GURPSよろず

　ここで云う魔女（ウィッチ）とは何らかの魔法を研究し、それらを扱う事が出来る人間出身の怪異（魔法生物）です。多くが女性ですが、時折り男魔女(ウォーロック)も存在したりしています。
　彼女らには醜い者も美しい者も、悪しき者も良き者も様々にいます。なお、彼女らの用いる秘儀の中にはヘビ人間から伝授されたものも一部存在します(たとえば、(悪)名高い“魔女の秘薬”の中には、『通常の』霊薬のみならず、「呪文の霊薬化」も含まれていたりもします。もちろん要GMの案件です。)。
　主に女性が悪魔/魔族と交わることで魔女になると言われ、魔女はカラスや黒猫を使い魔としていると語られます。彼女らは最低ランクの弟子でも200(星野ひかりレベル)〜400cpで作成されます。“カヴン”を運営し、弟子を抱えている師匠の魔女は、800〜1000cp以上の大物であることが普通です。

画像出典：とり夫
画像出典：nabe		画像出典：高守勇羽

　妖怪ではなく、マナに依存する魔法生物として扱われる魔女の「種族テンプレート」です。イメージとしては、「広義の妖精」（地母神の末裔や半精霊または半悪魔）の1種です。

• 能力値：30cp
  • ［-10］「体力-1」
  • ［ 40］「知力+2」
• 特徴：20cp
  • 有利な特徴：110cp
    • ［25］「特殊な背景/魔女である」　魔女的な性質の取得と、魔法の品物の独自の市場にアクセスできる（ゲーム開始後は購入する際、人間社会とは異なる価格相場を用いる）。
    • ［ 5］「魔法の素質/0L」
    • ［27］「魔法の素質/3L」(「要道具/魔術具(アサメイなど)：-10%」、27cp)
    • ［15］「年をとらない」(「切り替え可能：+10％」「パワー修正/魔法：-10%」。計-0%、15cp)
    • ［ 9］「無効化/一般的な感染症」 (「パワー修正/魔法：-10%」、9cp)
    • ［ 9］「痛みに強い」(「パワー修正/魔法：-10%」、9cp)
    • ［20］「魔女の才能/2L」
  • 不利な特徴：-90cp
    • ［-20］「秘密」(-20cp)
    • ［-15］「特異点」(-15cp)
    • ［-20］「弱み/破邪の攻撃/ときどき/2倍」(-20cp)
    • ［-10］「弱み/魔法生物殺し/まれ/2倍」(-10cp)
    • ［-25］「依存/マナ/どこにでもある・常時」(-25cp)

　魔女によくある既存の「才能」は「闇の信徒」「大地の信徒」「民間呪術師」「古の叡智」「霊聴者」「神秘適性」などが挙げられます。これらは「魔女の才能」の一部と重複します。

　魔法を扱える魔女にはほぼ必ず魔法の師匠が存在しており、何かしらの魔法流派に属しているものです。なので、少なくとも特典「専攻経歴/（魔法流派）」か特典「流派除名者/（魔法流派）」を1つは持っています。

　多くの魔女は〈神秘学〉〈薬学/TL4/薬草〉と職業用としている技能を習得しているものです。
　以下は「魔女の才能」の対象技能になっているものの1部をまとめたものです。ここの数値には「才能」や「魔法の素質」のボーナスはまだ適用していません（種族テンプレートのボーナスのみだと、いずれも「魔女の才能/2L」で+2、〈魔法学〉はさらに「魔法の素質/3L」で+3のボーナスが付きます）。魔法流派の技能としてこれらを学習する場合、技能へ10cp費やすごとに、（その流派に設定された）「魔法系特典の取得可能な個数」が+1されます。

1. ［1］（A/IQ-1）〈神秘学〉
2. ［1］（H/IQ-2）〈考古学〉
3. ［1］（H/IQ-2）〈自然知識/地球型〉
4. ［1］（H/IQ-2）〈薬学/TL4/薬草〉
5. ［2］（V/IQ-2）〈錬金術/TL8〉
6. ［1］（H/IQ-2）〈宗教儀式/ウィッカ〉
7. ［2］（V/IQ-2）〈儀式魔法/ウィッカ〉
8. ［1］（V/IQ-3）〈魔法学/TL8〉
9. ［1］（V/IQ-3）〈草木秘伝/TL4〉

〈草木秘伝〉（知力／至難）：この技能は、神秘的な効果を持つ様々な薬草（ハーブ）とその使用に関する知識をあらわします。
　ルールブックに書かれた効果の他、この技能は〈薬学/薬草/TL4〉を助けるものとして扱います。この技能を用いた何らかの判定の直前に、〈草木秘伝〉判定をおこなってください。成功すれば、次におこなわれる〈医師／TL3〉や患者の生命力判定に＋１のボーナスを得ることができます（いわゆる呪術医療全般を表現しているのです）。この技能を用いれば、現代の〈医師〉では対処することのできない、魔術的な手段によって引き起こされた毒や病気なども治療することができます。
　同じ方法で応急処置を試みることもできます。かかる時間などについてはTL3と同じですが、ダメージの回復量は１Ｄになります。
　いずれの場合も、ふさわしいハーブ一揃いがなければこの技能を使うことはできません。一回の試みに用いるハーブを探すには、１時間程度を自然林の中での探索に費やし、さらに〈自然知識〉判定に成功する必要があります。
　魔女は、自分専用のハーブガーデンを自宅などに持っているものとして扱います。ゲーム的には、一ヶ月につき持ち主の〈造園〉レベルと同じ回数ぶんのハーブを得ることができます。　

