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第4版『ベーシックセット』第2章「有利な特徴」より。

発明品の限定(Gadget Limitation) B113P

[[発明品の限定>発明品#Gadget_Limitation]]
 通常CPを支払って獲得する(能力値有利な特徴など)を与えてくれるような"発明品”がある場合、GMはそれにCPを要求できます。しかしCPを本来支払うべきなのは、その世界における最高の技術をもってしても生産できないような品物(例:「幸運」の指輪)の場合だけです――例え、技術で作ることができたとしても、その世界では市場に出ないような場合です。
 特に、GMは普通の製造された装備に――どれだけ特殊な装備であっても、金で取引されているのであれば――CPを要求してはいけません。ただし「専用アイテム」はその例外です。ボディアーマー、ライフル、暗視ゴーグルなどは「防護点」、「特殊攻撃」、「赤外線視覚」のかわりになります……しかし、こうした品物は誰でも買うことができるので、必要なのは代金であってCPではありません。
 発明品によって能力を得る場合、必要CPは通常と同じです。合理的であれば、どのような修正を組み合わせてもかまいません。さらに以下の特殊な限定を1つか複数組み合わせることもできます。

壊れる(Breakable)

壊れる」[さまざま]
 敵がその品物を破壊する可能性があります。一度破壊されると、修復されるまでその恩恵は受けられなくなります。 次の要素を追加して、最終的な限定値を求めます。
壊れやすさ(Durability):
 その品物が壊れやすいほど[限定値]]は大きくなります。品物重量防護点を決めてください。
防護点修正
2以下-20%
3〜5-15%
6〜15-10%
16〜25-5%
26以上-0%
 もしその品物が故障する可能性のある機械であればあれば(指輪や帽子といった単純な工芸品と比べて)、さらに-5%加えてください。HPとダメージの影響を決める際は「物体へのダメージ」(物のHP)を参照してください。
これは、PLが勝手にDRを設定できるのではなく、GMがその品物の質量に対応したDRを裁定するということです。《真なる土》の派生のアダマンタイトオリハルコンによる品物強度は通常の3倍です。なので、世界観による特別な補正がない限りは、魔法金属といった異能の素材強度は通常の2倍を上限にするべきでしょう(精粋系呪文のような物質素材に秀でた純粋源素によるものは3倍)。参照元https://forums-sjgames-com.translate.goog/showthre...
修理しやすさ(Reparability):
 壊れた品物はふつう修理できます。GMが修理に必要な技能を選びます。あなたが自分では修理できず、時間や手間や出費(GMが決めます)という不便を被ることになれば、追加で-15%されます。
大きさ(Size):
 品物のサイズ修正は、戦闘以外の局面では視覚判定に影響します。また戦闘中には命中判定の修正に関係します。
SM修正
-9以下0%
-7〜-8-5%
-5〜-6-10%
-3〜-4-15%
-1〜-2-20%
0以上-25%

盗まれる(Can Be Stolen)

盗まれる」[さまざま]

 あなたの敵はこの品物をあなたから引き離すことができます。これによってあなたから能力を奪うのです。これはその品物が “ 見るからに ” 強力で、盗みの対象として認識される場合のみ限定になります。限定値は盗みやすさによって決まります。
  • 抵抗なく敏捷力判定だけで盗める:-40%
    • 例:帽子
  • 敏捷力(か体力)の即決勝負で勝てば盗める:-30%
  • 隠密行動か策略を使わなければ盗めない:-20%
    • 例:ポケットの中のコイン
  • 強制的に奪わなければならない:-10%
    • 例:鎧一式
  • 奪った品物は即使用不可:「盗まれる」の限定を半分
    • 盗人が奪った品物をすぐには使うことが出来ない場合、限定値は半分になります。

代わりがない(Unique)

代わりがない」[-25%]
 この限定は「壊れやすい」か「盗まれる」と組み合わせてとることしかできません。通常、盗まれたり壊れた品物は補充することができます――相応の時間や努力(GM判断)が必要ではありますが。しかしこの品物には「代わりがない」のです。補充することができません! この品物が盗まれたり壊れたりした時には、費やしたCPは永遠に失われてしまいます!

