありがたくもらっておこうかな。」

リンダ「大切にしてね、それ。」

クリス「ええ、もちろんよ。」