かつては2頭いた銅龍――セドラクとクーバル――はともに死んでしまった。
黄金龍オレニアックスと同じように都市と関わりを持った2匹の龍は、権力の魅力に呑まれた結果の死を迎えた。
セドラクは軍事都市
ドラッツェン、クーバルは南方都市
カラメールと関わったが、どちらも戦場で命を落とした。
その姿は見事で、常に磨かれたように美しい赤銅色のうろこに包まれていたという。
黄金龍に次いで体格がよく、全長25メートル近かったと言われている。
瞳は赤く、穏やかに燃えるかがり火のようであったと記されている。
そのたたずまいの美しさに、彼らを崇拝する宗教がそれぞれの都市部で存在したほどである。
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