　たいてい2〜3系統の呪文を覚えています。例として、移動系呪文・動物系呪文は持っていていいでしょう。
　あなたは魔法流派の技能・呪文に10cp費やすごとに、その流派の魔法系特典を1つ取得可能になります。

《マジック・ハーブ》通常
　まじないの言葉とともに＜草木秘伝＞で創り出したハーブ１回分を用いることで、対象のヒットポイントを消費エネルギー＋１点だけ回復させることができます。術者は対象に触れられる位置にいなければなりません。
　この呪文は、負傷の原因となった戦闘や事故など一回に対して、それぞれ一回しかおこなうことはできません。
持続時間：永久　エネルギー消費：１〜３（消費エネルギー＋１点回復）　準備時間：ハーブを準備した上で２秒

　「魔女の才能」[10cp/L]……種族的才能

「[[魔女の才能>魔女(一例)#Witch_Talent]]」

• 対応技能：12種
  • 　並1種：〈神秘学〉
  • 　難7種：〈神学/種別〉〈宗教儀式/種別〉〈秘伝/種別〉〈考古学〉〈自然知識/種別〉〈薬学/TL/種別〉〈毒物/TL〉
  • 至難4種：〈魔法学/TL〉〈儀式魔法/種別〉〈錬金術/TL〉〈草木秘伝/TL〉
• 反応修正：魔女と親和性のある霊的存在（魔女と協力関係にある妖精や悪魔など）。ただし、魔女を敵視する存在(例：一神教の原理主義者や一部の天使達等)からは逆にレベル点の反応ペナルティとなる。
• 代替利点：あなたが扱える魔法設備（ラボとか資料室とか自分の魔法店）を活用できれば、魔法的事象を用いた（またはそれに関する）医学系・学術系・技術系技能の技能なし値の判定に「+1/才能レベル」ボーナス（「何でも屋」と同様）。
  • 例：〈占い師/種別〉〈調査/TL〉〈天文学/TL〉〈紋章学/種別〉〈歴史/種別〉〈人類学/種別〉〈獣医/TL〉〈診断/TL〉〈伝統療法/種別〉〈除霊〉など。
• 代替コスト：12cp/レベル。

　あなたは武器を用いての戦闘を嫌悪、または軽蔑しています。戦闘に銃器を使わず、また刃物はせいぜいナイフ類までしか使いませんし、現代的な防具も好みません。
　車やスマホ、ネットなどは問題なく使えますが。
　この特徴を持つ者が共通性質/妖怪やそれに近い超人なら[-5CP]で、そこまで強くない人間なら[-10CP]になります。

　「彼女」を魔女に変えた大悪魔が後援者として便宜を図ってくれる存在であれば、この特徴を取得する必要があります。
　かれが存命だからといって、必ずこの特徴を取らねばならないわけではありません。ただし取らない場合、会いに行っても独立した1人の魔女とみなされ、便宜を図ってほしいならお金を払ったり、依頼を受けたりしないといけないでしょう。
　あるいは、家族並みに親密な仲であっても、非常に遠い所にいて滅多に会わないというのであれば、わざわざCPを払う必要はありません(大悪魔から離れて自活し始めた弟子の場合、こういうケースは多いでしょう)。そういう存在の場合、大悪魔が登場するかどうか、会えるかどうかは完全にGM裁量となり、プレイヤーが任意に会えるかどうかを判定する権利は一切無いものとします。

　熱狂の度合いに応じて、獲得cpが変化するものとします。

　魔女は自然や天体と同調し、その加護や力を引き出すことを得意とします。いわゆる「魔女」と言えば大抵これらの性質を抑えています。魔女術は古くはヘカテー信仰やイシス信仰、そしてウィッカ、ネオペイガニズムと繋がって来た、極めて伝統ある魔法流派でもあります。魔女たちの努力によりかなり改善は進んでいるものの、その効果は未だ不安定で、術者のメンタリティにも大きく左右されます。特に「月齢」や「時間帯」による影響は極めて大きく、魔女はその魔法の力を安定させる方法を常に考えています。悪魔/魔族の中にも、これらの特徴の使い手は少なくありません。魔女以外のキャラクターがこれらの特徴を習得するには、5cp分の特殊な背景が必要です。

