物理学最前線〈22〉

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目次

ソリトンとカオス（川原琢治）
1章　はじめに
2章　ソリトンとカオスの共存系
3章　長波長方程式の数値解と摂動解
4章　パルス相互作用による近似
5章　ソリトン格子
6章　おわりに
参考文献

構造相転移と液晶（木村初男）
1章　序説
2章　液晶
3章　液晶相転移の斥力モデル
4章　液晶相転移の物理
5章　結びと展望
参考文献

原子核の大振幅集団運動論（坂田文彦）
1章　有限系における非線形集団運動の力学
2章　時間依存ハートリーフォック理論
3章　古典的大振幅集団運動論
4章　量子的大振幅集団運動論
5章　終章
参考文献

ソリトンからカオスへ―非線形発展方程式の世界

目次

1 序論―ソリトンからカオスへ
1.1 はじめに
1.2 線形とは, 非線形とは
1.2.1 粗視化と非線形性
1.3 非線形現象のモデル化
1.4 非線形発展方程式の解の存在, 一意性, 安定性
1.5 近似手法
1.5.1 物理系を近似する方法
1.5.2 近似方程式の解法
1.6 非線形偏微分方程式の解の安定的な考察

戸田盛和：非線形格子力学
『ソリトン―理論と応用』
戸田盛和：非線形波動とソリトン
渡辺慎介：ソリトン物理入門
川原琢治：ソリトンとカオス, 物理学最前線22
日本流体力学会編：流体における波動
和達三樹：非線形波動
広田良吾：直接法によるソリトンの数理

2 複雑な物理系から簡単な近似方程式を導く摂動論の方法
2.1 摂動展開と近似方程式
2.1.1 線形分散関係
2.1.2 長波長近似
2.1.3 波束の変調
2.1.4 波と波との相互作用
2.2 散逸・不安定系への拡張
2.2.1 長波長不安定波
2.2.2 包絡線方程式
2.3 多重スケールの方法
2.4 水面波の近似方程式
2.4.1 基礎方程式
2.4.2 近似方程式の導出
2.4.3 長波方程式

3 ソリトン方程式の解と解法
3.1 ソリトン方程式の解の振舞い
3.1.1 KdV方程式の解の性質
3.1.2 ソリトンの発見
3.2 ソリトン方程式の例
3.2.1 ソリトンの生成
3.2.2 代表的なソリトン方程式
3.3 逆散乱法
3.3.1 逆散乱法のアイデア
3.3.2 KdV方程式の逆散乱法
3.3.3 逆散乱法の拡張
3.4 ソリトン解を求める直接法
3.4.1 双1次変換法
3.4.2 広田の方法
3.4.3 ベックルンド変換
3.5 極展開
3.5.1 KdV方程式の極展開
3.5.2 広田の方法との関係
3.5.3 ベンジャミン―小野方程式の極展開
3.6 保存則
3.6.1 KdV方程式の保存則
3.6.2 保存則の利用
3.6.3 ラックスの高次KdV方程式

4 可積分性と判定法
4.1 可積分とは
4.1.1 常微分方程式
4.1.2 ハミルトン力学系
4.1.3 偏微分方程式
4.2 コワレフスカヤとパンルベの仕事
4.2.1 コワレフスカヤのコマ
4.2.2 パンルベの超越関数
4.3 動く特異点の解析
4.3.1 動く特異点での解の振舞いの解析
4.3.2 非可積分方程式の特異点の構造
4.4 アブロビッツ-ラマニ-セガーの予想
4.4.1 KdV方程式の相似変換
4.5 偏微分方程式の特異性解析
4.5.1 バーガース方程式
4.5.2 KdV方程式
4.5.3 WTC法のまとめ

5 可積分性の破れ
5.1 可積分系の高次近似
5.1.1 ソリトンの高次近似
5.1.2 標準形解析
5.1.3 非線形シュレディンガー方程式に対する摂動項
5.3 摂動法
5.3.1 逆散乱法に基づく摂動
5.3.2 保存則の利用

6 カオスへの移行
6.1 カオスとは
6.2 カオスの判定法
6.2.1 フーリエスペクトル
6.2.2 ポアンカレ写像
6.2.3 リアプノフ指数
6.2.4 フラクタル次元
6.3 さまざまなカオス状態
6.3.1 カオスへの移行
6.3.2 カオスの強弱
6.3.3 カオスと自由度
6.4 可積分系に近い場合のカオス
6.4.1 非線形シュレディンガー方程式の摂動
6.4.2 サイン-ゴルドン方程式の摂動
6.5 非線形スペクトル診断
6.5.1 逆散乱法

