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ウクライナ文化情報政策省戦略広報情報安全センターは開戦前夜の2022年2月16日に、民間防衛ブックレットを改訂するとともに、追加コンテンツ(ウクライナ語・英語・ロシア語)をウェブ掲載、順次更新を行っている。
以下は、もともとはPDF版の一部だった、2022/11/02更新の「Як підготуватися до надзвичайної ситуації(非常事態に備える方法)」の英訳版(2022/12/06)の訳である。
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店舗、薬局、銀行などの多くの施設は、非常時に閉鎖される可能性がある。したがって、食料、水、医薬品、現金、そして家に必要なものが揃っていることを確認すること。このためのヒントについては、「水の備蓄方法」、「家庭用に備蓄する食料とサバイバルキット」、「救急キットを準備する方法」のセクションを参照。
電気、水道、ガス、熱、電話、携帯電話、インターネット、ATM、銀行端末、店舗、薬局の供給は、軍事行動の際に完全にまたは部分的に遮断される可能性がある。
家族の人数に応じて、家庭用の備蓄量を計算する 大人ひとりの1日の必要量:
自分と家族のために少なくとも72時間分の水を備蓄する。
飲料水の水質がよくわからない場合は、機械式浄水ポット、あるいは浄水タブレットなど浄水用物品を用意することが望ましい
長期保存できる栄養価の高い食品を備蓄する。これらは必要に応じて、シェルターに持っていける。 さらに、これらの調理に多くの水を必要としない。
また、自分と家族の食料について考える。
家庭には3日分の食料を備蓄する。
停電しても、食品は冷蔵庫に保管しておく。電源を切れてから数時間は冷たく保たれる。ドアをできるだけ開けないようにすること。
生鮮食品から食べること。
外気温が低ければ、屋外に食料を保存できる。
サバイバルキット用の物品:
2つの救急キットを準備する。1つは非常時(たとえば、負傷の場合)用で、もう1つは家庭の常備(痛みの緩和、中毒の症状の除去、アレルギー反応の除去など)用である。
非常時救急キット:
用法のわからない医薬品を救急キットに入れない。それでも服用したい場合は、事前に正しい用法を学んでおくこと。
薬の処方箋(有効期限厳守)、および医師の名前と電話番号を保管する。
家庭常備用の救急キット:
一部のシリアルは茹でる必要がなく、水を注いでしばらく放置するだけで十分である。なので、そのようなシリアルを備蓄することを推奨する。
調理に沸騰したお湯が必要なポリッジ
冷たい水(ケフィアまたはミルク)で十分調理できるポリッジ
リストされているすべてのシリアルは、魔法瓶でも調理できる。コンロでの1時間の沸騰は、魔法瓶での4〜5時間浸すことに相当する。
停電に備えて、キャンドルの備蓄を推奨する。どのような種類のキャンドルがあり、どのように異なるのかを説明する。
蜜蝋キャンドル
植物性ワックス(ステアリン)キャンドル
ステアリンは、パーム油などのさまざまなオイルから生成される。ステアリンキャンドルは簡単に見分けられる。つや消しで、燃焼後、雪片に似たパターンの透明な層が形成される。
パラフィンキャンドル
パラフィンは石油蒸留製品である。不純物がなくて、追加の洗浄がなければ、不快な臭いがする。高純度のパラフィンを使ったキャンドルや、アロマを入れたキャンドルなどがある。
ジェルキャンドル
ジェルキャンドルはジェル状の鉱油やジェル状の合成炭化水素から作られる。これらのキャンドルは、工業用パラフィン製のキャンドルよりも安全である。しかし、ジェルキャンドルには微妙な差異、装飾用フィラーがある。布やプラスチックは燃えると不快な臭いを発するだけでなく、着火しやすく火を制御できなくなる。したがって、発火しない石のフィラーのジェルキャンドルを購入することを推奨する。
キャンドルを自作する方法
長時間燃焼するキャンドル
長さ30cmのキャンドル1本から、10〜12時間燃焼する6本の長時間燃焼キャンドルを作れる。
必要なもの:
作り方:
ポテトキャンドル
必要なもの:
作り方:
サバイバルキットは、容量が大きく耐久性のある大きくて快適なバックパックまたはバッグである。必要な服、衛生用品、医薬品、道具、食料を入れる。物品を集める時間を無駄にしないために、迅速な避難のためにサバイバルキットが必要である。
