鎬‐切刃

オールディス氏族傘下にある家門の出身。その家門の当主の子息にあたるのだが、“忌み子”とされ岩戸の向こうに隔離されていた
物心つく頃から世界は暗闇ばかりで、本能で外を目指そうと岩戸を引っかき続けていた（今でこそ籠手がはめられているがそれを外すとその時にボロボロになった指先が姿を見せる）
当主の子息にあたるため（相手は屋敷の隠し通路を通って）最低限食事は出されていたが、それでも冷ややかな気配を感じるばかりで満たされることは無かった

長い月日を経て、岩戸の一部に隙間が出来、初めて外の世界を覗き見る
外では氏族の間で執り行われる『頭名の儀』が始まるかそこらで、一人の青年が『かしらのあかし』を手にして、同年代の女性に対し嬉しそうに話しかけていた姿が確認できた
手に持っていた『かしらのあかし』に、目を奪われた
まるで自分にとって一縷の希望になるのではないかと、言葉を知らぬ身でありながら本能で心惹かれた

そこからさらに時を進め、劣化した岩戸を破り、外の世界をさまよい始める
狙うは『かしらのあかし』を持つ者。一人二人、三人四人と被害者は増え、いつの日か凶行が暴走するようになった

イザヤの生家の大元。開祖のオールディス家を含めた13の家門から構成されている
一応明記しておくとイザヤの姓は『オールディス』ではない（オールディス氏族の中のサターナイナス家出身）し、本人は自分の生家に興味がない

オールディス氏族の者は半年に一度、『頭名の儀』という慣習を氏族の間で執り行っている
それぞれの家から選ばれた成人候補は自身の家門から『かしらのしるし』と呼ばれるものを渡され、氏族の他家門で同様に『かしらのしるし』を有する成人候補と“決闘”と呼ばれる、双方が納得する内容の勝負を行う
“決闘”に勝利した成人候補は相手から『かしらのしるし』を受け取り、それらが一定数集まった者だけが初めて（氏族の間では）『成人』として認められるのである
（成人として認められたらそれぞれの家に『かしらのしるし』を返還し、次の成人候補に引き渡されることとなる）

ちなみに『かしらのしるし』はそれぞれの家門に“一つ”しか存在しておらず、それだけこの氏族において成人と認められることが狭き門であるかうかがえられるだろう

「どうせアンタら、俺に期待なんてしてなかったろ？　こっから先は俺の好きにさせてもらう。体裁なんざ知ったことかよ」

原型：どどげざん♂（普通よりちょっぴり大きめ）　　年齢：33歳（外見年齢20代前半）
いじっぱりな性格・昼寝をよくする

身長：182cm

一人称：俺
二人称：お前、アンタ

オールディス氏族傘下のサターナイナス家の長兄。正史と同様母親を亡くしており、異母弟のガラハドも生を受けている
父親と継母、そして周囲の大人から期待されなかったものの、（相手を簡単に蹴落としたりと審議の種ではあるが）頭名の儀を早々にこなし成人として認識されるだけの実力はあった
頭名の儀を終えてからさっさと家を離れ、傭兵に近い稼業をこなしながらあちこちを放浪する根無し草となっている

攻めよりも相手の攻撃をいなし余分な疲弊を誘う戦い方が基本スタイル