「じゃあ睦美(むつみ)〜、母さんたち行ってくるからちゃんと休んでなさいよ〜」
 中年の女性の声に続いて間もなく、玄関が閉じる音が響く。

それから若干の間が過ぎて人の動く気配が上がった。
「ふぅ……まったく、親戚めぐりなんてバカバカしくてやってらんないわよ!」
睦美と呼ばれた少女はベッドから降りながら愚痴をこぼした。
「お年玉もらうだけならあたしが行かなくたっていいもんね」
彼女は背中に届く髪をポニーに束ねると早速テレビとコタツの待つ居間へ向かった。
今日は1月1日、いわゆるお正月。あちこちの家で年賀の親戚回りが行われていた。
しかし睦美はこの行事が大変苦手だった。
挨拶程度ならまだしも親達の延々としたヨタ話に付き合わされ、退屈でつまらない時間に
縛られる、その間大人相手に猫を被り続けるのは彼女にとってかなりの苦痛であった。
そして今年、彼女は仮病を装い、親戚回りから免れる事にまんまと成功したのだ。
「やはり正月はこれに限るよね〜」
いま家族が親戚の間を回っている中、コタツに入りミカンを頬張りながら
テレビを見る幸せを睦美は一人かみしめるのだった。

 だが、居間でくつろぎだしてしばらく経った頃、突然の尿意が睦美を襲った。
「やだ、もう〜、面白いところなのに〜〜」
器官の構造上、女性は長く尿意を抑えられない。仕方なく睦美はトイレへ急いだ。



ジョロッ……ジョロロロロ〜〜〜……

「んぅ…ふぅぅ━━………」
水の線が湯気を立てて落ちると同時に、睦美の口から安堵のため息が漏れる。
尿が流れ出る感覚に意識を委ね、やがて全て出しきった身体を
ブルッと震わせると、小水を放った秘苑を紙で拭った。
「さ〜て、テレビの続き続き、」
そう言いながらショーツを上げた、その時。

ガチャ!

「え?!───」

いきなりトイレのドアが開いた。

そんな、家には自分しかいないはずなのに。

思わず見上げた睦美の表情が驚愕に染まる。
なんとトイレの前に見知らぬ覆面の男が立ち、彼女を見下ろしていたのだ。



 数分後、睦美は口にクツワをされ、手足を縛られて居間に転がされていた。
「ちっ、ここもシケてやがるぜ」
室内を物色している男が悪態をついた。
被っている覆面は目鼻や口元を露出させているが、素顔は窺いようもない。
(ど、どうしよう……)
ただならぬ面持ちで、覆面男の様子を眺める睦美の中に動揺と不安が渦巻く。
彼女は悲鳴を上げる間もなくトイレから引きずりだされ、抵抗拙く拘束されてしまった。
「車が出たから全員出かけたと思ったのによ、うかつだったぜ」
そんなことを呟きながら男は睦美を居間に放り出した。
「いいか、命が惜しかったらそこでおとなしくしてろ。でないとケガだけじゃすまないぜ」
畳の上に転がされて呻く睦美の前に、突き出されたナイフと脅迫の言葉が彼女の心を萎縮させる。
「うっ、うっ、」
恐怖にすくみ頷く睦美に抵抗の意志が無いのを確め、男は家中を物色し始めたのだった。

(こんなことになるなら一緒に行けばよかった……)
家中を漁る男を前に睦美は今更ながら仮病を使った事をひたすら後悔した。
ニュースはあまり見ない彼女でも強盗絡みの凄惨な事件の話題は
知っていたが、まさか自身に起きるとは思いもしなかった。
一体自分はどうなるんだろう。このまま大人しくしていれば助かるだろうか。
死にたくない。死にたくない。お願い殺さないで。でももし口封じをするつもりだったら………
(ああ、こんなことになるなら一緒に行けばよかった……)
そしてまた同じ後悔を繰り返す。早く、この悪夢が終わる事を願いながら。

「結局これっぽっちかよ!」
 家中のめぼしいところを漁ってみたものの、収穫の無さに男がぼやきを洩らす。
一軒家の家族だからと期待したが、とんだ外れだった。
よもや睦美の両親が通帳や印鑑の類を持って外出しているなど、男が知るはずもない。
もはや実入りは望めないとはいえ、このままずらかるのも腹立たしい。
どうしたものかと思案していると、先ほど縛って転がした睦美の姿が男の目に止まった。

「そうだ……足りない分はコイツで……」
男の心中に淫らな欲望が膨れ上がり、覆面の露出した口元がニヤリと歪む。
それが睦美を地獄へ突き落とす、おぞましい陵辱劇の始まりだった。



「………?」
 異様な視線を感じ、忌まわしい予感が睦美の脳裏をよぎる。
(まさか……!!)
彼女の全身を舐めるように見つめる目。その欲情に満ちた眼差しから睦美は男の意図を察した。
「んんーッッ!!ンーッ!ンーッ!」
身の危険を感じ、この場から逃れようと必死にもがいたものの
両手や両足首を縛られた状態で満足に動けるはずもなく、
男が彼女の上に跨って腰を落とすと完全にその場から動けなくなった。
「ゥグぅぅぅ━━ッッ!!ううう━━━!!」
「逃げようったってムダだぜ、儲け損なった分お前で楽しんでやるんだからな!!」
「ンンーッッ!!、ンンーッッ!!、ンンンン━━━ッッッ!!!!」
(嫌ぁぁぁぁッッ!!お母さん、お父さん、お兄ちゃんんんッッ、誰か、誰か助けてぇぇぇッッ!!!)
睦美の上に馬乗りになった覆面男の下劣な笑みが、彼女の嫌悪と恐怖を一層かき立てる。
これから起こるであろう凶行を前に、睦美は言葉にならない叫びを上げ必死にあがき続けた。