サバイバルキットを入れるもの:
バックパックを紛失した場合に備えて、名前と連絡先を記載したタグをトップポケットまたはサイドポケットに入れておく。可能であれば、家族や友人の写真を持参する。これは、グループがはぐれたときに、見つけるのに役立つ。
梱包後、バックパックを持ち上げて持ち歩いてみる。重すぎる場合は、中身を最適化する。問題なくシェルターに持ち込めることが重要である。
子供の名前、生年月日、自宅の住所、予定されている目的地、両親に関する情報(名前と連絡先)をバックパックと子供の服のポケットに入れてラベルを貼る。このメモをいつどのように使用するかを子供に説明しておくこと。
家族全員が一緒に家にいる場合、家族の1人が不在の場合など、考えられるすべてのシナリオについて親戚や友人と話し合う。
さまざまな場所にいるときに非常事態が発生する可能性がある。したがって、待ち合わせ場所、ルート、一般的な行動計画について事前に合意しておくこと。さらに、携帯電話がつながらなくなった場合の通信方法を決める(トランシーバーを準備し、待ち合わせ場所または情報をメモに残す場所を取り決める)。
各家族の重要な番号のリストを作成する。それらを書き留めるか、印刷する。次に、各家族がそれを携帯するように用意する。
ウクライナ文化情報政策省戦略広報情報安全センターは開戦前夜の2022年2月16日に、民間防衛ブックレットを改訂するとともに、追加コンテンツ(ウクライナ語・英語・ロシア語)をウェブ掲載、順次更新を行っている。
以下は、もともとはPDF版の一部だった、2022/11/02更新の「Як підготуватися до надзвичайної ситуації(非常事態に備える方法)」の英訳版(2022/12/06)の訳である。
- 自分の家の備えをする方法
- 水の備蓄方法
- 車両の準備方法
- 家庭用に備蓄する食料とサバイバルキットに用意する物品
- 救急キットを準備する方法
- サバイバルキットに何を入れるか
- 行動計画について親戚や友人と合意する方法
- ペットの世話をする方法
店舗、薬局、銀行などの多くの施設は、非常時に閉鎖される可能性がある。したがって、食料、水、医薬品、現金、そして家に必要なものが揃っていることを確認すること。このためのヒントについては、「水の備蓄方法」、「家庭用に備蓄する食料とサバイバルキット」、「救急キットを準備する方法」のセクションを参照。
電気、水道、ガス、熱、電話、携帯電話、インターネット、ATM、銀行端末、店舗、薬局の供給は、軍事行動の際に完全にまたは部分的に遮断される可能性がある。
家族の人数に応じて、家庭用の備蓄量を計算する 大人ひとりの1日の必要量:
- 3リットルの飲料水(食物と一緒に消費される液体を含む)
- 衛生と調理用に10〜12リットル。
自分と家族のために少なくとも72時間分の水を備蓄する。
飲料水の水質がよくわからない場合は、機械式浄水ポット、あるいは浄水タブレットなど浄水用物品を用意することが望ましい
長期保存できる栄養価の高い食品を備蓄する。これらは必要に応じて、シェルターに持っていける。 さらに、これらの調理に多くの水を必要としない。
また、自分と家族の食料について考える。
家庭には3日分の食料を備蓄する。
停電しても、食品は冷蔵庫に保管しておく。電源を切れてから数時間は冷たく保たれる。ドアをできるだけ開けないようにすること。
生鮮食品から食べること。
外気温が低ければ、屋外に食料を保存できる。
サバイバルキット用の物品:
- 乾燥食品(ポリッジ、スープ、麺);
- 缶詰の肉、魚、野菜
- パンとクッキー
- ナッツ
- チョコレート
- ドライフルーツ
2つの救急キットを準備する。1つは非常時(たとえば、負傷の場合)用で、もう1つは家庭の常備(痛みの緩和、中毒の症状の除去、アレルギー反応の除去など)用である。
非常時救急キット:
- 人工呼吸用マスク
- 止血手段: 止血バンド、止血剤入り止血包帯
- 創傷消毒用クロルヘキシジンまたはアルコール
- 手指消毒剤、アルコールワイプ
- さまざまなサイズのガーゼと非滅菌ガーゼ包帯
- 包帯止めのある伸縮包帯
- 2組のゴム手袋;
- 犠牲者の衣服を切るための非外傷性はさみ
- 犠牲者の手足を固定するのに使える大きな布
- 防寒用毛布
用法のわからない医薬品を救急キットに入れない。それでも服用したい場合は、事前に正しい用法を学んでおくこと。
薬の処方箋(有効期限厳守)、および医師の名前と電話番号を保管する。
