ゲームマスター(以下、GM)「まずはキャラクターを作ってもらいます。キャラの作成は
http://koh.sarm.net/magica/chara.cgi を開いて、「新規作成」で作ってね」
プレイヤーA「このプレイヤー名というのは、動かすキャラの名前ですか?」
GM「いや、それは自分の名前。本名じゃなくてハンドルネームでいいよ」
プレイヤーA「じゃあ、『プレイヤーA』と……次は能力値ですね」
プレイヤーB「…能力値が、10、7、19とかになったんだけど…」
GM「能力は5回までならやり直せるから、『もう一度ロール』を押して」
プレイヤーB「もう5回やり直したの! もう一回作り直していい?」
GM「駄目です」
プレイヤーA「僕は16、14、14…殆ど平均で、パワーだけ少し人より優れてるんですね」
プレイヤーB「面白みのない能力ね」
プレイヤーA「何事もバランスが肝心ですよ」
GM「次は名前や性別、系統なんかを選んでください」
プレイヤーA「この初期技法というのは?」
GM「作ったばかりのキャラクターは、技法を一つだけレベル1に上げられるんだ。
それは後から上げることができるから、好きなのを選んでいいよ」
プレイヤーB「出来た! えっと、私のキャラクターはエルフのお姫様で、外見は15歳くらいなんだけど、
実際は300年くらい生きてて…」
GM「ちょっと待った、このTRPGでは、キャラクターは人間しか使えないんだ。
それ以外の種族は、普通人間と交流を持たない。後、お姫様とか、あんまり特殊な地位の
キャラクターもやめてくれ」
プレイヤーA「僕のキャラは歴戦の傭兵で、物質魔法を使って巨大な剣を作り出して戦う事を得意と…」
GM「それも待って! 作りたてのキャラは皆、魔法使いになりたての新米なんだよ」
プレイヤーB(以下、リルセル)「…仕方ないなあ。じゃあ私はリルセル。
エネルギー系統の魔法使いで、初期技法は『創造』。魔法の印は『地面から風が巻き起こる』」
プレイヤーA(以下、ショノス)「名前はショノス。物質系統、初期技法『強化』で、
魔法の印は『火花が飛び散る』」
GM「まるでエネルギー系統みたいな印だね」
ショノス「鍛冶屋の息子で、剣を強化して戦う魔剣士になるのが夢なんです」
GM「最後に、公式定型魔法一覧から好きな魔法を5つ選んで、『魔術書の編集』で追加してください。
それでキャラ作成は終わりです。」
http://koh.sarm.net/magica/chara.cgi を開いて、「新規作成」で作ってね」
プレイヤーA「このプレイヤー名というのは、動かすキャラの名前ですか?」
GM「いや、それは自分の名前。本名じゃなくてハンドルネームでいいよ」
プレイヤーA「じゃあ、『プレイヤーA』と……次は能力値ですね」
プレイヤーB「…能力値が、10、7、19とかになったんだけど…」
GM「能力は5回までならやり直せるから、『もう一度ロール』を押して」
プレイヤーB「もう5回やり直したの! もう一回作り直していい?」
GM「駄目です」
能力値とは、そのキャラクターがどんな事が得意かを表わす数字です。平均は14で、それより低いほど劣っているといえるため、プレイヤーBのキャラはセンス以外の能力が平均以下の落ちこぼれという事になります。反面、センスは人より随分優れているようです。
5回まで振りなおす事が出来るため、あまり欲張らず程ほどのところで妥協するのも必要です。
プレイヤーA「僕は16、14、14…殆ど平均で、パワーだけ少し人より優れてるんですね」
プレイヤーB「面白みのない能力ね」
プレイヤーA「何事もバランスが肝心ですよ」
GM「次は名前や性別、系統なんかを選んでください」
系統とは、そのキャラクターがどんな魔法を使えるかを決定する最も重要な要素です。物質、生命、エネルギー、空間の四種類に分かれており、選んだ系統以外のものに干渉する魔法は基本的に使えません。物質系統の魔法使いは剣を鋭くできても火は出せませんし、エネルギー系統の魔法使いは雷を放つ事は出来ても、生き物を眠らせるような事はできません。