7 可積分系から離れた場合のカオス
7.1 弱いカオスの記述
7.1.1 初期値問題とパルス相互作用
7.1.2 ソリトン格子モデル
7.2 不安定・散逸・分散方程式の他の例
7.2.1 不安定KdVバーガース方程式
7.2.2 負エネルギー波方程式
7.3 強いカオスの記述
7.3.1 変調不安定性と解
7.3.2 非線形シュレディンガー方程式とサハロフ方程式のスペクトル
7.3.3 ギンツブルグ-ランダウ方程式のスペクトル
7.3.4 蔵本‐シバシンスキー方程式
7.3.5 散逸ベンジャミン-小野方程式

8 多次元のソリトンや空間的な散逸構造
8.1 多次元ソリトンの例
8.1.1 カドムツェフ-ペトビアシビリ方程式
8.2 多次元ソリトンの可能性
8.2.1 ドリフト波方程式
8.2.2 サハロフ-クズネッツォフ方程式
8.2.3 2次元正規化長波方程式
8.3 空間次元の増加による不安定
8.3.1 一般化KdV方程式と可積分性
8.3.3 非線形シュレディンガー方程式の解の崩壊
8.3.4 自己収束型特異性
8.4 高次元非保存系の空間構造カオス
8.4.1 液膜流
8.4.2 2次元ベニー方程式の解

『乱流現象の科学』（巽友正編）

9 微分法手式の解の安定性と数値計算法
9.1 微分方程式の解の安定性
9.1.1 偏微分法手式の解の安定性
9.2 非線形常微分方程式の解の定性的考察
9.2.1 解の性質の大域的な把握
9.2.2 特異点の分類
9.2.3 リアプノフの安定性
9.2.4 中心多様体理論
9.2.5 高階微分方程式の定常解
9.3 非線形発展方程式の数値解法
9.3.1 差分法
9.3.2 関数近似法
9.3.3 KdV方程式の差分解法の例
9.3.4 擬スペクトル法
9.4 ルンゲ-クッタ法
9.5 スペクトル法による数値解法

参考書および解説論文
索引

非線形波動 (現代物理学叢書)

目次

まえがき

1 孤立波からソリトンへ
1.1 Scott-Russellの観測
1.2 Fermi-Pasta-Ulamの再帰現象
1.3 ソリトンの発見

2 分散媒質における非線形波動
2.1 線形波動
2.2 1次元非線形格子
2.3 浅水波
2.4 孤立波とソリトン
2.5 振幅方程式
2.6 2次元KdV方程式

3 モデル方程式
3.1 Sine-Gordon方程式
3.2 Sine-Gordon方程式が現れる物理系
3.3 Bucklund変換
3.4 戸田格子
3.5 戸田格子の拡張

4 KdV方程式の解法
4.1 Miura変換
4.2 散乱の順問題
4.3 散乱の逆問題
4.4 逆散乱法による解法
4.5 Nソリトン解
4.6 KdV方程式のBacklund変換

5 ソリトン理論の発展
5.1 2行2列形の定式化
5.2 完全積分可能性の証明
5.3 Sine-Gordon方程式の解法
5.4 逆散乱法の発展
5.5 Painleve判定法
5.6 ソリトン摂動法

6 いろいろな物理系
6.1 イオン音波
6.2 光自己集束
6.3 磁束の運動
6.4 3つの波の相互作用
6.5 古典スピン系
6.6 渦糸を伝わる波
6.7 ポリアセチレン
6.8 生態系におけるソリトンの伝播

7 量子逆散乱法
7.1 量子論的非線形Schrodinger模型
7.2 量子逆散乱法
7.3 散乱データの交換関係
7.4 代数的Bethe仮説法
7.5 格子での量子逆散乱法
7.6 Yang-Baxter関係式
7.7 量子スピン系