発明品の限定と異能力 P107P

第4版Powersの追加修正P107P参照。
 フィクション、特にコミックでは、一部のヒーローは、特別なアイテムのおかげで異能力を部分的または完全な形で扱えます。例えば、気を宿す武器、聖遺物、魔法の杖などです。このような発明品を作成するには、一連の能力を取得し、「パワー修正」と適切な「発明品」の限定の両方を適用します。
多くの「発明品」の動力源は「超科学」であり、魔法超能力などではありません。
GMは、そのようなアイテムが与える能力を万能の有利な特徴として扱うか、特別な「超科学」のパワー修正を許可することができます。
詳細は設定によって異なりますが、一般的な修正はSuper(P29P参照)に匹敵し、-10%の価値があります。 GMが(技術的進化、ナノテクなどを表現するために)ヒーローに生来の能力にこのような修正を使用させたい場合、より良いモデルは「生物学的」(p。26)で、-10%です。
才能」は通常、所有者が持ち、アイテムを扱いこなす能力を表しています。たとえば、「テレパシー」の兜は、「テレパシーの才能」を持つ人にとってより効果的です。ただし、一部の物語では、アイテム側が制御を補強する一方で、能力自体は使用者固有のものの場合もあります――つまり、アイテムで才能が付与されるわけです。
これを行うには、「発明品」の限定を「才能」に適用します(「才能」の変更禁止の例外)。この「才能」は、能力者自身の「才能」に追加され、通常の制限を超えることもあります。
能力に「不利な特徴」が必要な場合(P21P参照)、その能力または「才能」を付与するアイテムの使用者にも、これらの「不利な特徴」が必要です。例えば、聖遺物は誰にでも扱えるわけではなく、適切な信仰を持つ人にのみ機能します。アイテムを紛失しても、「不利な特徴」はなくなりません。ただし、プレイヤーが自分のキャラクターの「不利な特徴」をうまくロールプレイしている場合、GMはアイテムを適切に交換・授与するべきでしょう。

原書表記

発明品ルール(GADGETEERING) B450P-2巻129P

ベーシックセット』の第17章「科学技術とアーティファクト」より。
[[発明品ルール>発明品#GADGETEERING]]
 フィクションの世界には、その時代を遙かに先取りした装置を設計できる発明者が大勢います。以下はそのような「発明家」に対して、「新発明」のルールでの要求や制限をどのように緩めるかというヒントです。これらの利点は「発明家」の特徴をもつ発明者のみに適用されます。

発明品の開発(INVENTING GADGETS)

[[発明品の開発>発明品#INVENTING_GADGETS]]
 はじめる前に、プレイヤーは作ろうと思っている発明品について、GMに対して論理的に説明しなければなりません。それがどのように機能するのかという説明もです。GMがその世界で「超科学」が利用できると判断したのでない限り、こうした品物は物理法則を破ってはいけません(超光速移動、反重力、テレポートなどは除外されます)。
 GMは設計を認めるのも拒否するのも自由です。その実現可能性によって決めてください。もし認めたら、GMはその品物の文明レベルを設定します(「文明レベル」参照)。そのキャンペーン(TL)で同等の機能をもつ品物と比較して、より強力で、小型、効果的な発明品ほど、TLは高くなります。

必要技能(Required Skills)

[[必要技能>発明品#Required_Skills]]
 これは「新発明」と変わりません。発明家は自分が作業する分野をよく理解していなければなりません。「発明家」の特徴は、発明に必要な幅広い直感力を表しています――特定の科学・技術知識を与えるものではありません。ほとんどの発明家は、最初から1つか2つの技能を集中して習得しています。

複雑さ(Complexity)

[[複雑さ>発明品#Complexity]]
 通常の「複雑さ」のレベルを用いてください。しかしこれを、文明レベルによる差異と混同しないでください。TL10で1000$で売っている光線銃はふつうの品物ですが、TL8の舞台では驚嘆の品です。

発想(Concept)

[[発想>発明品#Concept]]
 発明家の発想判定のペナルティは、はるかに少なくなっています。簡単な発明にはペナルティはありません。ふつうなら-2、複雑なら-4、驚嘆なら-8です。ソフトウェアの場合、複雑さがペナルティになります(2倍にしません)。その技術がそのキャンペーンにとって完全に新規のものである場合の-5の修正は、無視してください。
 発明家の発明は、1つ上のTLまでに制限されません。どのTLの装置でも発明できます。自分のTLを1超えるごとに一律で-5です。

試作(Prototype)

[[試作>発明品#Prototype]]
 発想判定で挙げられた利点は、すべて等しく試作判定にも適用されます。加えてGMは、装備に疑問がある場合のペナルティを無視することにしてもかまいません。フィクションにおける発明家の多くが、地下室やガレージで作業をしています!

