システムの名称

指揮所自動化システム(CPAS : Command Post Automation System)

開発の背景

以下は国防大学修士論文より
ttp://211.46.81.135:7070/original/old/M1/dm2008/KMO200800786_10.pdf

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将来戦が速戦即決及び立体戦へ発展する傾向であるのに対して、現在の手動式戦闘指揮統制システムでは制限があることから、自動化されたシステムを構築する必要性が増大し、また、全梯隊への同時伝播システム及び指揮官の躍動感ある意思伝達手段が要求され、陸・海・空軍及び連合司令部との相互連動の必要から、戦力の統合運用能力を向上させることになった。そこで、統合戦力を効率的に運用し、戦場適応性を保障することによって、韓国軍の条件に合致するリアルタイム作戦遂行システムを構築するためにCPASシステムを開発することになった。

特徴

CPASは、合同参謀本部を中心とする10個戦略梯隊の指揮所機能を中心に、指揮官及び参謀の機能並びに業務を自動化し、独立旅団級以上140個の戦術部隊及び戦略梯隊間のデータ通信網を連結し、指揮統制及び協助体制維持のための専門処理システムを構築して、15個の他システムと相互運用及び連動が可能なように基盤を構築した。
戦略部隊は指揮統制網と情報専用回線で結ばれ、指揮統制網には基幹網を中心に情報の保管及び管理業務を行う各種サーバー級コンピュータが設置され、また、指揮所業務遂行のためのPC級コンピュータがネットワークに接続され指揮統制室と事務室で運用されており、指揮統制室には状況の図示及びブリーフィングのための専用コンピュータと大型表示装備が設置され、指揮統制室の業務を支援している。情報専用回線は特殊情報関連業務のために構成され、ファイアーウォールと保安装備が設置され、指揮統制網使用者の接近を拒み、機能的に分離した網で構築されている。戦術部隊には、上級戦略部隊の指揮統制に寄与するために、専門処理サーバーと一般使用者コンピュータが設置され運用されている。

構成

ハードウェア構成

CPASシステムの構造は、大きくハードウェアとソフトウェアに区分される。ハードウェアは主装備と付随装備及びネットワークに区分される。主装備には指揮統制室及び各事務室で業務に活用するPC級、サーバー級及びワークステーション級が設置され運用されており、各種状況の図示及びブリーフィングができるように大型表示装備が設置されている。また、このように構成された共通ハードウェアを効率的に運用するために、部署内及び部隊間を連結するネットワーク装備がある。

ソフトウェア構成

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ソフトウェアには、商用ソフトウェアとシステム開発ソフトウェア、すなわち、応用ソフトウェアに区分され、これらはサーバー及びワークステーション級、PC級コンピュータにそれぞれ搭載され本システムの機能を支援している。(<図2-6>参照)
商用ソフトウェアは、サーバー級コンピュータの運営システムであるユニックス系列のソラリスを使用しており、データベースの情報保存及び管理はオラクルを、PC級コンピュータにはウインドウズNTと事務自動化ソフトとしてMs-officeを、それぞれ使用している。



ネットワーク構成

CPASシステムのネットワーク構成は、作戦運用を最大化するための基本データ通信網として、戦略梯隊の指揮統制網の端末が分布する建物間にバックボーン(100Mbps)を構成し、サーバー、ルータ及びスイッチングハブをこのバックボーンに直接連結している。スイッチングハブと端末を直接連結することにより、連結端末の数と関係なく10Mbpsの持続的な伝送が保障される個別割当帯域幅(Dedicated Ethernet 10Mbps)が適用されるように構成されている。

戦術部隊内の構成は、サーバーと端末がネットワーク装備と近距離に位置した場合は、ツイストペアケーブル(UTP:Unshielded Twisted Pair)を利用して構成し、サーバーと端末が遠距離に位置した場合は、光ケーブルを利用して遠距離接続が可能なように構成している。

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戦略部隊と戦略部隊の間は、多重化装備(T1-MUX)を利用したフレームリレー(framerelay)網で構築され部隊間T1回線に連結される。戦略部隊ではルータが二重化され、それぞれ隷下の軍団級戦術部隊と二重に連結されてあるノードが障害を起こしても、迂回経路を通じて持続的に通信が可能なようになっている。3個以上の隷下部隊と連結される軍団級部隊の場合は、戦術ルータを二重化して隷下の戦術部隊と連結するようにして、信頼性を付与している。

他のシステムとの連動

他システムとの連動を通じて戦術データの提供を受ける際は、物理的に完全に連動する必要はないが、必要量のデータの提供を受けることができるようになっている。<表 2-2>はCPASシステムと連動するシステム及び連動水準である。

<表2-2> CPASと他システムとの連動
連動システム連動水準連動システム連動水準
空軍気象情報システム自動ウォーゲームシステム手動
映像伝送システム自動海軍戦術気象情報システム手動
空軍気象映像情報システム自動CTAPS手動
リアルタイム航跡表示システム大型表示装備連結連合司令部GCCS-Kターミナル設置
海軍戦術指揮統制システム大型表示装備連結管理情報システム環境構築
出所:合同参謀本部「武器システム−指揮及び統制」2007.4

支援機能

システム支援及び状況図示機能
システム支援は、システム管理者がシステムが常に正常に運用されるようにコンピュータ、ネットワーク、サーバー・ハードディスクを監視するための機能とシステム使用のためのログイン認証、使用者管理、装備管理などの監視及び管理機能(指導管理、透明図管理、状況管理、地形分析、状況分析支援、運用環境画面管理、専門処理、情報業務、作戦及び戦略業務、戦闘勤務支援業務)を提供している。

開発

1999年07月 稼動開始
2008年01月01日 KJCCSの稼動開始に伴い運営終了

その他

このシステムを改良・発展・拡張したものが合同指揮統制システム(KJCCS)。

ニュース記事

稼動時期についての参考記事

情報・知識中心の精鋭軍を育成
ttp://kookbang.dema.mil.kr/kdd/PolicyTypeView.jsp?writeDate=20020411&writeDateChk=20020402&menuCd=3001&menuSeq=1&kindSeq=3&menuCnt=30911










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