その調教は組の所有するラブホテルで行われた。
一人の女がダブルベッドの上で丸裸に剥かれ、手首を縛られたまま這うようにしている。
その背後から日に焼けた男が覆い被さっていた。
AV男優のようだが、コマシと呼ばれる職業の男だ。
女を“コマす”、すなわち調教することを生業としている。
白い肌の女と、色黒の男。
そのコントラストは“襲われている”という状況を見る者に端的に理解させた。
襲われる女は身動きが取れず、されるがままになるしかない。
その様を数台のカメラが捉えていた。
写真は膨大な数を複製され、女の顔だけが解るよう加工されて地域一帯にばら撒かれる。

女は業界でも名の通った上場企業に勤めるキャリアだ。
しかしある時取引先の社長に酔わされ、レイプ被害を受けた。
報酬として多額の金をばらまかれたが、気の強い彼女は到底許せない。
執拗に社長を付け回して謝罪を求めた。
そのため社長は世間体と面倒さから、暴力団に口封じを依頼したのだ。

女を後ろから犯す男は何十人と女を抱いてきたプロ、腰使いのノウハウを熟知している。
その彼が女の腰をしっかと掴み、気合を入れたストロークで腰を打ちつけるのだ。
そんな事をされて感じない女はいない。
ましてや女は、しばらく夜の営みと疎遠になっていたとの情報がある。
気持ちがいい筈だ。
事実、結合部からは生々しい音が響いていた。
十分すぎるほどに濡れて粘ついた、聴くだけで心地の良さが窺い知れる音。
逸物が引き抜かれるたび、肉幹に濃厚な蜜が纏いついているのが見える。
女が全身に掻いた汗からも感じようが窺えた。
筋肉の動きも正直だ。逸物が抜かれる動きと共に女の内腿に筋が入り、
挿入されるとその腿が弛緩し、逆に脛が強張る。

そのような状態にありながら、しかし女は鋭い眼で撮影者達を睨み据えていた。
「あ、あんたらこないな事して、気分よう眠れるんか?親に顔向けできるんか!?」
よく通る声で凄む。
だが口の端から垂れる涎がせっかくの迫力を削いでいた。
女の前歯には透明な輝きが見える。シリコン製の自殺防止カバーだ。
普通に話すには支障がなく、奥歯には付けないので食事にもさほど困らない。
しかし舌を噛み切る事だけはどうやっても叶わない代物だった。


恥辱のビデオ撮影は果てしなく続いた。
男は女の締まった腰を掴みながら、淡々と腰を打ち付ける。
恐ろしいまでの持久力だ。
それはまさしくプロの業であり、素人が抗えるものではない。
「はぁ……ッ、はぁッ……!」
女の薄い唇からは重苦しい息が吐かれていた。
男女の交わりの音が響き、女の脚の間を覗き込むと、時折り太い蜜の糸がシーツに垂れ落ちていくのが見て取れた。

「うう、出るぞっ……!!」
永遠にも思える抜き差しの末に、ようやく色黒の男がつらそうに目を瞑る。
そして逸物を引き抜くと、女の白い尻の上に精をぶちまけた。
よほど気持ちがよかったのだろうか、勢いは小便のようだ。
「あ、うう、あ……」
ようやくにストロークから解放された女が震える息を吐いた。
しかし彼女が十分に休む間もなく、背中に刺青を入れた別のコマシが背後に立つ。
ずぐり、と亀頭が入り込むと、女が目を見開いた。
まさに無間地獄。部屋には再び肉のぶつかる音が響き始める。

女は何度も切ない声を上げた。
しっかと掴まれて抜き差しされるうち、色気づいた腰は淫靡にうねる。
四人目にたっぷりと犯され続ける最中、女は小さく叫んでとうとう秘部から液を漏らした。
小便を漏らしたようにも見えるが、コマシ達はシオをふいたと野次る。


潮を噴いた後、女は蛙のように股を開いて仰向けで寝かされた。
手は万歳をするようにベッドの端に結わえ付けられる。
その隙だらけの格好のまま、女は6人のコマシの手で嬲り者にされ始めた。
一人はボトルの水で秘部を洗浄しながら中を弄り、
一人は茂みに隠れた小さな蕾を指先でソフトに撫で回し、
一人はローションをつけた手で晒された脇をさすり、
一人は乳房を揉みしだき、一人は髪を撫でながら耳後ろをくすぐり。
「やめっ、ええ加減にしぃ!!もうっ、もうやめえなっ!!!」
女は明らかに反応していた。
何度も何度も身体を強張らせ、股座からはとめどない蜜を零してシーツを塗らす。
「あ、あっ!!うあああ、んああああああ!!!」
やがて叫びながら身体を痙攣させ始めた。
それを見て男達は顔を見合わせ、頷いて再び女を犯し始める。
蛙のような格好のまま、正面から抱き合う形で。
「や、やめぇや!……もう、もうあかんてl!!」
絶望に満ちた顔をする女に、1人が圧し掛かる。
残酷なほどに長く、中々に太い逸物の持ち主だ。
結合しきった瞬間、女は思わず脚を閉じそうになり、しかし膝を男達に押さえ込まれた。
そしてみっともない大股開きのまま、また延々と犯され続ける。

やがてぐったりとした女の秘部は、見る影もなく乱れて白い液を吐き零していた。
失神したような彼女を前に、しかし男達は責めを止める気配がない。
男の指が女の尻を撫で、窄まりを指先で弄くる。
女の脚がかすかに反応をしめした。
それに黒い笑いを浮かべながら、男達は各々の鞄から様々な道具を取り出すのだった……。




ここまで書いて賢者になってしまった。お粗末。

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