プレイヤーA「この初期技法というのは?」
GM「作ったばかりのキャラクターは、技法を一つだけレベル1に上げられるんだ。
それは後から上げることができるから、好きなのを選んでいいよ」
技法とは、魔法の力をどのように使うかの方法です。普通は研究をしてレベルアップしますが、作りたてのキャラは今までの人生で一つだけレベル1に上げる事ができます。この技法レベルが高いほど、偉大で経験豊富な魔法使いであるといえます。
プレイヤーB「出来た! えっと、私のキャラクターはエルフのお姫様で、外見は15歳くらいなんだけど、
実際は300年くらい生きてて…」
GM「ちょっと待った、このTRPGでは、キャラクターは人間しか使えないんだ。
それ以外の種族は、普通人間と交流を持たない。後、お姫様とか、あんまり特殊な地位の
キャラクターもやめてくれ」
プレイヤーA「僕のキャラは歴戦の傭兵で、物質魔法を使って巨大な剣を作り出して戦う事を得意と…」
GM「それも待って! 作りたてのキャラは皆、魔法使いになりたての新米なんだよ」
他のファンタジーRPGでは、キャラクターにエルフやドワーフなどの種族を使えることが少なくありませんが、このルールでは人間以外は使えません。主人公となるキャラクターは飽くまで新米魔法使いであり、あまり特殊な生まれ育ちにしない方が良いでしょう。
また、このルールの世界では魔法が剣などの武器より圧倒的に強いため、普通魔法使いは身体を鍛えたりしません。
プレイヤーB(以下、リルセル)「…仕方ないなあ。じゃあ私はリルセル。
エネルギー系統の魔法使いで、初期技法は『創造』。魔法の印は『地面から風が巻き起こる』」
プレイヤーA(以下、ショノス)「名前はショノス。物質系統、初期技法『強化』で、
魔法の印は『火花が飛び散る』」
GM「まるでエネルギー系統みたいな印だね」
ショノス「鍛冶屋の息子で、剣を強化して戦う魔剣士になるのが夢なんです」
どうやらショノスは剣士を諦めていないようです。魔法使いは『普通』そういう発想はしませんが、ルールの範囲で普通でない魔法使いを作るのはまったく構いません。
魔法の印とは、魔法使いが魔法を使うときに必ず表れる現象で、光や音、匂いなどの形で現れます。自分の系統と合わせると自然ですが、必ずしもそうである必要はありません。
GM「最後に、公式定型魔法一覧から好きな魔法を5つ選んで、『魔術書の編集』で追加してください。
それでキャラ作成は終わりです。」
ショノス | |
---|---|
性別:男 | 系統:物質 |
パワー | 16 |
コントロール | 14 |
センス | 14 |
魔法の印は『火花が飛び散る』 | |
定型魔法 【硬き鎧】 【鋭き刃】 【見えざる長き腕】 【降り注ぐ刃】 【大いなる槍】 |
リルセル | |
---|---|
性別:女 | 系統:エネルギー |
パワー | 10 |
コントロール | 7 |
センス | 19 |
魔法の印は 『地面から風が巻き起こる』 | |
定型魔法 【対抗呪文】 【炎の投槍】 【赤き死神の嬌声】 【魔力の長槍】 【魔力の拘束衣】 |
GM「さて、君達は新米魔法使いとして、同時期に『闇夜の黒猫』という名前のクランに勧誘された。
一人前の魔法使いになるには先輩魔法使いから魔法を習ったり、近隣住民の
悩み事を解決して報酬をもらう事が必要だから、クランに所属する事は絶対に必要なんだ」
リルセル「学校兼アルバイト先みたいなもの?」
GM「アルバイトと言うには危険な仕事も多いけどね。勧誘はされたものの、君達はまだ正式な
クランのメンバーではありません。採用試験を受ける必要があるようで、二人は先輩魔法使いの
ルーナリースさんに呼び出されました」
ショノス「どんな人ですか?」
