GURPSよろず - 武器への攻撃
第4版『ベーシックセット』2巻第13章「特殊な戦闘の状況」の章の「命中部位」B379P/2B59Pより。

武器への攻撃(STRIKING AT WEAPONS)

 敵を生きたまま捕らえたい……あるいは武器が敵の武器にしか届かなかったり、使い手よりその武器のほうが打たれ弱そうなら、武器そのものを攻撃した方がいい場合があります。
 武器攻撃する場合、武器を落とそうとしているのか、壊そうとしているのかを宣言してから命中判定を行ないます。 武器を落とそうとする試みの場合、一般的にさらに-2の修正があります。しかし下記を見てください。

 上級戦闘ルールで武器攻撃する場合、
  • 攻撃範囲がCの武器は持っている人のいるヘクスにあります。
  • 攻撃範囲1の武器は持ち主のヘクスとその正面の1ヘクスにあります。
  • 攻撃範囲2と3の武器は、持ち主のいるヘクスと真っ直ぐ前に2ないし3ヘクスにあります。
しかし、誰かが攻撃範囲2以上の武器攻撃するかフェイントをかけてきたなら、あなたは自分のターンにその武器攻撃することができます。


武器に対する攻撃への防御(Defending Your Weapon)

よけ:
 武器に対する攻撃は通常通りよけを行なうことができます。
受け:
 準備状態であれば、狙われている武器受けを行なうことができます。もしあなたがブロードソードを片手に、もう片手にナイフを構えていて、敵がナイフを狙っている場合、あなたはブロードソード受けることはできません。受け武器を上手くそらせて、敵の打撃を外させたり、ダメージがないように滑らせたりしているわけです。
備考:
 よけ受け後退を組み合わせて通常のボーナスを得ることはできます。防御ボーナスは効果がありません。


武器を弾き飛ばす(Knocking a Weapon Away)

 武器にダメージを与えることなく、敵の持っている武器をねじり落としたり、はじき落としたりして武装を解除する攻撃です。受けに使うことができる武器しか「武器落とし」には使えません。つまり武器落としを試みることができるのは、素手攻撃?白兵武器・ある種の手投げ武器に限られます。フェンシング武器マンゴーシュレイピアサーベルスモールソード)を使っているのでない限り、命中判定に追加で-2の修正があります。
 攻撃が命中して敵が防御に失敗したら、あなたと相手で武器技能即決勝負を行ないます。相手の射撃武器攻撃するなら、敵は技能の代わりに敏捷力を用います。どちらの側も、もし敏捷力よりも体力の方が大きい場合、体力基準で判定を行なうことができます。はじき飛ばす側が<十手・サイ>か<>技能を用いていれば+2の修正があります(そうした武器を持っているだけではボーナスはありません!)。相手は両手武器?なら+2のボーナスがあります。
 もしあなたが勝ったら、あなたは敵の武器を落としたことになります。武器はランダムな方向に1メートル飛んだことになります。敵が勝つか引き分けたら、武器を保ったままです。ただし相手が勝利度3以上でない限り、武器非準備状態になってしまいます。もしあなたがファンブルしてしまうと、自分の武器を落としてしまいます!


武器を壊す(Breaking a Weapon)

 あなたは切り落としたり、砕いたり、その他の壊す目的で武器を狙うことができます。そうした攻撃はどんな武器でも可能です――例え銃器であってもです。
 もしあなたが攻撃を命中させて敵が防御に失敗した時には、通常通りのダメージを判定してそれを敵の武器に適用します。効果については「物体へのダメージ」を見てください。武器の重さと材質がDRHPを決定します。有利な特徴として買われた武器については「発明品の限定」を参照してください。


コラム:敵を取り押さえる(Subduing a Foe)

 時には、敵を殺さずに取り押さえたい場合もあるでしょう。その場合、気絶ガスやハイテクのスタンガン魔法が最高の手段です。ほとんどの武器は、どうしても生死にかかわります。しかし無傷で敵を捕らえたい場合、通常の武器しか持っていなくてもいくつか手段は残っています。

武器を落とす(Disarm him)
 敵の武器に打撃を命中させ、武器を弾き飛ばしたり壊してしまいます。もちろん、これだけでは、敵は降伏しないかもしれません。

手加減する(Pull your punches)
 力を抑えめにして打撃を浴びせます。素手、白兵武器手投げ武器スリング攻撃する場合、自分の体力より低い数値を用いるのです(クロスボウ銃器ではできません)。たとえば通常体力10のキャラクターなら、より少ないダメージを与えるために体力9で攻撃することができます……あるいは敵に傷つけることなく触りたいだけなら、体力1で軽く叩くこともできます。

峰打ち(Turn your blade)
 振り/切り武器(剣や斧)の刃がついていない側で攻撃します。通常の切りダメージが叩きダメージに変わります。
また突き/刺し武器(槍、ハルバードなど)の石突きで突くこともできます。この場合ダメージが1点減って、叩きダメージになります。攻撃範囲2以上の刺し武器を逆に向けて石突きで攻撃できるように構えるには、「準備」行動が必要です。


押さえこむ(Pin him)
 相手に組みつくことができれば、押さえこみ縛ることもできるでしょう。ロープなら1分、準備状態の手錠なら2秒かかります。さらに別のオプションとして「腕関節技」を見てください。


窒息させる(Suffocate him)
 詳しくは「締め」「チョークホールド」「窒息」を見てください。


コラム頸動脈締め呼吸停止(Strangulation and Smothering)

 相手の首を締めつけると、犠牲者のHPに大きなダメージを与えることなく意識不明にする――あるいは殺してしまうことさえ可能です。詳しくは「窒息」を参照してください。
 喉を潰すような締め(「組みついた後の行動」)を試みたくない場合、意識を失わせたり、殺すには、何かしらの方法で「相手を呼吸できなくさせる」「脳への血液(つまり酸素)の流れを抑える」のどちらかを行なわなければなりません。もし相手が拘束されていたり、意識を失っていたり、その他抵抗できない状態なら、あなたには様々な方法があります。手で鼻と口を押さえたり、枕などで顔を覆ったり、頸動脈(喉の両脇、あご関節のちょうど下あたり)を締めつけたりするわけです。
 あなたが意識を失っておらず、呼吸を止められている場合、抵抗せずに意識を失ったふりをすることができます。これは相手が少なくとも10秒間、あなたの息を塞ぐか頸動脈締めをしている場合のみ、敵を欺くことができます。この際、あなたを窒息させようとしている攻撃者に対して、無防備でいるためには意志力判定が必要です! それから、あなたの<演技>対相手の知力即決勝負を行ないます。勝てば、そそっかしい、あるいは怖がりの敵に、あなたが意識を失ったと信じさせることができます。

関連項目


第4版『ベーシックセット』第13章「特殊な戦闘の状況」 B372P