蓮実 | わぁ、上手ですね、由愛ちゃん♪ |
由愛 | ありがとうございます……。私……絵を描くのが、昔からとっても好きなんです。 |
蓮実 | そうだったんですね、どうりで。大好きの気持ちって、素敵ですよね。 |
蓮実 | 由愛ちゃんの絵からも、キラキラあふれ出てくるみたいに、伝わってきますよ。 |
由愛 | えへへ……うれしいです。 |
凪 | 扉を開ければ、そこはワンランク上の空間。どん。 |
凪 | 蓮実さん、由愛さん、おそろいで。あの子もこの子も、手元にノート。宿題ですか?編み物ですか? |
蓮実 | ふふっ、書き物ですよ。好きな歌詞を、ノートに書き綴っていたんです。 |
凪 | ほう? |
蓮実 | 近頃は、スマートフォンさえあれば、すぐに歌詞が調べられるらしいのですけど…… |
蓮実 | お気に入りのフレーズは、自分の手元に置いておきたくて。少しずつ、書き留めているんです。 |
凪 | なるほど。書けば書くほど、味が出るというやつですね。凪の場合はミミズが躍り出すやつ。 |
蓮実 | そんなにガリガリと書いているわけじゃないんですよ……?もっと気楽な感じです♪ |
蓮実 | 思い出したら、メモメモ♪みたいな♪ |
凪 | なるほど。メモメモ。 |
由愛 | 私も、蓮実さんから歌詞を教えてもらって……スケッチブックに、描いてました。 |
蓮実 | 由愛ちゃんの、とっても可愛らしいんです!歌詞に、イラストを添えていて♪ |
由愛 | えっと、少しだけですが……頭に浮かんだイメージを、スケッチしてるんです。 |
凪 | 可愛さの大洪水。これが上質な空間か。やるな、リフレッシュルーム。 |
蓮実 | え? |
凪 | いえ、こちらの話です。ところでそのノート、見せてもらっても? |
蓮実 | ええ、どうぞ♪興味を持ってもらえて、嬉しいです! |
凪 | ……ふむふむ。なるほど。ああ、そうきましたか。……ふむ。 |
蓮実&由愛 | ……? |
凪 | ふむ。端的に言って、「よ」です。 |
蓮実&由愛 | よ……? |
凪 | 「とてもよい感じに、心がぽわぽわする」略して、「よ」です。 |
由愛 | なんとなくですが……わかります。蓮実さんの教えてくれる歌は、あったかくて……すごく「よ」です。 |
蓮実 | ありがとうございます♪私も今、とっても「よ」ですよ♪ |
蓮実 | そうだ!よければ、凪ちゃんが気に入ったフレーズを教えてもらえませんか? |
凪 | 凪のお気に入りは……16ページ、3行目のワンフレーズ。 |
凪 | 決め手は、マンションポエムみです。 |
由愛 | マンションポエム……ですか? |
凪 | ご存じない?マンションの広告として、ひときわ光るフレーズ、 |
凪 | それがマンションポエムです。ここ、テストに出ますよ。 |
蓮実 | マンションのキャッチコピーみたいなものでしょうか?広告とかに、よく載ってる……。 |
由愛 | あ……それなら、私も見たことがあります。凪さんは、キャッチコピーとかが好きなんですね? |
凪 | ええ、嗜む程度に。 |
由愛 | じゃあ、マンションポエム……で、凪さんのお気に入りは、あるんですか? |
凪 | 『都心に住まうこと。それは、未来の私と出会うこと。』 |
蓮実 | わぁ、オシャレですね!キラキラした都会の風景が、瞼の裏に浮かんでくるみたい♪ |
凪 | 今、急ピッチでこしらえました。シェフの気まぐれメニューですが、お口にあったのなら、何よりです。 |
蓮実 | えっ?そうだったんですか?即興で作るなんて、よく研究されてるんですね。感心しちゃいました♪ |
凪 | ありがとうございます。凪先生の次回作に、ご期待ください。 |
| カリカリ カリカリ…… |
由愛 | ……できました。イメージは、こんな感じ……でしょうか? |
凪 | わーお。マンションポエムが具現化されてしまったな?この絵、おいくら万円で? |
由愛 | あの、よければですが……凪さんに、プレゼントします。 |
凪 | わーお。では代わりに。由愛さんは、何をご所望ですか? |
凪 | ご注文は凪ですか?はーちゃんは売り切れですが、ゆーこちゃんならあるかもしれない。 |
由愛 | えっと……じゃあ、凪さんで。 |
凪 | 凪一丁、いただきました。 |
由愛 | それで、凪さんにもう少しだけ、ポエムのことを教えてもらってもいいですか……? |
蓮実 | 私も聞きたいです♪素敵な情景、このノートにしたためさせてください♪ |
凪 | マンションポエム、ついに凪以外からも大好評を博すの巻。 |
凪 | それなら、等価交換といきましょう。お二人も、聞かせてください。ノートの中の、あれやこれ。 |
蓮実&由愛 | ふふ……はい、喜んで♪ |
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