フィギュアスケート×ファンタジーのテキストベースRPG


舞姫と冒険者

舞姫とは

「氷都の舞姫」の舞台となる、バルハリア地方における「舞姫」とは、
「極光の女神アウロラ」に奉仕する巫女や神官たちの中でも、特に
「氷上の舞(フィギュアスケート)」に秀でた者たちのことを指します。

舞姫のルーツとなったのは、バルハリア地方の先住民族ボッカ族のシャーマンですが、
現在の舞姫のほとんどは、世界各地から舞姫の評判を聞いて集まってきた旅芸人たちです。

舞姫の活躍を支える存在として、舞姫専用の魔法のスケート靴
「アイスシューズ」を作る職人や、舞台衣装を作る職人、舞の所作を考える振付師
主に引退した舞姫がなるコーチ神殿の長がいます。
この世界における、神々の信仰
神とは、「信仰」という名のインプットに対して
「加護」という名のアウトプットを返す、人間的な心を持った「何か」。
神々が「天地の創造主」だと主張する聖職者もいれば、
古代人の作った「精神エネルギーの集積装置」だと主張する哲学者もいます。

そして、解釈の違いはあれども、誰もが「加護」の力を上手く活用しています。

この世界では、地方によって多種多様な神々が信仰されていますが、
共通するのは「とても気軽に信仰されていること」です。

私たちの住む現実世界で、分かりやすいたとえをあげれば
「ひいきのスポーツチームを応援する」「アイドルの追っかけをする」ようなものです。
「二次元キャラクターへの萌え」と言い換えても、だいたいあってます。

神々の多くは、昔起きた大きな戦争の際にこの世界から去ったとも伝わっていますが
彼らの残した力は、未だこの世界に強い影響を残しています。

神の「加護」がハッキリと目に見える形で存在するため、人々は主に
「自分が生きている間の利益」を目的として、神々に奉仕します。
逆に「善い行いを積めば死後、天国に行ける」や「来世で救われる」といった理由で
神々を信仰する者は、この世界では少数派です(いるとすれば、異界人くらい)。

また、なるべく色々な神々からたくさんの「加護」を受けたいので、
「唯一絶対の神をあがめる」ような者も、異界人を除いてはほぼ存在しません。
「現世利益中心の、多神教世界」。それがこの世界の人々の宗教観なのです。
女神アウロラってどんな神様?
バルハリア地方で、最も篤く「信仰」される神である女神アウロラには、
非常にたくさんの呼び名があります。

知性創造性を司る、希望の女神。
時に異界の光景を映し出し、異界への扉を開くこともあるというオーロラの主
好奇心の趣くまま、人間の娘に化身して下界に現れ
数多くの男たちとの恋物語を残した、恋多き浮気な美神

美の女神だけに、外見の美しさよりも内面の美しさを重んじる
独特の美学を持つといいます。

その彼女が、舞姫たちに与える「加護」とは…
どんな寒い場所でも、どんな薄着でも寒さを感じず、寒さから守られるというもの。
その加護は舞姫個人だけでなく、舞姫のために付き従う者全てに与えられます。
これを「オーロラヴェール」と呼びます。

もともとは、あらゆるものが凍りつく屋外でオーロラの下
肌をあらわにしたきらびやかな衣装で、女神に舞を奉納するために与えられた加護ですが、
極寒の地でも、かさばる防寒具を着ずに軽装で本来の力を出せることから
バルハリア地方最大の古代遺跡「旧都」の探索に挑む冒険者たちにも重宝されています。
アウロラ神殿も、修行の名目で舞姫が冒険者たちに同行することを積極的に推奨しています。

バルハリア地方は、女神にとって庭のようなもの。
旧都の謎を解明することは、女神を安心させることにもつながると考えているのです。

ちなみに、舞姫の恋愛は特に禁止されていません
それどころか「恋は舞姫を美しくし、表現力を高める」として大いに奨励されています
結婚していても、子供がいても、問題無く舞姫になれます。

数少ない男性の舞姫の中には、女神アウロラそのものに恋して
彼女の愛人となるために修行に励む者もいます。

また、女神アウロラは異界の光景を見る力を持ち、
自分が気に入った「異界の者」を氷都に招くことがあると伝えられています。
舞姫たちの目標、星霊光臨祭
一年の全てが真冬で、季節の変化にとぼしいバルハリア地方。
そこで氷都では、住民を楽しませるため定期的に世界各地の文化を取り入れたお祭り
開催されています。