8 結び目理論
8.1 結び目と絡み目
8.2 組みひも群
8.3 代数的構成法
8.4 N状態バーテックス模型
8.5 グラフによる構成
8.6 分数統計

補章
A 逆散乱法による非線形Schrodinger方程式の解法
B 長距離相互作用をもつ量子可積分系
C 曲線の運動

参考書・文献
第2次刊行に際して
索引

目次（波動と非線形問題30講 (物理学30講シリーズ)）

第1講　自励振動
抵抗と負抵抗
ファン・デル・ポールの方程式
レイリーの方程式
リエナールの方程式

　Tea Time：発振現象

第2講　ロジスティック方程式
力学系の一般化
ロジスティック方程式

　Tea Time：人口爆発

第3講　ロトカ-ヴォルテラの方程式
生態系の個体数の変化
（1）の図式解法
一般的なロトカ-ヴォルテラの方程式
V(x1, x2, …, xn)空間における流れ

　Tea Time：生態系

第4講　ローレンツ系のカオス
対流
位相空間の体積
レスラー系

　Tea Time：ベナールの渦

第5講　1次元写像のカオス
ロジスティック写像
カオスの出現
周期的分岐
1次元写像

　Tea Time：不連続時間

第6講　簡単な波動方程式
波動方程式
非線形波動
バーガース方程式

　Tea Time：レイリー卿

第7講　コルテヴェーグ-ド・フリース方程式
KdV方程式
ソリトン解
行列式解
ロンスキアン解

　Tea Time：ソリトンの発見

第8講　ラックス形式
KdV方程式に対するラックス形式
KdV方程式に付随するシュレディンガー方程式
一般のラックス形式

　Tea Time：マーチン・クルスカル

第9講　逆散乱法
逆散乱法の要点
ゲルファント-レビタンの方程式
束縛状態の波動関数
波動関数
逆散乱法の適用
Nソリトン解

　Tea Time：逆散乱法とは

第10講　双対格子
1次元格子
双対関係
線形格子
LC回路

　Tea Time：ルビンの壺

第11講　非線形格子波動
戸田格子

　Tea Time：戸田格子の発見

第12講　格子の2ソリトン解
2ソリトン解
行列式表現

　Tea Time：ソリトンと非線形波動方程式

第13講　格子のラックス形式と保存量
周期的な格子
保存量

　Tea Time：保存量

第14講　格子に対するゲルファント-レビタン方程式
格子に対する散乱問題
格子に対するゲルファント-レビタンの方程式
束縛状態の波動関数
波動関数
逆散乱法の適用

　Tea Time：方程式と直観

第15講　格子のNソリトン解
ソリトン解
Nソリトン解

　Tea Time：カチカチボール

第16講　連続体近似
長波長に対する連続体近似
可積分変換

　Tea Time：再帰現象

第17講　いくつかの非線形方程式
積分可能な発展方程式
リゥヴィルの方程式
サイン-ゴルドン方程式
非線形シュレディンガー方程式
ベンジャミン-小野方程式
変形されたKdV方程式

　Tea Time：自己集束

第18講　ラックス形式の拡張
KdVヒエラルキー
AKNS方程式

　Tea Time：虚数を含む方程式

第19講　ベックルント変換
方程式と解の変換
サイン-ゴルドン方程式
戸田格子
KdV方程式
変換のダイヤグラム

　Tea Time：カッツ-メールベッケ系

第20講　広田の直接法
広田の演算子
戸田格子
KdV方程式

　Tea Time：和算

第21講　2次元KdV方程式（KP方程式）
KP方程式
ソリトン解
2ソリトン解

　Tea Time：2次元KdV方程式

第22講　KP方程式のNソリトン解
Nソリトン解
プリュッカーの関係式
行列式の展開

　Tea Time：箱と球の系

第23講　2次元戸田格子
2次元戸田格子
ソリトン解
2ソリトン解
Nソリトン解

　Tea Time：

第24講　可積分系と非可積分系
非可積分系のカオス
エノン-ハイレス系
3粒子の周期格子

　Tea Time：星と日本文化

第25講　球面振り子
自由度と保存量
球面振り子の運動の解

　Tea Time：ヤコビの楕円関数

第26講　剛体の回転
剛体に固定した座標系
角速度
重心の高さ
エネルギーと角運動量の積分

　Tea Time：太陽系はコマの群れ

第27講　軸対称のコマ（ラグランジュのコマ）
対称軸をもつコマ
運動の解

　Tea Time：歳差運動の簡単な説明

第28講　剛体の自由な回転（オイラーのコマ）
自由回転
外力のないときのオイラーの方程式
運動の解

　Tea Time：ネコの曲芸

第29講　非対称な剛体の運動
外力があるときのオイラーの方程式
重力による力のモーメント
コワレフスカヤのコマ
ラグランジュの運動方程式から

　Tea Time：コワレフスカヤ

第30講　コワレフスカヤのコマ
運動の積分
運動方程式の書き換え
変数分離
運動の決定
コワレフスカヤのコマの形

　Tea Time：逆立ちコマ

索引

参考書
・広田良悟『直接法によるソリトンの数理』
・大貫義郎・吉田春夫『力学』岩波講座現代の物理学1
・コワレフスカヤの生涯―孤独な愛に生きる女流数学者

物理学30講シリーズ

一般力学30講 (物理学30講シリーズ)
流体力学30講 (物理学30講シリーズ)
波動と非線形問題30講 (物理学30講シリーズ)
熱現象30講 (物理学30講シリーズ)
分子運動30講 (物理学30講シリーズ)
電磁気学30講 (物理学30講シリーズ)
相対性理論30講 (物理学30講シリーズ)
量子力学30講 (物理学30講シリーズ)
物性物理30講 (物理学30講シリーズ)
素粒子と宇宙30講 (物理学30講シリーズ)

失敗の研究