家庭常備用の救急キット:
- さまざまなサイズの救急絆創膏
- 中毒治療用活性炭
- 解熱薬
- 鎮痛剤
- 抗アレルギー薬
- 下痢薬
- 胃腸感染症薬
- 感染性および炎症性の眼疾患の場合は目薬
- 服用している薬(少なくとも1週間の服用)と、服用方法と服用の説明
- マスクの予備
一部のシリアルは茹でる必要がなく、水を注いでしばらく放置するだけで十分である。なので、そのようなシリアルを備蓄することを推奨する。
調理に沸騰したお湯が必要なポリッジ
- 大麦ポリッジ
沸騰したお湯を注ぎ、2〜3時間置く。 - ミレットポリッジ
沸騰したお湯を注ぎ、1時間待つ。 - 小麦ポリッジ
沸騰したお湯を注ぎ、容器を毛布で包んで保温し、30〜50分待つ。 - ブルガー
中型および小型ブルガーは煮沸したお湯では調理できない。小型ブルガーは沸騰したお湯に20分間、中型ブルガーは40分間つける。
冷たい水(ケフィアまたはミルク)で十分調理できるポリッジ
- ソバの実ポリッジ
茶色のソバの実は、調理済み品が店舗で販売されている。パッケージには焙煎乾燥と記載されている。ガスや電気がない場合は、ソバの実を室温の水・牛乳・ケフィアにあらかじめ浸しておく。5〜10時間浸しておく必要がある。なので、一晩浸すのがよい。 - パールポリッジ
このシリアルは、熱湯と普通の水の両方で注げる。ただし、冷水に10l〜24時間浸しておく必要がある。したがって、夕方に注ぐ方のが適切である。 - クスクス
冷水で満たされたシリアルは、調理のために20〜30分間浸すだけで十分。お湯があれば5〜10分で十分。 - オートミール(またはフレーク状のオートミール)
冷水で調理するには、30分〜1時間浸す。沸騰したお湯なら〜20分で十分。 - セモリナポリッジ
セモリナ粉に冷水または牛乳を注ぎ、蓋をして 15〜20分間浸す。 - キノア
冷水で覆い、一晩浸す。
リストされているすべてのシリアルは、魔法瓶でも調理できる。コンロでの1時間の沸騰は、魔法瓶での4〜5時間浸すことに相当する。
停電に備えて、キャンドルの備蓄を推奨する。どのような種類のキャンドルがあり、どのように異なるのかを説明する。
蜜蝋キャンドル
- 最も環境に優しく、安全で、強い臭いがない。そのようなワックスは実際には燃えず、溶けるだけである。燃焼時に煤が出ない。
- ワックスの自然な特性を妨げないように、パラフィンが厳密なパーセンテージ比率で質量の組成に添加されることがある。ただし、キャンドルに横割れがあり、崩れやすい場合は、パラフィンが30%以上含まれていることを意味する。
- このようなキャンドルは、原材料のコストが高いため、他のキャンドルよりも高価である。価格はセット100フリヴニャから。
- 燃焼時間は大きさにもよるが、店頭にある一番小さいもので1時間ほど燃焼する。
植物性ワックス(ステアリン)キャンドル
ステアリンは、パーム油などのさまざまなオイルから生成される。ステアリンキャンドルは簡単に見分けられる。つや消しで、燃焼後、雪片に似たパターンの透明な層が形成される。
- パーム ワックスキャンドル: 固くてべたつかない素材。ほとんど無臭で燃える。ただし、形が崩れやすい。
- ソイワックスキャンドル: 色はつや消しの白で、加熱すると液体になり、透明になり、「ミルキー」な香りがする。
- ココナッツワックスキャンドル: パームやソイより高価だが、長く燃える (1 cm - 最大 5 時間)。ただし、店舗で見かけることはほとんどない。
- 香りが凝縮されているので、広い部屋での使用に向いている。
- 植物性ワクスで作られたキャンドルの価格: 小さなキャンドルは1000フリヴニャから。
- 燃焼時間は大きさにより異なるが、最小のものは最大45分燃焼する。
パラフィンキャンドル
パラフィンは石油蒸留製品である。不純物がなくて、追加の洗浄がなければ、不快な臭いがする。高純度のパラフィンを使ったキャンドルや、アロマを入れたキャンドルなどがある。
- キャドルのパラフィンの洗浄が不十分であるほど、煤、不均一な炎、燃焼中の黒い「汚れ」が多くなる。
- パラフィンキャンドルを次々に燃やすのは適切ではない。使用には間隔をあけ、部屋を換気することを推奨する。
- パラフィンキャンドルの唯一の利点は、価格が安いこと。最小のパラフィンキャンドルの価格は20フリヴニャから。
- 燃焼時間は大きさによっと異なるが、小さいものは30分で燃焼する。
ジェルキャンドル
