月は東に日は西に 渋垣英理 その後

私は・・・・なにをしているのだろう・・・

この扉の向こうで娘が、茉理が助けを求めている。
抵抗し、泣き叫ぶ声か聞こえる。
『助けてっ 助けてぇっ・・・お母さんっ!!』
壁一枚隔てた場所からの声だったが、英理にはよくわかった。
くぐもった声の主はなおも暴れ、叫ぶ。
その言葉が英理の心をえぐって行く。
『誰かぁっ! イヤぁっ 放れてよ!! ・・・キャアっ!!』
乾いた音。
続いて何かが倒れる音。
茉理の頬が叩かれ、床に倒れた。
中で、この扉の向こう側で何が起きているのかがよくわかる。
わかってしまう・・・

ビリビリビリイィィィーーーッ!!
『嫌ああぁぁぁっ! 誰かっ! 誰かあぁっ!!』
布を引き裂く音、そして悲鳴。
いくら声が聞き取りにくくても、壁の向こうが見えなくても
英理には茉理の身に何が起きているのかわかる。
それは娘だから、腹を痛めて産んだ我が子だから。
英理には、わかってしまうのだ。

わたしは、何をしているのだろう・・・・・・
扉の横の壁を背に、膝を抱えていた。
英理は再び自問する。
わたしは何を・・・・


始まりは・・・・そう、あの電車だ。
娘の茉理とデパートへと買い物に行き、その帰りの満員電車の中で出会った痴漢。
その男は英理の携帯から自宅の番号を調べ、電話を掛けて来た。
『このことをバラされたくなければ・・・』
お決まりのパターンではあったが、寝ている娘の目の前で犯され、達してしまった英理にとっては
効果的な脅しだった。
金銭は要求されなかった。
しかしかわりに男は英理を呼び出し、性交を求めてきた。
一度、二度、カラダを差し出す。
今まで眠っていたメスの本能が刺激され、性の快楽を思い出さされる。
三度、四度、五度。
淫らでスケベな雌の肢体が、男と肌を重ねる度にセックスの悦びを覚え込まされる。
10回、20回。
身体を開発され、自分が妻や母である前に『女』であることを自覚させられる。
・・回。
自分から男との性行為を望み、そのためならば他のことを差し置いてでもするようになる。

そして今・・・・・
『お父さんっ! お母さんっ! 直樹ぃっ! 誰かぁ・・・・・嫌あぁぁぁぁあぁぁーーーーっ!!』
壁の向こうで助けを求める娘の声。
男は言った。
おまえの娘を抱かせろ、と。
雌に落ち、男の言葉に逆らえない英理。
そう、彼女は売られたのだ。
実の母親に。
自らが快楽を得るために、茉理は男に差し出されたのだった。


膝を抱えてうずくまり、耳を塞ぐ。
娘の助けを呼ぶ声が、耳に付いて離れない。
しかし逃げることも許されない。
なぜならここは、自分の家なのだから。
今、茉理は自室のベッドの上で犯されている。
実の母に売られ、見知らぬ男にその青い果実を貪られていた。
男の欲望が引き裂かれた茉理の中を行き来し、潤いのない肉壁を擦り上げる。
そのたびに茉理からは苦悶の声があがり、男はその悲鳴に酔いしれる。

肉をぶつけ合う音。
自分がいつも聞いている音。
『っ!! ダメっ! 嫌っ! 膣はイヤっ、嫌あぁあぁ〜〜〜〜〜〜っ!!』
絶頂が近いらしかった。
水音まではここまで聞こえてこないが、それでも激しく出し入れされているのがわかる。
娘の悲鳴が、それを教えてくれる。
・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
やがて、唐突に部屋の中が静かになる。
終わったのだ。
何もかもが終わった。
茉理の苦しみも、英理の葛藤も。


やがて、身繕いを済ませた男が茉理の部屋から出てきた。
男の顔をまともに見ることができない。
自らの快楽と引き替えに、娘を売ってしまったのだから。
疲れた顔で扉の横に座り込む英理に男が近づく。
――おまえの娘はなかなか良かったぞ
そう言われると胸が詰まり、目の周りが熱くなる。
息をしようとするとしゃくり上げてしまい、瞳からは熱いものが溢れ出す。
流れたそれは頬を伝い、ブラウスの胸元を濡らして行く。
男は泣き出した英理の顔を上げさせ、耳元で囁く。
「よく娘を抱かせてくれたな、それでこそ俺のオンナだ。
 今度はおまえの番だ。 タップリと可愛がってやる」
その声がゆっくりと、ゆっくりと耳から頭、身体全体へと染み込んで行く。
「・・・ぁ・・・・・・ぁぁ・・・」
下半身に熱がこもりだす。
頭の中が娘が犯されたことへの悲しみよりも、次第にこれから自分が味わうオンナの悦びを考え始める。
股の間が、メスの部分が疼き始める。
ジュクリ・・・・・
黒いレースの下着が湿りを帯びる。
本人は気づいているのかとうかわからないが、いつの頃からか男と逢うときには
セクシーなものや可愛らしいものを身に付けるようになっていた。
男に肩を抱かれ、立ち上がる。
瞳からは悲しみの、そして股間のクレバスからは嬉し涙を流しながら英理は男に身を預ける。
これからされることを考えただけで胸の内の鼓動が大きくなり、身体が熱く火照る。
部屋の中から茉理のすすり泣く声がしたが、もう彼女の耳には届いてはいなかった。
男に抱かれその身を委ねながら、階下へと降りて行く。
そして男との性行為に胸を熱く焦がしながら自室----夫婦の営みの部屋へと入っていった。

渋垣英理・茉理 BADEND
強姦っぽさが薄くてすみません、人妻転落・娘レイプものでした〜

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