GM「エネルギー系統の魔法使いで、このクランのサブリーダー。
黒髪を足首くらいまで伸ばした美人のおねーさまだよ」
ショノス「サブリーダーって事は、何かと仲良くした方が良さそうですね。
お待たせしました。今日はどのようなご用件でしょう?」
リルセル「現金ね…」
ルーナリース(GM)「今日はあなたたちに、試験を受けてもらおうと思っています。
だけど、その前に魔法の基本的な使い方を確認しましょう。
この蝋燭に、魔法で炎を灯してみてください」
GM「今回は即興魔法を使います。まずは蝋燭に火をつけるための技法と、どんな魔法を使うかを決めてください」
リルセル「そんなの簡単簡単。『創造』で炎を作って蝋燭に引火するだけね」
ショノス「火をつけろって言われてもエネルギー系統じゃないし…あ、そうか。
『強化』で蝋燭の燃えやすさを強化して、ついでに『魔法の印』で出る火花で火をつけます」
GM「じゃあ次に、ダイスを振ってください。魔法を使うときや、その他の判定もすべて100面ダイスを使います。
目は小さければ小さいほど良く、使おうとしている技法の能力値以下なら成功レベルは5。2倍以下なら4。
以下同様に、5倍以下なら1で、5倍以上なら失敗と言う事になるよ」
ショノス「…出目は68、『強化』の能力値はパワーで16なので……成功レベルは1ですね」
リルセル「出目34、成功レベルは4よ!」
GM「即興魔法の場合、成功レベル-1が容量値になります。
その容量値に収まる様に魔法の作り方から媒介、持続、影響の三つを選んでください」
GM「媒介は射程距離みたいなものだと思ってください。遠いほど、必要な容量値は大きくなります」
リルセル「接触だと熱そうだから、指定かな」
ショノス「容量値少ないですし……接触で」
GM「持続はその名の通り、魔法がどれくらい長く続くか。当然、長いほど必要な容量値は大きくなります」
リルセル「すぐ火がつくかわかんないから、集中で」
ショノス「火花を散らすだけなので、一瞬で」
GM「最後に、影響。その魔法がどのくらい高い効力を持っているかを示します。
この数字が大きいほど強く、大きく、広く、早く、効果を発揮します」
ショノス「容量値が0で、接触は0、一瞬が-1なので、残り1……あ、影響+1しか選べませんね」
リルセル「容量値3、指定が1で集中が0だから、影響+2で。派手に燃やします!」
ルーナリース(GM)「うん、二つとも見事に炎が付きました。じゃあ、早速試験を受けてもらいましょう。
とはいっても、そんなに大した試験じゃありません。
この向こうに、3つ並んだ部屋があるから、それを通り抜けてくればいいだけです」
リルセル「そんなこといって、どうせその部屋に罠とかあるんでしょ?」
ショノス「まあ、そうじゃなかったら試験になりませんからね」
一人前の魔法使いになるには先輩魔法使いから魔法を習ったり、近隣住民の
悩み事を解決して報酬をもらう事が必要だから、クランに所属する事は絶対に必要なんだ」
リルセル「学校兼アルバイト先みたいなもの?」
GM「アルバイトと言うには危険な仕事も多いけどね。勧誘はされたものの、君達はまだ正式な
クランのメンバーではありません。採用試験を受ける必要があるようで、二人は先輩魔法使いの
ルーナリースさんに呼び出されました」
ショノス「どんな人ですか?」
GM「エネルギー系統の魔法使いで、このクランのサブリーダー。
黒髪を足首くらいまで伸ばした美人のおねーさまだよ」
ショノス「サブリーダーって事は、何かと仲良くした方が良さそうですね。
お待たせしました。今日はどのようなご用件でしょう?」
リルセル「現金ね…」
ルーナリース(GM)「今日はあなたたちに、試験を受けてもらおうと思っています。
だけど、その前に魔法の基本的な使い方を確認しましょう。
この蝋燭に、魔法で炎を灯してみてください」
GM「今回は即興魔法を使います。まずは蝋燭に火をつけるための技法と、どんな魔法を使うかを決めてください」