東方を起源とする春節や、一日中太陽が沈まない白夜の時期に行われる水着コンテスト
中でも最大の祭りは、一日中太陽が昇らず、最も長く綺麗にオーロラが見られる極夜の時期、
12月24日に開かれる「星霊光臨祭」です。

数多くの舞姫たちが、オーロラの下、氷都の最上層にある屋外スケートリンク
氷上の舞の美しさを競うこの祭典は、多くの舞姫たちの憧れと目標になっています。
ダンジョンで踊れるの?
幸いにも、冒険の舞台「旧都」は都市の遺跡です。
狭苦しい洞窟などではありません。

それも、かつて繁栄を誇った王国の首都です。
道幅は、現在の氷都よりも広いくらいです。
スケートリンク並みに。

舞姫たちの使う「アイスシューズ」はブレード自体に
氷の紋章が刻まれていて、どこでも滑れますし
チーム全員を守る「オーロラヴェール」の効果範囲も
「横方向に広い」スケートリンク型です。

また、舞姫の存在が旧都の探索に必要不可欠となってからは
平らで障害物の無いスケートリンクだけでなく
狭い場所や段差のある場所を想定した訓練も一般的になっています。

地球で言うと、フィギュアスケートに
アグレッシブ系インラインスケートの要素が加わった感じでしょうか。

冒険者とは

ある者は古代の秘宝を求めて、またある者は学術的な探求のため。
世界各地に眠る遺跡の探索に挑む者たちを、総称して冒険者と呼びます。
氷都に集まる全ての冒険者は、「旧都」と呼ばれる大規模な遺跡の探索を目的としています。
冒険者ってもうかるの?
まず、もうかりません。
現実世界における登山家のようなものだと思ってください。
ガイドや荷物持ちの人に報酬を払うことはあっても、自身の収入にはなりませんね。

現実世界において、宝探しだけで生計を立てる者がほぼいないのと同様に、
この世界の冒険者も、普段は何らかの仕事について生活の糧を得ています。
そして、資金や装備、共に危険に挑む仲間などの準備が整ったところで、冒険に出るのです。
中には、普段の生活で身につけた職業技能冒険中に活用する者もいます。
冒険者たちの戦い方
冒険には、危険がつきものです。
目的地への道中に、野生の獣寒い地方独特の獣人族に襲われたり
迷宮の中では、遺跡の守護者アンデッド奇怪な魔法生物が待ち受けています。

冒険者たちの中には、武器の扱いに秀でる者己の肉体そのものを武器とする者
魔法が得意な者などが存在しますが、共通するのはみな厳しい鍛錬を積んでいることです。
どんな装備を身につけていても、最後に頼りになるのは自分の身体だけだからです。
(この世界に、怪我や体力を瞬時に回復させる魔法やアイテムは、一切存在しません!)

ですが、行く手に立ちふさがる敵全てを無差別に倒して進むのは
ただの戦闘狂であり、冒険者の戦い方ではないとされています。

特に、バルハリア地方の野生動物については、ボッカ族に狩猟の権利があり、
むやみに殺すと罰せられます。

遺跡の探索においても、出会った敵全てと戦うのは効率の良いやり方ではありません。
氷結の呪いによるものなのか、旧都の魔物たちはどれだけ倒しても無限に復活するからです。
敵の種類ごとに異なる行動パターンを読み、不必要な戦闘を避け、戦闘においても
無駄な消耗を避け、隙を突いて素早く「突破」する。これが冒険者の戦い方なのです。
冒険者たちの街、氷都
氷都は冒険者たちの街であると言えます。
なぜなら、総人口の半数以上が世界各地から集まった冒険者であり、
街の経済も冒険者を中心に回っているからです。

たとえば、冒険者向けの武具を扱う店。
迷宮脱出用の、高価な魔法道具を扱う店。
住居を持たない冒険者たちの宿泊所になっている宿屋。
冒険者たちの交流の場として、喧騒の絶えない酒場。
冒険者たちに娯楽を提供する、多様な施設の数々。

冒険者たちは、これらの施設を通じて街にお金を落としていき、
時には、これらの施設で貴重な労働力ともなります。
その過程で発生する、冒険者同士(舞姫も含む)の交流はとても重要で、
強い信頼関係で結ばれた者同士は、冒険においてもより一層力を発揮するといいます。

また、バルハリア地方の先住民族ボッカ族の多くは、氷都周辺の地理に明るく
極寒の地での生活に慣れていることから、冒険者の道案内や荷物持ちで生計を立てています。
(現実世界における「シェルパ」と登山家の関係を思い浮かべてください)

そして、冒険者たちに舞姫を紹介するアウロラ神殿。
街の全ては、冒険者たちのためにあるのです。

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