 十代のあどけなさを残す容貌に、十分発育した肉体。
睦美の身体は男の欲情をそそるのに十分魅力的だった。
セーターに表れた膨らみは彼女のふくよかなバストを映し出し、下着のままの
下半身は、スラリと伸びた健康的な脚と形の良い臀部を晒していた。
(稼ぎは外したが代わりには十分すぎるぜ、へへッ、)
眼下の獲物を視姦しながら男がほくそ笑む。
空き巣のつもりが住人に出くわした事は今までにも何度かあったが、睦美のような少女は
今回が初めてだった。それに加えて最近の稼ぎの少なさからイライラし通しで、そんな時に
捕まえた睦美は欲情と鬱憤のはけ口として、正にうってつけの生け贄だったのだ。

やがて男はナイフを取り出すと、その刃を抵抗を続ける睦美の首筋に当てた。



「ッッ!!……………」
激しくのたうっていた全身が直ちに強張り、動きを止める。
「さっきも言ったろ、おとなしくしろって。死にたいのかてめえ?」
「ゥ……ゥゥ………」
「それとも可愛い顔に傷でも入れてやろうか?」
「ウウーッ、ウウウーッ!!」
「だったらジタバタすんな!黙って俺の言う通りにすればいいんだよ」
恐怖に震える睦美の頬を、ナイフの腹がペチペチ叩く。
「なぁ…お前もしかして女子高生か?」
「?……………」
「どうなんだよ!?返事ぐらいできんだろオラァー!!」
「うっ!ウッ、ウッ!!」
恫喝に促され睦美は小刻みに頷いた。17歳で高校生の彼女は確かに女子高生だ。
「へへへそうか、女子高生か、そうかそうか、ヒヒヒヒヒ」
男は下品な笑いを上げたかと思うと、いきなりナイフを持っていない手で
睦美の胸を鷲掴みにした。
「む゙ゔゔゔゔ〜〜〜?!!!」
荒々しい男の手が片方の膨らみを、服の上から力任せに、押しつぶさんばかりに揉みしだく。
指に力が加わるたびに乳房の弾力が指を押し返し、セーターとブラの布地が
ズリズリこすれあい、その肉感と感触が布越しに乳房を包む手のひらに伝わった。
「ぐッ…ぐぐッ…ぅぐぅぅぅぅ〜〜!!!」
「へへへ…ゴムマリみてえなオッパイだな。さすが工房のオッパイ、いい具合だぜ」
「ぐぐ……ぅぅ……」
「おいおい、もっといい顔しろよ。ホントは気持ちいいんだろ?」
「ッッ…! ンンーッ!!ンンーッッ!!」
「何イヤイヤしてんだコイツ、素直じゃねぇなぁ…そうか、やはり片手だけじゃ物足りないか」
そう言うや、持っていたナイフを離し、今度は両の手で睦美の双丘を掴みあげた。
「ムォオ゙オ゙〜ッッ?! オヴッ、オヴヴヴ〜〜ッッッ!!!!」
「ハハハ色っぽい声立てやがって、そんなに気持ちいいか、おらおらおら〜〜!!」
「グヴヴ〜〜ッッ!!ゥヴヴォオォヴヴヴ〜〜〜ッッ!!!」
(痛いッッ!!痛い痛いぃぃぃやめてぇぇぇ━━ッッ!!!!)
両の乳房を責められ、苦悶の叫びがほとばしる。
乱暴な性技に固さを残した乳房が激痛の悲鳴を上げ、千切れるような感覚に
彼女の意識は容赦なくジリジリと灼かれていった。



ギュギュッ、ギュギュッ、ギュヴヴヴヴ……

 胸の豊かな膨らみを揉みしだく2つの手。
食い込む指は時には強く、時にはゆっくり緩急をつけて肉感を味わうように乳房を揉みしだく。
(いやぁ……もうやだよぉ……)
固く瞑られた眼の端に滴が浮かび、くつわを噛む口がギリギリ震える。
クラスでは一番大きく、密かに自慢だった自分の胸。
しかし今、それはケダモノを楽しませるための道具でしかない。
「ぐ……ぐぐ…ぐ、ぐ、」
「どうした?あんまり気持ちよくて声も出ねえか、ヒヒヒ」
執拗に揉みしだかれ、程よくほぐされた乳房を掴み転がす手。男は双丘の肉感を
存分に楽しみながら、顔を背け恥辱と苦痛に堪える睦美を嘲った。
「あ〜たまんねぇなぁ〜、この揉み具合といい、掴み心地といい、最高だぜぇ〜」
「ふぅぅぅ……ぐぅぅ、ぅぅ〜………」
「この大きさならパイズリだってできるぜ、へへへ」
「うっ……ぅぅぅ……」
肉体への陵辱だけでなく、下劣で卑猥な言葉も睦美の心を責めたてる。
身体の自由を奪われ、生命を脅かされたあげく性を弄ばれる、それは女性に
とって辛くおぞましく残酷な行為であり、その苦しみは他人にはおよそ計りようがない。
当然、いま睦美の上に馬乗りになり乳房を夢中で揉みしだく男が彼女の心中を
察するはずもなく、自らの獣欲を満たすべく更なる行為に進もうとしていた。

突如、乳房を責める手が止まった。
(え……?)
憔悴した眼差しが男に向けられる。
もうこれで許してくれるのだろうか、睦美の胸中に淡い期待が宿る。
だが次の瞬間、その期待は無残にも踏みにじられた。

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