必要な時間:Time Required
[[必要な時間>発明品#Time_Required]]
 これはかわりません。しかし「新発明」で説明されている時間は、1日8時間作業を想定しています。これはマンガ的な発明家には充分ではないかもしれません! もし発明家が超過労働したときには、「長期作業」に書かれている通りに、毎日生命力判定を行なわなければなりません。失敗しても、技能にペナルティはありません――FPを失うだけです。もしOFPになったら、発明家は意識を失い、回復するためには1D日間の休息をとらなければなりません。これは必要な時間に加えます。

費用:Cost
[[費用>発明品#Cost]]
 次の表を用いて、必要な施設の費用を計算してください。キャンペーンと同じTLの品物であれば基本費用を用いて、TLが1上回るごとにTL超過を1回加えてください。同等以上の複雑さTLを持つ、似たような計画で使われていた施設を流用する場合、費用を10で割ってください。
複雑さ基本費用TL超過
簡単5万$10万$
ふつう10万$25万$
複雑25万$50万$
驚嘆50万$100万$

例:複雑な品物を作成しようとする発明家は、必要な施設のために25万$支払わなければなりません。もし発明品がキャンペーンのTLより3高いものであれば、TL超過の3倍、つまり150万$を加えます。結果合計は175万$です。

 通常の発明と同じように、試作品を作ろうとするたびに費用が必要です。キャンペーンと同じTLの発明品であれば、小売価格と同じだけです。キャンペーンのTLを超えるものであれば、その品物の本来のTLでの小売価格からはじめて、TLの差が1あるごとに倍にします。そして最後にこれらを合計します!

例:小売価格4000$の品物を発明しようとしている場合、キャンペーンのTLと同じであれば試作品を1回作るごとに4000$必要です。もしTLが3つ上の品物であれば、3回2倍して、それらを合計します。4000$+8000$+16000$+32000$=60000$です!


不具合の検証(Testing and Bugs)

[[不具合の検証>発明品#Testing_and_Bugs]]
 発明家の場合、成功度3以上であれば不具合はありません。それ以下の成功は、1D2の些細な不具合があります。重大な不具合がある可能性はありません。もし装置が発明家のTLを超えたものであった場合、些細な不具合1つごとに「発明品不具合表」を振ってください。

生産(Production)

[[生産>発明品#Production]]
 通常のルールが適用されますが、すべての計算にはTLによって修正された小売価格を用いてください。前述の例であれば、生産する上での小売価格は6万5(4000Sではなく)とします。

発明品不具合表(Gadget Bugs Table)

超発明(QUICK GADGETEERING) B450P/130P

超発明参照。

冒険中に発明する(GADGETEERING DURING ADVENTURES)

コラム:発明家以外にとっての発明品(Gadgets for Non-Gadgeteers)

このページへのコメント

発明品や専用アイテムは、「壊れる」や「盗まれる」の限定を取らない限り壊れたり盗まれないという認識で良いのでしょうか?
「壊れない武具」というだけでオリハルコンより高い強度を誇ってしまいそうですが…。

0
Posted by chao 2023年05月22日(月) 14:06:15 返信数(1) 返信

注釈を書き加えました。

>発明品や専用アイテムは、「壊れる」や「盗まれる」の限定を取らない限り壊れたり盗まれないという認識で良いのでしょうか?

これは他の通常の有利な特徴と同様に、厳密には「その性質はロストしない」ということであって、演出上は壊れたり盗まれることはありえます。ただし、実数値上はあなたの特徴として失われることはないです。あなたが故意に手放さない限り、あるいは「特殊効果」のようなその性質を停止/剥奪する効果を受けていない限り、いつの間にか治っていたり、戻っています。
何かしら特徴性質として「行間を読む」必要がある場合は、「特殊武器」や「お金に換算して得た専用アイテム」同様、能力者の心身の延長物や特徴(例えば1cpで購入した高品質なクォータースタッフ)として性能が裁定されることでしょう。


>「壊れない武具」というだけでオリハルコンより高い強度を誇ってしまいそうですが…。

 世界観やGM裁定次第ですが、「ロストしない」のであって、無限の強度を持つわけではないと思われます(壊れてもまた直ったり生えてくる感じです)。
 ベーシックでは言葉が足りていない記述ですが、品物の強度はPLではなくGMが裁定し、それには「物体へのダメージ」ルールが用いられます。つまり質量から強度が算出されるわけです。世界観などによる強力なテコ入れが無い限りは、超常素材であっても強度は通常の2・3倍が上限でしょう。

 一般に、ただで高性能な防護を得られるのは不公平とされるため、それには何かしらの制限がついてしかるべきかと。「壊れない」鎧は、あくまで鎧としての形状を保てるだけで、「着用者を守る防護点」は「防護点」として購入した性質に準拠します。

1
Posted by  tyounekogami tyounekogami 2023年05月22日(月) 18:04:27

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