前提条件：〈魔法学〉〈生物学〉　
　「自然」に対する優れた適合能力をあらわす特徴です。
　この魔術動作の使い手は「四大精霊系呪文」「召喚・誘引系呪文」「植物系呪文」「死霊系呪文」「動物系呪文」「天体操作系呪文」「光・闇系呪文」「幻覚・作成系呪文」「情報伝達系呪文」「精神操作系呪文」「知識系呪文」に対して優れた適正を持ち、それらの呪文を自在に操ることが可能になります。
　上記の系統の発動判定には常に「自然同調」のレベル分のボーナスを得ます。（最大で魔法の素質と合計して才能の上限レベル分まで）
　また精霊や植物、動物に対する反応判定に「自然同調」のレベルの３分の１（端数切捨）のボーナスを得ます。

前提条件：「自然同調」
　「月」「星」「太陽」などの天体に対する優れた同調能力をあらわす特徴です。
　この特徴を習得していると、自身が発動した範囲に影響を及ぼす(抵抗が可能な)天体操作系呪文の影響を受けなくなります。

前提条件：「天体同調」　
　宵闇のエネルギーを身に纏い、魔法の力を強化します。
　この特徴を習得していると、夜間に限ってすべての呪文の技能レベルが常に１上昇します。（最大で魔法の素質と合計して才能の上限レベル分まで）

前提条件：「夜の衣」《昼夜逆転ラナルータ》　
　自分の周囲の空間を問答無用で「夜」に変更する特徴です。
　この特徴は能動ターンの開始時に自由行動として使用します。１点疲労することで、即座に《昼夜逆転》で判定します。判定に成功すると時間帯が昼でも、効果範囲内だけは時間帯が夜であるものとして扱います。昼を夜にすることはできても、夜を昼にすることはできません。灯りによるボーナスやペナルティは、その場所の環境によるでしょう。この《昼夜逆転》の発動に準備時間や詠唱および動作は不要で、エネルギーを消費することもありません。この呪文によって《昼夜逆転》を発動させても、その《昼夜逆転》は１ターンの呪文の発動制限に数えません。効果範囲はあなたを中心とした半径「レベル」ｍとなります。

前提条件：「夜天召喚」《月齢操作》《月光》　
　自分の周囲の空間の「月齢」を問答無用で変更し、月の光を呼び起こす特徴です。
　この特徴は自分の行動順に自由行動で使用します。２点疲労することし、知力判定に成功すると即座に《月齢操作》と《月光》の呪文を発動します。この《月齢操作》と《月光》の発動に準備時間や詠唱および動作は不要で、エネルギーを消費することもありません。この呪文によって《月齢操作》と《月光》を発動させても、その《月齢操作》と《月光》は１ターンの呪文の発動制限に数えません。効果範囲はあなたを中心とした半径「レベル」ｍとなります。

前提条件：「月光召喚」　
　満月の光で味方に「祝福」をもたらす特徴です。「満月の夜」のみ、この特徴は常に効果を発揮します。あなたを除いた、あなたから「レベル」ｍ以内の「友好的」なキャラクターは常に１点分の《祝福》を得ているものとして扱います。この《祝福》は一度「非常に危険な事態を回避する」と失われ、そのセッションの間は誰が「満月の祝福」を使用しようとも再度適用されることはありません。

前提条件：「月光召喚」　
　新月の光で敵に「呪い」をもたらす特徴です。「新月の夜」のみ、この特徴は常に効果を発揮します。あなたを除いた、あなたから「レベル」ｍ以内の「敵対的」なキャラクターは常に１点分の《呪い》を得ているものと扱います。この《呪い》は一度「著しい成功を無効化する」と失われ、そのセッションの間はあなたや他のキャラクターが「新月の呪い」を使用しても再度適用されることはありません。

前提条件：「夜天召喚」「夜の衣」　
　美の力を持つ「宵の明星(ウェヌス)」の加護をもたらす特徴です。この特徴を習得していると、知的生物に対する反応判定に常に「宵の明星」のレベル分のボーナスを得ることができます。「明けの明星」とは同時に効果を適用することができません。効果を切り替えるには、最低２時間は間を置かなくてはいけません。

前提条件：「夜天召喚」「夜の衣」　
　知恵の力を持つ「明けの明星(ルシファー)」の加護をもたらす特徴です。この特徴の使用を宣言することで、すべての知力を基準とする技能の判定に、この「明けの明星」のレベル分のボーナスを得ることができます。ただし、このボーナスを得ると１Ｄ点疲労します。
　「宵の明星」とは同時に効果を適用することができません。効果を切り替えるには、最低２時間は間を置かなくてはいけません。

前提条件：〈魔法学〉《飛行術》　
　「魔法のほうき」を仲間として取得してください。ほうきは「騎乗用の動物」として扱い、〈飛行〉技能ではなく、〈騎乗／ほうき〉の技能で操ります。

　長年の修行によって、霊薬を最大限に効率よく利用できるようになっています。1日に1回まで効果ないし持続時間を決めるサイコロの出目は、すべて6になります。一つの霊薬のサイコロの目だけを常に最大にするなら40cpですが、あらゆる霊薬の出目が最大になるなら70cpの特徴です。