リルセル「そんなの簡単簡単。『創造』で炎を作って蝋燭に引火するだけね」
ショノス「火をつけろって言われてもエネルギー系統じゃないし…あ、そうか。
『強化』で蝋燭の燃えやすさを強化して、ついでに『魔法の印』で出る火花で火をつけます」
普段使う魔法には即興魔法と定型魔法があります。即興魔法は自由に効果を決められる代わりに、あまり強い効果を発揮することは出来ず、効果も安定しません。自由度の高い即興魔法は発想次第で様々な事が出来ます。ある目的を達成するのに手段は一つではありません。自由に発想し、色々試してください。
GM「じゃあ次に、ダイスを振ってください。魔法を使うときや、その他の判定もすべて100面ダイスを使います。
目は小さければ小さいほど良く、使おうとしている技法の能力値以下なら成功レベルは5。2倍以下なら4。
以下同様に、5倍以下なら1で、5倍以上なら失敗と言う事になるよ」
ショノス「…出目は68、『強化』の能力値はパワーで16なので……成功レベルは1ですね」
リルセル「出目34、成功レベルは4よ!」
GM「即興魔法の場合、成功レベル-1が容量値になります。
その容量値に収まる様に魔法の作り方から媒介、持続、影響の三つを選んでください」
GM「媒介は射程距離みたいなものだと思ってください。遠いほど、必要な容量値は大きくなります」
リルセル「接触だと熱そうだから、指定かな」
ショノス「容量値少ないですし……接触で」
GM「持続はその名の通り、魔法がどれくらい長く続くか。当然、長いほど必要な容量値は大きくなります」
リルセル「すぐ火がつくかわかんないから、集中で」
ショノス「火花を散らすだけなので、一瞬で」
GM「最後に、影響。その魔法がどのくらい高い効力を持っているかを示します。
この数字が大きいほど強く、大きく、広く、早く、効果を発揮します」
ショノス「容量値が0で、接触は0、一瞬が-1なので、残り1……あ、影響+1しか選べませんね」
リルセル「容量値3、指定が1で集中が0だから、影響+2で。派手に燃やします!」
ルーナリース(GM)「うん、二つとも見事に炎が付きました。じゃあ、早速試験を受けてもらいましょう。
とはいっても、そんなに大した試験じゃありません。
この向こうに、3つ並んだ部屋があるから、それを通り抜けてくればいいだけです」
リルセル「そんなこといって、どうせその部屋に罠とかあるんでしょ?」
ショノス「まあ、そうじゃなかったら試験になりませんからね」
もっとも簡単なシナリオの作り方は、『問題』を2つ〜4つ程度作ることです。道が塞がれていて進めない、凶悪な魔物がいる、隠れている人を探さなければならない、などなど、プレイヤーが智恵と魔法を駆使することによって解決できる『問題』を繋げてやれば、シナリオの出来上がりです。
『3つの試練』はその典型的なもので、プレイヤーの練習にも、GMの練習にももってこいのシナリオです。
GM「部屋の中は、殆ど何もなく殺風景なものだった。窓も家具もなく、奥に次の部屋への扉がある。部屋の中央ほどには祭壇みたいなものがあって、鍵が置いてあるよ」
リルセル「鍵? 何かしらこれ。と、ひょいと手にとって見る」
GM「取れない。鍵はリルセルの手を掻い潜って宙に浮くと、天井の方に舞い上がっていってしまうよ」
リルセル「飛んだ!?」
ショノス「扉には鍵が?」
GM「勿論、かかってる」
リルセル「何冷静に扉なんか調べてんのよ!」
ショノス「開いてたら馬鹿みたいじゃないですか。ちなみに天井はどのくらいの高さですか?」
GM「5mくらいかな」
ショノス「虫取り網を『創造』します。影響は+2くらいでいいですか?」
GM「ショノスの身長を含めて、丁度そのくらいかな」
ショノス「出目は66…成功レベル1なので、容量値0。接触(0)、集中(0)、+1(0)……届きませんね」
リルセル「使えないわね。じゃあ私が、空を飛んで捕まえてくるわ!