ジェルキャンドルはジェル状の鉱油やジェル状の合成炭化水素から作られる。これらのキャンドルは、工業用パラフィン製のキャンドルよりも安全である。しかし、ジェルキャンドルには微妙な差異、装飾用フィラーがある。布やプラスチックは燃えると不快な臭いを発するだけでなく、着火しやすく火を制御できなくなる。したがって、発火しない石のフィラーのジェルキャンドルを購入することを推奨する。
- 燃焼時間は平均4時間(大きさによっと異なるが)。
- 平均価格は250フリヴニャ。
キャンドルを自作する方法
長時間燃焼するキャンドル
長さ30cmのキャンドル1本から、10〜12時間燃焼する6本の長時間燃焼キャンドルを作れる。
必要なもの:
- 小さなガラス瓶か、ガラスコップか、厚いガラスのグラス
- パラフィンキャンドル
- ワックスキャンドル
- ひとつまみの塩
- オイル(無臭精製)
- ナイフ
- マッチかライター
作り方:
- キャンドルを約5cmの長さに切り分ける
- 容器の底に溶かしたパラフィンを少し落とし、固まるまでその上にキャンドルを置く。
- 容器にオイルを注ぎ、ひとつまみの塩を加えて、オイルから水分を取り除く。
- 長時間燃えるキャンドルの出来上がり。
ポテトキャンドル
必要なもの:
- 小皿(ガラスか陶器)
- ポテト
- 芯になるもの - 天然の布、ガーゼ、包帯、レースで作られた紐
- オイル(無臭精製)
作り方:
- 小皿に約100mlのオイルを注ぐ。
- ポテトを厚さ1cmの輪切りにし、真ん中に芯用の穴をあける。
- ポテトの輪切りと芯の両方にオイルを塗る。
- ポテトに芯を引っ張って、上から約0.5センチ突き出るようにする。
- ポテトをオイルを敷いた皿に入れ、芯に火をつける。
サバイバルキットは、容量が大きく耐久性のある大きくて快適なバックパックまたはバッグである。必要な服、衛生用品、医薬品、道具、食料を入れる。物品を集める時間を無駄にしないために、迅速な避難のためにサバイバルキットが必要である。
サバイバルキットを入れるもの:
- パスポートとプラスチック包装の必要書類のすべてのコピー
- お金(銀行カードと現金、紙幣は分散して入れる
- COVID証明書の紙バージョン
- 家と車の鍵
- 地域の地図、連絡方法、家族の合意した待ち合わせ場所に関する情報
- 携帯電話の充電器とパワーバンク(ポータブル充電器)
- 小型ラジオ
- 懐中電灯、マッチ、ライター、ロウソク
- 予備のプッシュボタン式電話、トランシーバーセット
- コンパス、デジタル時計(できれば防水)
- 予備バッテリー
- ナイフの刃、千枚通し、ドライバー、はさみなどを備えた多機能ツール(マルチツール)
- 研ぎナイフ、斧
- 信号合図用:ホイッスル、発炎筒
- ゴミ袋
- 幅広のテープのロール
- ノート、ペン、鉛筆、またはマーカー
- 浄水タブレット
- 糸、針
- 厚さ4〜5mm、長さ約20mの合成コード
- 救急キット
- 暖かい服
- 下着と靴下
- 丈夫で快適な靴(あれば防水)
- テント、敷布団、寝袋(スペースがあれば)
- 衛生用品
- 道具(鋳鉄製鍋、水筒、スプーン、マグカップ)
- 2日分の食料
- 証明書類のコピー
バックパックを紛失した場合に備えて、名前と連絡先を記載したタグをトップポケットまたはサイドポケットに入れておく。可能であれば、家族や友人の写真を持参する。これは、グループがはぐれたときに、見つけるのに役立つ。
梱包後、バックパックを持ち上げて持ち歩いてみる。重すぎる場合は、中身を最適化する。問題なくシェルターに持ち込めることが重要である。
子供の名前、生年月日、自宅の住所、予定されている目的地、両親に関する情報(名前と連絡先)をバックパックと子供の服のポケットに入れてラベルを貼る。このメモをいつどのように使用するかを子供に説明しておくこと。
家族全員が一緒に家にいる場合、家族の1人が不在の場合など、考えられるすべてのシナリオについて親戚や友人と話し合う。
さまざまな場所にいるときに非常事態が発生する可能性がある。したがって、待ち合わせ場所、ルート、一般的な行動計画について事前に合意しておくこと。さらに、携帯電話がつながらなくなった場合の通信方法を決める(トランシーバーを準備し、待ち合わせ場所または情報をメモに残す場所を取り決める)。
各家族の重要な番号のリストを作成する。それらを書き留めるか、印刷する。次に、各家族がそれを携帯するように用意する。
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