マキノ | …人の探求心は、留まるところを知らないわ。私の場合は殊更にね。 |
マキノ | 好奇心は猫を殺すというけれど…もしも好奇心を失えば、私は私でなくなってしまう。 |
マキノ | だから私は…知りたい。神秘のヴェールに隠された真実を…。 |
マキノ | いえ、彼女の場合は…神秘そのものかしら? |
茄子 | マキノちゃ〜ん、お待たせしました〜。 |
マキノ | 来たわね…茄子。 |
茄子 | はい、茄子ですよっ♪それで、私に聞きたいことってなんでしょう〜? |
マキノ | えぇ、教えてほしいの。貴方が身に帯びた、『幸運』の正体について。 |
マキノ | 何せ貴方は、この事務所における七不思議に数えられる存在だものね。 |
茄子 | あらまあ、七不思議ですか。そんなものがあったんですね〜。 |
マキノ | …ごめんなさい。改めて数えてみたら、七つではきかなかったわ。 |
茄子 | 楽しいことの多い事務所ですものね。それで、幸運の正体…でしたっけ。何を答えればいいんでしょう? |
マキノ | なら単刀直入に。貴方はどうして、そんなに幸運に恵まれているのかしら? |
茄子 | うーん…。正直私も、よくわかってないんです。 |
茄子 | 小さい頃から幸運続きで、体質みたいなものなんでしょうか〜? |
マキノ | 普通のご家庭で育ったのよね?実家は島根県。家族構成や経歴も特筆すべきものはなし…。 |
茄子 | まぁ〜、さすがマキノちゃん。何でもお見通しですね〜♪ |
マキノ | えぇ、一通りは調査済み。諜報能力は伊達ではないもの。 |
茄子 | わぁ、かっこいいです〜。憧れちゃいます♪ |
マキノ | フフ、光栄ね。では、質問を続けましょう。 |
マキノ | 小さい頃から幸運続きというけれど、具体的にはいつごろから? |
茄子 | ん〜……。生まれる前、でしょうか? |
マキノ | …………はい? |
茄子 | 何でも、私が生まれる前の夜に、両親が揃って同じ夢を見たそうです。 |
マキノ | …それは、どんな夢を? |
茄子 | 黄金色の富士山と虹色の雲を背景に、真っ白い大蛇が天に昇っていく夢だったとか〜。 |
マキノ | めでたさ詰め合わせ!? |
茄子 | それからずっと幸運続きで〜…周りの人にも、とってもかわいがられてました〜。 |
マキノ | やはり、貴方は神秘そのものね…。かなり手ごわそうよ。 |
茄子 | えっと、すみません〜。何だかマキノちゃんを困らせてるみたいですね |
マキノ | いいえ、そんなことはないわ。むしろ…心躍るわ。 |
マキノ | 単純なアプローチでは届かない、まさしく神がかりな謎…。自分の能力を試すいい機会だわ。 |
茄子 | ふふ、そう言ってもらえると嬉しいです♪やっぱりみんなには、笑顔でいてほしいですから。 |
茄子 | 私ひとりだけの幸運より、みんなで一緒に感じる幸福の方が、ず〜っと素敵だって思います♪ |
マキノ | それは、貴方の持論かしら? |
茄子 | はいっ。今までみんなにたくさん、ラッキーのおすそ分けをしてきて、実感したことですね〜。 |
茄子 | なので、マキノちゃん…よければこの後、一緒にお出かけしませんか? |
マキノ | あら?構わないけれど、何か意図が? |
茄子 | 実は、商店街の福引券があるんです。何かが起こる予感…しませんか? |
マキノ | なるほど…興味深いわね。 |
マキノ | 実際の事象を繰り返し観測し、蓄積したデータを分析すれば、何かが見えてくるかもしれないし。 |
茄子 | 私、難しいことは分かりませんけど、がんばるマキノちゃんを応援したいなーっと思いました♪ |
マキノ | では行きましょうか。真実に繋がるきっかけが得られるよう…祈っているわ。 |
茄子 | はいっ♪私とマキノちゃんに、幸あれ〜♪ |
コメントをかく