自分に運動エネルギーを『創造』して空を飛びます!
出目29、成功レベル4の容量値3だから、術者(-1)、集中(0)、+3(4)でどう!?」
GM「+3はかなりの速さだね。
鍵はふわふわと空を飛んで逃げるけど、リルセルはそれを上回る速さで飛んで、網で捕まえた」
リルセル「ふふん。ま、私にかかればこんなものね」
ショノス「さて、先に進みましょう」
リルセル「スルー!?」
GM「実際、飛んで捕まえるのでも影響は+2でよかったんだけどね」
GM「次の部屋も、最初の部屋と同じで家具や窓なんかのない殺風景な部屋。
でも違いが一つだけある。炎が、部屋の中心でゆらゆらと揺らめいていることだ」
リルセル「焚き火でもしてるの?」
GM「いや、薪みたいな、燃えそうな物は一切無い。炎だけが台座の上で揺らめいてる」
ショノス「これは…エネルギーの創造? それとも、消えないようにした『変化』かな?」
GM「で、大体予想はつくかもしれないけど、鍵はその炎の中だよ。」
ショノス「やっぱり…」
リルセル「そんな炎、私が消してやるわ! 定型魔法、【対抗呪文】!」
定型魔法とは、予め覚えた物の中から使用する魔法の使い方です。
即興魔法に比べて自由度が低い分、強力なので一種の『必殺技』のようなものです。
作りたてのキャラクターは5つの定型魔法を覚えていますが、自分で新しく作ったり、他の人のものを教えてもらったりできます。
リルセル「出目47! ……成功レベル1…」
ショノス「パワー低いんだから無理しなくても…」
リルセル「うるさいっ」
GM「対魔値は-2か。まあどっちにしろ、成功レベル5でも消せないんだけどね」
魔法で作られたものを消したり、魔力を持った生き物に魔法をかけるには、対魔判定に成功する必要があります。成功レベル+技法レベル−使った魔法の等級を対魔値と呼び、それが目標値以上でなければなりません。【対抗呪文】の等級は3で、リルセルの消失技法は0なので、今回の対魔値は1+0-3で-2。対して、目標値は炎を「燃料がなくても燃え続ける」ようにしたルーナリースの魔法の対魔値は3+7-3で7になります。つまり、例えリルセルが成功レベル5でも、この魔法は成功しないという事になります。
ショノス「じゃあ、僕は【見えざる長き腕】で鍵を引っ張ります。
物質の操作、ダイス目は59。成功レベル1です。対魔値は0ですが……」
GM「じゃあ、問題なくショノスは炎から鍵を取り出すよ」
リルセル「同じ成功レベル1なのに、何で!? 贔屓して無い!?」
GM「してないしてない」
もし鍵に、動かないような魔法がかけられていたらショノスの魔法は失敗していたでしょう。しかし、鍵自体には魔法はかかっていなかった為、対魔値には関係なく魔法がかかりました。このように、同じ成功レベルでも、行う行動の種類によって上手く行くか行かないかが異なる場合があります。
GM「最後の部屋は、わかりやすい。扉の前に、炎で出来た巨人が陣取っているよ」
リルセル「倒せって事ね!」
ショノス「どうにかして無視して進めませんか?」
GM「今回は戦ってもらいます」
Wizard's Gardenにおいて戦闘は必ずしも重要ではありません。戦闘を避けられるなら避けるべきです。
しかし、怪物達への最大の対処法が魔法である以上、戦闘になる事もしばしばあるでしょう。
GM「まずは移動フェイズ。それぞれ敵との距離を、近距離、中距離、遠距離から選んでください……といっても、遠距離を取れるほど部屋は広くないので、近距離か中距離のどちらかで」
ショノス「じゃあ、近距離に行きます」
リルセル「中距離から魔法を撃ちます!」
GM「次は魔法フェイズ。魔法を使用してください」
リルセル「定型魔法、【魔力の長槍】! 出目は26で成功レベル4、達成値は4+0-2で2よ!」
ショノス「僕は即興魔法の創造で、出目は53。成功レベルが2なので、接触(0)、沸騰(1)、+1(0)で剣を作ります」
GM「リルセルの魔法は成功し、敵に【魔力の長槍】の影響分、2点のダメージを与えた。
ショノスの魔法は剣を作っただけだから、達成値も関係なしだね」
GM「次は白兵フェイズです。体術による行動をしてください」
リルセル「そんな泥臭いことはしないー」
ショノス「じゃあ、作った剣で泥臭く切りかかりますね。出目19で成功レベル4、体術は0なので達成値は4です」
体術による攻撃は、魔法のように等級を引かなくて済む分達成値が高くなるという特徴があります。そのかわり、武器などを魔法で用意しなければならない他、近距離でなければ使えないという欠点もあります。
GM「それも見事に命中。影響はさっき作った剣の分、1点ダメージ」
GM「では、そちらのターンが終わって次は敵のターンです。
移動フェイズはそのままの距離で、二人に炎の弾を飛ばしてきます。『魔力の楯』で目標値3の成功判定をしてください」
魔力の楯は魔法使いのもっとも基本的、かつ万能の防御方法です。
あらゆる魔法や攻撃を防ぐ事が出来ますが、技法同様に訓練しなければ役に立てる事が出来ません。
特にセンスの低いキャラクターなどは、あえて魔力の楯を上げずに魔法での防御を選ぶ選択肢もあります。
リルセル「出目69、成功レベル2! 達成値もそのまま2」
ショノス「出目73、成功レベルは0、達成値も0です。殆ど出目が同じなのに……」
GM「じゃあ、ショノスだけ1点ダメージを受けました」
GM「2ターン目。移動フェイズです」
リルセル「中距離にいても同じように撃たれたから、近距離に直接殴りに行く!」
ショノス「近距離のままで」
GM「ではさらに魔法フェイズ」
リルセル「もっかい【魔力の長槍】! 出目は55で成功レベル3、達成値は1!」
ショノス「さっき作った剣に【鋭き刃】をかけます。出目は40で成功レベル3なので、ギリギリ発動成功ですね」
GM「リルセルの魔法は達成値が足らず、ダメージを与えられませんでした。ショノスは白兵フェイズで攻撃?」
ショノス「はい。出目は66で……成功レベル1、達成値も1です」
GM「じゃあ、それは命中。影響は【鋭き刃】のものを使って+2なので、2点のダメージ。敵を倒しました」
リルセル「なんで達成値は同じなのに、私のは外れてショノスのは当たるの!?」
GM「それは、この敵の回避値が1で、対魔値は2だったからだよ」
狙撃と必中
ダメージを与える方法には二種類あります。一つは直接敵に魔法を与える必中、もう一つは敵を間接的に狙う狙撃です。
ショノスのように白兵戦を挑む他、地面を消失させて敵を落とそうとしたり、石を飛ばして攻撃するなどは狙撃になります。
必中の場合は敵の対魔値以上、狙撃の場合は回避値以上の達成値を出さないと攻撃は当たりません。
敵によってどちらか片方が高い場合がありますので、弱点を狙いましょう。
GM「ショノスの攻撃で敵は消え去り、後には鍵が残ります。おめでとう! 三つの試練、クリアです!」
コメントをかく